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フリーミッション『前略、』

1『前略、』:2008/04/23(水) 00:59:52

導入なんて要らない。

詳細は >>2

634ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/06(日) 21:49:14
>>632
(……『押入れ』の中に『ある』んでしょうか。『夫』の『遺体』)
 
「『守って』いる……ですって?
 ……貴女の『夫』」をですか?
 何故……? 何から……ッ!?」
 
疑問符しか出てこないが、会話は続けておく。
 
(『熱い』……ッ!?)
 
何が起こっているのだろうか?
確認しつつ、事前に手のひらに握っておいた『生糠』(>>627)を、
背後でこちらに『視線』を向けているだろう『壷ヤドカリ』の顔面に叩きつける。
恐らく、『煙』の中でも互いに視認できる距離でしょうし、
避けるにしても『視線』を向け続ける為に縦横無尽には動けない筈。
ある程度、動きを予測しておけば、当てる事が出来ると思います。
まあ上手く当たっても『解除』されればそれで終わりですが。
ただ、もしも『解除』される気配がなければ、
まだ手にこびり付いている『生糠』越しに視界を塞がれた『壷ヤドカリ』を抑え付けたい。

635ノギシ『ターネイション』:2008/07/06(日) 22:15:47
>>653
『時球』を40年程度取り出し、壁が『なかった』状態にできるだろうか?

また、男たちが行っている『儀式』は家から見てどの方向だろうか?

636『そのままの君で』:2008/07/06(日) 22:32:17
>>634

『ステア』は『生糠』を『背後』の『壷ヤドカリ』に叩きつけるッ!

『ペチャァッ!』

そしてそのまま『壷ヤドカリ』を押さえ付ける事に成功した。
『壷ヤドカリ』は暴れるも、『ステア』の力で
充分に押さえ付けられるパワーしか持っていない。
ただし『生糠』によって滑る事もあり、
『握りつぶす』といった事は難しそうだった。

身体の『熱』に関しては、原因は不明だが、
おそらくは『老婆』の周囲の『壷ヤドカリ』の
視線が『きっかけ』ではないかと推測は出来た。
元からの周囲の暑さと相まって汗がダラダラと
出てきており、また頭がクラクラしてきた。

「『夫』を守る……そうね、まずは『夫』を、守ってますよ。
でも、『夫』だけじゃあないわ。

ここに来る方、全てを『守っている』んです……

                     もちろん、貴女も」


『暑さ』のせいでぼんやりとし始めた『ステア』の耳に
『老婆』の声が空ろに響く。

637『そのままの君で』:2008/07/06(日) 22:34:12
>>635

『ノギシ』の質問への答え。
『木造』な為、その壁の『樹齢』による。
『儀式』は『玄関』を出たところでやっていたので、
『家』から見れば『南』にあたる。

638ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/06(日) 23:03:59
>>636
捕まえた『壷ヤドカリ』の数字は確認できるでしょうか?
 
「意味が分からない……『塩釜』に閉じ込められたり、
 こんな『暑さ』を感じさせられて、『何』から『守られ』るのか」
 
(……まさか、『死』からだとか……?
 答えが何にせよ、こいつは潰しておきますが……)
 
人間大の巨大なエンジンのような『像』(非・人型/人工・機械型)を、
『煙』に隠して、発現していました(>>634メール欄)。
『壷ヤドカリ』の頭を塞ぐように押さえつけながら、
その『像』の落下体当たりで『壷ヤドカリ』の『壷』を叩き潰します。
精密な動きで自分の指が巻き込まれるのは防ぎます。
『煙』に紛れて、さらに対象の視界は塞ぎつつの作業です。
 
潰し終えたら、『生糠』を口に含んでその水分を摂取しておく。
少しは意識を保つ助けにならないでしょうか?

639ノギシ『ターネイション』:2008/07/06(日) 23:45:17
>>637
『ターネイション』を板に対して使用した場合、「家が建てられる前、板がない状態」ではなく、
板が『苗』になるため、建築築年数以上の時間を抜き出す必要がある、ということ?
長く見積もっても『木』であった期間は50年なので、あわせて最大『25秒』程度かかると考えていいだろうか。

640『そのままの君で』:2008/07/07(月) 00:09:06
>>638

『ステア』が確認すると、『壷ヤドカリ』の漢字は『弐』。

『ドグシャッ!』

『エンジン』のヴィジョンが『ステア』の手から
発動され、『弐』の『壷ヤドカリ』を押しつぶすッ。

それと同時に『二つ』の事が起こる。

一つは『糠』の消滅。
そしてもう一つは。

「………ううううッ」

『ステア』が声の方向を見やると『老婆』が苦しそうな表情で
『片膝』をついたのが確認できた。『ダメージフィードバック』。
容易にそう推測できる。

しかし……『老婆』も苦しそうだが、『ステア』も苦しい。
身体の全てを『干からびさせて』しまいそうな『うだるような暑さ』。
『生糠』は消滅してしまい、『直接的』な『回復手段』も思い当たらない。

『老婆』と『ステア』の位置は『3.5m』ほど離れている。
『壷ヤドカリ』『三匹』は依然として『老婆』の周りに居るようだ。

641『そのままの君で』:2008/07/07(月) 00:10:12
>>639

そういった認識でOK。

642ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/07(月) 00:42:03
>>640
「よし……これで後顧の憂いは断ちました。
 消耗も酷いですし、難題はここからですが……
 ……『干物』にされる前に何とかしなければ」
 
グチョグチョに濡れている服の袖を噛み、今度こそ水分摂取。
気を紛らわせる。
 
(まず、『老婆』をどうするか……どうすればいいのか。
 1.『正気』に戻す→A.『ターネイション』で『時球』を抜き取り、
               『精神状態』を昔に戻す→恐らくその場しのぎ。
            →B.『夫』の死を認めさせる→どうやって?
 2.ボコボコにして再起不能にする。
 
 ……………………。
 碌な案が浮かびませんが、やるべき事は確かです。
 『ノギシ』さんとの合流、そしてそれよりも『押入れ』の中身の確認……!)
 
『老婆』が苦しんでいる隙に再び『煙』から飛び出る。
同時に『カメラ』のフラッシュを焚き、目潰し。
既に一度使った手ですから、対応されるでしょうが……
フラッシュの光に紛れて『ブラック・ヴェルヴェッツ』の『像』を前に出し、
そのまま『老婆』に向かって突進を敢行します。
『老婆』と他の『壷ヤドカリ』は、『像』の存在を確認していないので、
>>638 >『煙』に紛れて、さらに対象の視界は塞ぎつつ)
これで多少は意表を突ける筈です。
 
自分は『像』の後ろに隠れるように追従し、
これ以上『視線』を受ける事を防ぎたいです。
それと、>>632で『視線』を向けてきた
『壷ヤドカリ』の番号を思い出しておきたい。

643ノギシ『ターネイション』:2008/07/07(月) 22:50:10
>>641
(おそらく、この向かいに『本体』がいるはず…
 小さな『穴』を開けたいが、キリか何かないと。
 『寝室』なので『押入れ』があるはずですが、そこからならなんとかなるでしょうか?)

足元の床から『時球』を抜いて床をなくし、床下を通って押入れの中へ移動したい。

>>452で裁断方面を見たため、窓のない壁の隅=押入れの位置として行動する。

644ノギシ『ターネイション』:2008/07/07(月) 22:57:12
追記
適当な間隔をおいて、鍋からの水で『塩』の繁殖を止める。

645『そのままの君で』:2008/07/07(月) 23:24:58
>>642

『ごきゅ…』

『ステア』は、服の裾を嚙み、わずかばかりの水分を摂取した。
しかし、それは『焼け石に水』程度の効果しか得られない。

それでも。

『ステア』は気力を振り絞ると、『カメラ』のフラッシュと共に、
『ブラック・ヴェルヴェッツ』のヴィジョンを放ち、
二つの目くらましと共に『老婆』に突進する。

『だだだだだだだッ   しゅる…ッ』

……上手くいく筈だった。少なくとも、
『ステア』自身に対しての目晦ましは十分だった。

しかし、『熱』による眩暈感が予想以上に強かった為だろうか、
『ステア』は『床』にある『水分』に足を滑らせ、転んでしまう。

(さきほどからの『汗』?)

『ステア』は一瞬そう考えたが、
鼻腔をつく匂いで、その答えは間違っている事に気付く。

強い『アルコール』の匂い。
『畳』から『酒』が染み出してくるように沸いており、
それが水溜りを作り、『ステア』を滑らせる結果に至ったのだ。

崩れゆく『ステア』の身体、そしてその『体調』も
先程からの『熱』により、一直線に崩れ落ちている。

このままでは。

自分が『意識』を手放してしまうのも、
時間の問題と思われた。

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
先程『ステア』を見た『壷ヤドカリ』は『漆』。

646『そのままの君で』:2008/07/07(月) 23:32:52
>>644-645

『じゅるるるる』

『ノギシ』は、床から『時球』を取り出し、
『床』を『過去』へと戻す。
続け様にその作業に没頭したかったのだが…。

『塩』の『増殖』が予想以上に早い。
『鍋』に能力を使い、『水』を出し、それを『身体』にかける。
この作業を常に繰り返さないと、『増殖』は止められない状態にある。

647ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/08(火) 00:09:07
>>645
「う、クゥ……ッ!」
 
(……迂闊でした、さっきと『同じ手』。
 足元に……いえ、『匂い』に注意していれば。
 ………だけど……、しかし……ッ!!)
 
