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あの現在の英雄がファンタジー世界に召還されますた

69名無し三等陸士@F世界:2009/07/03(金) 01:52:59 ID:7FqL.Nek0
 大陸は今まさに強大な大帝国に呑みこまれようとしていた。圧倒的な軍事力、国力で諸国を併合し、
版図を広げていった帝国は大陸の制覇まであと僅かなところまできていたのである。
 しかし大陸の覇者の座を目の前にした皇帝の野望は思わぬところで足をすくわれてしまった。それは、
ある田舎の山奥に小規模な遠征軍を派遣したことに始まる。別に有力な国家や強力な軍団があったわけではない。
特に資源もなく、あくまで地図を自国領土で塗りつぶすためだけの遠征で、誰もが簡単に済むであろうと思っていた。
だが、遠征軍は散々な目に遭って、多くの兵士を失って逃げ戻るはめになった。
 逃げ延びた兵士はその時の模様を語った。麓の村落群をたったの1日で制圧して、意気揚揚とレーヴェ渓谷に突入した。
しかしそこで思わぬ反撃に遭ったのである。敵は少数で、武装も大したものでなかったが地の利と奇襲戦法を巧みに駆使し、
少しずつ遠征軍の戦力を削いでいった。やがて補給は断たれ、兵士たちが疲弊した頃に敵軍は逆襲に転じた。
もはや遠征軍に勝ち目は無かった。多くの兵士が戦死するか、敵軍の捕虜になり、残った兵士たちは命からがら逃げ出してきた。
 やがて捕虜となっていた兵士たちが釈放され戻ってきた。彼らは敵軍に寛大な扱いを受けたと語り、
新たな指導者の存在を帝国の首脳部に伝えた。
 異世界から召喚されたという指導者は近隣の農民や逃げ延びた敗残兵を集めて自由戦士団なる軍団をつくり、
彼らを指導して最高の戦士に育て上げたのだという。またその男は大陸の宗教を信じぬ異教徒であったが、
レーヴェ渓谷に集う人々はみんな彼を尊敬し、畏敬の念を抱いているという。
 帝国は威信のため、大陸制覇のためにレーヴェ渓谷に次々と遠征軍を送り込んだ。しかし自由戦士団は
遠征軍を悉く撃退した。帝国は敗北する度に遠征軍の戦力を倍にして何度も送り込んだが、無駄であった。
レーヴェ自由戦士団の名は大陸中に知れ渡り、その異世界から来たという指導者は“レーヴェの獅子”と呼ばれ、
敵味方問わずに親しまれた。


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