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フリーミッション『前略、』
1
:
『前略、』
:2008/04/23(水) 00:59:52
導入なんて要らない。
詳細は
>>2
10
:
エピソード1:『まずはご挨拶』の【前提】
:2008/04/23(水) 23:15:43
>>8
「依頼者はここの住職なんだが、
この『浮浪者』と何かしら繋がりがあるんじゃあないかな。
話の節々に単純に居座られただけじゃない、
『憎しみ』みたいなものを感じた」
今時どこで売っているんだ? という古い銘柄の煙草をふかす『玉科』。
まあそんなことはどうでもいい、と言葉を続ける。
「そういうややこしい事を端折って『依頼』だけを掬い取ってやるのが、
『サービス精神』ってもんだし、そのへんは深くは訊かなかった」
「…まあそんな感じなもんで『住職』は初めから
かたくなに、『力』で『浮浪者』を追い出そうとしたらしい。
そんな住職を『見えない力』…まあスタンドだな、が弾き飛ばした。
住職の他にも2,3人の坊主が居たらしいが、誰が近づいても同じ結果。
途方に暮れた住職の悩みが、流れ流れて俺の元に届き、
俺が『依頼』をとりにわざわざ出向いたってわけだ」
「居座られてからちょうど一週間になるようだな。
なにやら大きいリュックサックに缶詰やらなんやら、
大量に持ってきてそれをちょこちょこ食べているらしい。
要求? あるのかもしれんが、『住職』がろくに
対話する気がないようだからな。話す機会を逃してるのかも知れん」
11
:
エピソード1:『まずはご挨拶』の【前提】
:2008/04/23(水) 23:17:25
>>8
『依頼内容』は、『浮浪者』をコテンパテンに痛めつけて、
二度と『寺』に居座る気を起こさないようにすること。
『報酬』は『出来高払い』だが、『成功』すれば『100万円』は保証する。
そう説明を受けた『参加者』は、しぶしぶながら
結局その依頼を引き受けることにした。
その理由は、『参加者』の胸の内にあるのだろう。
『決行日』は『玉科』と話した次の日、つまり居座ってから八日目。
午後二時のよく晴れた穏やかな時間だ。住職たちは諦めたのか、
寺の周りにその気配はない。
寺に入った『参加者』の目に咄嗟に入ったのは『座布団』と『仏像』、
『浮浪者』と『柱』、『仏具』、『左右の通路』。
その後よく確認すれば他のものや汚れ、
破壊の跡も発見できるかもしれない。
12
:
エピソード1:『まずはご挨拶』の【前提】
:2008/04/24(木) 23:40:55
参加希望者は
『名前』『性別』『年齢』『職業』
『スタンド』『持ち物・服装』『備考』と共に、このスレにレスを。
13
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/25(金) 04:28:22
>>12
参加希望
『名前』蛙谷 滑巳 (かわずや かつみ)
『性別』男
『年齢』26
『職業』無職
『スタンド』『メタモーフィック』
『纏うタイプ』の『スタンド』。
触れた物体の『柔らかさ』を『イメージ』したものに変える能力。
『生物』や『スタンド』は能力の対象にならない。
『解除』はいつでも可能。
パワー:B スピード:B 射程距離:E
持続力:D 精密動作性:C 成長性:C
『持ち物・服装』携帯と財布、ジャケット・パンツ・靴すべて黒レザー
『備考』とくになし
14
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/25(金) 22:12:49
エピソード1:『まずはご挨拶』
15
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/25(金) 22:13:41
<これまでのあらすじ>
スタンド使いである『蛙谷』は、
『スタンド』に関わる事件を解決して生計を立てているという男、
『玉科(たましな)』に頼まれごとをする。
依頼内容は『浮浪者』の『排除』。
寺の『住職』から『玉科』に『依頼』されたものを
更にまわされた形だ。『成功報酬』は『出来高払い』らしいが、
最低でも『100万』との事。引き受ける『蛙谷』。
午後二時のよく晴れた穏やかな日に、『蛙谷』は『寺』に向かう。
寺は小さな山の上にあり、あたりは緑で囲まれている。
こじんまりとした寺に入ると目の前に、『仏像』が見える。
目の前には『座布団』が散乱し、仏前には木魚など、
『仏式道具』が一通りおいてある。
いくつかの『柱』で、寺は支えられ、
また、左右それぞれに奥に続く通路が見えた。
仏像の前には小汚い男が居た。
髭が胸のところまで伸び、髪も顔を覆わんばかりの
彼の年齢は不詳だ。そもそも人間かどうかも少し疑わしい。
ぼりぼり尻をかき、欠伸をする男に対し、
参加者は素直に来意を告げ、ここを立ち退くように告げた。
すると男は奇声をあげ、掌をパッと合わせると、
拝むように何事か唱え始めた……。
16
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/25(金) 22:15:00
<これまでの登場人物>
【蛙谷 滑巳 (かわずや かつみ)】
今回の参加者。詳細は>>
【玉科(たましな)】
無精髭にヨレヨレスーツの中年男性。
『スタンド』にまつわる事件をどこから仕入れてきて、
それを解決する事で生計を立てているらしい。
当然『スタンド使い』なのだろうが、
『玉科』のスタンドについて『蛙谷』はよく知らない。
『蛙谷』がスタンド使いである事をどこからか知って
近づいてきた、つかみどころのない男。
【住職】
『玉科』に『依頼』した男。
その『依頼』が『蛙谷』に回ってきた。
『玉科』からは標的である『浮浪者』に、
今回の件以外の『憎しみ』があるのでは? と推測されている。
話し合いを持たず、2.3人の坊主と共に、
力ずくでの排除を試みるも『失敗』している。
【浮浪者】
『依頼』の『標的』。
髭が胸のところまで伸び、髪も顔を覆わんばかりの男。
年齢不詳。そもそも人間かどうかも少し疑わしい。
『リュックサック』に缶詰などを詰め込み、八日も前から
ずっと『寺』に居座り続けているらしい。
17
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/25(金) 22:16:26
<参加者>
『名前』蛙谷 滑巳 (かわずや かつみ)
『性別』男
『年齢』26
『職業』無職
『持ち物・服装』携帯と財布、ジャケット・パンツ・靴すべて黒レザー
『スタンド』
『纏うタイプ』の『スタンド』。
触れた物体の『柔らかさ』を『イメージ』したものに変える能力。
『生物』や『スタンド』は能力の対象にならない。
『解除』はいつでも可能。
『メタモーフィック』
パワー:B スピード:B 射程距離:E
持続力:D 精密動作性:C 成長性:C
18
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/25(金) 22:17:55
<寺の地図>
ttp://tok0.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/gazouup/img-box/img20080423004310.jpg
19
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/25(金) 22:20:06
『あむあむあむあむあむあむあむえいえいえいえいえいえッ』
『浮浪者』の声は寺の中を響き渡る。
『浮浪者』の合わせた『掌』が、
『ぷるぷる』と、何度も何度も上下に激しく揺れる。
グォォォォォォォォォンッッ!!!
