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それは散り逝く者への子守唄(半リレー)

1レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/01/18(日) 14:58 ID:0uOxJwL6
半リレーとは…
まず普通のリレー小説は、皆さんが任意で参加できる。自由度の高い小説ですが。
  この半リレー小説というのは、基本は皆様が書いていらっしゃる。長編小説です。
  ではどこら辺が「半」なのかというと、上で書いてますが「小説書いてみたいけど…長編を書く自身無いよ〜」また「書こうと思うけど、ちょっと練習してみたい」
  など、ちょっと書いてみたい!という願望を叶えようというものです。つまりちょっと興味で書きたいと思ったら…。一言言っていただければ貴方も参加できるというわけです。
  簡単に言っちゃえば許可が必要か否か…の違いなのですが…。

※本人が学生のため更新が少し遅れてしまうかもしれませんがご了承ください。
※荒らし行為or他人様の名前を無断で使い悪事行為をされた方には遠慮しません。
 管理人様に即通告。場合によっては警察沙汰も辞さないつもりです。
※「小説書いてみたいけど…長編を書く自身無いよ〜」また「書こうと思うけど、ちょっと練習してみたい」など…。ちょっと参加してみたいという人は申し出ていただいて私が確認しましたら参加OKです!!

 京翔学院中学校3−1組生徒名簿
男子1番石田 琢磨  女子1番愛 姫
男子2番上原 瑞樹  女子2番青原 ナミ
男子3番架原 恭司  女子3番天美 奈津子
男子4番川上 健斗  女子4番上鶴 稚奈
男子5番川久保 一真 女子5番小平 月子
男子6番菅原 仁   女子6番澤野 花実
男子7番桐生 雅貴  女子7番高木 かりん
男子8番幻双 匠   女子8番高杉 賀子
男子9番高杉 未来  女子9番谷 朝香
男子10番月草 弘法  女子10番廿楽 澪
男子11番西島 雅樹  女子11番七海 きき
男子12番前田 優   女子12番成瀬 あすみ
男子13番水島 翔吾  女子13番花原 京香
男子14番如月 奈壱斗 女子14番伏吹 光
男子15番山師 達樹  女子15番眞鍋 柳子
男子16番山田 浩二  女子16番夜野 紫苑
           女子17番吉田 佳林

190レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/11(木) 18:46 ID:X/AXbrd6
058 新たな殺人鬼〜New homicide person〜

 ナミは、静かに怒りに震えていた―――
光は未だに柳子だったものを抱きしめたまま静かに―――

もうすでに30分以上・・・ずっとその状態が続いている―――

それは戸惑いと怒りと・・・

「ねぇ―――私達・・・友達だよね」
「えっ?」
突然のナミの問いかけに反応できない光。

「ねぇ?トモダチだよね」
「う、うん」


光は愕然とした―――

ナミは―――

だったらさ・・・みんな殺して・・・二人だけで脱出しようよ―――


月子の襲撃・・・そして澪の奇襲―――

ナミの精神力の・・・理性のキャパシティーから溢れた“なにか"・・・

それは留まる所を知らずに溢れ続けた―――

「それで・・・光は裏切らないよね?」
「・・・・・・」
「ねぇ?なんとか言ってよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
光は許せなかった・・・現実から逃げてしまった目の前に居る友人が―――

「駄目だよ・・・人を殺しちゃ」
「何でよ!!もう疲れたのよ・・・みんな壊しちゃえば・・・」
「なんで―――」
「そう・・・光も裏切るんだ・・・」
「なんで・・・」
「だって・・・だってそうでしょ!!」
「なんで・・・」
「さよなら・・・光」
そう言ってナミは刀を構えた。

光は動けなかった―――
いや・・・動こうとしなかった―――

【残り23名】

191レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/11(木) 23:45 ID:BDWWQgJ2
059 続く殺人・・・第二回定時放送〜The homicide which continues... second fixed time broadcast〜


   PM0:00

「はい☆皆さんおっ昼だっよ〜♪秋小路 夢でぇ〜す☆いぇい!!いつも通りいってみよーっ☆」

そして―――死者の発表が始まった―――

 男子5番川久保 一真  君
 男子16番山田 浩二   君
 女子5番小平 月子  さん
 女子9番谷 朝香   さん
女子10番廿楽 澪 さん
女子15番眞鍋 柳子 さん

の以上6名で〜す☆朝とあわせてピッタンコ10名で〜す☆でもまだまだ遅いよ?おねーさん♪悲しいな〜☆」

「そして禁止エーリアターイム☆午後1時からF−2。午後2時からB−3。午後3時からC−1です☆頑張ってね〜」

「ああっと・・・忘れてた忘れてた・・・みんなも分かってるよね☆さっき灯台で爆発がありましたぁぁ♪あれは別に事故とかじゃないから安心して殺し合いをしてね〜♪デハデハ〜☆」

192レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/12(金) 19:53 ID:BDWWQgJ2
060 諦観〜Clear vision〜

 琢磨達は、着実に診療所に近付いていた。
はっきりいって民家を出て行ってから一度も問題は起こっていない(問題が起こったら大変なのだが)
無論、上手く行っているからといって気を緩めないのは琢磨だが――――
もう片方・・・つまり達樹は能天気にも鼻歌なんかを歌っていたりと・・・

武器、俺が持ってて良かったぁ―――

琢磨は正直にそう思った。
「よし・・・後もう少しだな・・・」
地図見ながら琢磨が言った。
「ああ♪そうだな〜って・・・アレじゃないか?」
達樹が指差す方向にはポツリと一軒の建物。
「ああ・・・多分・・・そうだな」
もう一度地図に目をやり、それを確認する。
「よし早速行くぞぉぉっ!」
「走るなって・・・」

カシャャャアァァン―――
「えっ!?」
その時だった。
遠くにまでひびくその音―――

そうガラスの割れた音―――
「裏切り者ぉぉぉぉぉ」
そして続く怒れる叫び
「なっ・・・」
琢磨は突然の出来事に足を止めた。もちろん達樹もである。
そして・・・数秒遅れて診療所から出てきたその人物―――
「伏吹さん・・・とナ、ナミ・・・」
誰が見ても光が襲われていた。
「くっ・・・行くぞ達樹」
「ああ・・・」
琢磨はコルトガバメントを・・・達樹は民家から持ってきた包丁を―――
そして走り出した―――



「やめろ!!!!止めなければ撃つ!!」
琢磨の叫びが響いた―――
「えっ!?・・・石田くん・・・と山師・・・くん」
光は、力なく呟いた。
ナミには聞こえていなかった―――
いや・・・聞こうとしていなかったのか―――
「止まれっ!!」
琢磨は再び叫んだ―――


【残り23名】

193レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/12(金) 21:45 ID:BDWWQgJ2
http://multianq.uic.to/mesganq.cgi?room=bsqr
人気投票開催!!
上位キャラには物語り内でなにかが!!死者も・・・(え

194紅桜 </b><font color=#FF0000>(GVAYuYFg)</font><b>:2004/03/12(金) 21:49 ID:x1QhGnSc
復活、おめでとうございますw
人気投票!?Σ(´Д`)
小説掲示板ではおおよそ初めてでは!?
上位キャラ、一体何が起こるんでしょうか?楽しみですw
つうかさっそくMyキャラに入れてきました(何

195レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/12(金) 22:15 ID:BDWWQgJ2
>紅桜さん
どうもありがとうございます☆
というかもう7票も・・・まだ私・・・票入れてないのに・・・

196奈菜:2004/03/12(金) 23:49 ID:5WFbexwo
最初から一気に読まさせていただきました。
非常に面白いと思います。
ところで灯台で気絶して、未来君たちに連れて行かれたと思われる上原瑞希君は何処へ行ったのでしょうか?

197レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/13(土) 00:01 ID:BDWWQgJ2
>奈菜さん

え〜とですね・・・書き忘れですね・・・一応ですね・・・あのあと起こして 
未来、稚奈組と奈津子組に分かれたときに奈津子一人だと危ないということで
奈津子の護衛をしてるんですね・・・一応56話の最後のほうにちょっと出てます。
すいません

198インビシブル:2004/03/13(土) 07:40 ID:PlZf/o/g
月子さん・・・タロット好きだったのに・・・.

199レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/13(土) 11:38 ID:BDWWQgJ2
>インビジブルさん
でも・・・この投票で何かが・・・あるかも知れません・・・(ニヤリ)

200レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/13(土) 12:33 ID:BDWWQgJ2
061 彼なりの説得〜Persuasion of his appearance〜

 だが――――
ナミはまったく聞いていなかった―――
「くっ・・・伏吹さん逃げろ!!」
琢磨が促したが光は震えて立てるような状況ではなかった。

銃に力がこもる――――

また・・・撃たなきゃならないのか?――――

嫌だ・・・でも――――

撃たなきゃ―――

撃たなきゃ?マテ・・・なに俺は相手を撃つ事前提で話を進めてるんだ?―――

どうした俺?いつもなら・・・話し合いに持ち込むだろ?喧嘩の時も――――

なのに・・・なんでだよ!!なんで・・・なんで相手を殺すことばかり考えてるんだよ!!!――――


そう考えている今も光はじりじりと追い詰められていた。

ゴメン・・・俺・・・撃てねぇ――――

俺自身が・・・信じられねえ―――

そしてナミが刀を振り上げた。

琢磨はすまないとめを閉じようとした刹那―――

琢磨の横を何かが走った―――


グシュッ―――

「うぁぁっ」
ナミが叫んだ。その衝撃で刀を落とした。

ナミの手・・・その右手に刺さっていたのは・・・包丁だった。

達樹は静かにナミ達に向かって歩き出した。
琢磨はいつもと違うその雰囲気にただ見ているしかなかった。
「安易に・・・人を殺そうとするな・・・」
達樹は、静かにだが・・・怒りのこもったその言葉を・・・吐いた。
そして・・・刀を回収すると、ナミの手を取り、立たせた。
ナミは我に返ったが今度はその顔は殺されるという恐怖一色だった。
無論そんなに右手は深い傷ではない。だが・・・攻撃されたという意識だけが彼女を震えさせた。怖がらせた。
そんなナミに達樹は一言。
「消毒するぞ・・・・バカ女・・・」
その一言残し達樹はさっさと診療所に入っていった。
残された3人はただただその後を目で追っていた―――

だが・・・中には柳子の死体があることを思い出したナミは走ってその後を追った。
琢磨と光は、いままで見たことも無かった達樹の雰囲気に未だに動けずにいた―――

「・・・い、行こうか・・・」
「へ!?あ・・・うん。そうね・・・」
そして静かに二人も歩き出した―――


【残り23名】

201レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/13(土) 12:35 ID:BDWWQgJ2
ちなみに投票の期限は在りません。そろそろやろっかな〜って時に見て上位の人をいじくります。ええいじくりますとも―――

202秋菜:2004/03/13(土) 18:14 ID:6890ZC0M
風引いて寝込んでて数日来れませんでした^^;
更新お疲れ様です☆てかお体はもう大丈夫なんですか?
私の友達の病名は知りませんが…肺に穴が開いて2回程入院していました。
レベッカさんもお体には気をつけてくださいね!
そして琢磨君達、勇敢ですねぇ!!かっこいいです!!
今から人気投票投稿してきますねー♪

203オンドゥルルラギッタンディスカー:2004/03/13(土) 18:19 ID:pXdRjeF6
人気投票のところで流れている曲はレベッカさんが作ったものですか? 凄いです・・・(ゴクリ

204レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/13(土) 19:09 ID:8CD0RjQY
>秋菜さん
それはお大事に・・・お互いに健康でいきましょ〜☆

>オンドゥルルラギッタンディスカーさん

いえ・・・アレは私の友人からもらったものですね

205レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/14(日) 10:01 ID:8CD0RjQY
062 触れてはいけない事〜Speaking, is not good〜

 ナミが、診療所に入ると達樹はすでにいろいろと準備をしていた。
ナミは柳子の死体を一度ちらりと見た。
達樹は柳子の死体には触れずにテキパキと準備をしている。
達樹自身もその事には触れてはいけないと理解していめのかも知れない―――
それはナミにとってもありがたい事であった。
「よし・・・青原さん。手・・・見して」
「あ・・・うん、わかった」
素直に達樹の要求に従った。
「ん・・・っと。ごめんな・・・つい・・・」
アルコールの匂いの中、達樹は自分の行動を謝った。
手際の良い達樹の救急術に
「うん・・・別にいいよ。それよりもさ・・・達樹君って・・・誰か親族にお医者さんでもいるの?」
「何言ってんだ・・・俺は医者の息子だぞ・・・」
「え!!マジ・・・」
達樹の発言に驚いたのはちょうど今まさに診療所に入ってきたばかりの琢磨であった。

達樹とは長い付き合いの彼も達樹が医者の息子だとは気づかなかった。
というよりも初耳である。

「ま・・・んな事はどうでもいいだろ」
「どうでもいいけど・・・達樹君・・・貴方、川田タイプじゃないと思うわよ?」
「はい?」
「わかんないならいいわ・・・」
光の意味ありげなツッコミもBATTLE ROYALEなんて厚い本を読めない―――否―――読もうともしない彼にとっては無意味であった。
「ねぇ・・・達樹君」
「なに?」
ナミの右手に包帯を巻きながら光に答える。
「俺の鉈の方がデカくて強力だもんな・・・って言ってみてくれる?」
「は?」
「いいから言ってみてよ」
「俺の鉈の方がデカくて強力だもんな」
「う〜ん・・・違うわね・・・」
「???」
達樹の頭はクエスチョンマークでいっぱいだった。


なにがしたいんだ?伏吹さんは?――――

達樹は悩んだが、まったく理解できないのでそこで悩むのを止めた。
「よし・・・琢磨。さっさと血液・・・確保して帰るか」
「ああそうだな」


ちなみに次は誰だろうと本気で悩む伏吹はあえて見てみぬフリをしようと決めた達樹であった―――


【残り23名】

206レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/14(日) 22:53 ID:8CD0RjQY
063 未来の事〜Thing of MIRAI〜

 「ふぅ・・・これぐらいでいっか」
未来は手を止めた。
彼が灯台だったもの・・・つまりはガレキの山から手にいれた物は―――

鉄パイプ
月子が使っていたと思われる刃先が少し溶けた包丁


そして・・・


タロットだったもの・・・


その中で一枚だけまったく無傷だったものがあった。

そのカードは――――

XIII 死神 DEATH

・・・最初はなんでこんなのが、と思ったが―――
ふと・・・見つけて拾ったとき逆位置だったのに気づき・・・捨てるのを止めた。

それに・・・コレは月子さんの遺志だ。捨てるなんてとんでもない!!


