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フリーミッション『前略、』

1『前略、』:2008/04/23(水) 00:59:52

導入なんて要らない。

詳細は >>2

310結城『カシアス』:2008/05/24(土) 01:39:33
>>309
「あ……。」

カーテンと窓を開けて行方を見る。
『カシアス』はブレーカーを落して戻ってくる(スBだからすぐ出来るだろう)

311KYO『オール・アポロジーズ』:2008/05/24(土) 01:39:35
>>309
逃げられちゃった。
窓から完全に出て行かれたし。
今から追っても真の本体がマンション下で待ち構えているわよね。
間に合わない・・・・・・・・・・・・そう思うか?違うね。

「結城、糸を掴め!今すぐに!」

先ほど投げていた糸は外れてカーテン側の結城の足元にある。
KYOはドア側で倒れているが、結城が掴むと同時に、
『オール・アポロジーズ』の指先で最速にッ『糸を回収する』。
結城はそのへんの自分で粘着させた壁やエヤコンやらに触れてふんばればいい。
巻き取られた糸の勢いで・・・・・・・・窓まで吹っ飛び窓をブチ破る。

「もう窓ガラス代はいいや。
見ていたがトンネルの速度は充分視認できるし到達まで2秒はある。
そしてわかってるみたいだけど、電磁波のようなものに乗って移動できるけど
『絶縁体』に対しては電波自体が途切れるみたいね。ゴム製シリコンのように。」

吹っ飛んだ勢いでベランダの枠まで激突。
同時に『オール・アポロジーズ』で枠(手すり)などにラッシュ。
延長も利用しつつ、最大枠の樹脂製シリコンの防火シャッターを作り出し、
トンネルを外の電柱まで向かわないよう囲いこみ、戻す。
ある意味、安全ロープがあるので、こちらは外まで身体を投げ出してもいい。
まあ言い訳としては、結城にもっと前に言われた段階で身体は動き出してるだろうから、
それ+能力&スタンド速度のAと言い切りでギリギリ間に合うだろう?だけど。
もう一言。


「それとあの赤ん坊の行動と奥さんの発言・・・・なんか変じゃない?
気のせいなら・・・・・・・なんとなくアタシの仕事は終わるけどぉー。
夫婦円満ならそれはそれでいいし。」

312KYO『オール・アポロジーズ』:2008/05/24(土) 01:40:48
>>310
この人の行動は『何もなければ』なので、
たぶん年下なので言えばすぐ動いてくれます。
ちょっと待っていてください。

313『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/24(土) 02:08:31

「コラーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ」

314『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/24(土) 02:18:11

『KYO』は様々な想定の元、フル回転で最善策を脳内で構築し始めていたが、
もっと『シンプル』な『着地点』が、すでに来ていた事に気付いた。

『携帯電話』を耳から離し、『時刻』を見やる。
現在、『PM10:00』ジャスト。
『子守戦争』の時間は、優しく終わりを告げている。


『バッ』


『結城』が『カーテン』を開けると、
そこには巨大な『孔雀』のような『鳥』が、
その姿を現していた。

バッサバッサと羽ばたく『羽』。
その『羽』に弾かれたのか、『ベランダ』には、
『人形スタンド』と『赤ん坊』が落下していた。

『イテテテテ』「あわわわわわ」

「コラーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ」

『鳥』が『女性』の声で、
『人形スタンド』と『赤ん坊』を、叱った。

315KYO『オール・アポロジーズ』:2008/05/24(土) 02:19:34
>>313
『ガシャン』

窓をぶち破って逃亡。
そのための釣り糸。というか途中で壁とか触って作り出せるし。
悪い、結城、弁償しといて!

316KYO『オール・アポロジーズ』:2008/05/24(土) 02:20:27
>>314
「ちっ、失敗か!」

317『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/24(土) 20:42:22

そして。
『結城』の『無言』と、
『KYO』の『妄想』を他所に、

『カチャリ』

玄関の『ドア』から一人の女性が部屋に入ってくる。
この女性こそが……。

『「ミズホ」…』
『人形スタンド』が、『女性』、
いや『鳥越みずほ』を見つめている。

「結局、また……貴方は『失敗』したのね。
帰りなさいよ。『伝次』」

『みずほ』は、『軽蔑』と『悲哀』が
入り混じったような瞳で『人形スタンド』を見つめる。
その横顔からは何かを残念がっているような、
そんな雰囲気も読み取れるような気がした。

『・・・・・・・・・・・・・・・・』

『美沙ちゃん』は、
『みずほ』をまず見て、
それから『人形』を見て、
そして最後に『KYO』『結城』の二人を見た。
その視線の裏には何か『懇願』のようなものを感じる。

318KYO『オール・アポロジーズ』:2008/05/25(日) 00:02:20
>>317
「ちょっと待ってクダサイ」

夫婦二人の会話にはさまってみる。


「本当に帰しちゃっていいんですか?」

319結城『カシアス』:2008/05/25(日) 00:08:46
>>317
「…美沙ちゃんが望む形が正解なんでしょうね。
あたしは知らんよ。」

320『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/25(日) 00:33:31

『結城』は、呟き、
『KYO』は、異論を唱えた。

「……アナタは」
『みずほ』は、『KYO』を見据えて、口を開く。

「確か、この前も『ミサ』を守ってくれた人…かな?
アリガトね。今日も、ギリギリ『伝次』も捕まえる事が出来たし、
『報酬』は、ちゃんと支払っておくよ」

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

「で? なに? ワタシに何か言いたいの?
本当に帰しちゃっていいんですか……って
一体、何が言いたいの?」

(『二人』へ。これ以上『レス』が必要なければ、
『メール欄』に「『終了』」を書き込んでおく事。
二人が『終了』した時点で終わる)

321KYO『オール・アポロジーズ』:2008/05/25(日) 00:40:24
>>320
「旦那さん(名前知らない)は間違っていたと思います。
今日のことだって・・・・・・」

「でも少なくとも美沙ちゃんを大切に思ってると思いました。
美沙ちゃんも、お父さんを好いてることは見てわかりました。
私達にはいっさい懐かなかったのに、
お父さんのスタンドにあんなにうれしそうに。
美沙ちゃんの将来を考えたら・・・・・・やっぱりお父さんもいないと駄目な気がします。」

「もう一度やり直すことはできないんですか?
美沙ちゃんのために。」


言うだけ言ってみるが・・・・
よく考えたら報酬はもう貰ってたしな。これがぬくもりだよの信徒みたいや。

322『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/25(日) 01:18:05
>>321

『KYO』の語りを黙ってきく『みずほ』。

「それはね、まあ」

少しだけ唇を嚙んだ後、穏やかに切り出す。


「分かっていたよ、勿論。
この娘が…もしかしたらワタシよりも……
『伝次』の事を慕っているのはね」

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

「でも、ワタシはね、コイツになんか戻ってほしくないんだ…ッ。
『リストラ』されたぐらいで不貞腐れて…。

こんなヤツに『ミサ』を任せられない…ッ。
こんな不甲斐ないヤツの『人形』が、
家に入るのすらおぞましいよ……ッ」

徐々に激昂していく『みずほ』。
しかし、彼女の中に渦巻く感情は単純な
『怒り』や『嫌悪』だけではないような気がする。

そして。
『KYO』は、うっすらと。
『元夫』の『スタンド』能力を理解した今、
今の『みずほ』の言葉に何か『違和感』を感じていた。

323KYO『オール・アポロジーズ』:2008/05/25(日) 01:26:52
>>322
「だったらなんでカーペットをつけるように言ったり、
エアコンのスイッチを入れっぱなしにしてとか言ったんですか?
旦那さんのスタンド能力を考えたら、
間違いなく侵入されるのに・・・・・・それを説明なしで。」

「意識してか無意識にかはわからないけど、
それが答えなんですよね?」


ヒラメが食べたくなってきた。

324結城『カシアス』:2008/05/25(日) 01:30:32
KYOの言うことを聞いている

325『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/25(日) 01:33:35
>>323

「…………………」

『みずほ』は、『KYO』の言葉に口をつぐむ。

――――――そもそも。

『KYO』はぼんやり思う。
『用事』とは、なんだったのだろう。
『大事』な『娘』を『元夫』に狙われている状態で、
『赤の他人』に任せてまでいかなければならない『用事』。
自分さえ居れば確実に『娘』を守れるはずなのに…。

そこまで大事な『用事』があるのか……、あるいは。

あるいは?