そして――――――――。
『浮浪者』の身体から吹き出るように現れたのは、
『蛙谷』がいつも『スタンド』と表現しているもの、
強靭な『精神』の『具現』だ。
>>>>人型の『スタンド』<<<<
その姿(ヴィジョン)を表現するなら、
『修行僧』というのが一番近い言葉だろう。
発現した『スタンド』は、ゆっくりと辺りを見回す。
まずは、一心不乱に『念仏』(?)を唱え続けている『浮浪者』。
そして、次にその視線は、まっすぐ『蛙谷』を射抜いた。
20
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/26(土) 06:02:59
>>19
「なんだかなあ〜、『玉科』も住職の坊主もこの浮浪者野郎も、
どいつもこいつもどんだけ裏があるんだ、って感じだがよ…
スタンド出してくるなら話は早ぇや。やったるぜッ!!」
土足で寺に上がり、『メタモーフィック』を身に纏う。
足元の床の柔らかさを『発泡スチロール』のようにし、床板を2枚剥がし取り、両手に持つ。
21
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/26(土) 23:46:44
>>20
パリィィ―――――
床はわずかな力で剥がれ落ち、
床板二枚を手に入れる『蛙谷』。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
『浮浪者』は、その音に反応したのか、
ようやく念仏を止め、自らの『スタンド』を
満足そうに見つめる。
ゴォォォォォォォッッッ
『浮浪者』の『スタンド』は『蛙谷』の行動を眺めていたが、
おもむろに『浮浪者』から離れ、『蛙谷』の方へ
一直線に向かってきた。そのスピードはかなりのものだ。
『浮浪者』と『蛙谷』の距離は、およそ8m。
22
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/27(日) 03:03:13
>>21
「『自動操縦』か。つーことは本体を叩くしかねーということ…
仕込みも使っちまうかな。勢いが大事だ。」
2枚の板のうち、1枚を『鋼鉄』の硬さにし、向かってくるスタンドに目掛けて槍のように投げる。
その直線状には『浮浪者』がいるようにする。
「つまりよけるわけには行かないってわけだ…まあ、『自動操縦』ならまっすぐ『標的』に向かうんだろうが。
そこで、俺は『飛ぶ』。」
床板を剥がすとき、剥がした跡が『コの字』になるようにしていた。
『プールのジャンプ台』のようにな形で、剥がされなかった床板が残されている。
そこに、持っていた板を投げる動作とともに踏み込む。やわらかさも『ジャンプ台』の弾性を持たせ、高くジャンプする。
残った1枚の板を持ったまま、『浮浪者』の頭上へと飛びたい。
投げた板とジャンプの2段攻撃としたい。
23
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/27(日) 08:39:25
>>22
『ガァムッ!』
『鋼鉄』の硬さを持つ『板』が、『スタンド』を襲う。
だが、いとも容易く『スタンド』はその板を払い除け、
『板』は遠方に弾かれてしまう。
更に近づこうとする『スタンド』。
が、その時――――――
『ビョ〜ムッ』
即席の『ジャンプ台』により、『蛙谷』の身体は宙を舞う。
そのまま『浮浪者』の元へ………。
だが、『蛙谷』は『スーパー・マリオ・ブラザーズ』の
『マリオ』(もしくは『ルイ−ジ』)じゃあない。
一気に『浮浪者』を辿り着くような飛距離は得られず、
『スタンド』を飛び越えるのに精一杯だった。
『浮浪者』は、『蛙谷』の挙動に一言、
『だんら!?』と叫び、『浮浪者』にとっての
右方の柱(地図上では5)の裏へ逃げ込んでしまう。
『浮浪者』と『蛙谷』の距離は、およそ5m。
24
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/27(日) 14:34:13
>>23
「能力らしい能力は使わなかったな…あのスタンド。
条件で単純攻撃するだけか?
まあいい…本体側に来れたからな。」
『浮浪者』の隠れた柱に向かって走る。
走った後の床は『ビスケット』のやわらかさにしておき、
スタンドが後ろから追ってきたら落とし穴のようにはまるようにする。
25
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/27(日) 16:25:50
>>24
なおも近づいてくる『蛙谷』に対し、『浮浪者』は、
だだだだだだだダダダッ
ちらちら後ろを見ながら、『柱』で隠れるような形で更に逃げていく。
どうやら2、および1の『柱』の方向へ隠れつつ逃げていく方針のようだ。
クシャッッ!!
追う『蛙谷』の背後で何かが割れる音がする。甘い罠が発動した様子だ。
そのまま『浮浪者』を追い詰めようとする『蛙谷』だが―――――。
ばりばりばりばりばりばりばりばりばりばりばりばりばりばり
背後から轟音が近づいてくる。おそらく板が悲鳴を上げて滅びていく音。
足下から忍び寄るその音は凄い勢いで『蛙谷』との距離を縮め、
気付くとすぐ傍までやってきていた。
『蛙谷』は5の柱のすぐ前まで来ている。柱の直径はおよそ1.5mほど。
『蛙谷』と『浮浪者』の距離は、およそ3mほどだが、
『柱』が邪魔で投擲などで何かする、というのは難しい状況。
26
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/27(日) 21:43:43
>>25
「『あまり本堂を壊すのはまずいんじゃあないか』
…言っとくが、そんな『迷い』は初めから『無い』からな。
壊してまずいんだったら俺に依頼した奴の責任だ…。
気兼ねなく行くぜ。」
スタンドが壊しながら進んでくる床板を『鋼鉄』に変え、スタンドの動きを妨げたい。
と同時に、スタンドに向けてもう1枚の板を繰り出し、それをガードさせるとともに、
反動で浮浪者が隠れようとした柱に向かって『ダイブ』する。
柱に触れた瞬間、柱を『プリン』化。
柱は自重によって潰れて流れ、『浮浪者』と『蛙谷』(『浮浪者』のスタンドが追ってきていれば、それも)を飲み込むだろう。
『ダイビング』の姿勢をとった『蛙谷』はその中を泳ぎ、『浮浪者』を捕まえたい。
27
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/27(日) 22:31:26
>>26
『ズギャーーーーム』
床板を『鋼鉄』に変え、『スタンド』の動きを食い止めようとする『蛙谷』。
しかし、いとも容易く『鋼鉄』の床を破壊する『スタンド』。
気付くとすでに『蛙谷』の足下ギリギリまで来ている。
『スタンド』は、すでに床を移動していない。
その下の地面を通って、『蛙谷』のところまでやってきていた。
『スタンド』の首から上が、『ジョーズ』の
尾びれのように、『蛙谷』からは見えた。
一枚の床板で攻撃しようとする『蛙谷』、
しかし、それより先に。
『グワシッッッ』
『足』を掴まれ、強力な力でひきずり込まれる『蛙谷』。
28
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/27(日) 22:56:43
>>27
「足止めにすらならねーとは…甘く見てたな。
だが、『引きずり込む』なら利用させてもらうぜ。」
周囲の床板を『ゴム』のやわらかさにして、掴む。
『蛙谷』が床下に引っ張られるのとともに、床全体が『蛙谷』の方に向けてたわむ。
『浮浪者』がそれによってこっちの転がってくるのを狙う。
柱と床ぐらいしかないはずだ。柱と『蛙谷』の距離はどのくらいある?
29
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/27(日) 23:28:38
>>28
グ ィ ム ッ
引きずられながらも、床板を掴み、『ゴム』状にしてたわませる『蛙谷』。
それにより、『浮浪者』がバランスを崩すのがちらりと見えた――――
が、次の瞬間、『蛙谷』の視界は大きく変化する。
ひょ ぉ ぉ ぉ い
『身体ごと』『投げ飛ばされた』。
そう理解するのに僅かな時間を要した。
先程とは別の意味で宙を舞う『蛙谷』。
(ちなみに『柱』と『蛙谷』はおよそ1m『だった』。
今現在は、その距離を把握している余裕はない)
30
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/27(日) 23:45:43
>>29
「うおっ……!これがこいつの『攻撃』か?
確かに、『追い出せない』ってのは頷けるぜ。」
『ゴム』の床は手放してしまったのだろうか?