そう思った未来はこの死神のタロットをポケットにしまった。


「よし・・・行こう」
未来は呟き歩き出した。
不確かな未来へ――――――





秋小路 夢は不思議がっていた―――

あの爆弾は死体が木っ端微塵になるほどの威力はなかったはず・・・無論抱きかかえて爆発させれば話は別だが・・・
しかし・・・爆弾を置いた場所は灯台の最上階。つまり・・・導光を出す場所に設置したはず・・・
それ故木っ端微塵になることは無いと思われる―――
焼死体は見つかっても・・・何も残らないというのはいささか不自然だ。

無論兵士を派遣したわけではない・・・ただ未来の様子をじっと監視していただけなのだが――――
それでも彼はまんべんなく探していた。
それは・・・灯台近くに設置してある監視カメラの映像で確認できた。
そんな彼が何のアクションも示さない―――
すなわち死体が無かったと考える。
それは当然の成り行きであり思考である。


小平 月子・・・彼女に何があったのだろうか―――

それは・・・神のみぞ知る――――



【残り23名】
逆位置ⅩⅢ死神 DEATHの説明
再生、思い切った転換による成功、回復、再出発、創造、更新、生まれ変わり、心機一転、九死に一生を得る。
 仕切りなおしをして、新たにスタートすることが最善の道となる。
 不死鳥のようにあなたは灰の中から蘇える。そして、新たなスタートを切ることができる。
 過去のしがらみを断ち切ることができる。
 だめになったものにしがみつくのではなく、いったん無に戻してやり直した方がうまくいく場合があることを知る。

207秋菜:2004/03/15(月) 14:25 ID:ZqQLHKDs
えっ!?月子ちゃんは生きているのでしょうか!?
何か意味深な秋小路さんの言葉…気になりますね!
次回も楽しみにしています!頑張って下さい♪

208レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/15(月) 17:40 ID:8CD0RjQY
>秋菜さん

さて・・・ん〜どうでしょう?
まそれはこれからのお楽しみ〜

209レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/15(月) 23:25 ID:8CD0RjQY
064 帰り道〜The way back〜

 琢磨と達樹は輸血パックを手に入れ(ちなみにAB型やB型も一応持ってきていた)
ナミと光とは別れた。


多分もうあんな事はしないだろう―――


そう信じて・・・あえて別れた―――


それでも・・・まだ人を殺そうとするならば・・・伏吹さんは犠牲になるだろう―――


伏吹さんには悪いが・・・


しかし・・・殺されるようなことがあれば・・・



俺が・・・ナミを・・・殺す――――


琢磨はそう決意した―――
あの時・・・性格か豹変した達樹を見てから―――


今はまた・・・いつもの通りだ―――

「なぁ琢磨〜」
「何だ?」
「優の奴・・・誰だと思う?」
「は?」
「いや・・だから、あんなハーレム状態で・・・誰にも手を出さないなんて・・・ありえないだろ」
「?・・・いや!ありえねえのは・・・お前の頭だ・・・」
「んな分けないさ!!優・・・か・・・寝ている夜野さんを・・・・・・いや・・・乱交・・・・・・いいなぁ・・・」


ボゲシッ!!!――――


この後・・・達樹の頭にタンコブができたことは・・・言うまでも無く・・・


【残り23名】

210レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/17(水) 00:00 ID:A9qQMVh2
065 リコリスの花を・・・〜flower of RIKORISU...〜

 京香は。健斗の看病を続けていた。
そう―――
第二回定時放送の時も―――

静かに・・・静かに・・・

その健斗は眠ったまま―――

時だけが静かに動いていた――――

ガチャッ――――

「どうだ?様子は?」
「あいかわらずですね・・・」
「そうか・・・」
「前田さん・・・」
「なんだ?」
「リコリスの花言葉、知ってますか?」
「―――いや」
「花言葉は・・・悲しい思い出」

思い出という言葉が、ちくりと俺の胸の片隅を刺す――――

そう・・・もう帰ってこないのだ―――

この悪夢の島で・・・散っていった仲間達は――――

「紅い花なら慰めを、白い花なら忘却を―――貴方は・・・どちらをお望みですか?」

「は、花原?」

俺が知っているのは、スパイダーリリー(蜘蛛百合)とも呼ばれるリコリスの花は、見た目のたおやかさとは裏腹に強力な毒を持つことで知られている。軽い中毒でさえ嘔吐や下痢を引き起こし、摂取量によっては全身の痙攣を伴う呼吸不全によって、無残な死をもたらす――――
という事実だけ・・・。

そして俺の母さんが好きだった花だ―――


いまはもう・・・いないけど―――

「どうしたんだよ・・・?」
そんな事を思いながら言葉を続けた。

「いえ・・・なんでもありません・・・ただ・・・」
「ただ?」
「いえ・・・秘密です」
そう言ってしぃーのポーズを取る。

「?」

くすりと笑う京香を見てますます頭の中がクエスチョンになっていく優であった。

「ま・・・いっか」
「はい・・・その通りです。何事も転換が大事・・・ですよ」
「ま・・・そうだな」
「ええ・・・」
「あ・・・そうだ・・・昼飯・・・できたから・・来いよ?」
「あ・・・はい、わかりました」
ガチャッ――――

ちなみに・・・今回は稚奈が作ったらしい――――

その二人はどちらが作るかで・・・また火花を散らしていたが―――



【残り23名】

211レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/17(水) 00:01 ID:A9qQMVh2
ちなみに二人の争いを明日。書きます。

212レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/18(木) 00:13 ID:A9qQMVh2
066 女の戦い第二戦〜Fight second game of woman〜

 それは・・・数分前のこと――――
ちょうど・・・第二回定時放送が終わった頃である―――
「・・・これで・・・10人か」
「そうですね・・・」
「くそっ――――」

ドゴッッ――


カベに拳を打ち付ける―――
「「前田くん・・・」」
見事に稚奈と賀子の声がハモった―――
だが・・・今はそんな事を気にしている元気は無い(というか・・・別に日常でもそんなに気にすることは無い)

「前田くんは悪くないよ?」
「だけど・・・俺に・・・何か出来たかもしれないだろ・・・」
優は弱々しく呟いた。
賀子のそんな優を静かに見ていた―――

そして・・・

「ご飯に・・・しましょうか・・・」
「・・・・・・ごめん」
優は答えず・・・リビングを出て行った。

「高杉さん・・・今・・・ご飯なんて気分じゃ・・・」
「今は・・・そっとしておいてあげましょう・・・」
「私が・・・前田君に・・・持って行きますから料理・・・」
「・・・・・・いや・・・私が」
「いえ・・・私が持っていきますから・・・」
「・・・わた」
「持っていきますから」

ガチャッ―――
その時・・・優がリビングに入ってきた―――
「ど、どうしたんですか?前田君」
「・・・ごめん・・・お腹減った・・・」
恥ずかしそうに話す優。

「くす・・・分かりました。何か・・・お作りしますね?」
「いや!!」
キッチンへ向かおうとした賀子を止めるその声―――
「私がつくりますから・・・高杉さんは・・・ゆっっっっっっっくり休んでてください」
「んふふっ・・・別に心配してくれなくて平気よ?」
「え〜と・・・賀子ぉ?稚奈ぁ?」
優の話なんて今の二人には聞こえていない―――
「そんなこと言って〜本当は疲れてるんじゃないですか?」
「いえ・・・だから平気ですって」
「ねぇ前田君・・・どっちの料理食べたい?」
「・・・えっ!俺!?」
ここで俺にパスするなよ・・・稚奈ぁ〜――――
と思いながら・・・
「う〜ん・・・さっき賀子の料理食べたから稚奈の食べてみたいかな?」
「はい!!もちろん!!作っちゃうよ!!」

ち〜ん・・・という効果音でもなっただろうか・・・賀子の周りが・・・白く感じられた―――


無論・・・優は気づかないが・・・



【残り23名 女子8番高杉 賀子 敗北】

213レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/18(木) 16:41 ID:GPHuoIHI
067 会う為に〜In order to meet〜

 「くっ・・・」
匠は、ゲームスタート時から奈壱斗と約束していた山にある神社を目指していた。

特に外傷は見られないが・・・足が少し痛んでいる―――

それ故少々山道は辛い―――

「ちっ・・・」

バシッッ―――

足を一発殴る―――

どれくらい歩いただろうか・・・第二回定時放送も山の中で聞いていた―――

無論・・・月子が死んだということも・・・知っている。

だが・・・匠は疑問に思っていた。

あの女が―――
そんなに簡単に死ぬのか?―――

と、だが・・・そんな考えをすぐさま否定する―――

あの場面からは誰も・・・逃げられない―――
ただでさえ・・・胸に一発を受けているんだ―――
無理に・・・決まっている―――
そう・・・杞憂だ―――

そんな事を考えているうちにお目当ての場所である神社が見えてきた―――

「よし・・・もうすぐか・・・」

そう呟くと―――匠はバタリと倒れた―――

今までの疲れと・・・ずっと張り詰めていた緊張感を・・・解いたからであった―――

【残り23名】

214サンヨ:2004/03/18(木) 21:34 ID:Hn26L4Sc
難しいけど面白そうだねw

215レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/18(木) 23:10 ID:GPHuoIHI
>サンヨさん

む、難しいですかね?ま・・・いいです。どうも〜

216レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/19(金) 20:13 ID:GPHuoIHI
068 再会と別れと銃弾と1〜Meeting again separation and bulletⅠ〜

 奈津子はすでに我慢の限界にきていた。
さきほどから・・・幾度となく、「探しにいきたい」「駄目だ・・・」
という様な会話の繰り返しであったが・・・
もうすでに・・・限界である・・・。

「ごめん・・・行く・・・」
そう言い残し走っていった―――
奈壱斗は奈津子らしからぬその行動に唖然としながらも―――
やはり・・・無駄だったかと・・・
ため息を一つ吐きながら思った―――

奈津子は、静かに待っていろ―――と言われたら忠実に待っているタイプである――――

だが―――

匠の事になると・・・凶変する―――

そういった人間なのである―――天美 奈津子は――――
だから奈壱斗は止めても無駄という事は知っていた。
それでも一応たてまえとして止めていた―――

「ふぅ・・・やはり世話のかかる奴らだ・・・」
奈壱斗は空を見上げ物思いにふけり始めた―――



奈津子は山道をゆっくりと下っていた。
本当はさっさと降りて行きたいところだが・・・
もしすれ違っていたら大変と思い・・・ゆっくり・・・ゆっくりと
その歩みを進めていった―――
「匠・・・どこ・・・?」
祈るように呟きながら・・・一歩ずつ・・・一歩ずつ・・・
「ねぇ・・・何処・・・」
その祈りが通じたのだろうか・・・
奈津子の目に・・・山道で倒れている・・・男・・・すなわち匠が入った。
「た、匠!!!」
奈津子は急いで駆け寄った―――
だが・・・匠の規則正しい呼吸を聞くと、安心したように

静かに・・・抱き寄せ・・・
「匠・・・」
再会の余韻に浸っていた―――


【残り23名】

217キング:2004/03/19(金) 23:32 ID:STusIzus
こんにちわ。お久しぶりです。
いつのまにかすごい事になっていてびっくりしました。
このままいい作品を作っていってください。
応援しています。

218レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/20(土) 01:52 ID:huCO9Z.E
>キングさん

どうも〜☆
ありがとうございます。ますます完結させる意欲が出てきましたのでよろしくお願いします。

219レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/20(土) 23:07 ID:QrKo1TYk
069 再会と別れと銃弾と2〜Meeting again separation and bulletⅡ〜

 数分後―――
奈津子は、はっと我に返った。
そういえば山の中だった―――
早く・・・戻らないと―――
「匠・・・起きて・・・」
「・・・ん・・・」
ゆさゆさと体を揺すったが、反応は少し顔を歪める程度・・・
「起きて・・・匠・・・起きてよ〜匠」
ポカポカポカというアニメ的な効果音が鳴りそうな勢いで何回を優しく殴る(本当に優しく)
「ん・・・ん゛〜」
「ねぇねぇ」
「だぁぁぁぁぁぁっじゃかしいわ!!」
「ふぁぁぁぁっ!!」
匠は奈津子がいてビックリ・・・奈津子は匠らしからぬその言葉にビックリであった。
「な・・・なんで奈津子が・・・」
流石に冷静な匠も顔の驚愕の色を隠すことが出来ない―――