倒れ伏せる。だが『ブラック・ヴェルヴェッツ』はそのまま突撃させます。
『老婆』に回避された時の軌道修正をする余裕はないでしょうが、問題はありません。
突進の目標は、最初から『老婆』の傍らの『押入れ』です(前レス[→『押入れ』])。
巨大なエンジンのような『像』の質量が突っ込む勢いで、
『押入れ』の戸を粉砕……は無理としても、溝から外して弾き飛ばすぐらいはしたい。
 
自分自身は、倒れた衝撃と『アルコール』の匂いを気付けに意識を保ちます。
上手く『押入れ』の戸を外す事が出来たら、顔を上げて中身を見ておきたいです。
そして『老婆』の様子も。……『動揺』しているでしょうか?
『ブラック・ヴェルヴェッツ』の突撃により、
『押入れ』の中身にも被害が及ぶ可能性はありますが……。

648ノギシ『ターネイション』:2008/07/08(火) 20:43:46
>>646
押入れの中にプラスチック等、水を通さないタイプの衣装ケースはあるだろうか?
出した水をに溜め、風呂代わりにして『塩』を落としきりたい。

649『そのままの君で』:2008/07/08(火) 21:26:48
>>647

『ステア』は倒れ伏せるが、残り少ない気力を振り絞って、
『ブラック・ヴェルベッツ』を突進させる。

『ダァムッ!』

上手く『押入れ』に激突した『ブラック・ヴェルベッツ』は、
『押入れ』を外す事に成功する。

『戸』は倒れ……そして中が見える。

『ステア』は、その中の『布団』に、『何か』が包まっているのを見た。
その『何か』は膨らみ具合から見て……『人型』だ。

『老婆』の声が聞こえる。

「……なぜ。
なぜ、こんな『野蛮』な事を。
お嬢さん……ねえ、お嬢さん?

『夫』は、そこで『待っている』のですよ。
それまでは、この子達の『力』が、
『夫』を『守って』いる……。

……そう、そうね。
貴女…、もしかしたらもう……。
『守る』のが遅かったのかしら…。だから…」

『アルコール』の匂いで何とか気を保っているが、
『老婆』の不可解な語りにますます気が遠くなっていく『ステア』だった。

650『そのままの君で』:2008/07/08(火) 21:38:34
>>648

『ノギシ』はプラスチックの容器に『水』を溜め、
身体を漬からせ、ゴシゴシと身体を擦る。
初めはそこそこ冷たかった『水』も
そうやっているうちに『温く』なってしまっていた。

と。

そうなると『塩』の『繁殖』は爆発的に増え始める。
『水』に『長期間』浸かっている事が、むしろ『デメリット』…。
これまでの試行錯誤から『ノギシ』にはそう感じられた。

651ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/08(火) 21:46:41
>>649
「フゥ…ハァ…私には、貴方の言葉が理解できない。
 だか……ら、こんな事もします」
 
『エンジン』の凹凸に『布団』を引っ掛け、回転。
『布団』を引き剥がして、中身を露出させようとする。
 
「『野蛮』を止めろと言うなら、『説明』を要求しますよ……。
 一体『何を』待っているって言うんです? 『お迎え』ですか?」
 
ただし、『老婆』が説明する気があるようなら、上記の行動は止めます。
果たして、『老婆』はこちらに理解できる言葉を吐いてくれるだろうか?
説明する素振りが無いなら、行動は続行。
それと、出来れば体を起こして座り込んでおく。
倒れたままより、意識はハッキリする筈です。

652ノギシ『ターネイション』:2008/07/08(火) 22:40:49
>>650
「おや?
 『温さ』――なるほど、『発酵』かなにかと混ざったんですね。
 …仕方ありませんね。」

新しい『冷たい』水で身体を濡らして速度を落とした隙に、
壁を『ターネイション』で殴って壊し、隣の部屋へ。
衣装ケースも引きずっていく。
衣装ケースに水はどれくらいあるのだろうか。
5l程度なら、問題なく運べると思う。

部屋はどれくらいの広さだろうか?

653『そのままの君で』:2008/07/08(火) 23:06:44
>>651

『ステア』は立ち上がろうとするが、
その動作は非常に不安定だ。
『熱』が『ステア』の体を強く蝕んでいる。

『しゅるるるるるるる』

『老婆』の『説明』が得られなかった為、
『ブラック・ヴェルベッツ』をゆっくり『布団』に
近づけていこうとするが…。
もはや『精神』状態が朦朧とし始めている為、
細かい操作が難しくなってしまっている。
なかなか上手くいかない。

そして。
ようやく少しだけ『布団』を巻き込み、
見えたものは……。

『干からびた』
『手』だ。

『手』の一部がだらり。
『布団』からはみ出しているのを、
かすれゆく『意識』の中で発見した。


…………『理由』。
『ステア』は、『老婆』の不可解な『言動』について考える。
単純に『ボケて』しまっているだけの意味の無い『語り』なのか?

『老婆』の『スタンド』は、『何か』から『夫』、
そして『ステア』達を『守って』いるという。
『夫』については『待っている』らしい…。『何を』?

『夫』はそもそもどうしたんだったか…。
これまでの『壷ヤドカリ』の『能力』…。
ああ、そういえば今は……。


『ががががががががががががッ』

『ステア』は朧な意識の中で、
『右方』で何かが破壊される音を聞いた。

654『そのままの君で』:2008/07/08(火) 23:13:19
>>652

『ががががががががががががッ』

『ターネイション』の『ラッシュ』が、
『壁』を破壊し、『壁』を壊した『土煙』と共に、
ゆっくりと『隣』の部屋の様子が『ノギシ』の目に映っていく。

およそ『八畳』くらいの部屋だろうか?
『土煙』で少し見辛いが、『ノギシ』から見て、
『右奥』に『押入れ』の扉があるようだ。
その前には立っている『人影』と、その更に正面に、
立ち上がろうとしている『人影』が認められた。

その他には『カサカサカサ』という例の音…。
『壁』の破壊に反応して、『ノギシ』の方に
『壷ヤドカリ』が近づいてきているようだった。
ただし、『土煙』の為か、その姿は上手く確認出来ない。

『衣装ケース』に『水』は『20リットル』ほどある。
引きずって移動するならば行動はやや制限されてしまうだろう。

655ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/09(水) 00:11:44
>>653
(『干からびた』……『手』……『老婆の夫の』……『ボケていた』。
 ……『壷ヤドカリ』の『能力』……『干からびる』……。
 『壷ヤドカリ』は『老婆』の……『夫』が『失踪』して…『老婆』は『ボケ』たって噂が……。
 でもここに『夫』の死体が……『最初から』、ずっと『ここに』……?)
 
「…………『キッチン』に居た『男の子』が言ってました。
 貴女は『優しいおばあちゃん』で…………、
 そして……そして、『おじいちゃん』ともとっても仲がよくて。
 
 でも……その『おじいちゃん』は『湖』に落ちてしまった事なってて。
 実際には貴女が『ここに』、あんな風にして………、
 人の目に触れないように『守って』、年月が経つのを『待って』。
 
 ……まさかの話ですが、『そういうこと』でしょうか」
 
朦朧として思考が纏まらないが、考えるのは止めない。
言葉を発しながら、『右方』をチラリと見る。
3匹の『壷ヤドカリ』の所在も把握する。

656ノギシ『ターネイション』:2008/07/09(水) 20:42:09
>>654
「お邪魔します。
 お手数ですが、この『塩』を止めていただけませんか?
 私は自前の『能力』で『保護』されているので。
 こんな風に。」

『ターネイション』で壁を直しつつ、話す。

「止めていただけないと、もっと『ひどい』手段で、『時』を操る『能力』を示さなければならないのですが…」
衣装ケースは背後に置く。

657『そのままの君で』:2008/07/09(水) 22:22:42
>>655

『ステア』の言葉に、『老婆』は小さな声でささやくように、

「貴女…『妄言』はやめなさい。
私は『湖』で『夫』を助け、ここに連れて来た。
『年月』が経つ、というほど長い『時間』は待たなくてもいいはず。
『季節』が変われば、

              あの人はもう『守らなくても』いいはずだから」

クルリ。

そして、『老婆』は立ち上がり、
先ほどの『破壊音』の方を見やる。

「……聞いた? あの『破壊』の音。
……貴女のご友人かしら?
あの方も『野蛮』極まりないわね」

『壷ヤドカリ』は『天井』と『タンス』、
あとは…どこだろうか?

『ステア』は、『熱』によるだるさにより、
『鉛』のように重い身体を持て余しながら、
ただただ考える事だけを行っていた。

658『そのままの君で』:2008/07/09(水) 22:29:23
>>656

『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ』

『土煙』による視界の妨害もなくなり、
ようやく部屋内を確認出来る『ノギシ』。
『押入れ』の隣には『タンス』がある。
そして『押入れ』の前には一人の『老婆』と
足元に倒れこむ『ステア』の姿があった。

「『野蛮』な方……」

『老婆』は『ノギシ』に語りかける。
その表情は長い髪に覆われ、計り知れない。

「貴方のような方にこそ、『守る』必要があると私は思いますよ。
…『頭』がやられてしまわないように」

『壷ヤドカリ』が一匹、『天井上』を這い回っている。
その視線を『ノギシ』は痛いほど感じていた。
『塩』は止まらず、徐々に『ノギシ』の身体を蝕んでいる。

と。

急に『ノギシ自身』の身体から
『煙』が出始めるのを『ノギシ』は発見した。

659ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/09(水) 23:29:14
>>657
「…………助けた?
 『生きている』んですか、あんな状態で」
 
ポケットに入れておいた『写真立て』を取り出し、
『写真』の中の『老夫婦』と、目の前の『老婆』と『干からびた夫』を見比べる。
未だ『手』しか見えていないなら、力を込めて露出させます。
  
「それとも……『季節』が変われば生き返るとでも?
 『妄言』です……それこそ。……狂ってる」
 
吐き捨てるように言い終えたら、深呼吸をしておく。

660ノギシ『ターネイション』:2008/07/10(木) 21:57:07
>>658
「『野蛮』は必要ですよ。
 過酷な環境を生き抜くためには――」

後ろの壁を壊す。
『土煙』と『黄緑色』の煙。
『水道水』を戻して、『塩素』を抜き出した。

1mg/lで、20lから7.1mlほど出る。
8畳、高さ2.2mなら0.25ppm。
身体を洗っていた時に溜めておいた。
2回操作するのに、0.57秒で、1分ほどはかけれたと思う。
本体は時を戻し続けていたので、無傷。

30ppm…直後より胸痛、嘔吐、呼吸困難、咳

661『そのままの君で』:2008/07/10(木) 22:20:05
>>660

『水道水』が出来る過程において、
『塩素』が『気体』のまま『水』を『消毒』する、
あるいは『水』と『塩素』が混ざっている状態でも
『塩素』がそこから『気体』となって外部に流れる、
という事があるのだろうか?