まだ持っているのなら、ゴムが戻る力を利用して、柱の付近に戻りたい。
ぶつかる衝撃は、周囲を『スポンジ』のやわらかさにして防ぐ。
投げられたときに床を手放してしまったのなら、
そのまま落下して(衝撃は上と同様に防ぎつつ)、スタンドや『浮浪者』の様子を伺う。
まだ攻撃してくるだろうか。
31
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/28(月) 00:44:14
>>30
『ゴム』の床は持ってはいたが、千切れてしまっている。
ずたぁぁんんッ
落下した『蛙谷』は、床を『スポンジ』状にする事で、『衝撃』を防ぐ。
体勢を整えながら、状況を確認する『蛙谷』。
『蛙谷』は地図上で言うならば、『6』の柱の右下2m付近に居た。
落下の際の軽い痺れのようなものがあるが、
『ダメージ』といえるものではない。
『スタンド』との距離は10mほど。大きく離されてしまっている。
『スタンド』は床下から這い出てきており、『蛙谷』を見据えている。
『柱』などであまり見えないが、『浮浪者』は、
5の柱付近で息を大きくつき、体力が戻るのを待っているようだ。
(射程距離外な為、5の柱付近の能力付与は解除されている)
『無礼ナ………』
と、唐突に。
『スタンド』が『蛙谷』に向かって語りだした。
『無礼ナ男……。コノ場所ニ フサワシクナイ、無礼者。
オ前ノヨウナ者ハ一刻モ早ク ココカラ出テイケ……。
ソレガ私ノ望ミダ』
32
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/28(月) 00:54:09
>>31
「しゃべっただとッ!?
…ってのは驚きすぎか。話すスタンドもいるだろうな。そりゃあ。
肝心なのは、『話し合えるか』って点だが…まずはこっちが聞いてやるか。
これぞ戦略的撤退。」
言われたとおり、寺の本堂から出て、再び中の様子を伺う。
33
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/28(月) 20:59:02
>>32
『すたたたた…』
『蛙谷』は『スタンド』の言葉に従い、寺の本堂から出ていく。
中の様子を伺うと、『浮浪者』もまた、おそるおそる『蛙谷』の
様子を伺っているようだった。
『スタンド』は、『蛙谷』の方(入り口方向)向いたまま、微動だにしない。
と。
『蛙谷』は『寺』から少し離れた場所に、
来る時にはなかった『外国車』を見つけた。
『寺』の雰囲気とはそぐわない、誰でも知っている『高級車』だ。
運転席には一人の男が座っている。
サングラスをかけた、極めて短髪の男。
34
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/29(火) 01:06:11
>>33
「なんだ、ギャラリーが来てやがるな。邪魔するんでなきゃどうでもいいんだが…」
サングラスの男はひとまず放っておき、寺の中のスタンドに呼びかける。
「おい、さっき、『ふさわしくない』とか言ってたがよ。
その汚れたおっさん…らしいやつは『ふさわしい』のかよ。
どうしたら入ってもいいんだ?」
(と言って、答えてくれたら話は早いんだがな。)
改めて、寺の中を観察しておく。
自分が壊した以外で、本堂に傷や汚れなどはあるだろうか。
つまり、『浮浪者』がそういうことをした形跡はあるだろうか。
35
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/29(火) 01:28:11
>>34
『蛙谷』の呼びかけが堂内に響き渡る。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
<――――『沈黙』――――>
寺の中を観察する『蛙谷』。
よくよく見ると、『柱』や『床』に、
通常ではつかないような『破壊』の跡がちらほら見られる。
『浮浪者』自身がやったのかは分からないが、
中には人間の力ではつかないような激しい損壊も見られた。
「くぁえれ」
と、『スタンド』の無機質な声ではない声が聴こえる。
さきほど聞いた『浮浪者』の声だ。
くぐもって聞き取りにくい、その声。
「く ぁ え れ」
36
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/29(火) 01:47:18
>>35
「まあ、答えないか…。
あのへんはあの『スタンド』がやったのかな…寺の人間とも揉めたって言ってたし。
じゃあ少なくとも、寺の『建物』を壊したくないってわけじゃあねーのか。
さっきも思い切り床を壊してやがったしな…。
ん?『帰れ』って言ったのか?こっちの台詞だっつーのッ!!
ホントにあの本体にあのスタンドなのか?喋り方が全然ちがうぜ。
ちょっと考えたいとこだな…」
寺から離れ、『高級車』の方へ行く。
乗っている男は何をしているだろうか?
37
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/29(火) 01:54:47
>>36
様々な考えが『蛙谷』の脳内を飛び交う。
そのまま、『高級車』の方へ歩を進めた。
憎たらしくなるくらいピカピカの『高級車』。
運転席の男は『寺』での動向を観察していた様子で、
『蛙谷』が近づいてくるのを降りようともせず、
じっと見守っている。
ガーーーーーーーーーーーーーーーーーー
運転席の窓が開き、男が一言。
「なんだ?」
38
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/29(火) 01:59:47
>>37
「誰だ?あんた。
…いや、どなたですか?
俺はこの寺でちょっと仕事を頼まれてる者なんですがァ…
特に急ぎの用でないなら、この辺は危険かもしれませんよ、と…
用があるって言うか、何か知ってることでもあるなら、伺いたいところですがね…」
努めて丁寧に話す(つもり)。
39
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/29(火) 02:06:42
>>38
「ふン」
この一言の響きだけで、『蛙谷』は男の傲慢な性格を
ありありと感じ取る事が出来た。
「その依頼主だよ。私は。
しかし、『玉科』って男も頼りにならんな。
また出来損ないのチンピラを送り込んできたか」
深いため息をつく男。
「アイツには一刻も早く消えて欲しいもんだがね。
コイツが駄目なら、どうするかな…」
40
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/29(火) 02:16:47
>>39
「なんだ、『住職』か…じゃあ頼りになりそうもないな。」
寺の方に向き直り、寺の外観を眺める。
特徴的な部分、または何か変わったところはないか?
「あ、あと、何かあっても責任は『玉科』に奴に言ってくれよ。
俺はあの『浮浪者』追い出すのに、『全力』を『尽くす』だけだからよぉ〜〜〜。」
男の方を見もせずにしゃべる。
41
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/29(火) 02:24:28
>>40
外観は古ぼけたもので、特に変わった所は感じられない。
「なんだ、だとォぉ?」
男――――――『住職』は、
『蛙谷』のその態度にプライドを傷つけられたらしい。
「こんな……下水道をさまようドブネズミにも劣るチンピラに!
おいッ!オマエ! 誰が金を払うと思ってるんだッ!
いいか! この私だぞッ!
挨拶もろくに出来ないクソガキめ…ッ!
その態度はなんだ! おい! きいてるのか!?」
・・・・・・・・・・なおも、
運転席ごし説教を続ける『住職』。
背中が痒くなりそうだ。
42
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/29(火) 02:37:36
>>41
「さてと…」
『住職』は無視して、寺の方に戻る。
「玉科め、もうちょっと人を見て仕事を請けろよな。
といったところで…どうしたもんかな。
あの『浮浪者』が何のためにここにいるかが問題なんだ。
あと、『無礼』とか言ってたよな…何に対してだ?仏様か?
にしては、あの『浮浪者』だって相当失礼な身なりだろうし…」
『浮浪者』はどうしているだろうか。しばらく黙って観察したい。
中で何をしているのか、わからないだろうか。
43
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/29(火) 02:43:22
>>42
『蛙谷』は『浮浪者』の観察に徹する。
『浮浪者』も『蛙谷』の気配を感じているらしく、
怪訝そうに『蛙谷』の方を伺っている。
取り立てて何かをしそうな気配はない。
『蛙谷』を警戒しているのか、
『スタンド』はなおも出現したままだ。
特に目立った動きはなく、このまま
観察しているだけではラチがあかなそうだ。
44
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/29(火) 02:52:48
>>43
(クソ、イライラする…!
こうなったら、あのスタンドが言ってた『無礼者』って言葉にかけるか。
さっき『住職』で練習もした。)
「先ほどは失礼しました!」
寺の中に向かって呼びかける。
「そちらのスタンドが突然お見えしましたので、ついカッとなってぶっ飛ばそうと思ってしまいました!