「そこの神社に奈壱斗と一緒にいたんだよあと・・・上原君もいたけど・・・どっかに行っちゃった」
「そうか・・・」
「うん、だから♪いこっ?」
「ああ・・・分かった」
匠は立ち上がり奈津子の横に立った。

腰には鎌。ポケットには銃を・・・そしてデイバックには弾丸。
それを持っているということを知っているのは奈津子だけである―――
そう奈壱斗は知らない―――

そして奈壱斗は人殺しを望んではいない―――

それは・・・二人とも知らないことだった―――

「行くか」
「うん」
奈津子は匠の腕に自分の腕を絡ませた。
「・・・」
匠は一瞬恥ずかしそうな素振りを見せたが・・・すぐにいつもの冷たいその素顔に戻った


【残り23名】

220秋菜:2004/03/20(土) 23:11 ID:hadHxi4I
奈津子ちゃんと匠君、無事会えたんですねー!
お互いにとって良かったですね☆
次回も楽しみにしています!!頑張って下さい☆

221レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/21(日) 16:57 ID:QrKo1TYk
>秋菜さん
はい〜♪頑張っちゃいますよ〜☆

222レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/21(日) 23:22 ID:QrKo1TYk
070 再会と別れと銃弾と3〜Meeting again separation and bulletⅢ〜

神社に着くと、すぐさま奈壱斗が向かい入れた。
匠も奈壱斗の姿を確認すると安心したのか、そのまま崩れるように寝入った。
その匠を運ぶのは奈壱斗の役目であったが・・・
その時・・・奈壱斗は血のついた鎌を見て―――
一度・・・ため息をついたが奈津子はそれに気付かなかった。


そして今彼らがいるのは6畳の和室。その畳は最近良く使われる正方形の形をした琉球畳。
6畳で12枚だ―――
微妙に色の違う・・・一つとして同じものは存在しない。まさに手作りの素晴らしい畳である。
そんな事は彼らには関係ないのだが・・・
そこに奈津子がすばやく布団などの寝具一式を用意し・・・今はそこに匠が寝ている。
そして・・・奈壱斗は、匠が熟睡しているのを確認すると・・・縁側でお茶を飲む奈津子に対し、あの話を切り出した。
「何人・・・だ?」
「えっ?・・・・・・」
最初は何の話をしているのか分からないといった様子だったが・・・すぐにその意味を理解すると俯いた。
「何人だ?」
奈壱斗は静かに・・・かつ・・・怒りの篭ったその声で・・・
奈津子はただただ黙るのみ―――
「しかたなかっ・・・」
「仕方が無いからといって・・・人を殺していいのか?」
「そ、それは!!正当防・・・」
「銃の弾が、結構減っている・・・そんなに襲われたのか?」
奈壱斗は血のついた鎌を見て・・・はっとなり、奈津子が布団の準備をしている間に匠のカバンを調べていた―――
中にあったのは・・・ピアノ線や血のついた警棒などなど―――
それを見て奈壱斗は確信していた。もうすでに・・・乗ってしまったのだと―――
「頼む・・・正直に言ってくれ・・・何人だ?」
「分からない・・・・・・私と会ってからは・・・澪さんと・・・多分月子さんの二人・・・」
「・・・そうか・・・ゴメンな・・・言うのも辛かっただろう」
そう言うと奈壱斗は・・・自分のデイパックから・・・漆黒のナイフを取り出した。・・・その黒さは・・・光を反射させない・・・
「な・・・なにをするの!!」
奈津子は、すぐさま立ち上がった。
「・・・すまん・・・親友として・・・俺は匠を止める!」
奈壱斗の目は、決意に満ちていた。
奈津子はその目に一度怯んだが・・・
すぐさま止めなければと―――
「駄目っ・・・駄目だよ・・・私達は帰るんだよ!!」
「俺は・・・人を殺していく匠なんて見たくないんだよ!!」
すでに奈壱斗は匠の首筋にナイフをつきつけていた―――

【残り23名】

223レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/22(月) 21:50 ID:Si0DqcEw
071 再会と別れと銃弾と4〜Meeting again separation and bulletⅣ〜
   http://www.pmeyw.com/m/other/musicbox2-3.mid

 奈壱斗は、ナイフに力をこめた―――


ザシュッ―――

「あ・・・あっ・・・」
奈津子は、言葉を失った。
「くぁっ・・・」
奈壱斗の脇腹から流れる血液・・・そして刺さっている鎌―――
「あれだけ騒いでいて・・・起きないとでも思ってたか?」
「くっ・・・」
脇腹を気にせずそのままナイフを喉に刺そうとするが軽く避けられる―――
すでに布団は赤が侵食していた。
「ふん・・・」
奈壱斗の脇を転がりすぐさま立ち上がる。その立ち上がる力を利用して鎌を抜く。

不覚であった―――まさか寝ている時まで鎌を所持しているとは―――

「うぁっ・・・」
奈壱斗は呻いた―――
「裏切るんだな・・・お前も・・・」
匠は呟いた。
「殺しをするお前なんか・・・見たくないんだよ」
「黙れ・・・黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!!」
常にクールな匠が怒りを現にした。
そして取りしたのは・・・銃―――


「くっ・・・」
奈壱斗は、流石にマズいと思ったが・・・


遅かった―――



パァァァン―――



ちょうど鎌の刺さった辺りに一発―――


銃弾が掠めた―――

その銃弾は畳に穴を空けた―――

「くっ・・・」
足を止めるわけにはいかない―――

奈壱斗は脇腹を押さえながら縁側を飛び越え―――

そのまま森の中に消えた―――


パンパンパンパン――――

匠は何度も奈壱斗の消えていった方に発砲した。

「やめて」
奈津子に抱きつかれるまで・・・

ただ・・・抱きつかれても・・・奈壱斗の消えたほうを睨んだままであった―――


裏切った―――


それは・・・最も信頼していた人間の裏切りに対する悲しみであり・・・怒りである―――



【残り23名】

224レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/23(火) 22:46 ID:G0cUPCJ6
072 逃亡〜Escape〜

 奈壱斗は死ぬわけにはいかない―――
と、山を降りていた。
まずは形勢を建て直し・・・そして匠を―――
俺の手で・・・


かならず・・・殺す―――



そして・・・俺も死ぬ―――




だから今は・・・




死ねない―――




死ぬわけにはいかない―――


だが・・・その想いとは裏腹に視界が歪んできた―――
そして足取りはもうフラフラである。

「はぁ・・・はぁ・・・」
すでに脇腹から溢れる血で服は赤一色に染まっている―――

「はぁ・・・くっ・・・」
歩くこともままらなくなり―――

その場にある木に寄りかかる―――
「はぁ・・・はぁ・・・」
目が霞んでいる―――

血があきらかに足りない―――

がくりとその場に座り込む―――

「無様だな・・・」
あまりにもあっけなさ過ぎる最後に・・・嘲笑する。

「そうだな・・・無様だな」
「ん?誰・・・だ・・・?」
「失礼な・・・友人の顔も覚えてないのか?」
「・・・す・・・ま・・・ん・・・すでに・・・目・・・が見えない・・・」
「・・・そっか」
「で・・・誰だ?」
「ん〜愛の貴公子・・・上原・・・み」
「瑞樹か・・・」
ガクッ―――
そんな瑞樹のアクションも・・・見えてはいない―――
「・・・・・・」
「お〜い・・・奈壱斗さぁん」
「・・・・・・」
「アレ?おい・・・ちょ・・・おい!!!」
「・・・・・・」
「奈壱斗ぉっっっっっ!!」
瑞樹の叫びが・・・島に響き渡った―――


【残り23名】

225レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/24(水) 19:48 ID:HHHDkl4U
073 到着〜Arrival〜

 琢磨たちはもうすでに民家を目で確認できるほどの位置まで来ていた――――
光とナミの一件があったがそれ以外は特にコレといった問題も無く。
順調であった―――
「んあ〜腹減った・・・」
「ん〜ああそうだな」
達樹の暢気な欠伸交じりの声に琢磨も気だるそうに答える
「つーか・・・寝てねぇから辛れぇ・・・」
「・・・お前。すっっっっっっっっっごっっっく寝てたよな・・・」
「何をっっ!!あんなの寝てるのうちに入るかっっっ!!」
「十二分に・・・入ると思うぞ・・・」
「俺の辞書には睡眠は9時間以上と決まっているのだっ!!」
「・・・あっそ・・・」
コイツと真面目に話してる俺がアホみたいだと・・・頭を抱える琢磨―――
「うぅ〜ツレナイ奴だな・・・こんなにも親友がツッコミを待っているというのに・・・」
「フザケルナ・・・俺はお前とコンビを組んだ覚えは無い―――ピンで勝手にやっていなさい・・・」
「・・・・・・うう〜しどい奴だな・・・」


その時・・・確かに耳に入った―――
「奈壱斗ぉっっっっっ!!」
という声が―――


「なんだ?今の・・・」
「如月・・・に何かあったんじゃないのか?」
「そうだな・・・」
「行くか・・・」
「もちろん・・・」

この二人に、見て見ぬフリという行為は出来なかった―――





この選択が―――









悲劇を呼ぶことになるのだった―――




【残り23名】

226秋菜:2004/03/24(水) 22:40 ID:l1djMMUA
「再会と別れと銃弾と」面白かったです!すごいドラマが詰まってて…。
奈壱斗君はどうなってしまうんでしょうか!?
琢磨君達のことも気になります!
いいところで終わってますもんねー(>ω<)!!
次回も期待してます!頑張って下さい^^

227キング:2004/03/24(水) 23:00 ID:STusIzus
次の展開がたのしみです!!

ガンバレー

228レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/25(木) 00:45 ID:fZfi8Iio
>秋菜さん
ありがとうございます!!
これからもよろしくです♪

>キングさん
どうも☆次回をお楽しみに♪

229レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/25(木) 20:28 ID:fZfi8Iio
074 ヴァンパイア〜Vampire〜
  http://superkwd.hp.infoseek.co.jp/body/midi/sho.mid

 瑞樹は、奈壱斗の頬に触れた―――

冷たい―――

もう死んでいる!?―――
そう思った彼は、奈壱斗の手首に触れる―――

脈はある―――

じゃあ何だ?体温が下がっている理由―――

顔がやけに白い―――

瑞樹は理科の勉強をしておけば良かったと思った―――

後の祭りだな―――

ちっ・・・やっぱ・・・血が足りねえのか?―――

その考えは的中していた。


何型だ?奈壱斗の奴―――

申し訳ないと思いながらも・・・荷物や服のポケットなどを漁る―――

そして・・・胸ポケットから・・・・生徒手帳を見つけた。
生徒証には無表情な・・・どちらかというと・・・睨みつけているような写真も貼られている―――

え〜と緊急連絡先・・・じゃねぇ―――
パラパラとページを捲っていく・・・こういった時に限って・・・目的のページがなかなか見つからないものである―――

くそっ・・・くそっ―――
そしてようやく見つけたそのページ・・・
え〜と・・・血液型・・・A型か―――

診療所まではここから―――
次に目を向けたのは・・・全員に配られた地図である。

くそっ・・・遠すぎる―――
流石に地図の読み方ぐらいは理解している瑞樹である。

そして・・・瑞樹と奈壱斗は・・・仲の良い友でもある―――


それ故―――


助けたいと思う気持ちも人一倍である―――


そして・・・その時―――

「如月っ!!」
「お前かっ・・・瑞樹・・・お前がやったのかっ!!」

琢磨と達樹が現れた―――

誤解という・・・手土産つきで―――

「違う・・・俺じゃない・・・というかお前ら・・・その血液は何処で?」
「人殺しに・・・教える義理は無い」
琢磨は、即瑞樹の質問を斬った―――
「そうかい・・・」
瑞樹は・・・俯いた―――


ダッタラ・・・ウバウマデダヨナァ?―――



瑞樹の何かが・・・音を立てて崩れた―――


そして・・・静かにボウガンを向けた―――


ソノチヲヨコセ―――



狂気は・・・伝染する―――


【残り23名】

230レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/26(金) 16:36 ID:V1d5Te1o
075 ヴァンパイアハンター・・・自鳴琴の響きを・・・〜Vampire hunter...Sound of music box...〜
   http://www.ipc-tokai.or.jp/~op66/today4/031016noc2.mid


バシュュッ―――
一発目―――
ボウガンから放たれた矢は琢磨の頬をかすめ後ろの木に刺さった―――
頬を暖かい鮮血が伝う―――
「くっ・・・」
咄嗟に銃を構える琢磨だが・・・
すでに2発目が用意されていた。