326KYO『オール・アポロジーズ』:2008/05/25(日) 01:36:47
>>325
「用事なんてそもそもなかった。
旦那さんを美沙ちゃんに会わせる時間を作るための時間。
それが答えなんでしょう?」



ファイナルマンセー

327『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/25(日) 01:44:01
>>326

「……ふう」

『みずほ』は、どこかふっきれた表情を浮かべる。

「そうだね。

そして、ワタシが決めた『2時間』という時間内に、
そして雇った『超能力者』の人たちを振り切って
『ミサ』をさらえるのなら、それだけの『度胸』と
『機転』と『精神力』があるのなら、ワタシはもう
『伝次』に『ミサ』を任せてもいいと思ってたんだ。

ワタシはそれでまあ『伝次』が自分の能力に
『自信』をつけてくれるなら……嫌われたってかまわないしね」

『・・・・・・・・・・・・・・・・・』

「……『みずほ』」

『KYO』は自ら持つ、『携帯電話』から、
『気弱そうな男』の声が漏れるのを聞いた。

328KYO『オール・アポロジーズ』:2008/05/25(日) 01:45:27
>>327
携帯に言う。

「やりなおせますよね?
旦那さんも・・・・・・仕事も家庭も。
もうやれますよね?・・・・・ここへ出てきてください。」

329『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/25(日) 01:56:52
>>328

『KYO』が『元夫』に語りかけると、
その数分後――――――。

『カチャリ』

『玄関』のドアが開き、
『元夫』、『鳥越伝次』が姿を現した。

「すまない…」

開口一番、『みずほ』に告げる『伝次』。

「『リストラ』された私は『ショック』で、
何事にも手につかなくなってしまった…。
結局愛想をつかされてしまった私は…、

『美沙』を奪う事で……
君に復讐しようとしていたのかもしれない」

『・・・・・・・・・・・・・・・』

「………まあお互い様だね。『リストラ』で
動揺してたぐらいで見放す事なんてなかったんだ。

                      ……ゴメンネ」


…あとは、他人が見ても余り面白くないツガイ同士の
『コミュニーケーション』が続くだけだと推察される。


『美沙ちゃん』が
『きゃっきゃ』
『きゃっきゃ』と、笑っている。

330KYO『オール・アポロジーズ』:2008/05/25(日) 02:00:33
>>329
「 こ れ に て 一 件 落 着 也 ッ !」


『ドゴォッ!』

赤ん坊にはマークがガッデム!と彫られた樹脂シリコン製の
哺乳瓶キャップをプレゼントしよう。

331『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/25(日) 02:13:54

『KYO』は『美沙ちゃん』に特製哺乳瓶キャップを『プレゼント』し、
『結城』と共に、イチャイチャの二人を尻目に、こっそり出て行く。

『美沙ちゃん』の体からスタンドの
『腕』がひょっこり飛び出しており、
風にゆれる『タンポポ』のように『二人』を見送った。

→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→

「つまりあの女の依頼は『失敗』するのが本当は『成功』で、
『成功』していた場合はあの女の本心としては『失敗』だったのか。

だけど今回お前らは『成功』して、更に『成功』にしたんだな。

…………言っててワケ分からんが、まあよくやった」

『玉科』に事の次第を報告する『二人』。
『報酬』は『100万円』に『依頼者』からの上乗せがあり、
更に『100万円』、つまり二人で分けても『100万円』らしい。


その後、『KYO』と『結城』と『一刻堂』は、
『鳥越みずほ』と『鳥越伝次』が『再婚』する、
というハガキを『玉科』経由で受け取った。

『KYO』は思う。
また『美沙ちゃん』に会う機会があれば、
『まずはご挨拶』、つまりは………。


               エピソード3:『こんばんは、赤ちゃん』⇒『了』

332『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/25(日) 02:23:15
『人形』のような10cmほどの小さなスタンド。
『家電』などから発する『電磁波』を『具現化』させ、
更にそれに『スタンドパワー』を注入し、
『増幅』『形状変化』『操作』するのが能力。

『具現化』された『電磁波』は『TV』の
『砂嵐』のような半透明の形状となる。
この『電磁波』に『包まれた』(『トンネル』・『ドーム状』などで可)
ものは自らも『電磁波』に紛れて『電磁波』を
通すものの『透過』が可能になる。

直接相手や『スタンド』に浴びせさせる事により、
『電磁波過敏症』を引き起こさせる事も可能。

『フラッシュダンス』
パワー:C スピード:B 射程距離:A
持続力:D 精密動作性:C 成長性:D

333『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/25(日) 02:23:55
『孔雀』のようなヴィジョンのスタンド。飛行可能。
『有害物質』の『遮断』が能力。
スタンドのキラキラと輝く『羽』が
大きく広がり、それが『遮断』を行う。

『有害物質』とは『人体』に一般的な『悪影響』を与えるもの。
例を挙げるならば『病原菌』や『撃たれた銃弾』など。
『スピード』のある『パンチ』は『怪我』の危険がある為、
『遮断』可能だが、ただ触れようとするだけの
優しいスピードは『遮断』されない。

『オーロラ・コンサルジェンス』
パワー:E スピード:C 射程距離:A
持続力:A 精密動作性:C 成長性:A

334『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/25(日) 02:24:58
極めて発展途上の『精神』から生まれた、
スタンドのいわば『基本形』。
人型である、という事しか定まっておらず、
発現するのもその『腕』のみ。
『本体』の『ストレス』そして『欲求』が、『精神力』の高まりとなり、
何かを『押す』という単純な行動で目的を遂行しようとする。

『?????』
パワー:不確定 スピード:不確定 射程距離:不確定
持続力:不確定 精密動作性:不確定 成長性:A

335『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/25(日) 02:37:14

<『こんばんは、赤ちゃん』のQ&A>

Q:何で『元夫』は、『ドア越し』に居なかったの?
A:『携帯電話』を『フラッシュダンス』が抱えつつ、
  『インターフォン』の上に乗り、受話器を当てていた。
  『覗き穴』ごしには『インターフォン』の周りまでは見えなかった。
  なぜこんな事をしているかといえば、
  いつもは直接『元夫』本体がドア前に居れば、単純に、
  『ドア』を開けた『みずほ』本体にぶん殴られて終わる為。

Q:『フラッシュダンス』はどうやって『室内』に入ったの?
A:『電磁波』に紛れれば対策していない『壁』は通り抜けられる。
  『KYO』が見ていないのは、単純に『廊下外』(他の部屋)を通った為。

Q:『美沙ちゃん』に『電磁波』浴びせまくってるけど…いいの?
A:『水』は『水』の冷たさなど感じない。
  『砂嵐』に包まれ『電磁波』に紛れれば、『電磁波』の影響は無効。

Q:『元夫』本体はどこに?
A:『結城』が見た『アイドリング中』の車内。

Q:『電磁波』だとすると○○がおかしいんですけど?
A:『砂嵐』は、『電磁波』に『スタンドパワー』が混ざったもの。
   科学的に問題のある部分はすべて『スタンドパワー』の影響であり、
  『異論』は認めない。

336『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/25(日) 02:38:45

<『こんばんは、赤ちゃん』のQ&A その2>

Q:『シリコーン』が作れる『オール・アポロジーズ』が居たからいいようなものの、
仮に『カシアス』使いが二人なら、即座に『美沙ちゃん』さらわれちゃうんじゃあない?

A.極論を言えば、『スタンド』が見える一般人二人でも、
立ち回り次第では『クリア』可能。
以下に示すのは『解答』の一つ。
他にも様々な『解法』はあるだろう。

『砂嵐トンネル』はほぼ『直線状』の動きしかしないので、
とりあえずは『逃げる』。
『美沙ちゃん』からは『一回くらい』は『弾き飛ばされても』なんとかなる。
『フラッシュダンス』の能力推理も比較的容易な部類に入ると思われるので、
比較的初期に推理できるだろう。

『美沙ちゃん』『フラッシュダンス』それぞれの戦術を分析し終えたなら、
『美沙ちゃん』のスタンド発現は、
『ストレス解消』と『気を逸らす』事で対処可能。
各種おもちゃや『TV』(ボリュームを上げる、
などで興味をひかせる事は可能)を上手く用いる。
『フラッシュダンス』に対しては、とりあえず『電化製品』の、
コンセントを抜いていく、が、単純かつ有効。
極めて有効な対処としては『ブレーカー』を落とす、があるが、
『ブレーカー』の位置は分かりづらいところにあった。(ちなみに『洗濯機』の上)
注意点は『エアコン』『TV』『電気カーペット』は、
それぞれ『美沙ちゃん』のストレス軽減に関与しており、
それを消す事は『美沙ちゃん』の『ストレス増幅』に
繋がってしまう為、そのバランスに悩む事となる事。

完全に『フラッシュダンス』を行動不能にさせなくても、
ある程度の時間を経れば、『みずほ』は帰ってきて、
一応のクリアとなり得た。

337『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/25(日) 02:42:19
【評】

『KYO』
一見冗談めかしたレス群の中にも、行動と理論を着実に積み重ねる、
フリルの格好で断崖絶壁に臨む『クライマー』のようなレスが印象的な参加者。
最後の問答まできちんとこなす姿に好感度も高い。