あのいけ好かない『住職』の依頼では、お…あなたを『追い出せ』とのことでしたが、
これ以上正面からやりあうのもめんど…よくないと思い、あなたの目的をお聞かせ願えればと思い、
やってきました!入ってもよろしいでしょうか?!?」
45
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/29(火) 03:08:11
>>44
『蛙谷』は精一杯の丁寧さで、伺いをたてる。
「わらふぃの・・・ぼくてき」
『浮浪者』は何事か考えているようだった。
「そうじゃ!もくてぇき!
ここはひゃつにはわたさんッ!ぁいしゅはワシをだまひた・・・
まじみぇに ぶっぽうに じゅんぢりゅなどといってぁからこそ、
そうじょくけんをゆづったのに!
もくてぇきは「かね」・・・「かにぇ」かッ!
おまけに、わたふぃの「ひゃ」をぜんびゅへしおりよってぇぇ!」
『浮浪者』の聞きとり辛い話を聞いている内に、
『蛙谷』は、喋り方の違和感の理由を察し始めていた。
「そぬせいで『ほとけさぁま』を・・・うまふ あはふれなくにゃって・・・
あんま まどりょっこいことをせねば・・・せねばなりゃなく・・・」
46
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/29(火) 03:27:01
>>45
「ああ〜…つまりこういうことだな?
あんたの『歯』を戻してやれば、別にここに立てこもらなくとも…
『直』にナシを付けられるってわけか?あの『住職』と?
そういうことなら協力できるかもしれませんですよ?
どうです?」
『浮浪者』に協力する態度を見せる。
47
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/29(火) 03:42:18
>>46
「『ひゃ』か…、『ひゃ』……」
『浮浪者』は何事か思案していたが、
「ふふふははははははッ! 『ひゃ』なろ もうひらん!
ふぁじめは なやんじゃがな…、
わらひは、せかひづうを たりひたッ!
『ほとふぇしゃま』が みつぉめてくらさるのに
じゅうびゅん とぁりるりょうの・・・
『ころば』にきゃわるものをみりゅけたのじゃあああ!!」
そう言うと、嘲りの為か、はたまた狂気の為か、
『浮浪者』は『舌べろ』を大きく突き出し、
『スタンド』の方を向いた。
「しゃぁ! 『ほろけしゃま』!!
わらひの『せいひんりょく』をささぎぇるッ!!!
『はんひ』うぉ、『てぇら』よりしゃらに『ひふぉげる』ッ!!
この『てぇら』ふひんにいる『ふとろひもの』を
みんにゃ、みんにゃおいだひてくらされいいいいいいい!!!」
『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ』
『スタンド』は、『浮浪者』を見据え、次に
『蛙谷』をゆっくりと見据えた。
――――――『来る』。
48
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/29(火) 04:21:30
>>47
「なんか…さっきよりやばそうな雰囲気だな…
あのスタンド、まず最初は『浮浪者』自身を見てる…だが、そのまま俺のほうを見て、目標にしてる…
何が違うんだ?さっきみたいに『念仏』を唱えてるわけでもない…
『言葉』に変わるもの…何を見つけた?」
とりあえず、寺の入り口の横に飛びのき、建物の壁が自分と『スタンド』の間に来るようにする。
そして、その壁をやわらかい『トランポリン』のような弾力に変える。
『スタンド』が突っ込んできても、跳ね返すか…跳ね返せなくても、自分を跳ね飛ばさせて距離がとれるように。
「これはあくまで保険だ…試して違ったときのためのな。『気休め』かもしれないが。
本命はこっちだ。『金』のために裏切られ、旅をして認められるようになったのなら…」
移動しながら、財布や携帯を投げ捨てる。また、自分の服も能力でボロボロにし、『浮浪者』と同じような格好にする。
「『貧しくない』奴から攻撃していくんじゃねーのかッ!?」
49
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/29(火) 12:36:52
>>48
『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ』
『マダ居ルノカ……。
「範囲」ハ「広ゲラレタ」。一刻モ早ク コノ場カラ去レ』
無機質な声が響き、そしてそれは見る見るうちに近づいていく。
横に飛びのき、壁に能力を施行する。
そして『財布』や『携帯』を投げ捨てていく『蛙谷』。
『服』すら能力でボロボロだ。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
しかし、その行為に『スタンド』は
何の興味も示していないように思えた。
『スタンド』はもう入り口の2m近くまで近づいている。
まったくの一直線というわけではなく、『入り口』から
出てこようとしているが、そのスピードをみるに
もはや、一触即発の状況である事が、推察された。
50
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/30(水) 05:15:57
>>49
「やべ、『ハズレ』か?もったいないことしちまったか…。
『自動操縦』というより『自立』してるタイプか。そういや…。
厳しい状況だが…『マジ逃げ』はしねーのが俺のポリシーだぜ。
次の手は打てるんだよ。お前が広範囲に移動できるのは『好都合』だぜ。」
立っている床の表面を周囲に渡って『液化』する。特に入り口前。
スタンドが飛び出してくるそのスピードで、『滑らせる』って寸法だ。
寺の壁に触れておく。
51
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/30(水) 20:03:49
>>50
きゅうううううううううううううううッ
距離を詰める『スタンド』。
『蛙谷』に手が触れそうな位置まで近づくが……
『液化』した表面に足を滑らせ、大きくバランスを崩した。
前のめりになった身体を必死に戻そうと試みている。
現在、『スタンド』は入り口付近。
『蛙谷』は『スタンド』を横目に寺の壁にそっと手を触れた。
52
:
新手のスタンド使いかッ!?
:2008/04/30(水) 20:50:07
>>51
「とどまったか…じゃあ、これでどうだ!」
入り口周辺の床を、今度は土台もろとも『水あめ』のようにとろけさせる。
その場で踏ん張っているスタンドは沈み込むはずなので、体勢を立て直すのはさらに難しくなるはず。
自分は壁につかまって、範囲から外に出る。
「柔らかいほうが壊せないよな…この隙にッ!」
本堂の中の『浮浪者』を追い詰めたい。どこにいる?
53
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/30(水) 21:19:39
>>52
名前
54
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/30(水) 23:00:26
>>52-53
『ドロォォォォォォォド』
『スタンド』はもがきながら、『水あめ』状の土台に埋もれていく。
その隙に、『蛙谷』は壁を伝い、『本堂』に再侵入した。
「おにょれッ!『みぇんよう』なじゅちゅおつかいうぉってぇぇぇ!!
『あやきゃし』かあ! 『ようきゃい』のたぎゅいきゃぁあああ!!
しゃれ! しゃれ! しゃれぇぇぇぇぇい!!」
『浮浪者』は延々とギャアギャアわめき続けている。
『柱』でやや見えづらいが、3と4の『柱』の間付近に居る。
何やら3の『柱』の後ろから取り出そうとしていた。
『浮浪者』と『蛙谷』の距離、およそ7m。
55
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/04/30(水) 23:35:24
>>54
「お前に言われたくねーぜ…どの道、のんびりはできねー。
床下を掘ってでも追ってくるだろうからな…あいつは。」
『浮浪者』に接近する。
床はスポンジの軟らかさにして自分の『足音』を消しながら、3の柱の前まで移動する。
56
:
『まずはご挨拶』
:2008/04/30(水) 23:58:48
>>55
『 』『 』
『足音』を消して進む『蛙谷』。
『浮浪者』との『距離』は縮む。
「く、くりゅなぁぁ!! あっちゃいけ! あっちゃいけ!!」
『浮浪者』は『リュックサック』の中にあった、
『缶詰』や『本』などを『蛙谷』に投げてくる。
……予想通りというべきか、
後方の『足下』で、何かが這うような音がしている。
自らの『足音』があれば、或いは分からなかったかもしれない。
57
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/05/01(木) 00:18:17
>>56
投げつけられたものは弾きながらスポンジにし、
落ちた時に音がしないようにしておく。
「観念しな。」
十分近づいたら、『浮浪者』の顔面にラッシュを叩き込む。
58
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 00:35:48
>>57
『 』
『 』
『 』
『無音』を心がけ、次々とものを弾いていく『蛙谷』。
『浮浪者』の儚い抵抗も無駄に終わる。
「くるにゃぁああ あ ああ あ ああ あ ああ ああ」
『浮浪者』の叫び声だけが空しく響き渡り――――。
『蛙谷』は、『浮浪者』のすぐ前までやってくる。
やれやれ……。
『蛙谷』は自らの拳に力を入れ、一気に振りかざす!