マズイ―――


そう思ったときには遅いと・・・分かっている琢磨―――

咄嗟に目を瞑ってしまう―――

それは危険な行為と分かっていても―――

やはり瞑ってしまう―――

グシュ―――
バシュュッッッ―――


血が舞った―――

それは瑞樹から・・・そして・・・その右の脇腹には包丁―――

瑞樹の視線の先には・・・

睨みつける達樹―――
「                      」
言葉が出なかった―――

パァァァァン―――
そして追い討ちの胸への一発―――

あまりにも・・・痛みが感じられず・・・笑えた―――
そしてそのまま・・・
笑いながら・・・崩れた―――
「                         」

やはり・・・声は出ない―――
その代わり口に感じたのは鉄のいやな味―――

ああ・・・血だな―――

そし思ったのと共に安心した―――


脳は・・・まだ正常だと―――

琢磨達がどんな顔をしているか・・・見てみたいが・・・もう目も見えないし・・・耳も聞こえない―――

あご辺りで何か流れている―――

まぁ・・・血だろう―――

当たり前だよなぁ・・・俺・・・死ぬんだしよ―――

奈壱斗ぉ・・・ゴメンな・・・俺・・・何もできなかったよ・・・


そこで・・・彼の・・・

彼の魂のオルゴールは途絶えた―――



「・・・死んだよ。そっちは?」
達樹は静かに言った―――
「・・・まだ息はある・・・急ぐぞ」
「ああ・・・」
琢磨が荷物を持ち―――
達樹は奈壱斗を背負った―――



【残り22名 男子2番上原 瑞樹 死亡】

231レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/27(土) 20:23 ID:RDpaVET6
076 昼飯の話〜Story of lunch〜

 それは・・・ちょうど奈壱斗と匠が、布団の上で戦っていた頃。
語弊を招く恐れがあるので訂正―――
奈壱斗と匠が布団の上で・・・鎌とコンバットナイフを使って命をかけて闘っていた頃である。
その時は―――
いわゆる昼飯時である―――

この戦いは食料は十二分に用意されているが―――
やはり人の作った物が食べたいと思っているのは―――

桐生 雅貴―――


である。


ききは料理が上手いだろう―――

姫は・・・だが―――


つまり料理をするという行為に関しては問題はない―――


だが・・・肝心なのは・・・料理をする場所が無いという事だ―――

「うう・・腹減った」
「ふ〜ん・・・なに?もうくたばってんの?うわ〜。らしくないわね〜」
「黙れ」
姫の悪態にも慣れてきた―――
ついでに避し方もばっちりである―――
「あの〜・・・大丈夫ですか?」
そしてききは、こんな俺にも優しく接してくれる―――

嬉しいが将来が心配である―――

誰とでも話す・・・いいことだとは思うが、世の中は・・・そう甘くはない―――

京翔学院は偏差値が68と頭の良い学校ではある―――
俺も小3から・・・ずっと進学塾に通わされた―――

合格を確認した時の達成感とこみ上げてきた涙は忘れないだろう―――


だが―――

頭のいい学校だろうと―――


悪の道に走る奴は走る―――


俺みたいにな―――


だがら・・・心配である―――

グゥゥゥッッ―――
「あんた・・・真面目な顔して・・・ダッサ」
「黙れ」
「ふふ・・・それでは一度休憩しましょうか?」
「そうね」
「ああ・・・さっさと飯にするぞ」
「アンタの為に休んでやってるんだから・・・少しは感謝しなさい?」
雅貴は、ものすごく理不尽なものを感じた―――

ちなみに・・・雅貴は当然として自分の荷物は自分で持っている―――

だが・・・何故か・・・もう二人分の荷物も持っている―――

きき分は、良いとしよう―――


だが・・・何故に姫の分を持たなきゃならんのだ?―――

さっきから聞いてりゃエラソーに・・・

雅貴は、頭を抱えた――ー

そして・・・支給されたパンにかぶりついた―――

濃厚なカスタードとふんわりとしたパンの絶大なるハーモニー―――

雅貴が最も好きなパンである―――

そんなクリームパンの味に少し笑みのこぼれる雅貴であった―――


そんな笑みは姫に・・・キモイと一蹴されたのだった―――


【残り22名】

232レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/27(土) 23:05 ID:RDpaVET6
どうも〜イメージ絵その2です。
もうめくるめく姉の妄想世界が展開されております・・・
水島 翔吾 http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/031211.jpg
七海 きき http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/031127.jpg
花原 京香 http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/020511.jpg
高木 かりんhttp://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/020611.jpg
眞鍋 柳子 http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/021205.jpg
川上 健斗 http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/020728.jpg
青原 ナミ http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/021126.jpg
桐生 雅貴 http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/021019.jpg
谷 朝香  http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/040309.jpg
愛 姫   http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/040323.jpg
廿楽 澪  http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/040327.jpg

何かもう・・・美形ぞろいや・・・このクラス・・・

233レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/28(日) 02:14 ID:RDpaVET6
え〜と・・・残るイメージ絵は
  <男子>
上原 瑞樹  架原 恭司
川久保 一真 菅原 仁
西島 雅樹  山田 浩二
  <女子>
澤野 花実  伏吹 光
吉田 佳林
     以上9名と・・・

234レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/28(日) 02:51 ID:RDpaVET6
  全員分イメージ絵が揃いましたので―――
京翔学院3-2
男子1番石田 琢磨 http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/010909.jpg
男子2番上原 瑞樹 http://jp.msnusers.com/m5llbeuerpua0j96d2b1p9h4n2/%E3%83%89%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88/%E3%83%94%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3%2F020321%5B1%5D.jpg
男子3番架原 恭司 http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/031021.jpg
男子4番川上 健斗 http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/020728.jpg
男子5番川久保 一真http://jp.msnusers.com/_Secure/0RAAAAFkS90MOfJKn7aVo54kkD07bMqjr3EalB0Crj*rp0bN0XadxzgMJER12HcNOKFGThTn2iL75R5DGfMMGXJE0mgOmpzW*QYy0YmOwKnE/020607%5B1%5D.jpg?dc=4675465580820871988
男子6番菅原 仁  http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/030710.jpg
男子7番桐生 雅貴 http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/021019.jpg
男子8番幻双 匠  http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/011120.jpg
男子9番高杉 未来 http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/image/y-112.jpg(&稚奈)
男子10番月草 弘法 http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/020315.jpg
男子11番西島 雅樹(太る前)http://jp.msnusers.com/_Secure/0RACz*1QSwkI!fsHhWaHmRcZFnCzMbWnoK2sk*Wq7ivdk*yuHJ0aFloXfj6sr2xccUQcmJwuqYob6vsHeJ4obLYdl!uKTcWd27Gg7PwSuevA/020404%5B1%5D.jpg?dc=4675465580817292848 
男子12番前田 優  http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/020508.jpg 
男子13番水島 翔吾 http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/031211.jpg
男子14番如月 奈壱斗http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/010919.jpg
男子15番山師 達樹 http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/010316.jpg  
男子16番山田 浩二(出家前)http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/image/y-75.jpg

まず男子16名・・・。
スイマセン・・・我が姉が・・・ハゲとデブはバランス崩れるから・・・という理由で・・・
Beforeに逃げました。ご了承ください。あと・・・アップロード先を間違えましたね・・・ええ・・・アドレスが大変なことに・・・

235レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/28(日) 02:59 ID:RDpaVET6
京翔学院3-1
女子1番愛 姫  http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/040323.jpg
女子2番青原 ナミhttp://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/021126.jpg
女子3番天美 奈津子http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/image/top0208.jpg
女子4番上鶴 稚奈http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/image/y-112.jpg(&未来)
女子5番小平 月子http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/031209.jpg
女子6番澤野 花実http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/020405.jpg
女子7番高木 かりんhttp://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/020611.jpg
女子8番高杉 賀子http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/021208.jpg
女子9番谷 朝香http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/040309.jpg
女子10番廿楽 澪http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/040327.jpg
女子11番七海 ききhttp://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/031127.jpg
女子12番成瀬 あすみhttp://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/031113.jpg
女子13番花原 京香http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/020511.jpg
女子14番伏吹 光http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/020429.jpg
女子15番眞鍋 柳子http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/021205.jpg
女子16番夜野 紫苑http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/021031.jpg
女子17番吉田 佳林http://yurasara.hp.infoseek.co.jp/yura/rakugaki/020323.jpg

以上京翔学院3-1でした。

訂正→男子のところが3-2になってますが3-1の間違いです。


なんつぅか・・・美形ばっかや・・・

236レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/28(日) 03:31 ID:RDpaVET6
077 帰還・・・そして愛の輸血大作戦1〜Return...And transfusion large maneuvers of loveⅠ〜

 琢磨達が玄関のドアを叩いたのは、瑞樹の死から10分後の事だった―――
奈壱斗の事もあり急ぎたかったが―――
瑞樹を殺したという罪悪感が足を遅らせた―――

ドンドンッ―――
「お〜い・・・優ぅ?空けてくれ〜。荷物多くてな」

静寂―――
静寂―――
まさか―――

嫌な予感が琢磨の脳裏を過ぎった―――
「くそっ!!」
荷物をその場に置き―――
ドアを勢いよく開けた―――


「あっ・・・おかえり」
そこには・・・食卓に座る、優・・・とその他の面々―――
何故か・・・人が増えている―――

恐るべし前田 優―――

そう思った。琢磨―――

「ていうか・・・居るなら返事しろ!!」
「ごめん・・・今この二人が・・・」
そう言われあたりを見渡す・・・
賀子と稚奈が睨みあっている―――

「な・・・なにがあった?」
「いや・・・話すと長くなるからさ・・・後で・・・」
「ああ・・・分かった・・・って!!」
「どうした?」
「急患だ!急患!!」
そういって玄関まで走っていく琢磨。



そして・・・つれてきたのは・・・

輸血パック―――
その他医療器具―――
オートボウガン―――
人一名―――


「奈壱斗っ!!」
優はソファーに寝かされた、姿を見て驚愕の声を上げた―――

まさか―――奈壱斗だとは思わなかった―――

「とにかく血が足りないみたいだ・・・さっさとはじめよう」
琢磨の言葉に食事をしていた者達も一同に首を縦に一度振った―――

パン・・・パンパン―――
達樹が、奈壱斗の腕を叩き血管を浮かばせる―――
そこに注射を刺す・・・そしてもう片側に輸血パックを繋げる―――

本来の病院ならもっとしっかりとした器財があるはずだが・・・今は仕方が無い―――
「よし・・・上手くいってるな」
パックから流れる血を見て琢磨が安堵の声を上げる―――
「ああ・・・」
優も安心したように同意する。
「よし・・・夜野さんと健斗のもやっちまおうか・・・さっさとな、腹も減ったし―――」
「ああ・・・そうだな」
「賀子たちは食べてなよ?後は琢磨と達樹とで3人でやっちゃうから」
「そ・・・そうですか?分かりました―――」
賀子が申し訳なさそうに一礼し、リビングへと向かった―――
その流れに稚奈と京香もついていった―――

「よっし!やっちまうか」
達樹の声に意気揚々と紫苑の眠る部屋へと入っていく3人だった―――

【残り22名】

237レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/29(月) 00:11 ID:RDpaVET6
078 愛の輸血大作戦2〜Transfusion large maneuvers of loveⅡ〜

 キィィィッッ・・・バタン―――
静かに開けているつもりでも・・・物音がたってしまう―――
そして―――


悪気がないのに―――


「静かにしろよ・・・」
と・・・琢磨に言われる(優はそんなに言わない)―――

すっごく理不尽な何かを感じている達樹であった。
「ほら・・・医者の息子よ・・・朕は腹が減っておる・・・さっさとやりたまえ」
琢磨の奴―――
と思いながらも、ここで騒いだら夜野さんに迷惑がかかると思い―――
振り上げた拳を握り締めながら降ろすのであった―――

ペチ・・・ペチペチ―――
先程の奈壱斗とはものすごい勢いで優しさが違う―――


「よっし・・・ここでいっか」
腕をきゅっと締め血管を浮き出させる―――

「ごめん・・・」
そう言いながらか細い腕に注射針を刺す―――

何故か善の行為をしているのに罪悪感に狩られる―――
「よっし・・・上手くいってるな」
「ああ・・・んじゃ次は健斗だな」
「ああ・・・」

「なにやってんだ?」
どっこいしょと立ち上がった達樹は、一度伸びをして・・・窓の外を見ている優に話しかけた。
「いや・・・ここから崩れた灯台が見えるな〜と思ってさ・・・」
「あっ本当だ」
その視線の先には、彼方先にうっすらと見える瓦礫の山。
それは・・・灯台だったもの―――

そして―――

未来にとっては・・・思い出深き場所―――

それを3人は知るよしも無いが―――


「ま・・・後でもゆっくり見れるだろ?さっさとしろよ?」
琢磨が、ドアに寄りかかり催促している―――

「ああ・・・」
3人は紫苑の部屋を静かに出た―――

【残り22名】

238レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/29(月) 22:56 ID:PNek3G/.
079 愛の輸血大作戦3〜Transfusion large maneuvers of loveⅢ〜

 「さて・・・次は健斗だな〜」
「だな・・・さっさと終わらせて飯食って・・・寝たい・・・」
琢磨がそう言うと、達樹も・・・ああ俺も――――と返した。
優はそんな二人を苦笑いしながら見ていた―――

健斗の部屋は紫苑の部屋を出てすぐ向かい側である―――
この民家は改めて見るとものすごい豪邸である―――
8LDKで・・・こんな島に何故立てられたのか・・・もっといい場所があるのでは?―――
優がそんなことを考えているうちにすでに健斗の部屋内―――
というかすでに達樹は手際良くすでに健斗の手に注射針を刺していた―――
「はい終了―――さ〜て飯飯っ!!」
達樹は、血が上手く流れているのを確認するとさっさと部屋を出て行った―――
「んじゃ・・・俺らも行くか?」
「だな・・・」
琢磨と優は呆れたように一度ため息をついてから部屋を出て行った―――


【残り22名】

239レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/29(月) 22:57 ID:PNek3G/.
すいません今日はちと忙しくて・・・更新が少なめです。

240キング:2004/03/29(月) 23:16 ID:STusIzus
いや、いつもがんばってもらってるんで少しでも書いて
くれるだけで充分っすよ!!

241レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/30(火) 13:57 ID:PNek3G/.
>キングさん
ありがとうございますっ☆

Σっていうか!!次で80話かっ・・・

242レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/30(火) 14:34 ID:PNek3G/.
080 何故私達は戦うのか・・・〜Why as for us, whether fighting...〜

 雅貴達は、軽い昼食を摂り終え歩き出しそして診療所近くまで来ていた―――
「診療所だな・・・すこし薬とかもらっていくか?」
雅貴が地図を片手に言うと
「そうですね・・・少し貰っていきましょう」
ききもそれに賛同した―――
姫はききが言うならしかたないと黙っている―――



一方ナミ達は和解をし、柳子のためにも生き残ろう―――

どんな手段をつかってでも―――

と、決意を固めていた―――

その時―――

ゴンッ、と鈍い後が外から聞こえた―――

二人は一度頷き。武器を構えた―――


「何やってんのよ・・・」
「うっせーなでっけぇ石に躓いて、柵にぶつかっただけだ―――」
「うわっ・・・ダッサー」
「黙れ」
「まぁ・・・いいわさっさと取っちゃいましょ?」
「だな・・・」

そのまま姫が診療所に入ろうとしたとき―――
雅貴が悟った―――
殺しの気を―――
不良で―――
喧嘩に明け暮れる彼だからこそ・・・気付けたのかもしれない―――

「伏せろっ!!!」
「えっなによ!!?」
訳が分からず言われるがままに伏せる姫―――
その上空を―――
安全ピンの外れた・・・手榴弾が飛んでいった―――
「こっちに走れっ!!」
「えっえっ?」
3―――
姫が走り出す―――

ナミ達は侵入してきたそれを目では確認したもののまだ動けずにいた―――

2―――
本能的にマズいと感じたのか、ナミはテーブルを立てて、バリケードをつくりそこに隠れた―――
姫は一応安全圏に入った―――

1―――
光は、ナミの作ったバリケードに向かい走った―――



ドオオオオオオオオオオオオンッッッッッッッッ――――

「くぁっ・・・」
ナミがバリケードから顔を出した―――
そこには四散した光があった。
ナミは、ただ呆然とソレを見ていたが―――
ゆっくりと診療所を出て
雅貴達に向かい走り出した―――
「うりぁぁぁぁぁぁぁぁっ」
だが―――
雅貴の方が数枚上手であった―――
手榴弾を投げてからその場で拾った小石を全力投球した―――

ブジュッ―――

嫌な音がした―――

小石が目に刺さっていた―――
「あう・・・」
ナミが足を止めた―――
雅貴は容赦なく石でナミの頭を叩いた―――

ズガッ―――

「っ・・・あ・・・」

バタッ―――

そして倒れた―――

姫とききは、ただそれを眺めているしかなかった―――


【残り20名 女子2番青原 ナミ 女子14番伏吹 光 死亡】

243mow </b><font color=#FF0000>(C7CjNPu2)</font><b>:2004/03/30(火) 15:58 ID:gNTbJdp.
80話おめでとうございます(*>_<)b
かげながら読ませていただいてますwがんばってくださいw

244レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/30(火) 21:39 ID:pEdfxXJ.
>mowさん
ありがとうございます☆
これからもよろしくです♪

245レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/03/31(水) 20:14 ID:njdmdA5k
081 連戦〜Successive battles〜

 「な・・・なにやってんのよ・・・」
姫は、目の前に広がったその光景をただ見つめながら―――
「・・・そうするしかなかった―――」
雅貴は、静かに答えた―――
「嘘・・・嘘よ!!人殺し!!」
姫の目の焦点が合っていない―――

パァァァァァン―――

容赦なく姫が発砲した。

しかし、弾丸はあさっての方向に飛んでいった―――


その時だ。
雅貴はその音を耳にした―――

ジャキッ―――

雅貴の本能が危険を訴えた―――

「伏せろ!!!」
その言葉に、姫もききも静かに従い伏せた―――

刹那―――

パララララララララララララララララララララララララッ―――

銃弾の雨だ―――

ジャキッ―――

その銃弾が止んだ―――

雅貴は、二人にアイコンタクトで伏せていろと送った―――

それを二人とも理解したのか静かに頷いた。
さすがに姫も正気に戻っていた。

雅貴は、止んだのを見計らい・・・。

相手が居ると思われる茂みに石を投げた。とにかく投げた。ジャンジャン投げた。

とにかく相手に攻撃させたら終わりである―――

手榴弾は残り4個。

よし――

覚悟を決めるか―――

そう思いながら雅貴は、安全ピンを取った―――

【残り20名】

246レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/01(木) 18:59 ID:4C4x/AW.
082 覚悟という名の刃〜The blade of the name, preparedness〜

 かりんは、防弾チョッキを装備し、そして富和工業64式小銃を構えて茂みの中にいた。
だいたい10m行ったところには佳林がいた。

二人は、雅貴達がナミ達を殺すのを見てしまっていた―――

そして芽生えた感情―――

許せない―――

絶対に殺してやる―――

と、

そして再び銃を構えようとした時、黒いなにかが飛んできた―――

えっ?―――

ころんと地面に転がったソレ―――

ヤバッ―――
と思い、かりんは横に転がった。

ドオオオオオオオオオオオオンッッッッッッッッ――――

地面を通して振動が伝わる。
手榴弾か―――

かりんはその場ですっと立ち上がった―――

辺りは砂煙が充満している―――

遠くなんて見えたものじゃない―――

けど・・・それは相手も同じ―――

パラララララララララララララッ―――

容赦なく撃った―――

「うっ・・・」

やった!!―――

そう思った刹那―――

ドゴッ―――

後ろから頭を叩かれた。

「・・・あ・・・う・・・」
ドサッ―――

そこでかりんは倒れた。


「まったくあぶねぇな・・・なに誤爆してんだ・・・まったくよぉ」
雅貴は一度額の汗をぬぐい、かりんの持っていた富和工業64式小銃を持ち―――

そのまま姫達の元へと歩き出した。

「馬鹿やろうが・・・なんで殺しあってんだよ・・・俺らはよ・・・」
雅貴は、静かに呟いた―――


【残り18名 女子7番高木 かりん 女子17番吉田 佳林 死亡】

247レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/02(金) 16:48 ID:/4ZfWlS.
083 そして日の入りとともに〜And with sunset〜

 仁は、軽油を手に入れてから港を離れ島の道沿いに歩いていた。
すでに、太陽は4分の1ぐらい沈み強い西日を発していた。
誰彼時か・・・

誰彼・・・強烈な西日で歩いている人が誰だか分からなくなるそんな時間帯―――

ま・・・いっかこんな感傷に浸ってても何も始まらんし―――

とりあえず・・・重い―――

ちなみに軽油5ℓを一人で持っている。
かなり辛い。

その時、目の前を救世主が通った―――

「み、水島っー」
「ん?」
翔吾が振り返った。
「何やってんだ?」
「いや・・・見ての通り・・・軽油を運んでんだが・・・」
「そっじゃ・・・頑張れ〜」
有無を言わさず走り去っていった―――
「ゆ・・・友情って・・・儚い・・・」
仁は、小さくなっていく儚い友情の背を見つめながらぼやいた。

「と・・・とりあえず・・・やっぱり怪しいのは北だよな」
地図を見ながら呟く。
「南の方には結構建物があるのに北側には少ない・・・多分・・・最北端辺りに管理施設があるんじゃないか?・・・」
さっきから独り言をぼやき続けている―――
だがそのぼやきは的を得ている―――

「よっし!こうなったらいっちょこの菅原 仁15歳やりますかな!」
そう宣言し彼は北にあるはずの管理施設を目指して歩き出した。

ズルズルと軽油を引きずりながら―――


そして・・・この独り言が管理者には筒抜けであるということも知らずに―――


【残り18名】

248レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/03(土) 23:06 ID:ZfCkOOFQ
084 未来と賀子→未来と過去〜MIRAI and KAKO→Future and past〜

 未来は、一人道沿いに歩いていた―――
手には、鉄パイプと包丁―――

絶対に・・・生きよう―――

姉さんと・・・みんなと――――


脱出してやろうじゃないか!!―――


小平さんのためにも・・・


「俺は・・・小平さんが好きなのかもな・・・」
そんな事をポツリと呟いている―――

そして顔が赤くなっていくのも分かった―――

「な・・・なにを言っているんだ俺は・・・」

というか・・・もうすぐ暗くなるな―――

急ごうか―――

とりあえず・・・民家だったよな―――

上鶴さんもいるみたいだし・・・

というか・・・一人で平気かな―――

とりあえず・・・急がないと・・・もしかしたら一人かもしれない―――


そう考えると寒気がした―――

やべぇ―――

急がねぇと―――


そう思い彼は走り出した―――

できれば姉さんと一緒に居て欲しいんだけど―――

そんなに上手くはいかないか・・・


彼は、知る由もない―――


そんなに上手くいっているという事に―――

姉弟の再会まで―――

後もう少しであった―――

【残り18名】

249レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/04(日) 23:37 ID:ZfCkOOFQ
085 彼らの決意1〜Their determinations Ⅰ〜

 優たちは、夕飯の前にリビングに集まっていた―――
琢磨と達樹の苦労もあってか・・・
奈壱斗も健斗も紫苑もすでに復帰していた―――


「それで・・・本当なんだね?未来が来るって?」
「うん・・・」
稚奈の発言に賀子も安心したようであった。
「よし―――これからについて話し合うのは未来が来ても遅くないか・・・それじゃ・・・ゴハンにしようか?」
「待ってくれ・・・」
優の誘いを制したのは奈壱斗だった。
「どうした?」
「匠についてだ・・・」
匠という言葉にかすかに健斗、稚奈、紫苑が反応した―――
特に健斗は、奈壱斗の事を睨んでいた―――
「なんだ?」
申し訳なさそうに俯く奈壱斗に優しく声をかける優。
「止めてくれ・・・匠を・・・止めてくれ―――頼む!!」
奈壱斗は、土下座をしていた。
奈壱斗の突然の行動に周りの皆はただただ奈壱斗を見ているだけであった――
「帰ろうぜ?みんなで・・・」
優は奈壱斗の耳元でそう呟くと急に立ち上がり
「さっってぇぇ!!飯にしようかぁ〜確か・・・今回は賀子が作ったんだよな?」
「ええ・・・私が作らせていただきました」
「さっきみたけど美味しそうだったわよ?」
あすみがそれに続き場を盛り上げた―――
「おおっ・・・姉さんの料理が・・・」
「達樹ぃ・・・羽目を外すなよ頼むから・・・」
琢磨は頭を抱えていた―――
とりあえず・・・達樹にその発言はムダであることは間違いない―――
「それでは・・・食器などを用意しますね?」
京香は賀子に続いていった―――
奈壱斗は、申し訳なさそうにリビングのソファーに座っていた。
「とりあえず・・・今は・・・笑いなさい?嘘でもいいから・・・」
そんな奈壱斗に紫苑はそう呟き―――
京香達の手伝いへといった―――


笑っていなさい・・・か―――

そうだな―――

奈壱斗は、静かに頷き立ち上がった―――

匠・・・絶対にお前を止めてやるからな・・・待ってろ―――


【残り18名】

250キング:2004/04/05(月) 10:20 ID:STusIzus
未来君のことが気になるな〜

これからの展開がたのしみです。

頑張ってください。

251レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/05(月) 22:56 ID:ZfCkOOFQ
>キングさん
いつもいつもどうも♪
これからもよろしく〜♪

252レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/05(月) 23:57 ID:ZfCkOOFQ
086 彼らの決意2。そして再会〜Their determinations Ⅱ And meeting again〜

未来は、民家の目の前に来ていた―――
「こ・・・ここで良いんだよな?」
一応窓には内側からカーテンが閉められているため確認できないが・・・一応灯りが点いているのでここだと思った。



一方室内―――
賀子と稚奈がそろって優に「はい、あ〜ん」なんていう漫画みたいなことをやっていた―――
それを恨めしそうに見る達樹・・・と、ちと遠慮して琢磨。
くすくすと笑っているのは京香。
どっちかさっさと選びなさいよ〜♪と状況を楽しんでいるのはあすみ。
いやぁ・・・相変わらずモテるな・・・と素直に感心する健斗。
―――とりあえず見てみぬフリをする奈壱斗。
クールを装いながらもなんとなーく気になる紫苑。

なかなか濃い面子である。
その時だった―――
「未来?」
賀子がそう呟いた。
「へ?」
優が、何のことかも分からずにただただ呆然。
それは・・・皆も同じ・・・と思いきや達樹と健斗はそのまま黙々と食べ続けていた。
「ごめんなさい・・・」
賀子はそう言った席を立ち玄関へと向かっていった。



未来は、ふぅ―――と一度息を整え玄関を叩こうとした瞬間・・・玄関が開いた。

そのまま空を切る拳―――

そして・・・そのまま拳に伝わる柔らかな感触―――



「姉さ・・・」
「未来!!」
とりあえず胸に拳を当てたまま再会を喜ぶ・・・そしてさり気なく拳を胸から離す。

幸い賀子は
気にしては居ないようだった―――

「とりあえず・・・中入りなさい?今暖かいもの用意してあげるから」
「え・・・あ・・・うん」
中から聞こえてきた会話に結構人数が居ることを悟り少し安心する―――


「よっ!未来♪」
一番最初に声で迎えたのは、達樹であった。
「上鶴さん・・・良かった・・・無事で・・・」
「うん・・・ありがとね」
しかし未来は達樹の事など眼中に無く―――

