したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

他人が書いた小説の一部を批評するスレ

1イラストで騙す予定の名無しさん:2004/02/20(金) 16:17
 書いてみたはいいけど、この表現どうなの?会話シーンに自信ないんだけど、ちょっと見てもらいたい・・・。
 そんな悩みを抱えるあなたは、このスレに、書いた作品の一部を載せてみましょう。
 ついでに、執筆上の悩みもガンガンぶちまけましょう。
 
 投稿する際には、あまりに長いのは避けてください。また、このスレはオリジナル限定とします。
 その他は、ライトノベルであれば、ジャンルその他は問いません。

558イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/04(月) 00:26
ギャグ小説ではないけど、話によっては、ところどころギャグっぽいのが入ってる。
「二人の国」とか、ちょっと会話がギャグっぽいか?
基本的には展開がはっちゃけてるとこがギャグっぽいんで、全体読んでみないとわかりにくいかもしれん。

559足立区のワナビ:2004/10/05(火) 20:13
執筆暦1年のワナビです。
青春モノの冒頭部分を貼り付けました。
話のツカミとして良いモノか、皆様の批評お願い致します。



「開花宣言なんて遠い世界の話だ」

 僕はそうぽつりと呟いて空を見上げる。
 本日は風も強い所為で雲の流れも速く、ゆっくりと形を崩すさまが肉眼ではっきりとわかる。吐く息の白さは日々薄れつつあるけど、やはりこの時期の風は冷たく耳がひりひりと痛んだ。
 まったく北海道という土地はもうすぐ三月が終わるというのに、庭の芝生には霜を降ろし、歩道の脇や建物の日陰にびちゃびちゃの雪の塊を残し、こんな晴れた日に限って風は冷たく……放射冷却現象とかいうヤツだ……挙げ句の果てに雪やら雹やらを何の予告も無く降らせる無慈悲な土地なのだ。
「そうですね……切ないですね……やるせないですね……この寒さは。暁を忘れるようなうららかな春は……ちっとも訪れる気配がないですね……」
 先程の僕の呟きに深い相づちを打つのは、幼なじみの玉城ゆらら。彼女は先週パルコで購入したクリーム色で薄手のコート「お気に入りブランドの春の新作」の襟を立て小刻みにヒザをかたかた震わせている。どうやら彼女は衣替えのタイミングを間違ったらしい。
「始業式に着ていくんじゃ無かったの?そのコート」
 ゆららは目を細めて微笑むと、のんびりというかおっとりというか間延びしつつもよどみない口調ですらすらと答える。
「早く袖を通したい……制服に合わせてみたい……友達に見せびらかしたい……という女子高生におけるおしゃれ三大原則の精神に負けたのです……」
 僕はそんなゆららご自慢のコートをしげしげと眺める。
「可愛いボタンだね、葉のレリーフもオシャレだし」
「さすが景陵くん……この新作は今年の流行色である緑を全体のカラーを壊さないよう……ボタンというワンポイントでさりげなく使用しているのが……ミソなのです」
 ゆららはさらに目を細くして微笑む。ゆららは笑い方にもちょっとした特徴があって、目は糸目で、唇はあまり動かさない。いまみたいに微笑んでも口角がちょっと上がる程度だ。その表情はまるで・・・

・・・・・・

「あ・・・バスが来ました」
 定刻より15分遅れのバスの到着が、僕の思考を中断してくれた。
 そうだ、もういい。
 あれはもう思い出す必要のない記憶なんだ。
 僕はこうして「生きているゆらら」と一緒にこんな変哲の無い穏やかな生活を送ればいい。今は亡き人をいつまでも思っていても仕方が無いんだ。振り返るな、前を見ろ。彼女の面影をゆららにもう被せるな。それはもう誰の為にもならないのだから。

560猫丸:2004/10/05(火) 20:29
 私は好きですよ。こんな感じの冒頭。ゆららのキャラがめちゃくちゃ気に
なりますけど(笑)

561イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/06(水) 00:31
確かに。幼馴染なのにこの会話は……キャラが気になるw

562イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/06(水) 01:29
ゆらら、かわいいですね。萌え。
主人公の、面影を〜っていうのなんかどうでもいい、ゆららが気になる!
…という感じで、続きを読みたいと思いました。
そんな動機でもいいですか?