『ボゴォォォォォォォッ!!』
59
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 00:42:22
>>57
――――――だが。
次の瞬間、鳴り響いたのは『蛙谷』が期待した音ではなかった。
『蛙谷』の『拳』は空振りし、『浮浪者』は、消えた。
『消えた?』
そうではない事は、すぐに見当がついた。
『浮浪者』が居たすぐ下には『穴』があり、
『浮浪者』はそこから床下に落下していたのだ。
そして、『浮浪者』はすぐ傍で目を光らせているのは………。
『簡単ナ事ダナ。「無礼者」ヨ……』
もうこの声を聞くだけでウンザリするだろう?
『オマエノ狙イハ 痛イホド分カッテイタ。
最初カラ「礼」ヲ私ニクレタ コノ男ヲ ドウニカスル事。
床下カラモ コノ男ノ声ハ ヨク分カッタヨ……』
『蛙谷』の足は、『床下』から、しっかりと、捉まれている。
60
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/05/01(木) 01:16:24
>>59
「『礼』ね…そのへんがよく分んなかったんだよな…
『無礼者』とかにこだわってたのは分かったけどよ。
…俺の入り直し方がまずかったのかとも思ったが…
こっちも、そいつの声を手掛かりにすることぐらい分かったぜ。
しかし、側に来たってことは、そいつが巻き込まれれば…スタンドのお前は本体を守らなきゃいけない。」
側にある3の柱に、能力を使う。
『液体』にして床の穴に流れ込ませ、自分もスタンドも『浮浪者』も飲み込まれるようにする。
61
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 01:42:56
>>60
『ぴちゃ』『ぴちゃ』
『しゃぁぁぁああああああああああああああ』
『蛙谷』は『柱』を『液体』に変える。
『液体』は平等に三者を、飲み込んだ。
『寺』の『床下』は、細かい柱で支えられてはいるが、
密閉空間ではない。ある程度の『衝撃』が三者を襲うが、
『柱』の『液体』はやがて、四散していく。
そのパワーは人間が流されるような大それたものではなく、
三者の位置関係にさほど変わりはない。
『「スタンド」? 「本体」? 何ノ事ダ?
我ハ「仏」、「仏」ナノダ。
コノ男ハ スデニ「二回」私ニ「礼」ヲ、送ッタ。
ダカラ追イ出サナイシ、場合ニヨッテハ救ウ
オマエカラハ、マダ、何モナイ。
「マズハ」、ダ』
まるで『禅問答』のような『スタンド』の言葉。
『困惑』する『蛙谷』の脳裏にこれまでのここでの任務が駆け巡っていく。
『浮浪者』の行動、語っていた事、無駄な自慢。
そうこうしている内に『住職』の下らない説教まで思い出される…。
「あぷ あぷ ほ、ほとけしゃまああああ!
そんなぃやちゅに あぷ ほとけちゃまの あぷぷ
おことびぁなど わかりゅはずもないですじゅあああ
さっしゃと おいだしてぇ あぷう おいだして
しまってくだひゃいいいいい」
『浮浪者』はアプアプしながら必死に語る。
何か…、何かを恐れているようだ。
62
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/05/01(木) 02:04:52
>>61
(仏様か…礼…必要だってならやってみるか。作法なんて知らないけどよ。
『浮浪者』がけしかけてやがるしな…)
「えーと…」
ぺこり。
スタンドに向かって頭を下げ、手を前に合わせて拝む。
スタンドの反応はどだろうか。
63
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 02:15:05
>>62
『フム…』
『スタンド』の態度が一瞬だが、和らいだ気がする。
『「一ツ目」ダナ。ダガ、コノ男ニハ マダ足リナイ。
コノ中デハ引キ続キ、「排除」ノ対象ハ…
オ前ダ』
『スタンド』の『蛙谷』の足を掴む力が強まる。
64
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/05/01(木) 02:27:25
>>63
「くっ…ええええっと…」
(あと、あいつがやってたのは…念仏か?
うまく喋れてはなかったが。)
「ナムアミダブ、ナムアミダブ…払いたまえ清めたまえ放したまえ…」
拝みながら、念仏を唱えてみる。
スタンドだけでなく、『浮浪者』の動きにも気をつけておきたい。
65
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 02:40:51
>>64
『・・・・・・・・・・・・』
『スタンド』の手の力は、
『蛙谷』の必死の念仏にも関わらず、
ますます強くなった。
これは……先程と同じように。
「ひゃひゃひゃひゃひゃ!
なげじゃッ! なげじゃッ! なぎぇられてしまえぃ!」
『浮浪者』の高笑いが響く。
「てをあわせたとくぃはすほしあしぇったが…そうじゃ!
こんなちんひらに『ほとけしゃま』のひみちゅが
わかりゅはじゅないんじゃッ!
そりゃそうじゃ!わからにゃいのを
しりゃべてつきゃっておるのじゃからにょお〜!」
に〜んまり。
『蛙谷』にとっては
不快でしかない笑顔が『浮浪者』に浮かぶ。
66
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/05/01(木) 03:03:01
>>65
(そういや、言葉に代わるものだったんだっけか。
思い出せ…!知らねえ以上、あいつのやってたことを…!)
合わせた手のひらを上下に激しく振りながら拝む。
67
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 03:11:47
>>66
ピ タ リ。
『スタンド』の力が一気に緩む。
『「別口」…ト見做ソウ。
「二ツ目」…、五分ト五分……』
「しょ! しょんにゃぁあああ!
く…しょ、しょれにゃらあ!」
『浮浪者』は、何を思ったかゆっくり起き上がり、
『スタンド』に『唾』を吹きかける。
『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ』
再び、『スタンド』の力が『蛙谷』の足を掴んだ。
68
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 03:12:59
>>67
追記。
『唾』は『スタンド』の手にかかっている。
69
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/05/01(木) 03:23:32
>>67
「おいおい!そんな礼あるのかよ!知らねえけど!」
わけもわからぬまま、自分もスタンドの手に唾をはきかける。
(少なくとも日本に住んでて、寺の作法でこんなことやるなんて聞いたことねえぞ?
世界中を旅したって…あ、ちょっとつながってきたかも…)
「つ、ついでだ!これはどうだ?」
ブチュッ。
スタンドの手にキスをする。
(生身で触れられるかは疑問だが、纏うタイプのスタンドなのでできるだろう。)
70
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 03:31:27
>>69
『…分カッテキタヨウダナ』
『スタンド』の声が『蛙谷』に投げかけられる。
『「礼」ノ何タルカヲ…。今、オマエハ「四」、
コノ男ハ「三」、ツマリコレカラハ私ハ コノ男ヲ『排←「まっちょくれぇぇぇ!!」
『スタンド』の声に被さって『浮浪者』の声が響く。
次の瞬間、『浮浪者』はまず腰を深く曲げて
『スタンド』に頭を下げる。続いて、狂ったように
手をスタンドに伸ばし、スタンドの手を握ろうとしている。
71
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/05/01(木) 03:44:28
>>70
「おっと残念だけど…俺のほうが近いぜ。何しろいままで掴まれてたんだからな…キスもしたし。」
『浮浪者』が握ろうとしているスタンドの手を、先に握ってしまう。
また、できるなら『浮浪者』の手もその時捕まえてしまいたい。
72
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 03:56:10
>>71
「わらひが! わらひが!