『シリコン』という当フリミに非常に有効な能力も手伝って、
フリミの基本的な推進役となっていた。
『前提』の時点においてやや不自然な
『エアコン・ノートPC・TV・電気カーペット』から
敵能力を推測し、このスタンド使いを選んだのなら
脱帽ものだがどうだったのだろうか。

『PC』と『NPC』という次元と、『PL』と『GM』という次元、
両方にアプローチしてくるその手腕は見事。
ただし、『結城』、あるいは『GM』への遠慮からか、
あるいは別の理由によるものか。
そのレスのレベルにはややムラが見られた。

また、連続した二度のフリミにおいて、
対極的な『パートナー』にそれぞれ振り回された感はある。
『両輪』の車は、一方が大きすぎても小さすぎても上手く回らない。
参加者が一番に身につけるべきは、適切な『パートナー』と
組める『運』なのかもしれない。

338『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/25(日) 02:44:39
【評】

『結城』
何から伝えればいいか少々迷うが、
終始、フワフワと『夢見心地』、
『本腰』を入れてなかったようにみえた。

一人の参加者の『理解度』や『実力』によって、
そのフリミの瞬間的な『難易度』は大きく引き上がったりもするが、
その流れについていけず、『エンジン』のかからないまま、
大きな『決断』をしなくてはならなくなった感はある。

その大きな『決断』となったレスについて(【>>305】→【>>307】。
方向性(『電気カーペットのコンセントを抜く、動きを止める』)は、
完全なる『正解』。問題はそれを『誰が行うか?』だ。

その前のレスで『KYO』の援助は間に合わないかもしれない事は示唆されている。
そうでなくても、『スピードB』にして『射程B』の『カシアス』が、
なぜ、単純に『コンセント』を抜きに行かなかったのだろうか?
その前の段階まで『完全自力クリア』が可能だったが、
『結城』の些細な踏み外しの為、『NPC』による『援助』が入り、
『クリア達成度』は、一歩『後退』している。

………本当になぜなのだろう。
極めて目先の『危機』を放置してまで、
『玄関』に行かなければいけなかった『理由』は一体…。


当フリミ一番の『謎』はそこにある、とGMは考えている。

339『こんばんは、赤ちゃん』:2008/05/25(日) 10:32:19
エピソード3.1:『こんばんは、赤ちゃん』

『前振り』(エピソード3)【>>229-230

『前提・参加希望』【>>232-243
『フリミ本編』【>>244-331
『NPCスタンド能力・Q&A・評』【>>332-338

『総レス』:105レス(本レス含む)
『総日数』:9日 (フリミ本編から評までにかかった日数)

340エピソード4:『病は気から』の【前提】:2008/05/27(火) 22:46:23

『基本設定』

名前:参加者次第
性別:参加者次第
年齢:参加者次第
職業:参加者次第
スタンド:???(『不明』だが、少なくとも本体は認識していない)
持ち物:参加者次第

備考:参加者の『推察力』が重視される。
『推察力』によっては、『早期』に終わる事あり。
そうでなくても、展開は速い。

341エピソード4:『病は気から』の【前提】:2008/05/27(火) 22:48:54
『参加者』は『親切』だった。
『どんな時も、人を助けなければいけない』。
そんな信念の元、動く人物だった。

そんな『参加者』が、
小高い山中で迷子になってしまったのも、
『山に迷い込んだ猫を見つけて欲しい』
との、山沿いの町の住民の要望をほいほいと引き受けたからだ。

『幸い』だったのかは、分からない。
山の中にひっそりと佇む『山荘』を見つけ、
ほとほと疲れた『参加者』はそこで休憩させてもらう事にする。

6月7日午前11時30分の事だった。少し暑いくらいの『晴れ』。
中では、どこか疲れた表情の『老婆』が、『参加者』を出迎える。
ささやかな『昼食』をご馳走になり、ご満悦の『参加者』。

『何か困っている事はありませんか?』
一息ついた『参加者』の口癖が、『老婆』に投げかけられる。
それを聞いた『老婆』は躊躇しながらも、
『参加者』を、とある部屋に連れて行く。

『ドア』を開けた参加者が目にしたのは、
シンプルな家具の中に、一際目立つ『ベッド』と、
『病院』に設置されているような『医療器具』。

『ベッド』の上には、一人の『人間』が横たわっている。
『人間』には『点滴』や、『酸素』を送り込む『マスク』、
『バイタルサイン』をチェックする『電極』などが
つけられて居る様子だった。
その顔は『ドア』と反対側に傾いており、表情などは確認できないが、
その『髪』の長さや、身体の小柄さなどから『女性』ではないかと推察された。

342エピソード4:『病は気から』の【前提】:2008/05/27(火) 22:52:19
『部屋』の中には『ベッドの人物』の他に、もう一人『老人』が居た。
『老婆』は、『老人』に、『参加者』についての説明をする。

「『無駄』だとは思うんですよ」

『老婆』は言う。

「この方は『お医者様』には見えないし、
でもね、もしかしたらね。
こんな時に『困っている事はありませんか?』
なんて言ってきてくれた、この方だったらね」

『・・・・・・・・・・・・・・』

『老人』は、軽く首を振る。
それが何を指し示すのかは分からなかったが、
『老人』は、『参加者』の方へ向き直り、
悪いものを吐き出すかのように、こう告げた。

「『困っている事』……あります」

343エピソード4:『病は気から』の【前提】:2008/05/27(火) 22:53:13
「あそこに横たわっている『娘』。
あの娘は、私達の『孫』なんです。
元々身体が弱くて、ここで『療養』してたんです。
あの『医療機器』は、ずっと前からここにあるものです。

でも今まで一度もこんなふうになる事はなかった。
ちょうど一週間くらい前からでしょうか?
何をしても少しずつ、身体が『干乾びていく』ように弱っていくんですよ。

私たちは何名もの『お医者様』に来てもらい、診て貰いました。
でもみんな最期には、匙を投げてしまった。
もう、体力的にはどこかに搬送するのすら危険な状態らしいです。
『原因不明』『対処不明』、
ここで出来る事はとりあえず『栄養』を与えておく事だけ。

………ずっと診てきた私には分かります。
もう、あの『娘』の命は幾ばくもないと」

そして、『老人』は、『参加者』の瞳を射抜くように見つめる。

「『孫』が『原因不明』の『奇病』に侵されている。
それが私達の『困っている事』です。

さて………今の話を聞いたあなたは、
一体何を思い、そして一体、何をして下さるんですか?」

344エピソード4:『病は気から』の【前提】:2008/05/27(火) 22:54:17
<補足>

以下に『女性の部屋の図』を示す。
『参加者』はパッと大体の家具の場所などは把握したが、
それ以上の情報は、本編にて細かく調べないと不明。

ttp://tok0.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/gazouup/img-box/img20080527225040.jpg

345エピソード4:『病は気から』の【前提】:2008/05/27(火) 22:57:52
【基本設定】(>>340
【前提】(>>341-343
【地図】(>>344

『質問受付』は5月28日(水)22時まで
『参加者募集』は5月28日(水)23時から
と、する。

346新手のスタンド使いかッ!?:2008/05/28(水) 21:09:15
『知りたい事』

・『老夫婦』と『孫』の『プロフィール』
・『昼食』の内容
・以前に『医療機器』を使用していた人物について
・見て判った目立つ『ベッド』の形状
・『孫』の『父母』について
・『山荘』は誰の所有物か?