563足立区のワナビ:2004/10/06(水) 20:20
>560/猫丸様、561様、562様
感想ありがとうございます。

自分としては語り部「僕」の視点で、ヒロイン「ゆらら」の身辺で起こる
ドラマを書きたいと思っているので、
この時点で「ゆらら」に興味を持って頂けると嬉しいです。
キャラクターの性格として
「おっとりでミーハーでお嬢様のような幼馴染」
という実にトンチキなキャラ設定を
丁寧に表現出来るかがこれからの課題になりそうです。

なので
>主人公の、面影を〜っていうのなんかどうでもいい、ゆららが気になる!
>…という感じで、続きを読みたいと思いました。
>そんな動機でもいいですか?
いいです。「してやったり」という感じです(笑)
この感想を励みに4/10に向けて頑張ります。

あと、書き方についても文法・表現方法でおかしな点ありましたら
ご指摘お願い致します。
自分からの質問としては、
今後も「ゆらら」の会話部分や「僕」の思考時間の表現に三点リーダを
意図的に多用するのですが問題が無いでしょうか?
読みづらくならないか心配です。

※貼り付けた文章が冒頭部ということで短く、
 非常に判断しにくいと思いますが・・・・・・迷惑でなければ
 この続きを貼って批評いただきたいのですが・・・・・・どうでしょうか?

ご回答・酷評のほう、宜しくお願い致します。

564イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/07(木) 01:56
三点リーダは、私はもう少し減らしてくれた方が正直読みやすいかも、です。
でも、読点を使わずに……で処理されているようなので、
変に読点を使うよりは、このままの方がいいんでしょうかね。
うーん、正直、この長さで全体を判断するとなると少し難しいですが。

あと、三点リーダは「・・・・・・」ではなくて、「……」です。
Atokだと、中黒を変換すると出てきますが、IMEどうだったかな。
辞書登録しちゃってるので忘れましたが、たぶんすぐに見つかるようなものなので、
そちらで書かれた方がいいかと。

565イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/07(木) 16:55
細かいところだけど、「所為」は「せい」でいいでしょうね。
三点リーダは、これだけの量だと気にならないのですが、このまま二百枚三百枚と書き続けていくには厳しいかもしれません。
なにより原稿の完成予想図が美しくない。「ー」や「……」を多用することを毛嫌いする人も多いので、ほかの方法を見つけたほうがいいでしょう。
この続きはぜひ張ってほしいです。

566足立区のワナビ:2004/10/08(金) 21:53
>564様、565様
ご回答ありがとうございます

>三点リーダは「・・・・・・」ではなくて、「……」です
ご指摘ありがとうございます。
現在書き終えた所までチェックしたところ
半分ほど「・・・・・・」になっていました。修正しておきます。

>「所為」は「せい」でいいでしょうね。
PCで文章を作成すると安易な漢字変換をしてしまう自分の悪いクセが……。
以後、気をつけます。

最後に三点リーダの使用頻度についてですが……
やはり読んだ時に「不快にならない」程度……そこのボーダーの見極めですね。
少し恥ずかしいですが、作品が完成したらラノベ読みの友人たちに
「これぐらいの……使用頻度は……どうなのよ?」みたいな感じで読んでもらい
その感想・酷評を真摯に受け止めようと思います。

567イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/09(土) 12:28
>>563
三点リーダー、頻度的には若干引っかかる程度なんだけど、
「ゆららのキャラ立て」として使うつもりなら他では少なめにした方がいいと思う。
今のままでは注釈がないとゆららのキャラなのか作者の癖なのかはっきりしない。

568イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/10(日) 06:25
今書いている小説の冒頭です。
すごく中途半端なところで切れていますが、このあともうちょっと説明くさい文章が続きます。



恐怖に駆られて走る。いつものことだと思いつつも焦らずにはいられない。
胸の内から黒い何かが噴きだしている。いつもの事ながら嫌な感覚が広がっていく。
物語の始まりはいつも唐突で、突然終焉がくる。しかも、それは毎回同じ終わりを迎える。奇跡など起きない。
───そして今日もまた私は人を殺めた