『ほとけちゃま』といっしょに『てぇら』を…
『てぇら』をまもらにぇばああああああ」
『ガシッ!』
『浮浪者』は、必死に『手』を握る。
だが。
その『手』は、『スタンド』ではなく『蛙谷』のものだ。
そのまま『蛙谷』に捕らえられる『浮浪者』。
「き・き・きしゃまぁぁぁ!!!!!
ほ…『ほとけちゃま』ああああああ!!
お、おひゃようごじゃいまちゅ! きょんにひは! こんびゃんにあ!
へぁりょー! にーひゃよ! びょんじゅーる! びぉん ぞりゅにょ!
あにゅひゃしぇよ! ぎゅーてん びょるぎぇん!
にゃましゅてぇ〜〜〜〜〜!!!!」
『浮浪者』の口から呪文のような言葉の数々が溢れ出る。
それは、本来、彼自身の『スタンド』を動かす事の出来る、
文字通りの呪文だったのだろうが、今では……。
73
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/05/01(木) 04:05:58
>>72
「はい、『さようなら』。」
片手で『浮浪者』を捕まえたまま、もう片手でタコ殴りにしたい。
「俺の仕事だからな…『仏様』の手を煩わせることはないっす。」
74
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 04:11:29
>>73
『ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴォォォォォォ!!!』
今度こそ、『蛙谷』の聞きたかった音が堂内に響き渡る。
そして『ほとけさま』……『スタンド』は『浮浪者』の
意識と共に消失していった。
ここにはもう『神』も『仏』も居ない。
75
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/05/01(木) 04:26:17
>>74
「片付いた…いなくなったから言うが、ケッタイなスタンドだったぜ。
あの『住職』、こういうことだって知ってたのかな?
『歯を折る』なんて、実に的確なことしてたんだな。
まあ、原因がどこかって考えると、釈然としないものが残るが…
詳しいいきさつまでは、俺には分からないしな…報告に行くか。」
倒れた『浮浪者』を『住職』のところへ連れて行く。
76
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 16:15:27
>>75
『浮浪者』を抱きかかえ、
『住職』のところまで連れて行く『蛙谷』。
『住職』は『浮浪者』の
見るも無残な『顔』を覗き込むと、
なんとも複雑な顔の歪め方をした。
「…終わったか。チンピラの割にはよくやった、
というべきだな。謝礼金は『玉科』へ振り込んでおく。
これで、ようやく『工事』に取りかかれる」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・』
『住職』は、そう言うと『浮浪者』を後部座席に乗せ、
そのまま、車を発進させようとする。
77
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/05/01(木) 16:42:45
>>76
「1つ、教えてくださいよ。」
『住職』に尋ねる。
「そいつから聞いたんだが…そいつがもと『住職』なのか?
そいつはあんたにこの『寺』を譲ったことを後悔して、今回の騒ぎを起こしたようだった。
どうやら、あんたが金目的で『寺』をどうにかすると思ってて、自分が『寺』を守ろうとしたらしいな。
別に、この『寺』がどうなろうと俺の知ったことじゃないが…
ちょっとそいつが『憐れ』かなと思ったんでね。
あんたはこの『寺』をどうするつもりなんだ?そいつの思ってる通りなのか?」
78
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 17:36:04
>>77
『住職』は『蛙谷』をしばらく眺めていたが、
やがてゆっくりと口を開いた。
「まあ、いい。全てが終わった記念に話してやろう。
それが私の『魂』の『清算』にもなるしな。
この男は……私の『兄』だ」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
「私たち『兄弟』は、父親であるこの寺の『元住職』の
影響で、二人とも仏門の道を歩んでいた。
そんな折、父親が『病』に倒れ、
どちらが『寺』を相続するか? という話が持ち上がった。
………私は『相続権』が欲しかった。
真摯に『仏門』を『追求』したかったから?
そうではない。『寺』を『相続』するという事は、
『家』の『財産』をも継ぐ、という事だ。
自慢じゃあないが、我が家は『大地主』でもあった。
今よりもずっと若かった私は、
それら全てを自分の手に納めたかった。
……純粋な意味で言うのならば、どう考えても、
『兄』の方に分があった。『仏教』に対する
『知識』や『精神』、私なんかを遥かに凌駕する『才能』だ。
そこで私は、『兄』に『嘆願』した。
真摯に『仏教』の道を歩んでいきたい。
責任のある『住職』となって、道に迷う人々を救っていきたい。
そんな事を延々と、語った」
79
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 17:36:47
>>77
「私にとって幸いだったのは、『兄』が、人付き合いや
『世俗』の関わりを酷く嫌っていた事だ。
『住職』にどうしても絡んでくる『世俗』に対する『仏事』。
『住職』となりこれらを請け負わなければならない事は
『兄』にとって、けして喜ばしい事ではなかっただろう。
案の定、『兄』は、『父親』からの『相続権』を『拒否』した。
そして、私がなし崩し的に『住職』となったのだ。
それから数年は何事もなく、過ぎていった。
初めは私もそれなりには『寺』の運営に真剣に取り組み、
『兄』は『兄』で、『修行』の道を突き進んでいた。
だが…、次第に私は『寺』以外の運営、
つまり『相続』した『土地』の運用に力をそそぐようになった。
『寺』の事はおざなりになっていったが、
私はそんな事は構わず、『金儲け』に専念するようになった。
そんな私に『兄』は徐々に苦言を呈し始めた。
初めは軽くあしらっていたが、『兄』が『親族』にかけあって
『兄』を『住職』に推してもらおうとしている、という
噂を聞きつけ、そうもいかなくなってきた。
『親族』には『兄』を慕うものが多く、私を嫌うものもまた多くてね。
まあ単なる『妬み』だと思うが、それはそれで厄介だ」
80
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 17:38:00
>>77
「私は『金』で『人』を雇った。
…ちょうど今回のように、『兄』を『排除』してほしい、という依頼だ。
具体的にどうやったのかは知らんが、
少々荒っぽい奴らだったようで、
必要以上に痛めつけてしまった、とだけは聞いたな。
ともあれ、それから今まで、
『兄』の姿を見る事もなく過ごして来たんだが…。
最近、『寺』を潰して、ゴルフ場を作る事にしたんだ。
『親族』連中も言いくるめた。
いくら綺麗ごとを言っても、所詮『カネ』も前に
尻尾をふるような野良犬どもだったよ。
そして、いよいよ『工事』という時に、
『兄』が、現れ、『寺』に居座った、というわけだ。
……『兄』は真面目な男だったよ。
特に『挨拶』には厳しくてな、『まずは挨拶』ッ!
などと口やかましい男だった。
そんな『兄』がこんな風にトチ狂うとはね…。
私の自業自得なところもあるが、『複雑』な心境だよ」
81
:
蛙谷『メタモーフィック』
:2008/05/01(木) 19:13:05
>>78-80
「…まあ、俺にはどっちが悪いとも言えないな。
兄貴のほうにしたって、初めに譲っておきながら後で『だました』呼ばわりは無いだろうし。
でもどっちかというとあんたのほうが冷静で…
兄貴のこんな姿に思うところがあるんなら、そこをスッキリさせるのが本当の『清算』だろうな。
『挨拶』がどうのはあんたも言ってたし、気持ちのわからない同士の兄弟でもないんだろ?