出来ればソースが欲しいが、ソースが無くても、
『ノギシ』PLが知識を持っており『ある』と
断言出来るのならそれを『信用』する。

662ノギシ『ターネイション』:2008/07/10(木) 23:25:22
>>661
亜塩素酸ナトリウムを注入しているが(http://www.pref.osaka.jp/suido/virtual/kengaku/adult/quick/quick4.html)、
その原料である塩素を、電気分解によって作られた時まで戻す。

663『そのままの君で』:2008/07/11(金) 00:21:58
>>660-662

『モクモクモクモクモク』

ゆっくりとだが、『黄緑色』の『煙』が、
隣の部屋から『ノギシ』が居る部屋に流入してくる。
『ノギシ』自身から出てくる『白い煙』と相まって
部屋は次第にその『視界』を失わせていく…。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『ステア』は、辺りが少しずつ『煙』に包まれていくのを感じていた。
『白い煙』と『黄緑色』の『煙』。
その中で、『ステア』は『老婆』と『夫』、実物と写真を見比べる。
かなり雰囲気は違うが、『老婆』は確かに『老婆』だろうと思われる。
しかし、その瞳からはどことなく『正気』の色は失われているように感じる。
『夫』は……、当然だが、判別は不能であり、
これ以上『布団』を動かすパワーもない。

一体『老婆』は。
なぜあんな『妄想』にとりつかれているのか?
あの様子だと『夫』を確実に『生きている』と思っているのだろう。
なぜ『季節』が変われば『大丈夫』などと思っているのだろうか?

『ステア』は、それらの『疑問』を
胸に抱きつつ、ついにその『意識』を手放した。
目覚めた時には…全て解決している事を願いつつ、
『黄緑色』の『煙』の中、『ステア』の『意識』はここで一旦途切れる。

             ステア『ブラック・ヴェルベッツ』→『気絶』

664ノギシ『ターネイション』:2008/07/11(金) 22:42:20
>>663
(さて、このまま持久戦に持ち込みたかったのですが――
共倒れになりそうですね…致死濃度まで高めるのは問題がありますし)

本体から出る『時球』を『1分』にし、取り出すテンポを上げる。
『時球』を咳の音(するだろうか?)へ投げる。
取り込まれれば、吸引量が増加する。

665『そのままの君で』:2008/07/12(土) 19:01:16
>>660
確認レス。このレスはもしかして、
0.25ppm作れる動作を1分で120回やれたから
30ppmの濃度になったという事なのだろうか?

666ノギシ『ターネイション』:2008/07/12(土) 20:36:40
>>665
大体の数値としてそのつもりで書いたが、問題があるのだろうか?

667『そのままの君で』:2008/07/12(土) 20:44:31
>>666

いやこちらの『読解不足』だった。



というわけで。



『判定』へ入る。

668ノギシ『ターネイション』:2008/07/12(土) 21:02:41
>>667
ついでに質問を
・『塩』で身体の表面が固められきった場合、それ以上の増殖はしない?
・発現した『塩』はすでに『スタンド物質』ではない?
・何らかの効果で、身体についた『塩』をはがした場合、
 もともとの『塩』がくっつくのではなく、新たに『塩』が発現する?

669ノギシ『ターネイション』:2008/07/12(土) 21:04:20
>>667追記
1問目は『子ども』についた塩の『厚さ』からの判断でお願いします

670『そのままの君で』:2008/07/12(土) 21:17:06
>>668

・塩の厚さは『15cmほど』だった。
・『塩』が『スタンド物質』かは『ノギシ』は確かめていない。
・はがした『塩』は、はがしたまま。新たに『塩』が発現する。

671『そのままの君で』:2008/07/12(土) 21:30:42
>>664

『ガシュッ』

『ノギシ』が『時球』を作ろうとした時………。
『三つ』の『災厄』が『ノギシ』を襲った。

『一つ目』の『災厄』は、『天井』から
飛び降りてきたであろう『壷ヤドカリ』だ。
『壷ヤドカリ』は殆ど動かない『ノギシ』にあたりをつけ、
その『顔面』にベタリ。張り付いた。
思わず『動転』する『ノギシ』。

そして『二つ目』の『災厄』は、
『顔面』に張り付く『壷ヤドカリ』と
『ノギシ』自身の意思で行う
『投げる』という行為から齎された。

そもそも『塩素ガス』の『発生源』のもっとも間近に居る男は、
本来、もっともその『影響』を受けやすい。『ノギシ』、君の事だ。
それを防ぐには文字通り『常に』能力を施行
(『ターネイション』で本体を殴り続ける)している必要があるわけだが…。

その『常なる』能力はここで途切れる事になる。
息を止めるなどの対策もしていない、
その結果は『胸痛、嘔吐、呼吸困難、咳』…。
苦しさの余り、のた打ち回る『ノギシ』。


しかし。

まだなんとかなる。と思うのはけして間違いではない。
『ターネイション』で一度時間を戻してしまえば、
この発作は『一瞬』だけだが収まるのだ。

しかし、ここでしゃしゃり出てくるのが『三つ目』の『災厄』だ。
『ノギシ』が部屋に入った時から『無頓着』で居る『症状』がある。
『塩』の『発露』だ。『煙』であまり分からなかったが、
さきほどから『塩』への対応策をとっていない『ノギシ』は、
着実に『塩』の『発露』を一身に纏っている。
のた打ち回り、『床』の汚れを身体で掃除するかのような
動きをとった『ノギシ』。その間に『塩』は容赦なく、
『ノギシ』の身体を侵食し、立派な『塩』の『壁』を作った。

『ガシッ』
意識が薄れ、弱弱しくなった『ターネイション』の拳が
本体に当てられようとするが、『塩』の『壁』にヒビを入れるだけに留まる。


  くるしいのは
  しおのせいなのだろうか?
  がすのせいなのだろうか?
  からだがうごかないのは?
  
  いしきがとおざかっていくのは?
  
                 ノギシ『ターネイション』→『行動不能』『気絶』

672『そのままの君で』:2008/07/12(土) 21:47:07
>>663

『ステア』が目を覚ましたのは、
ひどく息苦しい『空間』の中だった。
体中がヒリヒリと痛み、胸に痛みが走る。

とはいえ。

『ステア』が、比較的穏やかなのは、
彼女の能力の拠り所である『水』が、
近くに酷く溢れているからだろう。

『ステア』の本能によるものなのだろうか?
『水』は『ステア』を守るようにドーム状に発現しており、
『煙』の侵入を防いでくれている。

(あなた………。
ねえ、あなた……)

『声』が聞こえる。聞き覚えのある『声』。
『老婆』の声だ。

気付くと、『ステア』のすぐ横に『壷ヤドカリ』が居る。
声はそこから、弱弱しく聞こえる。『スタンド会話』。

(…あなたのお友達……本当にあなたのお友達なの…?
毒ガスを…毒ガスを使って…『あなたも含めた』私たちを攻撃してきた……。
あの人は…『危険』だわ……。あの人はきっと…あなたの『害』になる……。

わたし……くるしい、とても……とても……。
ねえ、あなた。あなた……『水』をあやつることが
できるのよね……?
その『水』……私の『こどもたち』の力……。
ふりしぼって…………。

ねえ、おねがい……。
そのちからで…『夫』だけでも…たすけて……。
わたしは…いいの…。
あなたと…『夫』だけで…逃げて……)

『ステア』の周りには人間も動かせるかもしれない量の『水』。
(実際は非常に『薄まった』『アルコール』だが、
『少なくとも』これを『ステア』はこれを
『アルコール』だと『認識』出来なかった。『水』に思える)

これでどうするかは完全に『ステア』次第だった。

673ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/13(日) 01:30:14
>>672
「……『ノギシ』さんが何を仕出かしたのかはわからない。
 ……貴女の行動の理由も、理解しきれていない。
 でも、彼には頼まなければならない事がある。
 貴女には私が納得できる『説明』をして貰いたい……。
 だから……この場に居る全員、見捨てるつもりはありません」
 
まずは、『ブラック・ヴェルヴェッツ』を仏壇の部屋にあった『窓』に突っ込ませる。
私の位置が倒れた時から変わってないなら、『窓』は後方真っ直ぐにある筈です。
だからもし『視界』が利かないとしても大丈夫でしょう。
上手くいけば、『窓』は割れて『煙』はそこから流れ出ていくと思います。
同時に外の連中にも音が伝わるかも。
『呪い』にビビってる大人たちがこちらに来てくれるかは疑問ですけど。
 
上記の行動の成否に関わらず、『水』に『老婆』『夫』『ノギシ』を取り込んで、
『煙』の薄くなっている方へ運び出していきたい。
一度に『全員』が無理なら、『夫』>『老婆』>『ノギシ』の順番です。
 
(大見得を切っては見たものの……やれるのか?
 この『毒ガス』が充満した状況、『水』の量はギリギリ。
 ………………助けきる時間はあるのか?
 何とかマルッと助け出したいものですけど…………)
 
自分はドーム状の『水』を潜水服のように着込んで、
ドームの中に蓄えた空気で呼吸を確保して行動します。

674『そのままの君で』:2008/07/13(日) 09:23:57
>>673

『ステア』の身体にすでに『火照り』はない。
『老婆』の能力は解除されたのだろう。
ダメージといえば『毒ガス?』によるものなのだろうか、
先ほどから感じているヒリヒリとした痛み。
そして先ほどまでの『火照り』が齎した
心身両面にある圧倒的な『疲労感』だ。

『水』に関しては『畳』から湧き出てくる。
おそらく『壷ヤドカリ』が行っているのだろう。
『能力』を使用するにはうってつけの状況。

『ガシャァン』

『ブラック・ヴェルヴェッツ』が『窓』を破壊する音が聞こえた。
『煙』の動きがやや変わる。
あとは……。

『ギュァァァァ―――――ン』

『水』による『波』で『夫』『老婆』、
そして『ノギシ』を運び出そうとする『ステア』。
運び出すのは煙の薄い場所…
『仏壇』の部屋の窓際まで一気に『押し出す』ッ。

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

とりあえず『夫』と『老婆』に関しては、
『仏壇』の部屋の窓際まで一気に『押し出す』事が出来た。
幸運……というべきか『仏壇』の部屋には、『糠』が大量に付着していた。
その為、非常に『滑りやすく』
なっていた事もあり、そこまでは『容易』だ。