とあるオフィス街の一角に小さなビルが建っている。無機質なビル群の中で異質な存在感を放っているそのビルに一人の少女が駆け込んでいった。時刻は午前三時。少女が一人で出歩くには少々危ない時間帯だ。
そのビルの近くに一台のトラックが止まっている。
どこかの企業の荷物搬送用のトラックのようだが、町の灯りを落としたこの場所において、規則正しいエンジン音を鳴り響かせているトラックは、なにか現実と遠くかけ離れた存在のように見える。
「…今回のターゲットはあの娘か。正直気が進まないな」
『ぼやくな。これも仕事だ』
「でもなぁ…」
トラックの荷台から話し声が聞こえてくる。ひとつは若い男の声。もう一つは機械から発せられる無機質な響き。
『今回の対象はBクラスだ。それ程難しい仕事でもないだろう』
「いや、あたしが言ってるのはそういう意味じゃなくてさ、なんつーかこう…いたいけな少女を手にかけるってのが」
『気に食わないか』
「まあ、気乗りはしない。…気乗りはしないけど、やらなくちゃいけないんでしょ」
『当然だ』
「当然…ね。OK、ターゲットの情報を出して」
『了解した、一時的に接続を遮断する』
「はーい。…さてと」
会話の終了と同時に荷台の中に灯りが点き、積まれていた荷物が駆動音とともに動き出した。側面に取り付けられた巨大なモニターに様々な文字が浮かんでいく。辺りは様々な機器で埋め尽くされているが、そのどれもが一つの機械に繋がっていた。
<指揮戦闘用ヒューマノイド 神楽>
機械の側面にはそう書かれていた。
──ヒューマノイド
近年めまぐるしい発展を遂げたこの星の技術の中で最もポピュラーで、且つ最も一般的になったものである。
開発当初は、単調な命令をプログラム通りに実行するというだけのものだったが、十数年前にある技術者が開発した自律思考型プログラムにより、人間さながらの思考能力を得るまでに至った。
それと同時に器となるべき祖体の開発も進められ、ちょうど十年前の星暦3011年に史上初の自律思考型ヒューマノイド<アス>が完成した。


少々判断材料が少ない気もしますが、批評、アドバイス等よろしくお願いします

569568:2004/10/10(日) 08:08
すいません、上の文章の13行目の「ひとつは若い男の声」を「ひとつは若い女の声」に訂正いたします。

570ずれてたらスマソ:2004/10/11(月) 07:17
>>568
とりあえず細かい部分をあれこれ。

・同じ単語・言い回しが至近の文章に何度も出てくる。
「いつものこと」「いつもの事」「いつも唐突」とか。「ビル」もちょっと言い過ぎ。

・文法的なねじれ
>物語の始まりはいつも唐突で、突然終焉がくる。
>しかも、それは毎回同じ終わりを迎える。

図に直すと
物語の始まり は いつも唐突
           で
         突然終焉がくる。
それ     は 毎回同じ終わりを迎える。

つまり、この書き方だと
「物語の始まり」に「突然終焉」がきて、
「物語の始まり」が「毎回同じ終わりを迎える」。
ことになるんだな。
「突然終焉」も「毎回同じ終わりを迎える」も本来は「物語」を主語にすべきだから、
この書き方だと文法的に変。文法に即して書くなら

物語の始まりはいつも唐突だ。そして、その終焉は突然やってくる。
しかも、そのパターンはいつも同じだ。

とかかな。↑もぜんぜんこなれた文章じゃないけど。
まあうっかり文法ミスしないように気をつけましょうってことで。

571イラストで騙す予定の名無しさん:2004/10/11(月) 09:23
恐怖に〜殺めた
こういうかしこまったコメントはオープニングイベント終えてから入れた方がいい。
とある〜から初めて静かにこれからどういう話になるんだと読者に思わせる引き込みを狙え。
それからドーンとぶつけるんだ。
内容はありきたりに見えるけど発展しだいかと。

572568:2004/10/11(月) 11:31
批評ありがとうございます!

>>570
>・同じ単語・言い回しが至近の文章に何度も出てくる。
>「いつものこと」「いつもの事」「いつも唐突」とか。「ビル」もちょっと言い過ぎ。

なるほど…確かにちょっとくどいですね。自分が読み手に回ったときはこういう同じ単語の羅列はうざいと感じてしまうのに自分でそれをやってしまうとは…

>・文法的なねじれ

>つまり、この書き方だと
>「物語の始まり」に「突然終焉」がきて、
>「物語の始まり」が「毎回同じ終わりを迎える」。
>ことになるんだな。
>「突然終焉」も「毎回同じ終わりを迎える」も本来は「物語」を主語にすべきだから、
>この書き方だと文法的に変。

うっかりの文法ミスを大量生産しそうな悪寒…
文法云々に関してはもうちっと勉強しようとおもいます

>>571
>恐怖に〜殺めた
>こういうかしこまったコメントはオープニングイベント終えてから入れた方がいい。
>とある〜から初めて静かにこれからどういう話になるんだと読者に思わせる引き込みを狙え。
>それからドーンとぶつけるんだ。
>内容はありきたりに見えるけど発展しだいかと。

ここに書き込んだ後にプロットを再構築したら文章の中に矛盾が出てきてしまって、文章自体を大幅に変えてしまい、移動させようかこのままか迷ってたので凄
くタイムリーな感じです。移動させることに決めました。