347新手のスタンド使いかッ!?:2008/05/28(水) 21:13:41
>>346追加
・いつから『孫』は『医療機器』を使用しているのか。

348エピソード4:『病は気から』の【前提】:2008/05/28(水) 22:04:13
>>346-347

・『昼食』の内容
『ごはん』と『味噌汁』
『鯖の味噌煮』に『カボチャの煮物』、『つけもの』

『老婆』が作ったのであろう『純和食』。

・見て判った目立つ『ベッド』の形状
→『病院』にあるような、味気ない『ベッド』だったが、
よく見れば、ベッドに有線で繋がっている『リモコン』で動く、
『リクライニング式ベッド』になっている様子だった。

それ以外は、知りたいのであれば
『本編』で確認する事。

349エピソード4:『病は気から』の【前提】:2008/05/28(水) 23:01:15

『参加者募集』開始。

350スキップ:2008/05/29(木) 00:00:15
>>349
参加希望

名前:スキピオ・バルトロッツィ (スキップ)
性別:男
年齢:17
職業:旅人(泥棒)
スタンド:???
持ち物:ナイフ 水筒 針金 ボロ布

351『病は気から』:2008/05/29(木) 09:19:01

エピソード4:『病は気から』

352『病は気から』:2008/05/29(木) 09:20:19
<これまでのあらすじ>

『スキップ』は『親切』だった。
『どんな時も、人を助けなければいけない』。
そんな信念の元、動く人物だった。

そんな『スキップ』が、
小高い山中で迷子になってしまったのも、
『山に迷い込んだ猫を見つけて欲しい』
との、麓の村の住民の要望をほいほいと引き受けたからだ。

『幸い』だったのかは、分からない。
山の中にひっそりと佇む『山荘』を見つけ、
ほとほと疲れた『スキップ』はそこで休憩させてもらう事にする。

6月7日午前11時30分の事だった。少し暑いくらいの『晴れ』。
中では、どこか疲れた表情の『老婆』が、『スキップ』を出迎える。
ささやかな『昼食』、(ごはんと味噌汁、鯖の味噌煮に南瓜の煮物、つけもの。純和風のメニュー)
をご馳走になり、ご満悦の『スキップ』。

『何か困っている事はありませんか?』
一息ついた『スキップ』の口癖が、『老婆』に投げかけられる。
それを聞いた『老婆』は躊躇しながらも、
『スキップ』を、とある部屋に連れて行く。

353『病は気から』:2008/05/29(木) 09:21:08

『ドア』を開けた『スキップ』が目にしたのは、
シンプルな家具の中に、一際目立つ『ベッド』と、
『病院』に設置されているような『医療器具』。

『ベッド』の上には、一人の『人間』が横たわっている。
『人間』には『点滴』や、『酸素』を送り込む『マスク』、
『バイタルサイン』をチェックする『電極』などが
つけられて居る様子だった。
その顔は『ドア』と反対側に少し傾いており、
表情などは確認できないが、その『髪』の長さや、
身体の小柄さなどから『女性』ではないかと推察された。
『ベッド』は『リモコン』がついており
『自動リクライニング』式になっているようだった。


『部屋』の中には『ベッドの人物』の他に、もう一人『老人』が居た。
『老婆』は、『老人』に、『スキップ』についての説明をする。

「『無駄』だとは思うんですよ」

『老婆』は言う。

「この方は『お医者様』には見えないし、
でもね、もしかしたらね。
こんな時に『困っている事はありませんか?』
なんて言ってきてくれた、この方だったらね」

『・・・・・・・・・・・・・・』

『老人』は、軽く首を振る。
それが何を指し示すのかは分からなかったが、
『老人』は、『スキップ』の方へ向き直り、
悪いものを吐き出すかのように、こう告げた。

「『困っている事』……あります」

354『病は気から』:2008/05/29(木) 09:21:39

「あそこに横たわっている『娘』。
あの娘は、私達の『孫』なんです。
元々身体が弱くて、ここで『療養』してたんです。
あの『医療機器』は、ずっと前からここにあるものです。

でも今まで一度もこんなふうになる事はなかった。
ちょうど一週間くらい前からでしょうか?
何をしても少しずつ、身体が『干乾びていく』ように弱っていくんですよ。

私たちは何名もの『お医者様』に来てもらい、診て貰いました。
でもみんな最期には、匙を投げてしまった。
もう、体力的にはどこかに搬送するのすら危険な状態らしいです。
『原因不明』『対処不明』、
ここで出来る事はとりあえず『栄養』を与えておく事だけ。

………ずっと診てきた私には分かります。
もう、あの『娘』の命は幾ばくもないと」

そして、『老人』は、『スキップ』の瞳を射抜くように見つめる。

「『孫』が『原因不明』の『奇病』に侵されている。
それが私達の『困っている事』です。

さて………今の話を聞いたあなたは、
一体何を思い、そして一体、何をして下さるんですか?」

355『病は気から』:2008/05/29(木) 09:22:17
<これまでの登場人物>

【スキピオ・バルトロッツィ(スキップ)】
今回の『参加者』。詳細は>>356

【『老婆』】
『スキップ』が『山荘』で出会った『老婆』。
『スキップ』に昼食をご馳走し、
『女性が居る部屋』まで案内した。

【『老人』】
『女性の部屋』で出会った『老人』。
『困った事』として『孫』の『奇病』をあげてきた。

【『女性』】
『ベッド』に横たわる『女性』。
原因不明の状況に陥っている。

356『病は気から』:2008/05/29(木) 09:23:02
<参加者>

名前:スキピオ・バルトロッツィ (スキップ)
性別:男
年齢:17
職業:旅人(泥棒)
スタンド:???
持ち物:ナイフ 水筒 針金 ボロ布

357『病は気から』:2008/05/29(木) 09:24:02
<地図>

『女性の部屋の図』。
『スキップ』はパッと大体の家具の場所などは把握したが、
それ以上の情報は、本編にて細かく調べないと不明。

ttp://tok0.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/gazouup/img-box/img20080527225040.jpg

358『病は気から』:2008/05/29(木) 09:29:41

『何をして下さるのですか?』

『老人』にそう問われた『スキップ』だったが、
彼の性格から、もう答えは決まっているだろう。

話を聞く限りでは『女性』の状況はすこぶる悪い様子だ。
もし彼女の為に動くのであれば、『原因調査』に
そうそう時間はとれない、と『スキップ』は感じる。

『老人』達への質問、『部屋』内の探索、『女性』の様態の確認、
『推理』の『正否確認』などなど。

全てにおいて、『時間』というものは『無常』に過ぎていくのだ。

359スキップ:2008/05/29(木) 21:06:26
>>358
「無論、この人を治します。」
「…素人がなにをバカなことを、と思ったでしょう。
ですが、僕がここに立ち寄ったのは偶然だ。なにか困っていることはありませんか?と聞いたのも(まあ)偶然だ。
それに、お母さん、あなたが僕にこの話をしようと思ったのも偶然だし、
娘さんがまだ助かるうちにこういうことになったのも偶然だ。
…そこまで偶然が重なれば、これは『運命』だ、と思ってもいいんじゃないでしょうか?」

『娘』の手をとって肌を調べる。『干からびる』というのは文字通りミイラのように乾燥していっているのだろうか?

「一週間前、何か特別なことをしたとかはありますか?いや、特別じゃなくてもいい。
娘さんがどんなことをしたのか僕に聞かせてください。ピアノを弾いたり外に出たり…なにかしたと思うんです。」

360『病は気から』:2008/05/29(木) 22:01:23
>>359

「まあ…」

『スキップ』の言葉に『老婆』が感嘆の声をあげる。

「ありがとうございます。本当に、本当に。
ただ一つ、貴方の言葉に『間違い』があるとすれば、
私は、この娘の『祖母』だって事くらいかしら…。
……そんなに若く見えました?」

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

この非常時になぜか頬を赤らめている『老婆』を無視して、
『スキップ』は『娘』の手をとって『肌』を調べる。

『干からびる』という表現はまさに適切だった。
『スキップ』の予想どおり、ミイラにようになっている、という表現も実に適切。

ふと、『スキップ』は『娘』の右手の人差し指に
『絆創膏』が巻かれているのを発見した。

『・・・・・・・・・・・・・・・・』

「…この娘は昔から『病弱』な子でしてね。
ほとんど家から出ず、いくつかの『趣味』に
没頭する事で日々を過ごしていた。

『読書』に『音楽鑑賞』、『ピアノ』の演奏、
『裁縫』に『植物の世話』、『押し花』に『ぬいぐるみ集め』、
『詩』を作る事や、『絵』を描く事、『彫刻』に『歌』を歌う事……。

具合が悪くなった頃も、そんなたくさんの『趣味』に
『没頭』していたと思いますが…
具体的に何をどうやっていたのかは…残念ながら少し思い出せませんね」

『老人』は、『スキップ』の質問にこう答えた。

361スキップ:2008/05/29(木) 22:18:56
>>360
「ふふ…失礼したしました、『お母さん』。」

「………絆創膏が巻かれていますね。裁縫をしているときに怪我をしたのかな?
なにか娘さんが言ってませんでしたか、この怪我について?
ともあれ、外に出かけていたわけではなさそうですね…いや植物の世話のために出たかもしれませんが、
遠出はしていないようだ。
まさか音楽鑑賞で病気にかかるわけもないし、なにかに接触したりとかの外的要因があるんでしょうけども…。」

ショーケースの中身を見てみる。どのようなものが飾られているだろうか?