「未来・・・ゴハンよ?」
賀子が味噌汁などいろいろと運んできた。
そして賀子自身も自分の座っていた席に座ろうとしたが・・・


何故かその場所に紫苑が座っていた―――
「あ・・・あの〜」
「なにかしら?」

「・・・・・・」

とりあえず賀子はしぶしぶもともと紫苑が座っていた席へと座るのだった―――

【残り18名】

253レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/06(火) 23:48 ID:zYnOt9gA
087 彼らの決意3。英断の時〜Their determinations Ⅱ At the time of prompt decision〜

 「さて・・・ちょっといいかな?」
食事もまだ済んでないにせよ落ち着いてきた頃合―――
優がついにその話を切り出した―――
「ん?なんだ〜」
達樹が、3杯目になるご飯に海苔の佃煮を乗せながら答えた。
「これからの事についてなんだ―――」
その一言に場が真剣な雰囲気に包まれた―――
「・・・それでどうするんだ?」
「とりあえず・・・3人のグループを2組、2人のグループを2組の計4組で・・・管理施設を攻めたいと思うんだ・・・」
「・・・管理施設の場所・・・分かるのか?」
「大体の目星はついてる・・・でも確実かどうか分からない・・・だから・・・確認しに行きたいと思うんだ・・・」
琢磨の疑問に優は静かに答えた―――
「とりあえず・・・賀子はここに残って欲しい・・・」
「でも・・・」
賀子が心配そうに言ったので優はすこし微笑んで。大丈夫だから―――と呟いた。

「それで・・・残る組と確認組・・・に分けたいと思う」
「・・・・・・」
その場の全員が静まり返っていた―――

そして・・・発表されたそのメンバー

確認組―――

優・紫苑・稚奈・未来・達樹―――


残り組―――

賀子・京香・あすみ・奈壱斗・健斗・琢磨―――

「健斗・・・奈壱斗・・・琢磨・・・お願いがある・・・」
そしてメンバー発表を終えると優は静かに言った―――
「なんだ?」
琢磨が、それに答えた―――
「もし俺達に何かあったら・・・その時は・・・全力で守って欲しい・・・彼女たちを・・・そして、琢磨・・・お前がみんなをまとめて・・・脱出してくれ・・・」
「分かってる・・・分かってるさ・・・」

それは・・・英断の決意・・・
そして―――
運命を変える為の大きな大きな剣―――

そして・・・明日の朝―――

彼らの戦いは始まる―――

日常への・・・あの日々への―――



俺達は・・・絶対に戻る―――


散っていった仲間達のためにも―――


【残り18名】

254キング:2004/04/07(水) 00:05 ID:STusIzus
これから、優たちと匠たちのこうどうが気になります。

頑張ってください!!

255秋菜:2004/04/07(水) 00:14 ID:cAdXiB3Y
物語も佳境にさしかかってきましたね!!
確認組と残り組がどうなるのかが気になります!
あと匠君たちの事も…。
次回も楽しみにしています☆頑張って下さい♪

256レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/07(水) 23:36 ID:Xez81ft.
>キングさん
はい♪
コレからもよろしくデース

>秋菜さん
はい♪頑張っちゃいます!!

257レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/08(木) 00:19 ID:Xez81ft.
088 動き出す不安〜The insecure factor which starts moving〜

 匠と奈津子は食事を終えると(無言であった)。
匠は、一人縁側で物思いに耽っていた―――
手は銃に弾を込めていたのだが・・・

チャキッ―――

パァァァァン―――

縁側近くの細い枝が落ちた―――。

命中率に関しては文句無しの領域になってきた―――

よし―――

そう思い弾を一発銃に込めて立ち上がった―――
そして手に持ったのは鎌―――

「奈津子・・・研ぎ石あるか?」
「えっ?研ぎ石?う〜ん・・・分からないよ」
「そうだよな・・・」
「うん・・・ゴメンね?」
「いや・・・構わん気にするな」
和室で本を読んでいた奈津子に聞いたが無論知るわけがなかった―――

ま・・・いいか―――
とりあえず彼は血をふき取りディパックの中に鎌を仕舞い込んだ―――

彼自身の決意は・・・


明日中に奈津子を優勝させる―――

残り2名になったとき―――

俺は死ぬ―――


そう決意していた―――

「匠・・・寝ようよ〜そろそろ・・・」
「ああ・・・」
そう言って匠が振り返ったが布団が一つしかなかった―――
「・・・なんで一つ・・・」
「しかたないじゃん・・・1セットしかなかったんだもん・・・」
「そうゆう問題か?」
「そうゆう問題だよ。それに小さい頃はよく一緒に寝てたじゃない?」
「・・・絶対にわかってねぇだろ・・・」
「?」

はぁ・・・将来が心配だ・・・コイツの―――

先ほどの決意が揺らいだが・・・その揺らぎを修正し、とりあえず何事も無かったかのように布団に入った―――

「ふふっ・・・匠の足冷たいね〜」



とりあえず匠の理性は、強固なものである―――









と思う。






【残り18名】

258レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/08(木) 23:29 ID:x5/BTT/Q
089 感謝は猜疑心と共に〜As for appreciation with suspicion heart〜

 雅貴達は、あの一件・・・つまり光とナミとの交戦の事である。
その一件以来ずっと無言のまま歩き続けていた―――
そして・・・先ほど今日は野宿にしようということになり―――
そして雅貴が見張りをするという事で二人は診療所で無事だった部屋・・・倉庫から寝袋を見つけ出していた―――

だが・・・それでも言葉は一言も発してはいない―――

それは暗黙の了解―――

触れてはいけないこと―――


そして仕方なかったと・・・


そう頭の中で理解した事―――


分かってはいる・・・分かってはいるものの・・・


恐怖心が拭えない・・・私達を守ってくれた―――


それは、感謝すべきことだし賞賛すべき事・・・


でも―――


そのターゲットが私達になったら?


あんな・・・素早く、的確に、そして躊躇もせずに人を殺すことができる―――


















やっぱり・・・痛いんだろうな・・・




















・・・・・・・・・ダメダメ・・・私達は助けてもらったのに―――





・・・・・・でも怖いよ―――










だって・・・そのうち私とききと雅貴と・・・3人になった時―――










私達・・・殺されるよね・・・絶対―――





でも・・・護ってくれた―――







でも・・・













もう――――














判んないよ・・・








私を理解してくれるのは・・・きき・・・だけだよね―――







私に対して・・・唯一・・・『お金持ちのご令嬢』だから・・・という理由で付き合わなかった―――







私を単なる・・・『ひとりのトモダチ』として接してくれたのは――――




嬉しかったんだよ?






ホントハ・・・






だからさ・・・これからも一緒に居ようね?きき・・・


これからもずっと・・・ずぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっと―――



そう思いながら・・・姫は満天の星空の下眠りについた―――


【残り18名】

259レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/10(土) 22:09 ID:2KexGn52
090 それぞれの思いと空に瞬く星々達〜The star which twinkles in the thinking and the sky of each one〜

 見張りの。未来と琢磨と優を残して他の者たちは眠りについていた―――
「う〜む・・・なんっーか生暖かいな」
「だな〜」
まだ9月に入ったばかり。夜はまだまだ寝づらい日々が続いていた―――
そんな中で愚痴を溢したのは未来―――
そしてそれに賛同する琢磨。
「う〜ん・・・確かに・・・暑い・・・」
いつもは愚痴などを溢さない優もさすがにコレには同じく賛同する―――
「さて・・・どうするべさねぇ・・・」
「どうするも、こうするも何も無いほうがいいだろ?」
「だな・・・」
未来と琢磨が話している―――
優は、それを横目で見ながら真面目に見回りをしている。
「ところで・・・どうしてたんだ?いままで・・・」
優が、どこかに行ったのを確認すると未来に聞いた―――
「俺か?」
「ああ・・・」
「俺は・・・最初・・・灯台に居て・・・・・・それから上鶴さんが来て・・・そのからすこし経ってから・・・匠達ががきて・・・そして・・・」
そこで未来の発言が止まった。
「どうした?」
「いや・・・」
「?」
「その後・・・月子さんが助けてくれて・・・」
「待て!?小平が?」
「ああ・・・そうだ・・・」
「ありえねぇよ!!アイツは・・・アイツは・・・優の事刺したんだぞ?」
「何言ってんだよ!!月子さんは俺と稚奈さんを庇って・・・」
「騙されてるんだよ・・・お前は!!」
「そんなわけあるかよ!!」
「じゃなんで?優は刺されたんだ?」
「知るか!!そっちこそ騙されてんだろ?」
「騙すのに何故刺す必要があるんだよ?」
「・・・黙れ・・・」
未来は、デザートイーグルを琢磨に向かい構えた―――
「許さん・・・俺は・・・月子さんに助けてもらった人間だ・・・絶対に・・・お前を許さない・・・」
「・・・わかったよスマン」
琢磨はここで喧嘩になったら優や他のみんなに迷惑がかかると思い、非を認めた―――

しかし・・・信じられない―――

あの小平 月子が・・・人を助けたとは―――

あの悪魔が―――

絶対に・・・騙されてるよなぁ・・・未来の奴―――



まっ・・・知らぬが仏か・・・



悪魔は滅びたりだし―――



彼は知らなかった―――


未来達を護った月子の姿を―――



そして月子の生死はいまだに不明―――


本当に死んだのだろうか―――



【残り18名】

260レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/11(日) 23:25 ID:OyCCY.kI
091 眠れない夜と十六夜の月〜Moon of night and 16th day which you cannot sleep〜

 紫苑は自室(といっても運ばれたときに寝ていた部屋なのだが)のベットの上にねっころがっていた―――
眠れないのである―――

それは夏特有の蒸し暑さ・・・もあるし・・・

この島特有の“殺"の気を感じ取った本能が眠気を妨害しているのか・・・

とりあえず・・・眠れないで居た―――

「ふう・・・不甲斐無いわね・・・」
一度水でも飲みに行こうとベットから降りそして部屋のドアノブに手をかけた―――

キィィィィッッッ――――バタン―――

静かね―――
虫の鳴き声しか聞こえないわ―――
こうゆう静けさ・・・嫌いじゃないわね―――

カチャッ―――バタン―――

リビングのドアを開けそのままキッチンへと向かう。

ジャァァァァァァッッキュッ――――

「んくっ・・・ふう・・・」

ジャァァァァッキュッ―――
自分の飲んだコップを水で濯ぎ。そしてコップ置き場にコップを置いた―――

見回りちゃんとやってるかしらね―――

まぁ・・・前田君がいるから平気・・・でしょうけど―――

このまま起きてても暇だし―――

ちょっと見てみるのも悪くないか―――

そう思い。玄関へと足を向けた―――




「なにさわいでんだ?」
優は不思議そうに問いかけた―――
「ん?ああなんでもねぇよ」
「そうか?」
「ああ」
琢磨がそう答えた。
優は、特に疑うことも無く・・・また周辺の見回りへと出かけようとした時―――

バタン
「ちゃんと仕事してるかしら?」
「ん?紫苑・・・寝なきゃ辛いだろ・・・」
「それは前田君もでしょう・・・」
「お肌に・・・」
「ふふっ・・・その先は言わないでね?」
紫苑がニコニコと笑いながら優に言った―――
優は、背筋に冷たいものを感じた―――

「で・・・どうしたんですか?夜野さん」
未来が、そう聞くと。
「ちょっと眠れないっていうものあるけど・・・前田君・・・ちょつと付き合ってくれる?」
「へ?ああ分かった・・・」
「・・・ま・・・そんな遠くには行くなよ?」
「ええ・・・分かってるわ」

そう告げると紫苑は優を連れ月夜の照らす闇へと消えていった―――

「なんだと思う?」
琢磨が未来に聞くと
「やっぱ・・・明日のことじゃねぇ?」
「かもな・・・ま・・・俺らは見回りを続けますか・・・」
「だな・・・」
そして琢磨と未来は・・・再び見回りを始めた―――

十六夜(いざよい)の照らす・・・綺麗な夜空を・・・その頭上に―――

【残り18名】

261レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/14(水) 00:20 ID:Duy6t/Eo
092 そして彼女はかく語る〜And she like this talks〜

 紫苑は、すこし民家から離れると立ち止まりおもむろに優の方を向いた。
「で?何?話って?」
「私は貴方のこと好きよ」
「は・・・い?」
唐突な告白にどう反応していいのか分からない優―――
「・・・・・・冗談よ」
「・・・・・・冗談に聞こえんちゅーに」
場面が場面だけに―――