俺がこんなこと言ってもまさに『釈迦に説法』だろうけど。
まああとはあんたら兄弟の話だから、俺は帰るよ。
じゃあ『ごきげんよう』。」
『寺』を後にする。
82
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 21:43:25
>>81
「……………」
『蛙谷』の言葉に、何かをじっと考える『住職』。
そんな『住職』を尻目に、『蛙谷』は『寺』を後にした。
→ → → → → → → → → → → → → →
その後、『蛙谷』は、『玉科』に事の顛末を報告、
報酬の『100万円』をもらう。
きくところによると、『蛙谷』で今回の依頼をこなそうと
したのは『三人目』だったという。
おそらく『浮浪者』はその戦いの中で、
『挨拶』という条件を隠すべく、分かりにくい『挨拶』を優先して
『スタンド』に示す事を学んだのだろう。
その後。
『蛙谷』は『挨拶』もろくに出来ない若者を見ると、
哀れな『浮浪者』の事を思い出す。その『スタンド』の事を思い出す。
そして思わず、こう言いたくなるのだ。
『まずは…』
エピソード1:『まずはご挨拶』⇒『了』
83
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 21:50:15
『修行僧』のような自立型スタンド。本体が定めた『範囲』の中で、
一番『挨拶』をしないものを『標的』とし、『範囲』外に『排除』しようとする。
ここで言う『挨拶』は、『出会い』の『挨拶』。
『挨拶』は『言葉』(おはよう!、ニーハオ!など)でも、
『ジェスチャー』(礼、握手、キスなど)でも構わないが、
同じ種類の『挨拶』をたくさん行っても、『一つ』とカウントされる。
仮に『標的』となっても、『握手』など
接触して行わないといけない『挨拶』の場合、
それを『ハロー・グッドバイ』に行おうとしても、
『排除』される事はない。
『本体』も、その能力の『対象』。
『ハロー・グッドバイ』
パワー:A スピード:A 射程距離:A
持続力:D 精密動作性:A 成長性:E
84
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 21:51:46
フリミ中使われた『挨拶』は、
『拱手(クンショウ)』
漢民族で使われる挨拶。両手を合わせて2、3回少し上下させる。
(【
>>19
】『浮浪者』1)(【
>>66
】『蛙谷』2)
『舌を出す』
チベットで使われる挨拶。(【
>>47
】『浮浪者』2)
『作揖(ツォイー)』
漢民族で使われる挨拶。両手を合わせて、身体を大きくかがめて挨拶する。
【
>>62
】(『蛙谷』1)
『手に唾をかける』
東アフリカ、キクユ族の挨拶。
(【
>>67-68
】『浮浪者』3)(【
>>69
】『蛙谷』3)
『手にキス』
欧米を中心に使われる挨拶。(【
>>69
】『蛙谷』4)
『おじぎ』
アジアを中心に広範囲で使われる挨拶。(【
>>70
】『浮浪者』4)
『握手』
世界的に多用される挨拶。(【
>>71
】『蛙谷』5)
参考URL
ttp://www.yobiko.net/greeting/index.html
85
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 21:53:33
【評】
『蛙谷 滑巳』
自らの『スタンド』を巧みに使いこなし、
『万国旗』のように多種多様な技を
繰り出す事に成功していた。その点は、『見事』の一言。
その反面、『スタンド』の謎に対しての
調査、および考察に関しては、やや甘いものがあった。
自らの『スタンド』能力のみを過信せず、フリミの性質を察知して、
多種多様な角度からミッション解決を目指すならば、
完全無欠の『スタンド使い』となれるだろう。
86
:
『まずはご挨拶』
:2008/05/01(木) 21:55:36
エピソード1:『まずはご挨拶』
『前提・質疑応答・参加希望』【
>>3-13
】
『フリミ本編』【
>>14-82
】
『敵スタンド能力・補足・評』【
>>83-85
】
『総レス』:83レス(本レス含む)
『総日数』:7日
87
:
エピソード2:『入っています』の『前提』
:2008/05/02(金) 23:07:11
『基本設定』
名前:木村貴則(きむら たかのり)
性別:男
年齢:22
職業:フリーター
スタンド:???
持ち物:充電の切れた携帯、財布。
備考:淡々とフリミは進む。
相性が悪いと、『困惑』と『退屈』のまま、
ミッションは終わってしまうかもしれない。
それでも構わない、というのならば是非参加希望を。
88
:
エピソード2:『入っています』の『前提』
:2008/05/02(金) 23:08:57
5月24日、午後四時、晴れ。
『木村 貴則』は、ある古アパートの一室で、
掻き毟るような不安に襲われ続けていた。
同日、午前四時、『木村』は友人との飲み会の帰り、
通りがかった路地で息も絶え絶えな『女性』を発見した。
見知らぬ『女性』。まだ若く、20程度ではないだろうか。
胸からダクダクと血を流す女性を前に、
『木村』と友人は思わず駆け寄る。
『大丈夫ですか!? なんで…なんでこんな事に』
『友人』の問いかけに女性が呟いた言葉。
『きむ…ら……さん……、
きむら……たか…のり……さんに
いきなり……おそわ…れ……て………』
89
:
エピソード2:『入っています』の『前提』
:2008/05/02(金) 23:09:39
『なぜ逃げてしまったのか?』
冷静になった今ならそれが愚かな事だとは思うが、
『木村』は『女性』の言葉に、頭が真っ白になり、
その場から逃亡してしまった。
『どうすればいいのか?』
途方にくれる『木村』。『外』に出れば、すぐにでも
捕まってしまいそうな『強迫観念』に襲われている。
自分は『無実』のはずなのに、『女性』の言葉が、
標本に深々と突き刺さる留めピンのように
『木村』の心に抑えつけていた。
本当の『犯人』でも捕まればいい。
そうは思うが、
なぜ『女性』が自分の名を知っていて、
なぜ『女性』があの時、それを告発したのか…。
本当の『犯人』は実は………。
渦巻く『疑問』と『不安』にため息をつきながら、
何の気なしに玄関の『ドア』を見つめる『木村』。
90
:
エピソード2:『入っています』の『前提』
:2008/05/02(金) 23:10:08
→→『ダムダムダッ』
→→『ダムダムダッ』
不意に『ドア』を『ノック』する音がした。
『木村』は緊張で身体を強張らせながら、
そっと、『ドア』に近づいていく。
「こんにちは〜」
『ドア』越しに叫ぶ声が聞こえる。
『木村』を捕まえに来たにしては、緊張感のない男の声。
「『ピザ』の『ピザニア』です〜! いますか〜!!」
『ピザニア』……。近隣にある宅配ピザ屋の名前だ。
だが『ピザ』など頼んだ覚えは、一切ない。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
おそる、
おそる。
『木村』は『覗き窓』で、『外』を確認した……。
91
:
エピソード2:『入っています』の『前提』
:2008/05/02(金) 23:12:09
<古アパートについて>
そもそもこの『一室』は、『木村』が借りているのではなく、
『貸アパート』の空き部屋を無断で使用しているものだ。
築30年は経っていそうな木製オンボロアパート。名は『江華荘』。
『木村』が『偶然』、このアパートの前を通り過ぎた時、
スーツの男が、いかにも貧乏そうな男を連れて、
この部屋に入っていったのだ。
不動産会社の男が客を連れてきた、というのは容易に想像出来た。
『204号室』。壁が低く、道からでも様子は充分に確認できる。
男たちはほんの数分でどこかへ行ってしまったが、
『木村』は、『配電盤』の隙間に隠された
『鍵』の在り処を知ってしまった。
その時の心境は上手く言い表せない。
とにかく『木村』はすぐさま『鍵』を確保し、
うらぶれた『鍵屋』で『コピー』を作る。
幸い、というべきか、
それから半年経った現在も、『入居者』は居ない。
『木村』は気分を変えたい時など、時折、
この『部屋』に来て、ゆったりとした時間をすごしていた。
この『部屋』の事は誰にも言っていないし、
極力、人目につかないようコソコソと利用していた。
『友人』、あるいは『警察』が、
ここを見つけるのはそう容易ではない、と信じている。
【江華荘の地図】
ttp://tok0.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/gazouup/img-box/img20080502230535.jpg
92
:
エピソード2:『入っています』の『前提』
:2008/05/02(金) 23:15:19
【基本設定】(
>>87
)
【前提】(
>>88-90
)
【古アパートについて・地図】(
>>91
)
『質問受付』は5月3日(土)22時まで
『参加者募集』は5月3日(土)23時から
と、する。
93
:
新手のスタンド使いかッ!?
