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架空の軍隊がファンタジー世界に召喚されますた 2

350タイフーン ◆sePHxJrzaM:2007/07/20(金) 23:29:25 ID:eImMvDlU0
 「進行状況はどうなっていて?」
 「生体核との合致は問題ありません。ただ・・・」
 「ただ・・・なんですの?」

 言いにくそうにする整備兵を、アカーヤは睨み付けた。

 「マナの充填率が遅々として進まないのです。各地の魔道歩兵をかき集めてはいますが・・・」
 「そうですの。もっと欲しい、そう言いたいのですわね」
 「いえ!そんなことは!」

 アカーヤは笑みを浮かべ、小さく手を合わせた。

 「わかりました。手を尽くしましょう」
 「ありがとうございます。申し訳ありません」
 「謝るのは失敗したときで十分ですわよ」

 格納庫を出ると、副官が媚びるような口調でアカーヤに問いかけた。

 「マンティコアで我々は勝利できるはずです。ユークがエルフの守り神ならば、マンティコアは我々の守護神なのですから」
 「皇帝要塞―――あれはもう使える?」
 「閣下、心配が過ぎはしませんか。あの要塞は・・・」
 「使えるか使えないか、それだけを聞かせなさい」
 「いつでも使用可能です。今すぐにでも」
 「そう・・・」

 アカーヤは口元を緩めた。
 ユークから手に入れた、ユークがかつていた世界に存在していた超兵器の数々を写した書類の群れ―――それを極めて短時間の間にガルデシアは解読し、自らの力に変えようとしている。
 
 「切り札は二枚、三枚と用意しておくもの。多いに越したことはないですわ・・・」


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