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架空の軍隊がファンタジー世界に召喚されますた 2

352タイフーン ◆sePHxJrzaM:2007/07/20(金) 23:31:27 ID:eImMvDlU0
2 創世暦987年 11月1日 エルスランド カラスム近郊上空

 <<こちらガウデべウラ3、こいつらカトンボ以下だ。張り合いのない>>
 「脱出した奴は撃つなよ。胸糞が悪くなる」
 <<了解、ガウデべウラ1>>
 
 黒と紫で塗装された魔道歩兵のコクピットで、ガウデべウラ・バルタノヴァスは首を鳴らした。
 彼の指揮する第八十七魔道歩兵隊の面々は、戦闘機隊の網を掻い潜って爆撃機だけを撃ち落していく。

 <<ガウデべウラ3からガウデべウラ1へ。敵は後退を開始した模様>>
 「よし。俺のところに集まれ」

 爆撃機が爆弾を捨てて離脱し始めると、ガウデべウラは追撃を許可せず、部隊を集結させる。
 
 <<しかしガウデべウラ1、ここ一週間随分と静かになりましたね>>
 「そうだな。ガタムール高地で向こうも相当な被害を出したらしい」

 ガウデべウラは席に背中を預けた。
 ここ一週間というもの、彼らはずっと破綻しかけた戦線の火消しに奔走している。

 「もっとも、俺たちは腰骨を折られたわけだがな」
 <<ははは。正道派の連中は情けないものです>>
 <<お姫さまはまだ戦う気なんでしょうか・・・我々の隊も、もう半分しか残っていないのに>>
 <<種族の絶滅までとことんやる気なんだ。そうでなきゃ、昔の同胞を虐殺なんてできやしない>>


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