「…ここには誰か尋ねてきたりしませんでしたか?
一週間前、もしくはそれよりもっと前に。 ああ、もちろん医者と僕は別ですが。」

362『病は気から』:2008/05/29(木) 22:48:55
>>361

「『絆創膏』…?
ああ、そうね。そういえば、具合の悪くなる前までは
そんなのしてなかったかもしれないわね」

『老婆』が答える。

「怪我については何も言ってなかったし、『絆創膏』で
済むのなら大した事はない傷だったのでしょうねえ。

ああ、『植物』に関しては、あそこ」

『老婆』が指さした先には、『窓』がある。
だが、その『窓』は分厚い『カーテン』で遮られている。

「『カーテン』で見えないけど、あの窓際に
『鉢植え』がいくつかおいてあるのよ。
わざわざ外に出なくても、あそこで『植物』を
育てられるってわけね。

そして『音楽鑑賞』ね…。
あの娘は、『クラシック』とか『ジャズ』とか
そういうのばかり好んで聴いてたから、癒される事はあっても
『病気』になるような事はなかったんじゃないかしら。
今の若者がきくようなうるさいだけの音楽なら別だけど…。

そしてね、最近、特別な誰かが尋ねてくるような事は
…なかったような気がするわ」

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

話しながら『スキップ』は『ショーケース』に目をやる。
そこは、動物やキャラクターものなどの『ぬいぐるみ』や、
『娘』の作品だろうか? 木彫りの『熊』や『キツネ』などが
置かれているのが見えた。

363スキップ:2008/05/29(木) 22:55:34
>>362
「妙な病気が傷口から入って化膿した……いやそれくらい医者も調べているだろうな。」

「外出はほとんど、いやまったくといっていいほどしなかったようですね。
となると、病気の原因は部屋の中にある…そしてまだあると思ってもいい。
…まさかとは思いますが、『お父さん』、この部屋から外になにか持ち出したり捨てたりとかはしませんでしたか?」

『老人』にたずねる。
たずねながら、机の上を、そして机の引き出しを開けて中を見てみる。

364『病は気から』:2008/05/29(木) 23:29:35
>>363

「『外出』は、してないですね。
何せ………『病弱』だったものですから。

持ち出したもの…ああ…生活していてどうしようもなく出る、
『食事』などのゴミなんかはもちろん片付けていますが、
特別なものは一切持ち出したりはしていないです」

『老人』が『老婆』を見やると『老婆』も大きく首を縦に振った。


『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

『スキップ』は机の方へと赴く。
『机』はかなり広いスペースがとられており、様々なものが点在している。

まず、机の上には簡単な『棚』があり、そこには
『ノート』が何冊も置かれており、『表題』は『詩』と書かれていた。
『ノート』に紛れて『スケッチブック』もある。
また、『フォトファイル』と書かれた『アルバム』もあった。

『机』の右端あたりには何冊かの分厚い『本』が重ねて置かれている。
よく見ると下に『新聞紙』が置いてあるようだ。

『机』の左端には『ミシン』や『裁縫道具』が、設置されている。
縫いかけの桃色の『膝掛け』(おそらく)が、
無造作に机に置かれたままになっていた。

『引き出し』を開けていく『スキップ』。
ざっと見るに『筆記道具』や『文房具』の類、
『絵の具』に『彫刻刀』、『工具』など…。
『娘』の『趣味』に使うのであろう『道具』が多く入っていた。
まさに『趣味』に生きる女性であったのであろう。

365スキップ:2008/05/30(金) 21:27:35
>>364
「日記のようなものがあればいいのですが…。
……このノートらは中身を見てもよろしいですか?」

許可が下りたなら中身を見る。一週間前に書かれたあたり(日付がなければ当て推量)を読んでみる。
降りなければ棚にしまう。

「…なんで新聞紙を下に引いているんでしょうね。
……ああ、押し花かな。

366『病は気から』:2008/05/30(金) 23:04:17
>>365

『老人』達は『スキップ』の言葉に頷く。

『日付』などは特に書かれて居なかったので
一番端の『詩』と書かれた『ノート』をパラパラとめくっていく。

中にはいかにも『少女趣味』の、読んでいて
恥ずかしくなるような『詩』が書き連ねていた。
その一冊の『ノート』にさえも、かなりの量の
『詩』が書き込んであり、ずいぶん前から書き溜めている事を窺わせる。

この『ノート』では、残り10ページほどを残して『空白』が続いている。
どうやらこれが最新の『ポエムノート』らしい。
最後の『詩』は………これだ。

『同化する。共有する。分かち合う。愛し合う。

私を取り囲む全ての声を聞きたい。

取り囲む全ての立場になってみたい。

そうすれば、少しは争いだって、なくなるはず。

生き方さえも、生きる基準でさえも

相手の事が分かれば、あなたたちの事が分かれば

そうすれば、少しはこの苦痛も消えるはず」

最後の『詩』は他のものとやや傾向が違うような気がした。

『スキップ』が、更に調査したいのなら『フォトアルバム』、
あるいは『スケッチブック』の類も『棚』にはある。

367スキップ:2008/05/30(金) 23:23:06
>>366
「ふむ…いつ書かれたものかまではわからないが…。」

文字がヨレていたり筆圧が薄かったりはしないだろうか?
『詩』のノートはひとまず置いて『フォトアルバム』と『スケッチブック』も見てみる。

368『病は気から』:2008/05/30(金) 23:37:01
>>367

『詩』の文字はいたって普通だ。

『スキップ』が『フォトアルバム』を覗いてみると、
『娘』の小さいときからの写真が、貼られている。
数自体は少なく、ある程度の厚さはあるとはいえ、
一冊に全ての『写真』が納まっている様子だった。

時折、一緒に写る『男女』が居る。
…見知らぬ顔だが、推察するにおそらく『娘』の『両親』だろう。
『フォトアルバム』に出てくる登場人物は『娘』とその二人の『三人』のみだ。

『スケッチブック』には、主に風景画、
おそらく窓の外から見える風景だろう、が季節ごとに描かれている。
その他、ぬいぐるみや部屋の中の小物、自画像などが
小奇麗なタッチで描かれている。

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

それらをチェックしていく『スキップ』。
と。

『ガタンッ』

突如、『窓際』から音がした。
外から『何か』がぶつかったような、そんな音。

369スキップ:2008/05/31(土) 00:12:36
>>368
「なんだ?!」

窓際に走りより、窓を開けて外を見る。

370『病は気から』:2008/05/31(土) 00:30:12
>>369

『・・・・・・・・・・・・・・・・』

『スキップ』は『窓際』の『カーテン』を開け、外を見る。
するとそこには………。

『に ゃ 〜 〜 ご ぉ 』

『ネコ』が居た。
さっきのは『ネコ』が『窓』にぶつかった音らしい。
大方、どこかの『ネコ』が餌でも求めて、彷徨ってきたのであろう。

大したものではなく、『スキップ』は安堵の吐息を漏らす。

371スキップ:2008/05/31(土) 00:57:07
>>370
「ふう、ネコか…。飼い猫だったりするのかな。
そうじゃなかったら窓にはぶつからないだろうし、それに人にも慣れているな。」
「『お父さん』に『お母さん』、娘さんが猫を飼っていた、
エサをあげていたとかでもいいですがそういうことはなかったですか?」

二人に尋ねる。

「…そういえば、迷い猫を探しているんだったな。すっかり忘れていたが。
こいつは特徴に当てはまるかな…?」

猫を抱きあげる。そして、『山沿いの町の住人』の依頼にあった『迷い猫』の特徴に当てはまるか見てみる。

372『病は気から』:2008/05/31(土) 01:08:34
>>371

「『エサ』…。どうでしょうね?」
『老人』達は顔を見合わせる。
「ああそうだ、『スキップ』さん、『カーテン』は早くし…」

『スキップ』は『窓』を開け、『ネコ』を抱き上げようとする。
急な事件に巻き込まれて忘れそうだったが、そもそもの『目的』は、
『迷い猫』探しだった事を『スキップ』は思い出していた。
そして、この猫が『迷い猫』の特徴に合致する事も。
おそらく、間違いは無いだろう。

『フギャァァァァァ』

『スキップ』が『ネコ』を抱きかかえようとすると、
『ネコ』は急に暴れ始め……、

あろうことか『娘』の『ベッド』の上を
最初の足がかりにして、部屋中を駆け回り始めた。

『PIIIIIIIII PIIIIIIIIIIII』

『医療機器』が音を立て始めた。
どうやら『酸素』を送り込んでいる
『マスク』が外れてしまったらしい。

373スキップ:2008/05/31(土) 01:15:14
>>372
「あ…、くそっ、しまった……。」

窓をすばやく閉める。

「『医療機器』を治してください…すみません。猫は僕が捕まえます。」

上着を脱いで、それで猫を包みたい。
上着を広げて猫を部屋の隅に追い立てるようにすればすぐに捕まえられるだろう。

374『病は気から』:2008/05/31(土) 01:32:50
>>373

「あ、ああ…」
『老人』が『酸素マスク』を『娘』に付け直す。

その間に、『スキップ』は迅速に『上着』で、
『ネコ』を捕獲する。心なしか『ネコ』は
足をひきずっているように思えた。

『サァァァァァァァァーーーーーーーーーーー』
『老婆』が『窓』を閉め、『カーテン』を閉じるのが見える。

375スキップ:2008/05/31(土) 01:37:39
>>374
「ふう…、あまり暴れてもらっては困るな。」
「………それで、聞きたいことがもうひとつ出来ましたが……、
『お母さん』、なにかカーテンを開けてはいけないことがあるのですか?
日光が駄目だとか、特には聞いていませんでしたが…。」
「外の空気が病気にさわる、というわけではないですよね。カーテンを閉める理由…なんですか?」