続いて『ノギシ』。『ノギシ』は先ほどの少年のように
『塩像』となってしまっており、
その足は『塩』で床に『固定』されてしまっている。
その為、『水』で身体ごと流すのは容易ではなさそうだ。

『塩』を『水』で溶かす方法もあるが…
非常に時間がかかる方法でもある。
それまで『ステア』が確保している『空気』が持つのかどうか……。
『正攻法』では間に合わない、と『ステア』は感じる。

675ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/13(日) 13:56:16
>>674
「『生糠』が復活している……『老婆』が見越していてくれたのでしょうか。
 何にせよ、お陰で思いのほか上手くいった。
 ……ただし、『ノギシ』さんの『塩像』以外は、ですが」
 
どうするべきか? 
『塩像』といっても毒ガスが染み込まないとは限りません。
先ほどの少年の例を考えれば、多少の通気性はあるんでしょう。
放って置くつもりは無い……しかし、『正攻法』では時間が掛かる。
 
「ならば……」
 
『水』の流れに乗って自分も窓際まで移動。
そのまま『老婆』と『夫』を連れて窓から外に出たい。
『二人』(と言っていいのかどうか分からないが)をガラス片の無い地面に横たえたら、
全ての『水』を『家の屋根』に向けて伸ばす。
その『水』の中に入って、浮力を利用すれば楽に屋根へ上がれるでしょう。
……そして、屋根からなら『家の裏の湖』が視認できる筈です。
『湖』はどういう状態でしょうか? 
暑さで干上がってたりすると完全に目論見が外れるのですが……。

676『そのままの君で』:2008/07/13(日) 15:33:48
>>675

『シャァァァァァァァァァ―――――』

『窓際』まで赴き、『窓』から脱出する『ステア』。
『ザワザワ』という町人たちの声が聞こえたが、
今は一刻一秒を争う状態。そのまま、
『水』を屋根の上に飛ばす。

『レィンボゥゥゥゥゥッ!』

『虹』のような『アーチ』を描き、
『屋根』の上に跳ぶ『水』。
そこを上に跳ぶ力と浮力を利用しながら、
『雨どい』を伝いつつ屋根に上る『ステア』。
(さすがに単純な浮力だけは上へ上手くあがれなかった)

『屋根』の上からは今回の事件の発端となった『湖』が、
その『水』を湛え、どっしりとそこに存在していた。

677ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/13(日) 16:41:46
>>676
「………………よし。やってやります。
 この衆人環視の状況だからこそ……、
 『ド派手』に―――『ブラック・ヴェルヴェッツ』」
 
『湖』の『水』を全て操り、こちらに向かわせます。
投影するイメージは『天に昇る龍』のヴィジョンです。
 
これで、恐らく町人達は私のことなど眼中に無くなる筈です。
態々『お払い』をするぐらいには、信心深い方々なんでしょうし。
まあ………ともかく。
町人達が『龍』に目を奪われている間に、
『屋根』から下りて『家』の裏手に回っておく。
『龍』はもちろん常に視界に入れたままです。

678『そのままの君で』:2008/07/13(日) 18:26:45
>>677

『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ』


そして、その日、その場所、その時。

お払いも終わり、町人たちが『呪い』が
解かれるのを祈っていたちょうどその時。

『湖』が、呻いた。
それを町人たちは確かに、聴いた。

『ドッシ ャ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ンッッッ!!!!!!』

この町に脈々と語り継がれる事となる『伝説』の
『光景』が今まさに始まろうとしていた。

『湖』の『水』が逆巻き、溢れ、うねり、括られ、
一つの『形』に収縮されると、町人たちの口からは
もはや『感嘆』の吐息しか漏れない。


『水』からは『龍』が生まれ、
荒々しくも圧倒的に『老婆』の『家』へと近付いてくる。
それを見つつ、『ステア』は『裏手』に回る。

679ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/13(日) 22:33:16
>>678
「……これでいい。
 『老婆』やその『夫』の事は全て『呪い』のせい。
 そしてその『呪い』は……この『龍』が」
 
近くに『窓』があれば『ブラック・ヴェルヴェッツ』で割ってカーテンも開けて置く。
『龍』はそのまま『家』の上空を過ぎた所で、Uターン&降下。
 
「……全力全開の力押しでどうにかします。
 『家の修繕費』とかは、『ノギシ』さん持ちです。
 『能力』でしっかり責任を取って貰わないと。
 (何を仕出かしたのかはよく知らないけど)」
 
『龍』を先ほど脱出に使った『窓』から『家』に突入、『家』を水で満たす。
そしてすぐさま、上記で割った『窓』から(ないなら入ってきた場所から)離脱させる。
『ブラック・ヴェルヴェッツ』の制御で、『家』を破壊するような事にはしません。
ですが、『毒ガス』はその圧倒的質量で文字通り洗い流してしまえるでしょう。

680『そのままの君で』:2008/07/13(日) 23:24:47
>>679

『ギュワァァァァァァァァッ!!』

『水龍』は降下すると『窓』から『家』の中に侵入し、
その姿を『水』に戻し、『家』自体を水で埋め尽くした。
その後、すぐさま『外』へ出て行く『水龍』。
おそらくだが、『ステア』の目論見どおり
『毒ガス』を四散させる事が出来たであろう。

その様子をポカンと見ている住人たち。
余りの事に『老婆』と『夫』は今のところ
『放置』されているようだ。

681ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/13(日) 23:44:06
>>680
「……ふう」
 
『水龍』を上空でグルグルと回転させて、注目を集めておきます。
その間に『老婆』とその『夫』の所に戻る。
『水龍』を回転させるついでに、『水龍』の一部で
住人達と『家』の間に視界を遮るカーテンを作っておけば、
見咎められることもないでしょう。
 
ところで、忙しくて確認する暇がありませんでしたが……、
『夫』はどういう状態なのでしょうか?
それと『老婆』の意識はあるでしょうか?

682『そのままの君で』:2008/07/13(日) 23:50:19
>>681

『しゃううううううううううううううう』

『水龍』は旋回し、その『ヒレ』が大きく伸びると、
『家』を覆うかのように『カーテン』状になった。

その内側を通り、『ステア』は『老婆』と『夫』の元へと赴く。
『老婆』にすでに『意識』はなく、『夫』は……
『ミイラ』化している。

683ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/14(月) 00:10:53
>>682
「……『ミイラ』。
 どう考えても死んでいますが……。
 やはり……『老婆』は狂っていたのでしょうか」
 
念の為、呼吸を確かめる。
『老婆』と『夫』の両方ともです。

684『そのままの君で』:2008/07/14(月) 00:14:29
>>683

『ステア』が呼吸を確かめると、
『老婆』には息があるが、『夫』にはない。
『夫』は完全なる『ミイラ』で、
これが『能力』によるもので『解除』すれば元に戻る、
というのでもなければ、完全に、『死んでいる』。

685ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/14(月) 00:18:22
>>684
「…………」
 
振り返って窓から『家』の中を覗く。
『生糠』はどうなっているでしょうか?
『水』で洗い流されたとしても、畳の目地にこびりついてそうなものですが。
『ノギシ』の行方も確認しておく。

686『そのままの君で』:2008/07/14(月) 00:22:34
>>685

『生糠』はすでに『消えている』。
『煙』も、『塩』も、何もかもが、もはや存在していない。
『壷ヤドカリ』のヴィジョンも見当たらない。

そして、『ノギシ』を覆っていた『塩像』も『解除』されていた。
『ノギシ』自体は『気絶』しており、
グッタリと『寝室』の壁の隅で横たわっていた。

687ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/14(月) 00:33:07
>>686
「『老婆』が気を失って、全て解除されてる。
 つまり……どうしようもないってこと……」
 
『水龍』から伸ばした『水流』に『ノギシ』を取り込み、
こちらに連れてくる。さっきと違って水量は十分です。
『生糠』がなくても問題無しでしょう。
 
『ノギシ』を回収したら、『老婆』『夫』『ノギシ』を
『ブラック・ヴェルヴェッツ』の像と『水流』に乗せる様にして、
一旦その場を離れます。
とりあえず……『家』の裏手へ。

688『そのままの君で』:2008/07/14(月) 00:39:55
>>687

『ノギシ』を『水流』で取り込み、
『老婆』『夫』『ノギシ』を、
そのまま『家』の裏手へ連れてくる『ステア』。

一仕事終えた後の途方も無い『徒労感』が『ステア』を襲っている。
これからこの事態をどうするべきか………『ステア』は考える。

689ステア『ブラック・ヴェルヴェッツ』:2008/07/14(月) 01:02:58
>>688
(……もし、少しでも生きていたなら。
 瀕死の『夫』を、『老婆』がその『能力』で生き長らえさせていたなら。
 『ノギシ』さんの『スタンド』でどうにかできていたかもしれない……)
 
『水龍』は、静かに『湖』へと戻す……。
 
「……しかし、事実は『これ』。
 どうする事も出来ないのか……憂鬱です」
 
とりあえず、『事件』は全て『呪い』のせいだった。
とでも証言する事にしましょうか……。
さっきの『水龍』が『呪い』を『払った』と言う事にでもなれば、
事態も収拾するでしょう。
 
あとは……『老婆』が『優しいおばあちゃん』に戻ってくれればいい。
『夫』を失ったという『事実』がなくならない限り、
……例え『時間』を操っても無理な話でしょうけど。
 
→『エピローグ』へ

690『そのままの君で』:2008/07/14(月) 01:32:58
>>689

『生命が終わったものは もう戻らない どんなスタンドだろうと戻せない』

          誰の『台詞』だっただろうか?