紫苑の本心としても冗談では無いのだが―――
ここでは一応冗談と言った―――


「で・・・話って?」
「明日のことよ・・・」
「ん?なんだ?」
「単刀直入に言うわ・・・賀子さんを連れて行きなさい?」
「んな!危険だろ」
「それじゃぁ・・・選ばれた私はどうなのよ・・・」
「それは紫苑・・・君の冷静な頭脳が必要だからだよ」
「でもね・・・賀子さんを置いていったら・・・彼女狂いかねないわよ?もしくは・・・単独で・・・貴方の事を追いかけるかも・・・気付いてるんでしょ?さすがに・・・」
「そりゃ・・・まぁ・・・」
あんなに直球的に好意をぶつけられたら気付かないわけがない――
「だったら・・・連れてってあげなさい?」
「でもさ・・・」
「分かってるわよ・・・危険だっていう事も・・・それでもあえて連れて行ってあげなさい?」
「・・・分かった」
「それじゃ・・・紫苑の代わりに・・・賀子を連れて・・・」
「まって?私は行かないとは言ってないわよ?」
「・・・はぁ・・・」
「まぁまぁ・・・そんなにため息つかないの・・・」
「・・・・・・なんっうー」
「どうとでも言ってくれて結構よ?」
「まぁ・・・いいや・・・」

「ところで・・・」
帰ろうとした優が立ち止まる―――
「なに?」
「上鶴さんと賀子さん・・・どっち?」
「・・・・・・・・・・・・あのなぁ・・・」
「ふふふっ・・・冗談よ。冗談。」

とりあえず・・・紫苑には敵わないな・・・と思う優であった―――


【残り18名】

262レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/14(水) 23:12 ID:TQSfDoIA
093 深夜の大発表会。第三回定時放送〜Large concert of nighttime. Third fixed time broadcast〜

          9月3日―――AM0:00―――プログラム二日目

それは、漆黒の静寂を打ち破る声―――

「は〜い、秋小路でーす♪ごめんね〜☆午後6時にちょっと故障で放送できませんでした〜☆てへっ許してね♪」

その能天気で無垢で甲高い声は島に響いた―――
「それでは〜こーれいの死者発表♪で〜す☆
男子2番上原 瑞樹
女子2番青原 ナミ
女子7番高木 かりん
女子14番伏吹 光
女子17番吉田 佳林
の以上5名よ〜☆1日目にしてはなかなかのハイペースでオネーサンも♪賭けてる方も嬉しいデース☆」

「あっと☆それから一応君達には関係ないけど・・・オッズ発表〜☆実はね君たちは新しいギャンブルの賭け対象になってまーす♪それでこれが記念すべき第一回目のぷ・ろ・ぐ・ら・む♪そしてギャンブルと言ったら!!ラスベガース!!!いぇい☆という事は・・・実は今君たちの様子は衛星放送でラスベガスに放送してますよー♪びっくりした?というわけで・・・遅くなっちゃったけど・・・オッズ〜☆
一番夜野 紫苑ちゃん 1.4倍
二番上鶴 稚奈ちゃん 1.6倍
三番高杉 未来くん  2.2倍
次点山師 達樹くん  2.4倍

ですよ〜♪大穴狙いで頑張ってね〜☆キャハッ♪」

263秋菜:2004/04/15(木) 23:35 ID:kIZv8rWY
面白いです!!紫苑ちゃん素敵ですね☆
次回からの展開もすごく気になります!!
てかこのオッズって、人気投票からのやつですか!?
すごいアイディアですねぇ♪
次も楽しみにしています!!頑張って下さいね☆

264レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/16(金) 00:00 ID:r.jjLS4g
094 強い決意〜Strong determination〜

 定時放送が終わった―――
優は、ふぅ―――と一息。



これで・・・あと・・・18人か―――


絶対にこれ以上は――――




誰も殺させない!!―――

「行こう・・・紫苑」
「ええ・・・」
静かに彼女も頷き・・・そして彼の背中を追っていく―――



琢磨は、静かにその放送を聞き終えた―――

瑞樹・・・

未来はその琢磨を黙ってみていた―――


あすみと賀子。そして京香の3人は同じ部屋に集まり新たな被害者達に祈りを―――



奈壱斗は匠と奈津子の名が上がらなかった事に安心していた―――


死ぬなよ?俺が・・・殺すまで―――


稚奈は眠りについていた―――

やはり疲れがたまっていたのだろう―――

まさに言葉の如く・・・死んだように静かに眠っていた―――





それぞれの思いと共に―――










彼らの――――












彼らの戦争は始まる――――













明日・・・始まる――――







そして――――






運命の歯車が再び・・・彼らの未来を刻む――――











それは・・・









明か闇か―――








すべては明日にかかっている―――






【残り18名】

265レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/16(金) 00:03 ID:r.jjLS4g
>秋菜さん
ありがとうございま〜す☆
はい♪そろそろ上位者イベントがあるのでお楽しみに!!

266レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/17(土) 00:59 ID:/SdUXG0A
095 深夜・・・それは男の談義の花となりし〜Nighttime... that does to become the flower of sermon of the man〜

 達樹と健斗と奈壱斗―――
さすがに女子に部屋を使わせようということでリビングで寝ることにした3人―――

とりあえず・・・男三人が集まったとなれば・・・

まぁ先ほど紫苑が通ったが気にしない―――

「んで・・・健斗・・・お前は誰だと思う?一番の美人・・・」
「う〜む・・・上鶴さんか・・・月子さんか・・・というか・・・賀子さんも美人・・・だよなぁ」
「ああ・・・それは良く分かる」
健斗の意見に奈壱斗も賛同する。
「そ・・・そうか?」
「ああ」「絶対にそうだ」
「う〜ん・・・未来曰く家では・・・バスケか優の話しかしない・・・らしいぞ?」
「そ・・・そこまでLOVEなのか・・・彼女は」
「ああ・・・」
達樹がはぁ―――とため息一つ。
健斗もすこし呆れている―――
「幸せ者だな・・・優も―――」
奈壱斗はひとり冷静にコメント―――

「モテるって・・・いいよな・・・」
「ああ・・・いいな・・・」
「でも健斗・・・この前女子に囲まれてただろう・・・選抜大会の時―――」
「ああ・・・でもアレはアレで・・・コレはコレだろう?」

「・・・裏切り者め」
達樹の冷ややかな視線が・・・健斗へと注がれていた―――


「ん?どうした達樹?」
「・・・・・・俺寝るわな」

「そうか・・・」
「ああ・・・オヤスミ」

達樹はひとり悲しみの中眠りについた―――


【残り18名】

267レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/19(月) 21:52 ID:JKuw8MbM
096 朝。決戦の一日1〜Morning. One day of decisive battleⅠ〜

          9月3日AM7:00

 朝。そして―――

それは決戦の幕開けでもある―――

十分・・・とはいかなくともよく寝れた―――

そう思いながら賀子はキッチンに立っていた。
無論その理由は皆の朝食を作るためである―――

「〜♪〜♪」
口笛を吹きながらジャガイモの皮を剥いていく―――
手馴れた手つきである―――

「おはよ・・・」
そんな中眠そうな声と共に優がキッチンに入ってきた。
水を飲むためだ―――


キューッジャァァァァァッ―――

蛇口特有の金属と金属の摩擦音がキッチンに響く。

キュッ―――

んくっ、ふぱっ・・・
「今日は・・・ジャガイモのお味噌汁ですが・・・よろしいですか?」
「もちろんいいよ」
「そうですか・・・後数分で出来ますので皆さんを起こしてきてくださいませんか?」
「うぃ。りょーかい」
「はい。お願いします。」


             第一戦

    前田 優  VS  高杉 未来&山師 達樹&如月 奈壱斗


「起きろ〜♪」
「ん?もう・・・朝か・・・すまないなわざわざ・・・」
「いや、別に構わんさ」

【如月 奈壱斗 4秒 起床】

「さて・・・起きろ〜!!」
「・・・くぅ・・・」「ヴるざい・・・」
「・・・はぁ・・・」
「なんだ?起きないのか?」
「ああ・・・」
ため息つく優に奈壱斗が話しかける―――
奈壱斗の髪は寝癖で少したっていた。
「・・・一度寝癖治してきたらどうだ?」
「む?・・・そうだな」
奈壱斗は自分の髪の毛を触ってようやく気付いたようだ―――
「ではすぐ戻る―――」
「ああ・・・」



「・・・起きろ!!」
「くかー」「・・・・・・姉さん・・・こんなところでそんなこと・・・」
「・・・・・・なんちゅう卑猥な夢を・・・////」
未来の顔を一発蹴ったが起きそうにもなかったので―――

とりあえず後回し!!



というわけで・・・次の部屋は・・・あすみ達の部屋だった―――
【残り18名】

268キング:2004/04/21(水) 00:32 ID:STusIzus
楽しいです!!

  がんばれ〜〜♪

269レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/21(水) 18:17 ID:yTn1Cc7Q
>キングさん
どうもです・・・。最近更新が遅れて申し訳ないです・・・
m(__)m

270レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/22(木) 18:52 ID:yTn1Cc7Q
097 朝。決戦の一日2〜Morning. One day of decisive battleⅡ〜

         第二戦
前田 優&如月 奈壱斗 VS 成瀬 あすみ&花原 京香

とりあえず・・・この二人は・・・もう起きてるだろう―――
だよな―――

それが・・・部屋に入る前の二人の会話である。

しかし・・・

京香は予測通り―――

ノック(一応礼儀として)してから入ると。
おはようございます―――と微笑みながら椅子に座って読書をしていた―――

どこに本なんかあったの?と聞くと――――

ええ・・・そこの戸棚に―――
と・・・


確かに、そこには本がどっさりと綺麗に整理されて本棚を埋め尽くしていた―――

『賢者の贈り物』・・・オー・ヘンリー
『星の王子さま』・・・サン=テグジュペリ
『ソロモン最後の魔術書』・・・S・L・マグレガー・メイザース
『華やかな知識』・・・ニーチェ・フリードリヒ
『ネクロノミコン』・・・アブドゥル・ハザード

確かに・・・いろいろな書物が入ってる・・・有名どころばかりではあるが・・・中学生が読んで理解できる書物は・・・限りなく少ない―――

というか・・・なぜこんな所に死霊術書(ネクロノミコン)なんて、あるんだ?

絶対に・・・偽典(ニセモノ)だよなぁ・・・

というか・・・正典(ホンモノ)だからといってどーなるものでもないが・・・。

さて・・・そんな事をしている場合ではなかった―――

あすみを起こさなくては―――
奈壱斗はすでに思考が全て本棚に行ってしまっているから―――

とりあえず・・・ベットの近くによる―――
「起こされるのですか?」
「うんゴハンできたみたいだからね・・・」
「そうですか・・・では私が起こしますので・・・前田さんは他の方をお願いします。」
「そお?」
「ええ」
「分かった」
「ええ」
「んじゃ・・・奈壱斗行くぞ?」
「ん?分かった」

【花原 京香 無効試合 成瀬 あすみ 試合放棄】

と言うわけで・・・次は―――夜野 紫苑の部屋の前―――

【残り18名】

271レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/25(日) 00:10 ID:Vw0Urkdg
098 朝。決戦の一日3〜Morning. One day of decisive battleⅢ〜

 ゴクリ―――
優は、唾を一度飲みドアノブに手をかけた―――
ちょうど数時間前まで話していた人間を起こしに行くというのは何故か緊張する・・・

コンコン―――

ガチャ―――

すぅ・・・すぅ・・・

そこには、規則的な寝息を立てる紫苑がいた―――

「寝てるか・・・」
優はぽつりと呟く・・・
「そのようだな・・・」

     第三戦
前田 優&如月 奈壱斗 VS 夜野 紫苑

「すぅ・・・すぅ」
「起きろぉ〜?紫苑〜」
ユサユサ―――
「すまんが俺はそろそろ食卓にいくな?」
「ああ」
ユサユサ「おきてくれー」
「すう・・・お願い・・・ね・か・せ・て・・・」
「はいはい・・・」
ガシッ―――

出て行こうとした優の腕を掴むなにか・・・

無論・・・紫苑―――

「紫苑・・・お前起きているだろ?」
「すぅ・・・すぅ・・・」
「・・・おい起きてるだろ・・・」
「すぅ・・・」
「・・・・・・・・・はぁ」
指をムリヤリ離して避難する―――
「・・・さっさとこいよ?」
そう残し紫苑の部屋を出る。

「・・・ちっ」
紫苑は一度舌打ちし、むくりと起きた―――

【夜野 紫苑 5分 戦意喪失?】

【残り18名】

272キング:2004/04/25(日) 23:26 ID:STusIzus
未来君、寝すぎだ〜。

273レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/26(月) 20:21 ID:4ooMHEFc
>キングさん

マジで本当にすいません・・・更新が遅れに遅れております・・・

274キング:2004/04/26(月) 23:11 ID:STusIzus
ま〜焦らず、ゆっくりいい作品を作ってください。

275レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/26(月) 23:45 ID:4ooMHEFc
099 朝。そしてそれから・・・〜Morning. And then...〜

 何気ない食卓―――
それは・・・今日の今この瞬間まで―――

そう・・・あと数時間後には・・・俺達は・・・全てをかけた戦いに臨む―――

最後の晩餐かもしれない―――

・・・いや。そんなことは考えちゃダメだよな?