猫の足に怪我がないか見ながら『老婆』にたずねる。

376『病は気から』:2008/05/31(土) 01:49:06
>>375

「ああ、すみません」

『老婆』が答える。

「言ってなかったですね、大事なことかもしれないのにね…。
この『娘』、幼い頃から肌が弱くて…。
貴方の言うとおり『日光』にはできるだけ当てないようにしているんです。
だから外には殆ど出さないようにしていました」

『スキップ』の予想通り『ネコ』は足に怪我をしている様子だった。

377スキップ:2008/06/01(日) 00:11:52
>>376
「…ふむ。
…『お父さん』。いつも娘さんのそばにいるのでしょうか?今は…、それと昔は?」
「おそらく、一週間前まではそれほど容態を…四六時中見ているということはなかったと思うんです。それで、一週間前、なにか容態が急変することがあった。それで『お父さん』は娘さんの容態をずっと見守るようになった。
…推測ですが、どうですか?」

378『病は気から』:2008/06/01(日) 03:59:05
>>377

「この娘の容態が『急変』してからはずっと見ていますが。
そうでなければ、確かに。四六時中見ているという事は無かった」

『老人』は答える。

「『一週間』ほど前……、『娘』が『苦しい』と訴えてきて、
私が看病にあたったのですが…全く『快方』には向かわなかった。
元から『ぜんそく』も持っていたので、その発作かな、とも思い、
すぐに、『酸素』を送り込む装置、今ついているもの、をつけて
様子を見たのですが…、悪化するばかりで。

『意識』に関しては、そうですね、
『三日前』くらいから完全にないです。
それまでは、まだ何とかなっていたんですけどね」

『うう………』

と。

『老人』と『スキップ』が会話していると、
どこかから『うめき声』が聞こえる。
思わず『老婆』の方を見る二人。

「わ、わたしじゃあ、ありませんよ!
あ、あの娘ですよ! 香澄(かすみ)ちゃんですよ!」

そう。
よくよく音の出所を確認すると『ベッド上』から
『うめき声』は聞こえてきていた。

379スキップ:2008/06/01(日) 23:27:57
>>378
「なるほど…。」

「…時間がもう無いのかもしれないな。
申し訳ない、お二人とも、部屋の外に出ていただきたい…
精神を集中する必要がある、声や物音が聞こえないくらい遠く…部屋と言わず家の外くらいの方がありがたい。」
「それほど時間はかからない、と思う。それに危険のあることじゃない。」

二人に言う。
それと、猫の怪我をもう一度よく見る。どのような怪我をしている?

380『病は気から』:2008/06/01(日) 23:38:53
>>379

「ん……」
『老人』が『スキップ』の言葉にやや躊躇したが、

「いいじゃあない、もう、私たちじゃあ何もできないんですし…。
この人に賭けてみましょう…? 何か、きっと何かあるんでしょうし」

『老婆』の言葉に、『老人』が頷き、二人は部屋の外へと出て行った。

『ネコ』は、何かで摺ったような『傷』を負っている。
血が流れ、非常に痛そうな状況だ。

381スキップ:2008/06/02(月) 00:14:12
>>380
「………さて、あんた起き上がれるか?
お二人さんはもう話が聞こえないところに行った。内緒話も好き放題できるってワケだ。」
「一週間前、それはよくわからんが、あんたは急に容態が変化した。
それはその絆創膏に関係しているのか?俺にはよくわからんが…。
ともかく、『高熱』だか『ぜんそく』だか知らんが、今の病気とは関係ないなんらかの容態変動があって、
あの老父が、常にあんたのそばにいることとなった。」

「それは、あんたにとっては『致命傷』だった。夜な夜な…まあ昼かもしれんが、
あんたは一人になってある行動をする必要があったんだ。
それはあの二人には知られたくなかった…知られれば、二人に相当なショックを与えてしまうから。」
「例の『詩』の最後のヤツ、どうにも「お互い分かり合えれば」という意味に取れたぜ。
逆に言えば現状は分かり合えない、さらに言えばずっと分かり合えないけれどいつかきっと…、
というような願望が現れていたのか。
そして、『干からびる』という症状…最初は奇病奇病言われていたから病気だと思いこんで気づかなかったが…、
気づいてみれば古典的な症状だな。病気ではなく、ある種族が特定の状況に置かれるとそうなる。

俺は『ブラム・ストーカー』とかよく読んでいたぜ…あんた『吸血鬼』だろう?
じいさんがずっとそばに居たから『血』が『吸えなかった』。ゆえに『干からびた』。
…といっても、あんたは善良な『吸血鬼』みたいだが、な。
二人に対しての態度もそうだが、『血』を『吸い』過ぎるということがないらしい。
猫も死んじゃあ居なかったしな。」

382『病は気から』:2008/06/02(月) 00:45:24
>>381

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

『スキップ』は『女性』に向かって訥々と語りだす。
しかし……事態は何も変わらない。
女性の『うめき声』が辺りにわずかに響くのみだ。

『駄目…デスナァ』

不意に。
不意に、『スキップ』の『内部』から声が聞こえる。

『ご主人ノ推理……駄目駄目デスワ。
ソモソモサッキ少シトハイエ「カーテン」ヲ開ケタンデス。
「日光」ハ入ッテキテイタ…ナノニ彼女ハ無事……。
マア、「ウメキ声」ヲ アゲテイタカラ
ソレヲ 誤解シタノカモシレマセンガ……。
コノ「ウメキ声」、「ダメージ」ヲ受ケタカラ、ナンデスカネェ?
後ハ 猫ノ「怪我」モ「擦リ傷」ダッタシ…
「ヴァンパイア」ナラ噛ミ傷ジャナイデスカネェ…?』

『「吸血鬼」ナンテ「御伽噺」ノ世界ジャア アルマイシ…。

サテ…違ウトナッタラ カッポレカッポレ
次ノ証拠 ヲ 探シマショウ。
必要ナラバ『老人』ト『老婆』ヲ呼ビ戻スモ良シ。
マダ調ベテイナイトコロヲ調ベルノモ良シ。

残リ時間ハ アマリ無イデスヨ』

383『病は気から』:2008/06/02(月) 00:53:19

<<(もしかしたら居るかもしれない)『読者』の皆様へ>>

「前略、『読者』様

いかがお過ごしでしょうか?
どうやら『スキップ』君の最初の推理、
『吸血鬼』説は、間違いだったようです。
当フリミGMが適切なヒントを出しているかは、
非常に不安なところですが、
今の時点で、足りない所を想像力で補うならば、
一応、ですが『このミッションは解決可能です』。

ただし、まだまだ材料は足りない状況。
よほどGMとの相性が良くなければ、
GMの考える正答を導ける人間は、
100人に1人程度程度でしょう。

もし『参加者』以外に奇特な『読者』が居るのであれば、
この先もこの謎に挑戦してみるのもいいでしょう。

GMが納得出来る結末を用意している事を信じて…。

                      2008年6月2日 『前略、』GM」

384スキップ:2008/06/02(月) 01:16:40
>>382
(何だ今の声…! いや、そんなことより、違うのか……)

「………気を取り直そう。
まずは…うめき声か?なにが原因なんだろうか…。」

女性に近づいて様子を伺う。
痛そうな表情をしているのだろうか?
それと、女性の絆創膏を剥がして傷口を調べてみる。

385『病は気から』:2008/06/02(月) 01:50:27
>>384

『スキップ』は気を取り直し、『女性』の様態を調べる。
『うめき声』はなおも続き、表情もあまり芳しくは無い。
しかし…、そもそも、この『女性』は、
『意識』すらなかったのではないだろうか?
とすると、むしろ…。

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

少しの間、考えている内に『うめき声』は、消えた。
どうやらまた意識はどこかに飛んでいってしまったようだ。
まだ生きているとは思うが…もう時間がないのは確かに事実のようだ。

『スキップ』は絆創膏を剥がして傷口を見てみる。
傷は治りかけてはいたが、何か『尖ったもの』で
刺さってしまったような傷があるのが認められた。

『「スタンド」ノ仕業ジャナイカ? ト、思イマス。
ト、ソウイウ「ワッシ」モ
ゴ主人ノ「スタンド」ナンデスケドネェ』

再び『スキップ』の脳裏に『声』が響く。

『信ジテ頂ケレバ嬉シインデスガネ。
「スタンド」トハ…「超能力」ノ事デスワ。
何カシラノ「スタンド」ノ「力」ニヨッテ、
コノ「娘」ハ、苦シンデイル…。

「スタンド」ノ「能力」ニ「常識」ハ当テハメナイ方ガ イイデス。
「能力」ニヨッテハ 何デモ出来ル。
トハイエ何カシラノ「法則」ニハ確実ニ基ヅイテイマス。
ソノ「法則」ヲ見ツケダシ、 

「何ガ彼女ヲ 苦シメテイルノカ」?
「何ガ彼女ヲ 救ウノカ」?