『水龍』は『湖』に帰り、そして、それとほぼ同時に、
強大な『スタンドパワー』の使用、かつ、それまでの戦いの疲れからか、
『ステア』は眠りこけるようにその場に倒れこんだ。

→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→

一週間ほどして。

『ステア』と『ノギシ』は『病院』に居た。
『塩素ガス』の治療と疲労の回復のため、しばらく入院していたが、
晴れて、今日、二人して退院となったのだ。

…二人が今回の事件についてどんな事を話し、
どんな事を考えたか…。それは二人自身が一番良く知っている事だろう。

『老婆』に関しては、高齢のため、そして『精神』に
錯乱が見られる為、もうしばらく『入院』という事になるらしい。

『ステア』は、入院中、少しずつ『老婆』と『対話』を行い、
ようやく今回の事件の『真相』を知る事が出来ていた。
それは悲しい、夏の淡い恋のような『真相』だった。


『そのままの君で』


『老婆』の願いに『ステア』は僅かに『涙』する。

いくら『ブラック・ヴェルヴェッツ』で、
この『涙』を操作して消したとしても。

『ステア』の心に伝い落ちた『涙』の跡は二度と消える事はないだろう。


                  エピソード5:『そのままの君で』⇒『了』

691『そのままの君で』 前日談:2008/07/14(月) 02:31:44

『老婆』……『崎山タメ』は探していた。

『夫』が『湖』に落ちたと『警察』に告げられ、
更に『警察』の捜索でも『夫』の『死体』はあがってこない。

しかしなおも探していた。
『夫』を。生きているはずの『夫』を。

そして、その結果。
月明かりの夜、『湖』のほとりで『崎山タメ』は『不思議』な光景を目にする。

『白い粉』が高く、高く、積み上がり、
『湖』の奥底に沈んでいた『夫』の身体を浮き上がらせる。
おそらくだが、『湖』の底の岩にでも引っかかってしまい、
その身体は浮かんでこなかったのであろう。


『白い粉』の正体については、『崎山タメ』はよく承知していた。
彼女の『こどもたち』…『壷ヤドカリ』が作る『塩』に違いない。
『崎山タメ』は昔からこの『能力』を持っている。
『食物』を効率よく『保存』する為に、神様が与えてくれた『才能』。

『壷ヤドカリ』の一匹が『夫』を見つけ、『能力』を使ってくれた。
その事実に単純に喜びを感じる『崎山タメ』。

その意味の『不可解』さを『老婆』が感じるのはそれからすぐの事だ。

692『そのままの君で』 前日談:2008/07/14(月) 02:37:46

『月明かり』の中、『夫』と再開を果す『老婆』。『夫』を見やる。

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

……『夫』は、これは、いや『夫』なのか?

……自分には分かる、確かにこれは『夫』だ。

『夫』は、ふやけた『クラゲ』のような存在と化していた。
『湖』の水をたんまりと吸い、ぶくぶくにふやけた『水死体』。
それに『塩』がまんべんなく付着している。

当然の結果だ。当然の結末だ。当然の終結だ。

ここで。
普通の人間ならば、『夫』の『死』に否応なしに『直撃』する事となる。
しかし『崎山タメ』はその『直撃』を『精神』を大きく捩じらせる事で『避けた』。

すなわち、『狂気』の泉にドップリと身体を浸らせる事で、『夫は生きている』と思い込んだ。



しかし……、そうなると『不可解』な事が出来てしまう。
『壷ヤドカリ』の能力について、だ。
この能力については『崎山タメ』自身、骨の髄まで理解している。
この能力は『防腐』の能力。
つまり『全身』が『腐る』はずもない『生きているもの』から
『能力』…『塩』が発生するはずも無い。
しかし、現実問題、『夫』から『塩』は発生している。
しかも、見た限り『夫』は全身が『腐ってしまっている』ように見える……。

ここで。
普通の人間ならば、『夫』の『死』を確実に受け入れざるを得ない『状況』に陥る。
しかし『崎山タメ』はその『状況』を『狂気』の論理の綱渡りで『避けた』。

すなわち、
「確かに夫は腐ってしまっているように見える。
しかし、夫が死んでいるはずはない。

となれば結論は一つ。
          

       この世界は『生き物でも腐ってしまう世界になってしまったのだわ!』」

693『そのままの君で』 前日談:2008/07/14(月) 02:39:42

『崎山タメ』はその後、『勝手口』から懸命に『夫』を家の中に運んでいった。
『勝手口』を入ると『キッチン』。

『夫』の近くに居てあげたいからしばらくここにはこないかもしれない。
『こどもたち』の一匹に『漬物』の管理を任せておこう、と『崎山タメ』は考える。
元々彼らの本業はそれだから至極当然といえるだろう。

夫を引きずり、廊下までやってくる。
ふと『崎山タメ』は『野良猫』が足元に近寄っているのをみた。
『野良猫』は興味深そうに『塩塗れ』の『夫』を引っかいている。

『しっしっ』

『崎山タメ』が『野良猫』を追いやると、『猫』は一つの部屋に入ってしまう。
…また近寄ってこられると面倒だわね。
そう考えた『崎山タメ』は、その『ドア』をそっと閉じた。

そして『崎山タメ』と『夫』は『寝室』へ。
『壷ヤドカリ』は、『崎山タメ』の思い、
『腐敗から生物を守りたい』という思いを受け、
目に付くあらゆる『生物』を『保存』し始めるようになる。
もしそれに『逆らう』『生物』がいれば、
『罠』をはってでも『保存』する。
『崎山タメ』の強い思念が『壷ヤドカリ』たちをそんな生態へと変えていた。

694『そのままの君で』 前日談:2008/07/14(月) 02:41:34

今はひどく暑い。
だから夫が『腐って』しまっているんですね。
じゃあ次の『季節』まで。太陽がその勢いを落とすまで。
それまで私の『こどもたち』で
皆を『腐敗』から『守って』あげましょう。


ここで『次』の『季節』まで待ちましょう。
ただ…、それだけ濡れていると余計腐りやすいわね。
私のこどもたちの『能力』の中で、
一番、水に強いもの……本来『干物』を作る能力を
使って乾かしてあげましょう。


そして、待ちましょう。

ほんの少しの辛抱ですよ、あなた。
『冬』…いや『秋』にでもなれば、
私の能力が無くても『腐敗』なんてしなくって。
あなたは、きっと、元気になるわね。

そしたら、もう、うっかり足を滑らせて『湖』なんて落ちないで下さいね。

695『そのままの君で』:2008/07/14(月) 02:47:52

『壷』をヤドカリのように背負う『群体スタンド』。『七体』がその数。
『生物』を昔ながらの『食物保存方法』で『保存』しようとするのが能力。
これらの物質は『実体化スタンド物質』。
それぞれの『壷ヤドカリ』がそれぞれの『保存方法』を司っている。

能力は『認知発動』。『腐る』条件が整えば整うほど、
それに抗うように能力は早く『進行』する。
逆に言えば『腐り辛い』状況では能力は弱まる。

『壷ヤドカリ』がお互い触れ合っている状況なら、
一匹の『スタンドパワー』に他の『壷ヤドカリ』の
パワーを合算させてより速いスピードで能力を進行させる事も可能。

『チュチュ・リ・ミキシーズ』
パワー:E スピード:B 射程距離:『建物』程度
持続力:A 精密動作性:B 成長性:?(変性中)

☆本来、『死んだ生き物』(『食べ物』)限定だった能力だが、
本体の強固な意志により『生きているもの』にも有効となった。
☆それぞれ司っている『保存方法』は以下の通り。
『壱』:『塩漬け』
『弐』:『糠漬け』
『参』:『砂糖漬け』
『肆』:『酢漬け』
『伍』:『燻製』
『陸』:『酒漬け』
『漆』:『天日干し』

696『そのままの君で』:2008/07/14(月) 02:52:41

【評】
『ステア』

『ブラック・ヴェルヴェッツ』を十分に活用し、事象を切り抜けた。
元々『ブラック・ヴェルヴェッツ』が今回の相手と相性がいい事もあるが、
『水』を失うまで、その能力は猛威を振るう。
失ってからも果敢に攻めるその姿は素晴らしかった。
最後の結末を選択出来たのは、その動きが運んできた『運命』といえるだろう。
能力使用時にはもう少し『遊び』
(ヴィジョンを動物や武器などイメージしやすいものに変化させる)が
あってもよいかと思ったが、最後に『龍』をもってきて、
更にそれにも意味があった事に関しては非常に良いと感じた。

気になるところは『ブラック・ヴェルヴェッツ』の『ヴィジョン』について。
個人的には『SBR』並みの意味のないヴィジョン、
あるいはこれが『水』にとりつく感じだとイメージしていたので、
『移動』や『エンジン部分』の『回転』を用いた行動には戸惑ってしまった。
本当にそんな事が出来るのか? 機会があれば確認しておくのもいいかもしれない。

697『そのままの君で』:2008/07/14(月) 02:54:12
【評】
『ノギシ』

『ターネイション』という『暗闇』に(GMも含め)振り回されてしまった印象。

『能力』に対する『意欲』と『過信』と『追求精神』が
結果として空回りがちだった事は否めない。
『能力』ではなく素直に『ヴィジョン』を使っていれば
解決出来た事もあっただろう。

パートナーの『ステア』は、今回の敵に
非常に相性のいいスタンドを持っていたものの、
『敵にダメージを与える』という点に対して乏しく
(普通のミッションならば『防御』に関しても不安定だっただろう)
『近距離パワー型』である『ノギシ』が『剣』や『盾』となって、
切り込んでいった方がよりよいコンビとして活躍出来たように思う。

顕著なのが『壷ヤドカリ』の撃破に対して。
『ステア』だけでは『壷ヤドカリ』を捕獲するのが精一杯な為、
結果的に害を及ぼす存在であった以上『壷ヤドカリ』には、
ある程度のダメージを与えておくべきだったし、
それが容易に出来るのは『ノギシ』だけだった。
(おそらく『老婆』に『遠慮』したのだとは思うがそれでも)

698『そのままの君で』:2008/07/14(月) 02:54:58

実質、前半部分では『ステア』の独壇場であった。
(『ステア』のスタンドの有効性から考えてしょうがない部分はあるとは思うが)
そして中盤になり、『パーティー』は分断、
否応無く『活躍』の場が見出せる時になって、
『ノギシ』は『選択ミス』を犯している。
言うまでもないかもしれないが『三匹』の『壷ヤドカリ』の『放置』。
おそらく『視界外』に出れば能力は解除されると思った結果だろうが、
そういう性質の能力ではなかった為、最後までこの能力に
縛られたまま行動せざるを得なくなってしまった。
早く『ステア』を助けに行きたかった、のかもしれなかったが、
その割には『仕込み』に時間をかけている印象がある。
おそらくだが『隣の部屋からの能力使用の奇襲』を
『思いついて』しまった為、それに拘泥してしまったのではないかと思われる。
『三匹』の『壷ヤドカリ』を潰し
『ダメージフィードバック』を『老婆』に与える。
『ステア』の忠告どおり、この方法が
『ステア』を素早くサポートする最善の方法だっただろう。