:2008/05/03(土) 00:49:20
木村のスタンドは参加者が用意する形になるんでしょうか?
94
:
エピソード2:『入っています』の『前提』
:2008/05/03(土) 07:32:34
>>93
基本的に『参加者』が用意する項目は、
『参加者次第』と記載される。
『???』は『あるのかないのか分からない』という事。
ちなみに『木村』自体に『自覚』はない。
95
:
新手のスタンド使いかッ!?
:2008/05/03(土) 21:06:14
木村≠参加者ですよね?
96
:
エピソード2:『入っています』の『前提』
:2008/05/03(土) 21:19:41
>>95
『基本設定』が『参加者』の『設定』となる。
よって、『木村貴則』=『参加者』。
97
:
新手のスタンド使いかッ!?
:2008/05/03(土) 21:32:36
『204号室』は水道ガス電気の類は一切通ってないでOK?
98
:
エピソード2:『入っています』の『前提』
:2008/05/03(土) 22:13:04
>>97
水道ガス電気は通っていない。
また『追記』として、『窓』と『ベランダ』には
『シャッター型』の『雨戸』がついており、
『木村』は人目につかないよう、いつも閉じたままにしている。
わずかな隙間から『光』が入ってくる為、
室内はかなり薄暗いものの、全くものが見えないわけではない。
この答え、もくは追記に対して更なる質問があれば、
22時50分まで受け付ける。
99
:
エピソード2:『入っています』の『前提』
:2008/05/03(土) 23:01:15
『参加希望者』は、このスレにレスを。
100
:
新手のスタンド使いかッ!?
:2008/05/04(日) 13:51:03
参加希望
101
:
『入っています』
:2008/05/04(日) 22:10:55
エピソード2:『入っています』
102
:
『入っています』
:2008/05/04(日) 22:13:11
<これまでのあらすじ>
5月24日、午後四時、晴れ。
『木村 貴則』は、ある古アパートの一室で、
掻き毟るような不安に襲われ続けていた。
同日、午前四時、『木村』は友人との飲み会の帰り、
通りがかった路地で息も絶え絶えな『女性』を発見した。
見知らぬ『女性』。まだ若く、20程度ではないだろうか。
胸からダクダクと血を流す女性を前に、
『木村』と友人は思わず駆け寄る。
『大丈夫ですか!? なんで…なんでこんな事に』
『友人』の問いかけに女性が呟いた言葉。
『きむ…ら……さん……、
きむら……たか…のり……さんに
いきなり……おそわ…れ……て………』
103
:
『入っています』
:2008/05/04(日) 22:13:49
『なぜ逃げてしまったのか?』
冷静になった今ならそれが愚かな事だとは思うが、
『木村』は『女性』の言葉に、頭が真っ白になり、
その場から逃亡してしまった。
『どうすればいいのか?』
途方にくれる『木村』。『外』に出れば、すぐにでも
捕まってしまいそうな『強迫観念』に襲われている。
自分は『無実』のはずなのに、『女性』の言葉が、
標本に深々と突き刺さる留めピンのように
『木村』の心に抑えつけていた。
本当の『犯人』でも捕まればいい。
そうは思うが、
なぜ『女性』が自分の名を知っていて、
なぜ『女性』があの時、それを告発したのか…。
本当の『犯人』は実は………。
渦巻く『疑問』と『不安』にため息をつきながら、
何の気なしに玄関の『ドア』を見つめる『木村』。
104
:
『入っています』
:2008/05/04(日) 22:14:46
→→『ダムダムダッ』
→→『ダムダムダッ』
不意に『ドア』を『ノック』する音がした。
『木村』は緊張で身体を強張らせながら、
そっと、『ドア』に近づいていく。
「こんにちは〜」
『ドア』越しに叫ぶ声が聞こえる。
『木村』を捕まえに来たにしては、緊張感のない男の声。
「『ピザ』の『ピザニア』です〜! いますか〜!!」
『ピザニア』……。近隣にある宅配ピザ屋の名前だ。
だが『ピザ』など頼んだ覚えは、一切ない。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
おそる、
おそる。
『木村』は『覗き窓』で、『外』を確認した……。
105
:
『入っています』
:2008/05/04(日) 22:15:32
<古アパートについて>
この『一室』は『木村』が、
『貸アパート』の空き部屋を無断で使用しているもの。
築30年は経っていそうな木製オンボロアパート。
名は『江華荘』。
『木村』が『偶然』、このアパートの前を通り過ぎた時、
不動産会社の男が客を連れてきたのを見て、
その鍵の隠し場所を知り、そのコピーをとり使用していた。
『204号室』。壁が低く、道からでも様子は充分に確認できる。
それから半年経った現在も、『入居者』は居ない。
『木村』は気分を変えたい時など、時折、
この『部屋』に来て、ゆったりとした時間をすごしていた。
『部屋』に『水道ガス電気』などは通っていない。
『窓』と『ベランダ』には、『シャッター型』の『雨戸』がついており、
『木村』は人目につかないよう、いつも閉じたままにしている。
わずかな隙間から『光』が入ってくる為、
室内はかなり薄暗いものの、全くものが見えないわけではない。
【江華荘の地図】
ttp://tok0.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/gazouup/img-box/img20080502230535.jpg
106
:
『入っています』
:2008/05/04(日) 22:16:25
<参加者>
名前:木村貴則(きむら たかのり)【
>>100
】
性別:男
年齢:22
職業:フリーター
スタンド:???
持ち物:充電の切れた携帯、財布。
107
:
『入っています』
:2008/05/04(日) 22:18:50
『見た』。
『木村』は思わず目を疑った。
疲れによるものだろう、そうも思った。
しかし、いくら眺めても現実は変わらない。
『奇妙な光景を、見た』。
『覗き窓』から見えたのは、『紫』と『白』の斑模様だ。
『「紫」のコーヒーに「クリープ」を入れたような』
そんな表現がもっとも適切な世界が、
『覗き窓』からは見えた。
『木村』は、自分の『認識世界』がグラグラと揺らぎ、
日常からかけ離れていくのを感じる。
「お届けに参りましたよぉぉぉぉぉぉ〜!!
…居ないんですぅぅぅぅぅ〜???」
『ピザ屋』の無邪気な声が『ドア』越しに響く。
頭がクラクラしてきたのは、
その無遠慮な大声のせいだけはないだろう。
108
:
木村貴則
:2008/05/04(日) 23:02:52
>>107
「なんだこりゃ・・・ウルトラセブンのOPかよ!」
他の窓の外がどうなっているか確認したい。
109
:
『入っています』
:2008/05/04(日) 23:09:41
>>108
『木村』は窓の外を確認しようとするが、『シャッター』がある。
人目につかないように今まで開けた事がなかったが、
そうも言っていられない状況のようだ。
さて、そうなると『窓』と『ベランダ』、
どちらの『シャッター』から開けるか?
些細な事だが、そういった問題が出てくる。
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