ゴ主人ハ、ソレヲ見ツケレバ イインデスヨ』

386スキップ:2008/06/02(月) 23:18:45
>>385
「………スタンド。 病原体とか体質とかなどとは、根本的に考え方を変える必要がありそうだ。」
「となると、やはり情報が少なさ過ぎる。なにか見のがしていることがあるな…。
ともかく、二人を呼び戻すか。仕切りなおしだ。」

二人を部屋に呼び戻す。
ちょっと気付けをやっていたとかなんとか言って、出てもらった理由は誤魔化しておく。

387『病は気から』:2008/06/02(月) 23:53:10
>>386

「………まだ、なんとかなりませんか?」
再び部屋に呼ばれた『老人』が『スキップ』に尋ねる。

「駄目よ、そんな言い方しちゃあ。
『スキップ』さんだって一生懸命やって下さってるんですよ」
『老婆』がフォローに回る。

『ネコ』はまだ傷が痛むのか、その場で横になってしまっていた。

『デ、ドウシマス? ゴ主人』
『スタンド』…と自ら名乗った『声』が頭の中で響く。

388スキップ:2008/06/03(火) 00:06:35
>>387
「だんだん解決に向かっていると思いますよ。」
「それで、『お父さん』、特になにか出来ることはなかった、とのことですが、
本当に何もしなかったわけじゃないと思うんです…例えば濡れタオルを当てたりとか。
そういったことで、娘さんが反応したりとかはありましたか?気持ち良さそうにしたり、もしくは嫌がったり。
…何かしたこともそうですが、「やらなかったこと」も聞きたいですかね…。
先ほどのカーテンもそうですが、これはやらなかった、これは嫌がった、などがあれば。」

そういえば猫に首輪とかはあるのだろうか?

(まずは情報集めだ… ところで、『お前』のことは何と呼んだら良い?
 名前が無いとお互い分かりづらいだろう)

389『病は気から』:2008/06/03(火) 00:28:59
>>388

「ふむ…」
『老人』は少しだけ考えた後、口を開く。

「そもそもこの娘が身体が弱かった事は説明しましたよね。
だからこそ、この『医療機器』はずっと前から用意してありました。
具合が悪くなった時の為に…という事ですな。

『急変』が起こった時も、初めはいつもの
『延長上』での『様態』の悪化だと私は思いました。
ですから、いつもの『延長』で『点滴』や『酸素』の配給を行った。
『カーテン』をきっちり閉めておくのもそうです。
『熱』が上がった、という事はなかったので
特に『濡れタオル』などは用いませんでしたが…。

ああ、しかし、『水分』はよくとらせました。
一番初めは具合が悪いとはいえ、『意識』はかろうじてあった。

そういえば…『水』を飲んでいる時は、
かなり状態が良好だったかもしれないな。
『意識』がなくなり、それも出来なくなりましたが」

『ネコ』に『首輪』は無い。

『スキップ』は、『声』に心で語りかける。

『…「ワッシ」ノ「名前」〜カ。
ソウデスナァ。「バックヤード・ベイビーズ」トデモ
呼ンデクダサイナ。別ニ「複数」居ル訳ジャアナイケド
「複数形」デ 頼ミマス』

390スキップ:2008/06/03(火) 00:53:36
>>389
「好みの五月蝿いヤツだな……。
おっと失礼、こちらのことです。」
「それで、娘さんは水を好んで飲んだ、ということですかね?「喉が渇いた」とか何とか言いながら…。
たしかに症状を見れば水が欲しくなるのは分かる気がします。
……いや、もしかして、意識を失って水が飲めなくなってから、この『干からび』が加速したとかありますかね?
まさかとは思うが一応…。」

「それと、日光は今までろくに浴びさせていなかったようですが…火傷の様な日焼けがするとか、
そういったことがあるんですかね?」

391『病は気から』:2008/06/03(火) 01:09:51
>>390

『スキップ』の言葉に『老人』は続ける。

「水を好んで飲んだ……、そうですね。
いつもよりは飲んでいたかもしれない。

そして、確かに意識を失ってからは『加速度的』に
『干からびて』はいきましたが…。
それが『水』に関係するのは、分かりませんね。

『日光』に関しては、『日焼け』というより、
気分がクラクラする、という事で避けさせていました」

『スキップ』は『老人』の話を聞き続ける。
今までの話…『何か』が繋がりそうで繋がらない。

話を頭の中で『整理』すれば、
その『何か』は見えてくるのだろうか?

と。

「……なんだかおかしいわ!
二人とも、来てください!」
『老婆』が『スキップ』と『老人』に声をかける。
見ると、『老婆』は『娘』の近くに駆け寄っていた。

392スキップ:2008/06/03(火) 01:29:00
>>391
「なるほど……と、どうしました?!」

『娘』に駆け寄って様子を伺う。
走る最中に本棚の中身をちらりと見ておきたい。どんな本がある?

393『病は気から』:2008/06/03(火) 01:44:26
>>392

『スキップ』はチラリ。
『本棚』を覗く。

『本棚』には、『文学全集』と『実用書』が並べられていた。
『文学全集』は和洋問わず代表的な文学者・文豪の作品が置いてあるようだった。
『実用書』は、
☆『ピアノの弾き方ABC』『クラシック音楽の歴史』『楽譜』『歌の歌い方』
  といった『音楽がらみ』のもの、
☆『裁縫入門』『スペシャル!ミシンの裏技』
  といった『裁縫』にまつわるもの、
☆『園芸のススメ』『ガーデニング特集』『簡単に出来る押し花』
  といった『園芸』や『押し花』に関するもの。
☆『彫刻大全』『初心者にこそお勧め彫刻刀』
  といった『彫刻』に関するもの。
☆『水彩画の描き方』『油絵の描き方』『スケッチ入門』『20世紀の画家』
  といった『絵』に関するもの。
☆『ぬいぐるみカタログ』は名前の通りだろう。

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

『娘』は、深刻な顔色だ。
そしてその様子には『生命』の鼓動が、殆ど感じられない。

「香澄ちゃん! しっかりして! 香澄ちゃん!」

『老婆』の悲痛な叫びが響く。
おそらくだが、特別な何かがあったわけではなく、
単純に彼女の体力の『限界』が近づいているのだろう。

何か、 何か、 何か、

『対処』が求められている。

『今の彼女に何が必要か?』

394『病は気から』:2008/06/03(火) 01:59:20

『ココガ「正念場」トイウ奴デスナァ、ゴ主人』

『声』………『バックヤード・ベイビーズ』の言葉が脳裏に響く。

そんな事は『充分』に分かっている。
そして、『スキップ』は今までの情報をまとめる。

まずはこれは『常識的』な『病気』なのではなく、
おそらく『スタンド』というものが引き起こす
『不可思議』な『現象』であるという事。

『不可思議』な『現象』といえども、
『法則』はあるらしい。
一体どんな『法則』が彼女に働いているのか?

『彼女』は『趣味』に生きる女性のようだ。
彼女が持つたくさんの『趣味』を一つ一つ思い出す。
その中のどれかに何か『ヒント』はないのか?

『彼女』の『詩』、一つだけ『毛色』の違う『内容』。
果たして今回の事件に関係があるのか、ないのか?

そして、あの一連の『ハプニング』。
『ネコ』が持ち込んだのは『幸』か『不幸』か?

『老人』の数々の言葉に『彼女』に
『必要』なものの『ヒント』はあったのか?