699『そのままの君で』:2008/07/14(月) 02:55:30

また、最後の大技『塩素ガス発生』は、『理論』だけで
積み上げた『砂上の楼閣』のように思えた。
そもそも
1.一体いつの時期に『塩素(亜塩素酸ナトリウム)』が
投入されたか? を見極めることが非常に困難。
浄水場の水槽に『塩素』が投入されれば
そんなに長くない時間で『水』と混ざってしまい認識不可能になると想定される為。
「『認識』出来なくても『水』の中の『塩素』だけに干渉したんだよ!」
という理論かもしれないが、さすがに『ターネイション』に
そんな『精密動作性』はない(『C』で判定)。

2.『常に』『本体』に能力を使い続ける、という事が難しい。
『塩素』を取り出しつつ、同時に本体にも能力を使う。
「『両手』あるんだから出来るじゃん!」
という理論かもしれないが、さすがに『ターネイション』に
そんな『精密動作性』はない(『C』で判定)。
『両方』こなせるような『幹部』のような能力ではないと思われる。


GMがそう思うのならレス段階で止めればいいのではないか?
とも思われるだろうが、
それでも通したのは、率直に言ってしまえば、

『殺意』を持っているかもどうか分からない相手をッ!
(『塩』が身体を覆っても『死なない』のは『少年』を見て把握しているはず…)
『仲間』もろともッ! しかも『仲間』もろともだッ!
防御困難な『毒ガス』で攻撃しようと思うヤツはッ!
もしその『戦法』に穴があるのならッ!
『自業自得』で 足元すくわれてもしょうがねぇよなァ〜〜〜ッ!!

という『考え』によるもの。
『異論』があるなら聞きはするが、聞くだけに留める。

700『そのままの君で』:2008/07/14(月) 02:56:02

最後に。

『ノギシ』には『超推理』と思われる部分がかなりあった。
『他PC』の得た情報や『家』の地図による情報、これらは
『PC』自身は知りえないものである事を、よく心得て行動するべき。
(PLが知り得るのはしょうがない為、生かすのであれば、
もっと自然な形で生かすよう配慮した方が良い)

『ターネイション』で出来る事、出来ない事の範囲を
質疑応答などで確定させ、『能力』に振り回されないようにする事。
『超推理』をしないよう、徹底する事。
これらをクリアするだけで素晴らしい板活動を送れると思われる。

『ノギシ』の今後に期待する。

701『そのままの君で』:2008/07/14(月) 03:25:52
エピソード5:『そのままの君で』

『前提・参加希望』【>>437-456
『フリミ本編』【>>457-690
『前日談(真相)』【>>691-694
『敵スタンド能力・評』【>>695-700

『総レス』:265レス(本レス含む)
『総日数』:35日 (フリミ本編から評までにかかった日数)

702『前略、』:2008/07/14(月) 18:42:58

『前略、』倉庫住民皆様へ。

『六月後半』くらいから急遽、私(GM)自身の
『生活形態』が変わってしまい、
とりあえず『エピソード5』については終わらせましたが、
恒常的なGMレスをしていくのに『無理』をしないと
いけない状態になってしまいました。

けして来れなくなるわけではないので、
やろうと思えば今後も続けられない事はないとは思うのですが、
果たしてそれで『フリミ』のクオリティが保てるかどうか、
結果的にそれが皆様のご迷惑になるのではないか、
という考えもあり、しばらく『お休み』を頂きたいと思い、
ここに報告させて頂きました。

幸い、といいましょうか、今の状態は
『一時的』なものに収まる予定なので、一応は
『10月』くらいには『復帰』したい、と考えています
(延びる可能性もあります、あしからず)。

皆様と一緒に紡いでいくべき『フリミ』については
まだいくつか『ストック』はありますので、
状態が落ち着けば『復帰』したい『意欲』は『充分』にあります。
『復帰』しましたら、より一層、皆様に楽しんで頂けますよう
精進していくつもりですので、申し訳ありませんが、
もし当フリミを楽しみにして下さっていた方が
いらっしゃったのであれば『秋ごろ』までお待ち下さい。

板自体のチェックは日常的に行えると思いますので、
何か用件があれば、宣伝スレなどに書いて頂ければ対応いたします。

私がこのフリミ群を始めた当初に比べ、
『男』『男(偽』以外のフリミもいくつか増え、嬉しい限りです。
願わくば、『フリミ』や『イベント』が増え、
上記二人が居なくても毎日、どこかのスレが動いている、
そんな倉庫であってほしい。そんなふうに考えています。
 
それでは、しばしの『休止』に入らせて頂きます。
皆様、お体には気をつけて……。

                2008年7月14日 『前略、』

703エピソード6:『病は気から』の【前提】:2008/12/28(日) 11:40:21

『基本設定』

名前:相良靖(さがら やすし)
性別:男
年齢:26
職業:会社員
スタンド:???
持ち物:白のトートバッグ、財布、携帯電話、手帳、ボールペン
ティッシュ、ハンカチ、文庫本、『超能力入門』(テキスト)
血液型:A
生まれた月日:11月20日
容姿・服装:服装はブラウンのジャケットに
ジーンズ、白と赤のスニーカー。
黒髪でうっすら肩にかかるほどの長さ。顔は面長でやや鼻が高い。
身長:177cm
体重:71kg
趣味:トランプピラミッド作成
生い立ち:平凡な家庭に育ち、やることもなくそこそこの大学を出、
特に目的もなく、中堅の会社に就職。
きっかけ:街でたまたま『超能力開発教室』の看板を見つけ
そこの『試験』に合格してしまい、通う事となった。
(『試験』とは、『試験官』の後ろに『何か』が見えるか?
という問い。『人型』の亡霊のようなものが見えた)
宗教観:基本的には信じていないが、祭事などでは
様々な宗教に準じた儀式をそれと感じずに行う、
典型的な日本人の宗教観を持つ。

備考:参加者は一名。『参加者設定』は上記のものを使用してもらう。
『推理ミッション』、やる事は自分で見出すこと。

704エピソード6:『神の不在証明』の【前提】:2008/12/28(日) 11:41:29

『基本設定』

名前:相良靖(さがら やすし)
性別:男
年齢:26
職業:会社員
スタンド:???
持ち物:白のトートバッグ、財布、携帯電話、手帳、ボールペン
ティッシュ、ハンカチ、文庫本、『超能力入門』(テキスト)
血液型:A
生まれた月日:11月20日
容姿・服装:服装はブラウンのジャケットに
ジーンズ、白と赤のスニーカー。
黒髪でうっすら肩にかかるほどの長さ。顔は面長でやや鼻が高い。
身長:177cm
体重:71kg
趣味:トランプピラミッド作成
生い立ち:平凡な家庭に育ち、やることもなくそこそこの大学を出、
特に目的もなく、中堅の会社に就職。
きっかけ:街でたまたま『超能力開発教室』の看板を見つけ
そこの『試験』に合格してしまい、通う事となった。
(『試験』とは、『試験官』の後ろに『何か』が見えるか?
という問い。『人型』の亡霊のようなものが見えた)
宗教観:基本的には信じていないが、祭事などでは
様々な宗教に準じた儀式をそれと感じずに行う、
典型的な日本人の宗教観を持つ。

備考:参加者は一名。『参加者設定』は上記のものを使用してもらう。
『推理ミッション』、やる事は自分で見出すこと。

705エピソード6:『神の不在証明』の【前提】:2008/12/28(日) 11:43:34

『スタンド』という能力が存在する事は、
すでに読者にとっては周知の事であろう。
この『スタンド』に目覚めかけた者たち、
便宜上名付けるならば『半人前スタンド使い』達の
物語を今回は紡いでいきたい。

『超能力開発教室』。

あからさまに胡散臭い、この施設を訪れるのは、
ただならぬ能力の『芽』を自らの内に感じた者たちだ。

『超能力開発教室』。

ここは、『スタンド』の才能はあるものの、
まだ目覚め切ってはいない人々の『能力』を
完全に開花させるのをサポートする施設。

706エピソード6:『神の不在証明』の【前提】:2008/12/28(日) 11:45:20

12月29日、午後9時半。外では小雨が降っている。
今日もこの施設の一角、会議室のような部屋に
数人の『半人前スタンド使い』達が集っていた。

こじんまりとした部屋に移動式の『ホワイトボード』、
中央に大きな『テーブル』が用意されている『部屋』。

『参加者』は『六人』。

今回の彼らの『課題』は、お互いの『不可思議体験』を語り合う事、
『不可思議体験』を語る事によってお互いの『超能力精神』を
研ぎ澄まし、『能力』の発現を促進させるのだという。

ポツポツと『自己紹介』を始める六人。
それからしばらく経った頃だろうか…。

『ダンザイスル』

何かしら『不吉』な声が周囲に響き、
思わず顔を見合わせる『一同』。

何かが、始まろうとしていた。

707エピソード6:『神の不在証明』の【前提】:2008/12/28(日) 11:46:22
<『半人前スタンド使い』とは?>

このフリーミッションにおいてのみの用語および定義。

『他者のスタンドは認識出来るが、
自らのスタンドはまだ発現出来ない、
もしくは極めて発展途上で能力だけが暴走している状態』。

ジョジョ第四部において広瀬康一が射抜かれた後、
東方仗助に治してもらい、『バッド・カンパニー』が
見えるようになった状態のようなもの。

708エピソード6:『神の不在証明』の【前提】:2008/12/28(日) 11:47:56
<受講者名簿その1>
(人物紹介は相良が『自己紹介』時点で観察や話を聞くことで得られた情報)

『相良靖(さがら やすし)』
当ミッションの参加者。

『財部 慶太(たからべ けいた)』
名前:財部 慶太(たからべ けいた)
年齢:31
職業:パンクロッカー(自称)
持ち物:肩掛けの黒いバッグ
容姿・服装:サングラスをかけている。棘のついた黒のレザーの
ジャケットを羽織っている。耳には大きなピアスがたくさんついている。
金髪のモヒカンで、目がすっぽり覆われるサングラスをかけている。筋肉質。
備考:元坊主。春ごろに『寺』で、
『超能力』を使う男と対峙し、その事で
『超能力』に興味を抱いたという。