ネガティブじゃなくて・・・ポジティブに―――

そうだ・・・俺には友がいる―――

仲間が居る―――

そう・・・心強い・・・仲間だ。

頼りになる―――

まぁ・・・未だに寝てる双子弟はちと不安だけど・・・なんか卑猥で淫乱な夢を見てたしな・・・

その姉は―――

必至で起こそうとしてる―――

ちなみに今食べているこの料理も彼女が作ったものだ―――


正直・・・かなりの美人だ―――


いいお嫁さんになるだろう―――


だから・・・だからこそ生かしたい―――

彼女のことを全力で護りたい―――

ま・・・めんと向かってそんな事は言えないが


そりゃ・・・恥ずかしいし―――



ま・・・気楽に行こうかな?―――





前田 優―――


食卓にて―――

【残り18名】

276レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/28(水) 00:35 ID:gYtjaoJw
100 夢語り〜Dream talking〜

 さて―――
飯も食い終わった―――

そろそろ出発するか―――



研ぎ終わり切れ味の鋭くなった鎌―――
血のふき取り終わった警棒―――
太陽光に反射し鈍く光る・・・銀色のピアノ線―――

そして―――

弾を補充した銃―――


人を殺す武器が此処にはありすぎた―――
だが・・・それこそが自信につながるのかもしれない―――

今の彼に怖い物・・・
否・・・
怖い者・・・
否・・・
強い者などありはしなかった―――

圧倒的なまでの自信―――

そして・・・圧倒的なまでの殺意―――
理由なんてものは存在しない―――

あるのは殺意それのみ―――

それだけで殺せるのだ・・・

人は人を―――

それだけで壊れるのだ・・・

人間は―――

「行くぞ・・・奈津子」
「ええ」
「まず・・・民家で一度装備を整えて・・・一気に今日で終わらせよう・・・」
「そうだね」
「ああ・・・明日・・・いや今日の夜には・・・俺達は自由だ・・・」
「うん・・・」
「そしたら・・・」
「なに?」
「・・・・・・」
「?」
「いや・・・なんでもない」
「?」
「ほら・・・行くぞ・・・民家にな」


全ての因果が絡むかのごとく―――

全ての物語が動き出す―――

全ては―――

生きるため。
大切なものを護るため。
自分の信念のため。

彼らの戦いが始まりを告げる―――



【残り18名】

277レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/28(水) 00:41 ID:gYtjaoJw
>キングさん
ありがとうございます〜♪

278レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/28(水) 00:42 ID:gYtjaoJw
☆挨拶☆
さて・・・そんなこんなで100話です。
まぁ・・・一話一話が短いですからね。
というか・・・まだ半分も死んでませんしねぇ。
最近忙しくて更新が遅れていますがこれからも
この駄作をよろしくお願いしますm(__)m

279レベッカ </b><font color=#FF0000>(udUg8lNk)</font><b>:2004/04/28(水) 23:36 ID:GOAjxNyA
101 動き出す意思〜The intention which starts moving〜

 仁は、優達より一足早く・・・
いや―――
すでに昨日の深夜には到着していた。
そう―――

森林の中――

ひっそりと・・・隠れるかの如く。
一方は海。もう一方は崖。そんな誰も近寄らないような場所にひっそりと―――

ソレはあった―――

「ビンゴ・・・」
軽油タンクに腰掛けて呟く。
しかし、来たのはいいがさすがに疲れた―――
徹夜で運んだのは流石にマズかったか―――
まぁ・・・あと少しだ―――


管理施設―――


多分此処で間違いない―――


やってやろうじゃねぇか―――


ああ―――


この無益な戦い―――


終わらせてやるよ―――


ゆっくりと軽油タンクの蓋を開ける。



宣戦布告だよ―――

挨拶の一撃を受けやがれッ!!―――

まず彼が投げたもの―――
それは港で見つけたスキューバーダイビング用の酸素タンク。
そして緊急冷却・・・魚の保存などに使っていたのだろう・・・液体水素。

そして・・・軽油。

水素がどんどん気化してゆく―――


チャキッ―――


3。

2。

1。


ボッッッ―――ドォォォォォォォォォォォンンンンンンンンンッ――――



無論空中で大爆発―――



酸化した水素・・・H2Oつまり水が水蒸気となり―――

そして管理施設のドアに使われている。鉄は飴のようにねじれた―――


戦いは始まった―――


【残り18名】

280①ふぁん:2004/05/03(月) 21:13 ID:XDPGoWJs
サガリまくり〜・・・頑張れ!!負けるな!!力の限り!!さりげなくいつも読んでますから

281レベッカ </b><font color=#FF0000>(db9uPG2s)</font><b>:2004/05/03(月) 21:30 ID:1wKgI.FA
>①ファンさん
ありがとうございます。最近ちとした理由で書く意思が低下してましたが、再び書きます

本当にありがとうございます

282レベッカ </b><font color=#FF0000>(db9uPG2s)</font><b>:2004/05/03(月) 21:31 ID:1wKgI.FA
ちなみに・・・トリップ違うけどホンモノですよ

283レベッカ </b><font color=#FF0000>(db9uPG2s)</font><b>:2004/05/03(月) 22:44 ID:1wKgI.FA
102 華は散る・・・それは運命という名の悪戯として〜The bloom scatters... as for that the name, destiny as mischievous〜

 ドォォォンッッ―――
遠くで聞こえるその音に

俺は


いや



俺らは


皆・・・凍りついた


確かにソレは耳に聞こえた。

微かな爆発音。

「おい・・・聞こえたよな?今の爆発音。」
「ああ・・・・・・確かに聞こえた」
達樹のその質問に、優は肯定した。
無論―――
他の者もだ。
沈黙を続けているが、顔は緊迫の一色。

誰か死んだのか?

首輪・・・爆発したのか?

だれもの顔が皆に訴えかけていた。


ガシャャャァァァァァァァンッ――――

迂闊だった。


そう気付いたときには遅かったのかもしれない


リビングに飛び散るガラス片

そして・・・


立っていたのは匠。



あまりにもその唐突な登場に

動けなかった―――

動けなかった―――



【残り18名】

284レベッカ </b><font color=#FF0000>(db9uPG2s)</font><b>:2004/05/04(火) 14:28 ID:GxxRyTUU
103 悪魔の誤算〜Miscalculation of demon〜

 確かにソイツはそこにいた。
ソイツの姿を確認し、咄嗟に動いたのは奈壱斗だった。

だが

匠が持っていた銃。


それはイングラム・・・


そう―――

それは月草 弘法の配布アイテムであり・・・今日の戦いを終わらすための最終兵器。


それを構え匠は冷ややかに笑った。


動けない―――

動いた瞬間ヤられる。

いや


動かなくてもヤられる


優はさり気なく賀子を背中に庇い

匠を睨む

ここで負ける訳にはいかない―――

もう偽善は通用しない―――

殺らなければ・・・殺られる・・・

琢磨にアイコンタクトを謀る。

(いくぞ!)
(ああ・・・)
琢磨もその意思を読み取ったのか小さく頷いた。

勝負は一瞬―――

殺さなくてもいい・・・イングラムさえ奪えれば・相手の戦力を削ぐことがさえ出来れば・・・

ダッ!
その駆け音ともに優と琢磨が跳んだ。

パラッ――

本来ならばもっと弾が来るはずだった。

確かに弾は来た・・・

それは優の脇腹をかすめ飾ってあった花瓶を粉砕した。

だが・・・弾が来ない。


イングラムは匠の手に無かった。

飛んだイングラムは窓を越えていた。

当たり前である・・・重量が1.5kgを超えるイングラムを撃てばその反動は計り知れない。

イケる!

優は確信した匠の右頬を殴った。
琢磨はイングラムを奪うべく窓を飛び越えていた。


くっ―――

匠は予想外の事態に焦りを隠せなかった。
手首が痛い。
とてもじゃないが片手で撃てるような代物ではなかった。


あまりにも大きな誤算であった。


しかしそのまま殴られる匠ではない。
腰に掛けてあった鎌を左手に持ち優に襲いかかる。

怪我をしている優が避けられるハズも無い

優はしゃがんだ。

その後ろから飛んできたもの

それを確認したときには既に腕に刺さっていた―――

ボウガン!!!

鎌が落ちた。
左腕にしっかりとそれは刺さった。

達樹は、次の矢の装填に戸惑っていたのが
匠からの攻撃はなかった。
匠は窓を飛び越え外に居た。

「逃がすか!!」
「いや・・・そのままでいい」
達樹の叫びに優は静かに言った。

「もう戦えないよあいつは」

静かに匠の背中を追いながら優は続けた。


【残り18名】

285レベッカ </b><font color=#FF0000>(db9uPG2s)</font><b>:2004/05/04(火) 21:01 ID:tA.Cg0mo
104 宣戦布告1〜Declaration of warⅠ〜

 兵士の一人である松野は半年前結婚したばかりの新婚である。
休憩所には幸せそうに二人で写っている写真が置いてあった。
しかも、できちゃった婚らしく・・・新妻のお腹の中には3ヶ月の子がいるらしい。
幸せそうに語ってた。
まだ未婚の俺だが、結婚したらあんな感じになるのだろう・・・
そう素直に思った。
外では俺達はささやかながら松野の結婚祝いをこのゲームが始まる前にしていた。
あの時の松野の幸せそう顔が浮かぶ・・・

菅原という名の少年が向かってきているのは知っていた。
彼が軽油を持ってきているのも、彼の配布アイテムが火炎放射器というのも知っていた。
無論・・・その狙いもある程度分かっていた。

やはり・・・松野を置いてきて正解だった。
兵士の一人である岸田は、その爆発の跡を見てそう思った。
爆発の規模としては小さいがそれでも鉄は飴の様に曲がり、割れたガラスは解けて淡い赤色になっている所もあった。

チャッ―――
岸田は、銃を構えた。
相手はたかが中学生。
物語ならばここで私は倒され侵入されるだろう。
だが・・・現実は違う、そんな物語の主人公みたいなヤツはこの世には居ない
俺は兵士として働いて飯を食っている人間だ。
そこらへんの中学生に負けるわけが無い。

さぁ・・・出て来い―――

どこにいる?

私は逃げずにここに居るぞ?

さぁ!!


無音の時間が続く―――
だが・・・雰囲気は違った。
それは、自分に狙いを定めたライオンがすぐ近くに潜んでいる・・・まさにそんな雰囲気であった。

やはり、兵士として働くことで飯を食べている人間でも見えない相手を敵にする。
それは怖いことであった。
鼓動が聞こえる―――


さっさと出て来い!!
そう思っても自分から行くわけにはいかない。
今この場に派遣されたのは私一人。
深追い、それは侵入しろと言っている様なものである。

沈黙は続く―――

【残り18名】

286①ふぁん:2004/05/04(火) 22:03 ID:XDPGoWJs
おぉ〜連続更新!!
物語りもえぇ場面でしかも兵士とか絡んできてオモシロイですわぃ。
これからも頑張ってくださーい(・з・)ノ

287レベッカ </b><font color=#FF0000>(db9uPG2s)</font><b>:2004/05/04(火) 22:27 ID:tA.Cg0mo
>①ふぁんさん
ありがとうございます。これからも頑張らせていただきます。

288レベッカ </b><font color=#FF0000>(db9uPG2s)</font><b>:2004/05/05(水) 23:58 ID:tA.Cg0mo
105 絡み合う宿命〜The fate which interwinds〜

 雅貴は独り起きていた。
疲れが溜まっていたのだろう、まだ二人は眠っている。

ふぅ・・・さっきの爆発音。誰だ?

誰が殺られた?


ふぅ―――と一度ため息をつく。
「俺も丸くなったものだな・・・荒れていたころが懐かしい」
一度伸びをする。
「おい。お前らそろそろ行くぞ?」
「・・・・・・」「・・・・・・・・・」
「寝起きの悪い奴らめ・・・ほら行くぞ!!!」
「んっ・・・朝ですか?」「・・・・・・」
ききは、さすがと言うべきかすぐさま起きた。が、姫は・・・まったくの無反応。
「あ・・・すいません。わざわざ・・・」
「別にどうでもいいさっさとコイツを起こせ」
「え・・・あっはい!」
「ちっ・・・なんっう寝起きの悪さだ」
「昔から・・・低血圧みたいですよ?」
「そうゆう問題か?」
「起きてください。姫」
「うん・・・・・・おきるぅ」
「ちっ・・・」

起きるんだったら最初から起きろよクソが・・・


無論そんな事を口にはしないが、それでも態度に出ている。
「あれ・・・今何時?」
「えっと・・・何時ですか?」
時計を持たないききが雅貴に問いかけた。
「あ?時間?・・・7時5分か?」
「7時・・・」
「どうした?何かあるのか?」
「うんん。なにもな〜い・・・ふぁ〜眠いぃぃ」
「・・・はぁ。ん?」
「どうなさいました?」
雅貴の視界に誰かが映った。


水島か?何をやってるんだ?アイツ―――

「あれは・・・水島さんですね」「あっ水島だ」

「静かにしろ」
「何でよぉ」
まだ少し眠いのか言葉がハッキリしていない姫が反論する。
「アイツがこのゲームに乗ってないとは限らない」
「・・・そんな」
「悪いとは思う。だが・・・」
「・・・・・・」
ききは、理解しているのだろう、ただただ黙って二人を見ている。

だが、

姫は、そうはいかない。
「でももしかしたら!!仲間に・・・」
「黙れ」
目も覚めて言葉もハッキリとし叫んだ姫の口を押さえる。

それに雅貴と翔吾はそんなに仲がよくない。
こんな所で余計な戦闘は避けたかった。

そう

避けたかった。



今となってはもう遅いのだが―――

それは・・・数分前の話で・・・
目の前に居る 水島を見ながら雅貴は、自分をそして姫を呪った。


「なにやってんだよ・・・雅貴」

水島の冷たい声が聞こえた――――



【残り18名】

289エール:2004/05/10(月) 20:06 ID:hW/fNWlM
また更新とまってますなぁ。。
ショックですなぁ。。
ぜひぜひ完結まで頑張ってくださいよう。。
フレーフレーレベッカ!!!!!


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