『スキップ』には『答え』を出す『権利』と『義務』がある。

395スキップ:2008/06/04(水) 00:10:14
>>394
「分かってるぜ…思いついたことはあるが、『思いつき』に過ぎない…、
確かめたかったが一手遅かった…。
だが、それで行くしか無いな…。」

「おい爺さん!好んで水を飲んでいたんだろう…?いつ起きるかわからねーんだ、『水を用意してある』はずだ。
そいつをちょっと寄越してくれ!」
「それと、一応念のためだ…娘さんに余りのその水をブッ掛けといてくれ!」

(干からびるってのと水を欲しがる…そうしたいのはあの女『だけ』なのか?
 『スタンド』には『法則』があるらしい…俺に『バックヤード・ベイビーズ』がまとわりついているみてーに
 あの女と『病気の元』にもなんらかの『繋がり』があるはずだ…そして、そいつも『干からびている』)
(じゃあ干からびているのはなんだ…? 無生物的なものじゃねー それに『繋がり』があるものだ
 『繋がり』は、あの女が強く思っているもの、大切にしているものに宿るはずだ
 そして、『一週間』も放置されていれば、当然『干からびる』 爺さん婆さんは『世話』してやる余裕はないからな)

「カーテンを閉めておいたのはちょっとばっかりマズかったのかもな…俺も気づかなかった。
だけど、このネコのおかげで『外』に注意が行ったぜ。
『干からびている』のは、娘さんと、こいつだ!」


受け取った水を、窓の外にあるであろう『枯れかけの植木鉢』に掛ける。

396『病は気から』:2008/06/04(水) 00:39:15
>>395

「は……はい」
多少『奇妙』な申し出でも、もはや『老人』達には
頼れるものが『スキップ』しかなかった。
『水』をすぐにとってきて『スキップ』に渡す。

『ザァァァァァァァァッ』

『スキップ』は勢いよく『カーテン』を開ける。
眩しい位の『陽射し』と共に、
『窓際』に並ぶ『鉢植え』の真っ赤な『薔薇』が目に飛び込んでくる。

早速『水』をかけようとするが………、
『スキップ』の予想に反して
枯れかかっている『薔薇』は、一つもない。

何か見落としているのか…、
それとも考え方自体間違っているのか…。
わずかに戸惑う『スキップ』。

397スキップ:2008/06/04(水) 00:49:24
>>396
「なんだと…そんなはずはっ…………。」

「……いや、あの女は衰弱しているんだ…『共生』じゃあないんだ…。
上前ハネてるヤツがいる…『共生』じゃあない、『寄生』か?!
うおお…『バックヤード・ベイビーズ』ッ!グタグタ御託並べてるだけじゃなくてテメーも手伝うんだよォッ!!」


窓から飛び出して『薔薇』を全部引っこ抜く。

398『病は気から』:2008/06/04(水) 01:02:39
>>397

ズバズバズバッ

『薔薇』を引っこ抜き始める『スキップ』。

ちくり。ちくり。

その乱雑な行動に、『薔薇』の『棘』が
『スキップ』につき刺さり、手に傷を作っていく…。

『ゴ主人ノ「考エ方」、「ワッシ」ハ
間違ッテナイト思イマス。 オソラク「スタンド」ハ、
「何カ」ヲ「媒介」ニシテ、「娘」ヲ アンナ状態ニ
シテルンデショウナァ。ソシテ ソレガ コノ「薔薇」ダト
イウノモ 『頷ケル話』ナンデスガ……。
引ッコ抜イテモ何モ起コラナイ……ウウムムム。

コノ部屋ニハ ココニシカ「薔薇」ハ
無イデショウシ…困リマシタナァ』

399スキップ:2008/06/04(水) 01:44:39
>>398
「…いや、もうひとつあるか。『薔薇』はもうないが、『薔薇』の落し種がもうひとつ…。」

部屋に入り、猫を抱く。

「…もうこれくらいしか思いつかないが…あの『薔薇』は、その『棘』で傷つけたものに影響を残し続けるんじゃねーか?
この猫は窓から入ってくるときに『棘』で怪我をしたんだろう、だから、この怪我を治す。」


ハンカチで猫の怪我を押さえて結んで止血する。


「これでどうだ…っと、俺の手も止血しなければな。」

自分の手も止血しておく。

400『病は気から』:2008/06/04(水) 02:13:47
>>399

『スキップ』は、自分とネコの『止血』を行う。

『・・・・・・・・・・・・・・・・』

『何モ起コリマセンネェ』

『バックヤード・ベイビーズ』は言う。
『老人』達は先程からの『スキップ』の行動を怪訝そうに見ている。

『スキップ』は焦り始める。

『手ごたえ』のようなものはある。
正しい道を進んでいる自信もある。
あと一歩、何かが足りないだけなのだ。

『考える』。

『干からびる』という現象から考えて、
この部屋にある『干からびる』もの…『薔薇』は
何かしらの役割を担っている気はする。
『女性』は『薔薇』で怪我をしたのだろうとも推測は出来る。

そういえば。
『スキップ』は思う。

普通に水をやって、『世話』をしているだけで
『棘』による『怪我』などするだろうか。

『スキップ』はこの部屋に入って様々な場所を調べた事を思い出す。
その記憶をもう一度丁寧に辿っていくならば…『答え』は見出せる気がした。

『正しい場所』まで、あとわずか。
ただし、『女性』の弱り具合から考えると
これ以上の『迷走』は文字通り『致命的』な行為と
なってしまうだろう、と思われた。

401スキップ:2008/06/04(水) 22:59:46
>>400
「……なんて性悪な薔薇だ、根絶やしにしねーといけないらしいな。
それとも、前の予想通り、『共生』なのかもな…。
どっちにしろ、『それ』を実際に見てからだ…。」

素早く『机』に駆け寄り、右端に重なっている分厚い本を払いのけ、
敷いてある新聞紙を開く。

402『病は気から』:2008/06/04(水) 23:08:01
>>401

『スキップ』は急いで、
『机』に駆け寄り、
本を払い除け、
『新聞紙』を開く。

『ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ』


果たしてそこにあったのは、
『綺麗』に完成された『薔薇』の『押し花』だった。
一見、何の変哲のない『押し花』に思えるが。

403スキップ:2008/06/04(水) 23:13:27
>>402
「さてどっちだ…と迷ってるヒマはねーな…。
水…はまだ持ってるんだった。コイツを掛ける…。」

『押し花』に水を掛ける。

404『病は気から』:2008/06/04(水) 23:23:50
>>403

『ジョロロロロロロ……』

『スキップ』は持っていた水を『押し花』にかけていく。
『新聞紙』は濡れ、『押し花』もその身を
濡らしていくが…、特に何も起こらない。

405スキップ:2008/06/04(水) 23:50:11
>>404
「……なら、逆だな。」

『押し花』をちぎってバラバラにする。

406『病は気から』:2008/06/05(木) 00:00:48
>>406

『バリィッ バリィ……ッ』

『スキップ』の手が『押し花』を容赦なく破り捨てる。
それと同時に『スキップ』の胸にある種の達成感が生まれる。


そして。

          『ドッギャ〜ムッ』

『押し花』から押し出されるようにして飛び出して来たのは、
『1m』程度の人型の、太い毛糸を幾重にも編んで作られたような
……『怪物』。これが、『バックヤード・ベイビーズ』の言う
『スタンド』というものなのだろうか。

それと同時に…………。

「う………う………ん」

『女性』のうめき声が聞こえる。
「お、起きたのッ!? 起きたのね香澄ちゃんッ!」

『老婆』の悲鳴にも似た喜びの声も、それと同時に響いてきた。

407スキップ:2008/06/05(木) 00:18:08
>>406
「やれやれだぜ…やっとこさビンゴだな。
ところで…コイツは捕まえておいた方がいいんだろうな!おい逃げんじゃねーぜ!」

『怪物』をとっ捕まえる。

408『病は気から』:2008/06/05(木) 00:35:44
>>407

『スキップ』は『怪物』を捕まえようと飛び掛る。
しかし………。

スルリ。

『スキップ』の身体は、『怪物』をすり抜けてしまう。

『フフフ、「ゴ主人」タラ! 「初心」デスネェ〜。
「スタンド」ハ「スタンド」デシカ 触レマセンヨ。

ツイデニ「バックヤード・ベイビーズ」ッテ何ダカ
長イノデ ヤッパリ「ワッシ」ノ事ハ
「ザ・ベイビーズ」ト呼ンデ下サイナ』

唐突の名前変更宣言に憮然としつつ、『スキップ』は、
『毛糸のスタンド』を見やる。
『毛糸のスタンド』は黙ったまま、どこか悲しげに
『スキップ』を見つめていた。

「……何が何だか分かりませんが、
治してくれたのですかな…? この娘を」

と。『老人』が『スキップ』に話しかけてくる。

409スキップ:2008/06/05(木) 00:53:02
>>408
「そうかよ…勝手にしやがれ。」

「…まあ、そういうことになりますかね。
僕もまだはっきりと因果関係がわかったわけではないのですが、
…もうおそらくは、あの干からびる『奇病』が再発することはないでしょう。」
「原因を説明することは難しいし理解しづらいでしょうから、それは聞かないでください…。」


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