『藤間 正一郎(とうま しょういちろう)』
名前:藤間 正一郎(とうま しょういちろう)
年齢:28
職業:サラリーマン(自称)
持ち物:黒の書類入れバッグ
容姿・服装:グレイのスーツにワイン色のネクタイ。
黒髪でびっちりとした七三分け。黒縁眼鏡。気弱そう。
備考:真面目そうな印象。同僚の脇に『背後霊』のようなものが
見え、それを同僚自身に告げたところ、この教室を紹介されたという。

709エピソード6:『神の不在証明』の【前提】:2008/12/28(日) 11:48:56
<受講者名簿その2>
(人物紹介は相良が『自己紹介』時点で観察や話を聞くことで得られた情報)

『朝日 香里奈(あさひ かりな)』
名前:朝日 香里奈(あさひ かりな)
年齢:30代前半?
職業:主婦(自称)
持ち物:赤い革のバッグ
容姿・服装:オレンジに近い茶髪で耳が半分くらい隠れている。
小さなピアスがわずかに見える。左手薬指にはささやかな結婚指輪。
ベージュのタートルネックにブラウンのズボン。
備考:フワフワとした感じの女性。
子供の頃から『幽霊』のようなものは見えたらしいが、
特に気にせず生きていたらしい。最近、こういう教室が
ある事を知り、生け花教室を辞めてこちらに来たという話。

『川畑ユレイ(かわはた ゆれい)』
名前:川畑ユレイ(かわはた ゆれい)
年齢:20代前半?
職業:バレーボール選手(自称)
持ち物:白いブランド物のバッグ
容姿・服装:やや厚化粧の女性。白を基調としたブランド物の服装。
派手な金髪の巻き髪が背中まで垂れている。キツそうな顔。
備考:バレーの試合中、ボールが二つに見える現象に見舞われる。
その不可思議現象を周囲に相談していくうちに教室に辿り着いたらしい。

『岸見沙依 (きしみ さより)』
名前:岸見沙依 (きしみ さより)
年齢:20代後半?
職業:語らず
持ち物:見た限り見当たらない
容姿・服装:白いワンピース。腰まで垂れる長い髪。陰鬱そうな印象。
備考:ある五月の晴れた日、宗教勧誘をしていた彼女は、
ドアが生き物のように勝手に動く現象を目の当たりにしたらしい。

710エピソード6:『神の不在証明』の【前提】:2008/12/28(日) 11:50:16
<『一室』の地図>
ttp://tok0.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/gazouup/img-box/img20081228113341.jpg

711エピソード6:『神の不在証明』の【前提】:2008/12/28(日) 11:55:29
【基本設定】(>>704
【前提】(>>705-707
【受講者名簿】(>>708-709
【地図】(>>710

『質問受付』は12月28日(日)23時30分まで
『参加者募集』は12月29日(月)0時から
と、する。

712エピソード6:『神の不在証明』の【前提】:2008/12/29(月) 00:38:15

『参加者募集』している。

713新手のスタンド使いかッ!?:2008/12/29(月) 01:08:47
>>712
参加希望

714『神の不在証明』:2008/12/29(月) 01:20:09

エピソード6:『神の不在証明』

715エピソード6:『神の不在証明』の【前提】:2008/12/29(月) 01:21:27
<これまでのあらすじ>

『スタンド』という能力が存在する事は、
すでに読者にとっては周知の事であろう。
この『スタンド』に目覚めかけた者たち、
便宜上名付けるならば『半人前スタンド使い』達の
物語を今回は紡いでいきたい。

『超能力開発教室』。

あからさまに胡散臭い、この施設を訪れるのは、
ただならぬ能力の『芽』を自らの内に感じた者たちだ。

『超能力開発教室』。

ここは、『スタンド』の才能はあるものの、
まだ目覚め切ってはいない人々の『能力』を
完全に開花させるのをサポートする施設。

716エピソード6:『神の不在証明』の【前提】:2008/12/29(月) 01:22:05

12月29日、午後9時半。外では小雨が降っている。
今日もこの施設の一角、会議室のような部屋に
数人の『半人前スタンド使い』達が集っていた。

こじんまりとした部屋に移動式の『ホワイトボード』、
中央に大きな『テーブル』が用意されている『部屋』。

『参加者』は『六人』。

今回の彼らの『課題』は、お互いの『不可思議体験』を語り合う事、
『不可思議体験』を語る事によってお互いの『超能力精神』を
研ぎ澄まし、『能力』の発現を促進させるのだという。

ポツポツと『自己紹介』を始める六人。
それからしばらく経った頃だろうか…。

『ダンザイスル』

何かしら『不吉』な声が周囲に響き、
思わず顔を見合わせる『一同』。

何かが、始まろうとしていた。

717エピソード6:『神の不在証明』の【前提】:2008/12/29(月) 01:22:37

<『半人前スタンド使い』とは?>

このフリーミッションにおいてのみの用語および定義。

『他者のスタンドは認識出来るが、
自らのスタンドはまだ発現出来ない、
もしくは極めて発展途上で能力だけが暴走している状態』。

ジョジョ第四部において広瀬康一が射抜かれた後、
東方仗助に治してもらい、『バッド・カンパニー』が
見えるようになった状態のようなもの。

718『神の不在証明』:2008/12/29(月) 01:24:26
<参加者略歴>

名前:相良靖(さがら やすし)
性別:男
年齢:26
職業:会社員
スタンド:???
持ち物:白のトートバッグ、財布、携帯電話、手帳、ボールペン
ティッシュ、ハンカチ、文庫本、『超能力入門』(テキスト)
血液型:A
生まれた月日:11月20日
容姿・服装:服装はブラウンのジャケットに
ジーンズ、白と赤のスニーカー。
黒髪でうっすら肩にかかるほどの長さ。顔は面長でやや鼻が高い。
身長:177cm
体重:71kg
趣味:トランプピラミッド作成
生い立ち:平凡な家庭に育ち、やることもなくそこそこの大学を出、
特に目的もなく、中堅の会社に就職。
きっかけ:街でたまたま『超能力開発教室』の看板を見つけ
そこの『試験』に合格してしまい、通う事となった。
(『試験』とは、『試験官』の後ろに『何か』が見えるか?
という問い。『人型』の亡霊のようなものが見えた)
宗教観:基本的には信じていないが、祭事などでは
様々な宗教に準じた儀式をそれと感じずに行う、
典型的な日本人の宗教観を持つ。

719『神の不在証明』:2008/12/29(月) 01:25:02
<受講者名簿その1>
(人物紹介は相良が『自己紹介』時点で観察や話を聞くことで得られた情報)

『相良靖(さがら やすし)』
当ミッションの参加者。

『財部 慶太(たからべ けいた)』
名前:財部 慶太(たからべ けいた)
年齢:31
職業:パンクロッカー(自称)
持ち物:肩掛けの黒いバッグ
容姿・服装:サングラスをかけている。棘のついた黒のレザーの
ジャケットを羽織っている。耳には大きなピアスがたくさんついている。
金髪のモヒカンで、目がすっぽり覆われるサングラスをかけている。筋肉質。
備考:元坊主。春ごろに『寺』で、
『超能力』を使う男と対峙し、その事で
『超能力』に興味を抱いたという。

『藤間 正一郎(とうま しょういちろう)』
名前:藤間 正一郎(とうま しょういちろう)
年齢:28
職業:サラリーマン(自称)
持ち物:黒の書類入れバッグ
容姿・服装:グレイのスーツにワイン色のネクタイ。
黒髪でびっちりとした七三分け。黒縁眼鏡。気弱そう。
備考:真面目そうな印象。同僚の脇に『背後霊』のようなものが
見え、それを同僚自身に告げたところ、この教室を紹介されたという。

720『神の不在証明』:2008/12/29(月) 01:25:34
<受講者名簿その2>
(人物紹介は相良が『自己紹介』時点で観察や話を聞くことで得られた情報)

『朝日 香里奈(あさひ かりな)』
名前:朝日 香里奈(あさひ かりな)
年齢:30代前半?
職業:主婦(自称)
持ち物:赤い革のバッグ
容姿・服装:オレンジに近い茶髪で耳が半分くらい隠れている。
小さなピアスがわずかに見える。左手薬指にはささやかな結婚指輪。
ベージュのタートルネックにブラウンのズボン。
備考:フワフワとした感じの女性。
子供の頃から『幽霊』のようなものは見えたらしいが、
特に気にせず生きていたらしい。最近、こういう教室が
ある事を知り、生け花教室を辞めてこちらに来たという話。

『川畑ユレイ(かわはた ゆれい)』
名前:川畑ユレイ(かわはた ゆれい)
年齢:20代前半?
職業:バレーボール選手(自称)
持ち物:白いブランド物のバッグ
容姿・服装:やや厚化粧の女性。白を基調としたブランド物の服装。
派手な金髪の巻き髪が背中まで垂れている。キツそうな顔。
備考:バレーの試合中、ボールが二つに見える現象に見舞われる。
その不可思議現象を周囲に相談していくうちに教室に辿り着いたらしい。

『岸見沙依 (きしみ さより)』
名前:岸見沙依 (きしみ さより)
年齢:20代後半?
職業:語らず
持ち物:見た限り見当たらない
容姿・服装:白いワンピース。腰まで垂れる長い髪。陰鬱そうな印象。
備考:ある五月の晴れた日、宗教勧誘をしていた彼女は、
ドアが生き物のように勝手に動く現象を目の当たりにしたらしい。

721『神の不在証明』:2008/12/29(月) 01:26:05
<『一室』の地図>
ttp://tok0.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/gazouup/img-box/img20081228113341.jpg

722『神の不在証明』:2008/12/29(月) 01:27:37

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………ッ!」

数秒後、響き渡る悲鳴に、皆驚愕し、
そちらを見やる。

奇妙な『形』だった。奇妙な『怪物』だった。

体長30cmほどの大きな二本の『刃』を持つ『怪物』。
まるで『ハサミ』と『虫』を掛け合わせたような『怪物』が、
『朝日』の前にいつのまにか『発現』し、
バッサリと彼女を切り刻んでいた。

