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架空の軍隊がファンタジー世界に召喚されますた 2

353タイフーン ◆sePHxJrzaM:2007/07/20(金) 23:32:46 ID:eImMvDlU0
 隊の兵士たちは、それぞれに不満や苦言を呈す。
 正道派―――エルフ絶滅を最優先とする一派を、彼らは毛嫌いしている。
 
 <<メルクーア将軍は和平を望んでおられます。我々も同道すべきではないでしょうか>>
 「今はまだその時期じゃない。時が来れば、起こるべくして起こる」

 ガウデべウラ―――いや隊の兵士の多くは、既にこの戦争にガルデシアが勝てる可能性が残されていないことに気付き始めていた。
 大体、弱小国苛めを常勝と勘違いしていた国が、少なくとも異世界で戦い抜いてきた大国に戦いを挑むこと事態が、重大な過ちだ。

 <<隊長、一つ聞いてよろしいでしょうか?>>
 「なんだ?」
 <<"あの子"がまた動き出したのは本当なのですか?>>
 「追い込まれたお姫様が封印を解く可能性は十分にある。無いとは言えないな」

 部下の言葉に、ガウデべウラは陰鬱な心境になった。
 "あの子"がどれほどの力を持つか、彼はその目で見てきている。

 <<悪夢を繰り返すつもりなのか・・・>>
 <<"あの子"がどれほどの悲劇をもたらしたのか、アカーヤ殿下はわかっていないんです!>>

 兵士たちの中にも、ガウデべウラと同じような光景を見てきた者がいる。
 ガルデシアの栄光は裏を返せば、他民族の苦痛と悲劇から搾り取られたものだ。

 「みんな、よく聞いてくれ。誰にも不平不満はある。俺だってそうだ。だが俺たちは、軍人としてここにいる」


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