『朝日』は咄嗟に避けたものの…、
その『刃』はそれこそ『ハサミ』のように
彼女の『左肩』をバッサリと抉っている。

その勢いのまま床から転げ落ち、倒れこむ『朝日』。
そして悪い夢だったかのように『怪物』は、
 
ふ ッ
                その姿を消した………。

723相良靖:2008/12/29(月) 01:46:11
>>722
「み……皆さん見えましたよね? 今の!
 ハッキリと見えたぞッ! こんなにも強力に現実に作用して来るものなのかッ!?
 と、とにかく誰か救急車を!」

慌てつつも、周囲を観察する。
「この中の誰かが犯人なんじゃあないか?」と疑っているからだ。
大外からの攻撃だから、一番怪しいのは向いに座っている岸見さんか……その様子を特に見てみる。

724『神の不在証明』:2008/12/29(月) 01:53:59
>>723

相良はやや平静を失いつつも周囲の状況を確認する。

と。

「きゃぁぁぁぁアぁぁぁアアぁぁぁぁッ!!!」

またしても悲鳴。

今度は今まさに様子を確認しようとした『岸見』だ。
見ると『岸見』の白いワンピース、その『左肩』付近が
じんわり赤くなっているのが確認出来る。

そして。

『相良』自身も感じている。『左肩』に大きな痛みを。
まるで、『切り裂かれたような』。

725相良靖:2008/12/29(月) 02:05:49
>>724
「ギャッ……! ま、まさか俺自身も……!?
 クッソォ、一体何者……」

肩を押さえて蹲りながら、残りの三人の様子を確認する。
痛みは前と後ろ、どちらからやって来たのだろうか?
前からの場合、痛みを感じる直前に何も見えなかったのか?
実際はどれほどの傷を負っているのか、肩を露出させて確認したい。

726『神の不在証明』:2008/12/29(月) 02:18:55
>>725

自らの傷を確認する『相良』。
肩を露出させると、前から大きな『ハサミ』で
はさまれたような『切り傷』が存在している。
けして浅くはなく、血が湧き出てしまっているのが見える。
応急処置をしておいた方がいいように思われた。

痛みは…強いて言えば前から来たように感じた。
痛みを感じる直前には全く何も見えなかった。

残りの三人…、まずは『藤間』、彼は、
慌てながらも、まずは『朝日』の様態を確認しているようだ。
続いて『川畑』、彼女は比較的落ち着き払った様子で、
『岸見』の様態を看ている。

「おい、大丈夫か!?」

残りの一人、『財部』は『相良』に声をかけてくる。

「しかし…、なんだってんだ?
なんでオマエも傷を負ってるんだ?
向こうの…『岸見』だったか、アイツもどうやら
肩から血を出してるようだし…」

そういう『財部』自身も右手で『左肩』を押さえている。

727相良靖:2008/12/30(火) 10:04:43
>>726
「見えました? さっき『朝日』さんをぶった切った小さい奴……
 あれがきっと『超能力』に関係しているんでは!?
 向かいに座ってた『岸見』さんと、咄嗟に騒ぎ立てた俺がダメージを受けてるって事は、
 何らかの条件でダメージを『伝播』させているのかも……
 いや、それより……どなたか、包帯か何か無いですか!? みな出血がひどい!」

とりあえずジャケットを脱ぎ、一時的な包帯代わりに肩口を縛るのに使う。
『財部』の怪我については口に出して問題にしないでおき、残る二人の左肩を見てみる。
そうしながら、バッグから『超能力入門』を取り出す……どんな事が書かれていたか?
こういった『超能力』の類型や対処法について、何か参考になる記述は無いだろうか。

728『神の不在証明』:2008/12/30(火) 12:23:00
>>727

ジャケットを脱ぎ肩口を縛る『相良』。
その場に留まる限りでは二人の左肩の詳細は見えなかったが…、
なんとなくだが、直接切られたはずの『朝日』より、
なぜか傷を負っているらしい『岸見』の方が、重傷のように思えた。
『朝日』の意識はハッキリしているようだが、
『岸見』はグッタリしている事からもそれは窺える。

「『包帯』は、あるよ」
そう言ったのは『岸見』の傷を包帯で巻いている途中の『川畑』だ。
サッと、『包帯』を一巻きずつ、『相良』と、そして『藤間』の方へ投げた。

「ああ、見えた。ハサミの化物みたいなのが、
…マジでいきなり現れたな。あれが『ヴィジョン』って奴なのか?
なんらかの条件…、ああそういや講義でそんなコト言ってたな」

近くにいる『財部』が『相良』の言葉に対応する。
冷静…にも見えるが、わずかに顔が青ざめているところを見るに、
冷静を装う事で自分を落ち着かせようとしているのかもしれない。

「それはそうと、オレもちょっと肩が痛むんだが…。
血は出てないようだが、これも『超能力』の仕業なのか?」

729『神の不在証明』:2008/12/30(火) 12:24:28
>>727

『傷』の対応をしながらも『相良』は『超能力入門』に目を通す。

・『序章』の項より抜粋

…さて近年、『超能力』について研究が進み、
単純な『テレパシー』『サイコキネシス』などといった
古典的な能力だけでなく、極論すれば、
一人につき『一つ』の特別な能力が備わっている事が明らかになりました。

その能力は極めて多種多様にわたるのですが、
まったくの無軌道ではなく大抵なんらかの『法則』に
基づいて能力は制限されているようです…。


・『ヴィジョン』の項より抜粋

…最近では『超能力者』同士のみが視る事が出来る
特別な精神力の形、『ヴィジョン』がある事が分かってきました。

統計上、『人型』がもっとも多いのですが、人型以外にも
動植物に近いもの、身の回りの道具に近いもの、
あるいは水や炎などといった特殊なものもあります。

これらは大抵、身近なもの『そのもの』ではなく、
『前衛画家』の絵のような特殊な形にアレンジされて発現します…。


・『能力分類』の項より抜粋

…能力や『ヴィジョン』は完全に自らの意思で操れるものばかりではなく、
『自動操縦』や『無差別範囲』を能力対象にしてしまうもの、
また本体が未熟な精神である為、『暴走状態』になってしまう場合があります…。
受講者の方々は『半人前』な為、特に制御しきれない状態、
『暴走状態』には注意する必要があります…。

もっと深く読み込めばまだ何か分かるかもしれない。

730相良靖:2008/12/30(火) 23:47:24
>>728
「どうも……」

ジャケットを解き、すばやく包帯を巻き直す。

「『超能力入門』によると……我々『半人前』にも何か特別な能力が秘められてはいるが、
 充分に操作出来ていないため、予想外の結果を引き起こしてしまうことがあるらしい。
 『断罪する』と言って現れた、ハサミの化け物……あれは明確な悪意を持って操作された『ヴィジョン』でしょう。
 みんなに同じ傷を負わせているのは、暴走状態にある『朝日』さんの『能力』なのでは?」

『藤間』と『川畑』の肩に傷は無いかどうか、観察したい。
そして周囲の異変に神経を尖らせつつも、『超能力入門』を読み進める。

(二人の怪我の重さの違い……これは単純に体力の差によるものなのか?
 それとも犯人は『岸見』さんで、悪意を向けた分のしっぺ返しを食らったのか?
 もっと理解する必要があるな……『一人前』とはどういうことか)

731『神の不在証明』:2008/12/31(水) 02:08:00
>>730

『藤間』と『川畑』の様子を観察するが、
特に『左肩』に異変があるようには見えない。

「…なるほどね。じゃあどうする?
『朝日』を縄ででもふんじばればいいのか?
こういう場合」
以上は『財部』の言。

「…そういうわけにもいかないんじゃあない?」
こう口を挟むのは『川畑』。

『川畑』はすでに『岸見』の治療を終えているらしい。
そして『川畑』は『携帯電話』をバッグから出し、画面を見ている。

「ちゃんと『講義』きいてんの?
『超能力』は…『本体』が『拘束』されても
『ヴィジョン』や『能力』は、独自に自由に動く事も
あるって習わなかった?
わりと有効なのは『気絶』かもだけど…、
これだって『自立型』や『自動操縦』…
あるいは『暴走状態』の場合は、本体の状態関係なしに
動くケースもあるみたいだし。

本体が『死んだ』って動くスタンドがいるらしいよ。


                 ………はい、そして『圏外』だ」

732『神の不在証明』:2008/12/31(水) 02:09:28
>>730
『超能力入門』の『一人前』について書かれている項を
パラパラと探してみると、以下の文が見つかった。

・『超能力発現方法』の項より抜粋

…そもそも『超能力』は『本体』の『精神力』の発露です。
ひとり一つの独自な『能力』…、これには『本体』の『精神』の形が
大きく左右されます。もちろん『先天的』な部分が多いのも事実ですが、
『後天的』な部分も大いに関係する場合があります。

『一人前』の『超能力者』…。これ自体には大きなきっかけ(生命の危機や、
人生の危機、大切な誰かを守りたいなど)があれば自然となれる事も多いようですが、
受講者皆様にように意識的にマスターしたい、という方は、
まず自分の『能力』がなんであるかを推測してみるのもいいかと思われます。

さきほども述べたように『超能力』は『精神』の発露、よって、
自分にとって深く思い入れのあるもの…。
『+』のもので羅列するならば、『得意分野』『長所』
『お気に入りのもの』『のめりこんでいる趣味』
これらが長じた能力が発現する事が多いようですし、
『−』のものならば『極めて苦手なもの』『短所』『コンプレックス』などを
克服するような能力が発現する事が多いようです…。

733相良靖:2008/12/31(水) 02:49:31
>>731-732
「圏外? 備え付けの電話なんかはありませんか?」

(今まさに、生命の危機のような気もするが……攻撃はもう終わったのか?
 『推測』と言ってもねえ、それらしい『趣味』と言えば『トランプタワー』か……
 『トランプタワーが上手く作れる能力』なんて今更目覚めても微妙だっつーのッ!
 まあ、トランプタワー世界大会とか目指せるなら良いかも知れないが……って、
 今はそんな事を考えてる場合じゃあない。この中で『ハサミ』に思い入れがあるのは誰だ?)

ホワイトボードを確認したい。何か今までの話し合いの経緯が記録されてたりはしないだろうか。

「いや、『朝日』さんのことより肝心なのは……
 『ハサミのヴィジョン』の使い手は誰か?ってことじゃないですか?
 この建物、今他に誰がいましたっけ? どちらにせよ容疑者として、我々『候補者』が真っ先に上がると思いますが」


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