俺の周りに推敲してくれる人間がいない(みんな小説とか読まない)ので客観的に見た意見は非常にうれしいです
ありがとうございました

5731/2:2004/11/05(金) 11:48
最近この板を見つけた者です。
なんか、もうあんまり人がいないような気もしますが、せっかくこういう場があるので
貼り付けたいと思います。批評お願いします。


 雨に包まれた漁港は薄暗く、見通しが悪かった。
「あれで、体の大部分はただの水……海水なのか」
 緑色の雨合羽を着た中年の男が、双眼鏡をのぞきながら言う。漁港を包囲する自衛隊
員からは若干離れた場所だ。
 雨音の中で、ズンという重い音が定期的に響いていた。
「見るのは初めてだが、すごいものですな。かなりの破壊力だ」
 雨合羽からのぞく襟元を見れば、男が自衛隊の幹部だとわかる者もいただろう。
 が、部隊の指揮をしている者は彼以外にいた。この中年の幹部は、彼の隣に立つ女性
の応対をするために来ていたのである。
 先ほどヘリで到着した女性は、最初の軽い挨拶を交わした後はほとんどしゃべってい
なかった。しかたなく、とでもいう風に、男はさらに言葉をつづけた。
「たしかに、あんなものが数十匹も一斉に上陸してきたら、ビルだって倒壊する。東京
が壊滅したのも理解できますよ」
「……あのタイプは、大した驚異ではありません」
 男の言葉に対し、女性が低い声で応じた。
「しかし、東京を襲ったのはあの巨大アメーバなのでは?」
「最初は、そうです」
 女性は短く答えた。
 傘こそさしているが、ヘリを降りたときに浴びた雨で長めの黒髪や服は濡れたままだ。
縁なしの眼鏡だけは、男が気づかないうちにぬぐったらしく、水滴はついていない。
 落ち着きを感じさせるが、まだ若いだろう。二十代半ばだと思われた。
「巨大アメーバに見えるかもしれませんが、あれはいくつもある形態のうちのひとつに
過ぎません。構成する物質によって、その性質は大きく変化します。そして、液体を構
成物質とするもの──私たちはスライムタイプと呼んでいますが──は、能力的には非
常に低い部類に入ります」
「あれで、非常に低い、かね」
 思わずそうつぶやき、もう一度双眼鏡をのぞく。
 雨が降りしきる中なのではっきりと見えるわけではないが、なにか黒い塊が活発にう
ごめいている。はっきりとした形をもたないそれは、やはりアメーバと形容するのがも
っとも適しているように思えた。
 そのアメーバが、体を大きく持ち上げ、漁港のコンクリートに打ち据えるという行為
を先ほどからくり返しているのである。さきほどから定期的に響くズンという音の正体
はそれだった。
 巨大アメーバは、体当たりのみで漁港を破壊しようとしているのだった。
 その威力は見た目よりはるかにある。一度の体当たりで、軽く2メートル以上の範囲
にヒビが走るのだ。その重い音は、ここまではっきり届くほどだった。

5742/2:2004/11/05(金) 11:49
 漁港の四分の一ほどはすでに原型を留めていない。もうこの港はほとんど使いものに
ならないだろう。
「こんなのが何匹も一斉に上陸してきたら、と思うとゾッとする……」
「まだ、これからも<コア>の上陸はつづくでしょうね。……でも安心してください。
<コア>がこんなところに迷い込むのは、例外的なケースです」
 それは男も理解していた。それは、ほぼ必ず都市部を襲うからだ。こんな片田舎と言
える漁港に上陸したのは非常にめずらしいことのはずだった。
 しかし、そんな「はぐれ」に対して用意された自衛隊員は二百名を数えた。
「彼らは嗅覚をもっていますから。……人間と、人間の文明を嗅ぎつける嗅覚を」
 そう、彼らは正確に「人間」を目指してやって来る。湾岸に面した都市を目指し、彼
らは海からやってくるのだ。
「呼称は、コア、ということでいいのかな? たしか正式には別な……」
「かまいませんよ。日本ではその名称で定着してしまいましたから。いま米国では<イ
コライザー>などとも呼ばれていますが……」
「じゃあ、そのコアについてひとつ質問させてもらっても構わないかな、五尭所長」
「失礼、私は所長ではありません」
 そんな返事がかえってきて、男は一瞬戸惑った。その組織の所長の名は、たしかに五
尭という名だったはずなのだ。
 女性は、男に対し、五尭伊吹と名乗っていた。
「自己紹介が適切ではありませんでしたね。所長は父です。私は副所長をやっておりま
す」
 ことばだけ聞くと謝っているようにも感じられるが、五尭伊吹は目も合わせず、無表
情なままそう言った。
 その視線は、隊員の包囲している中心、巨大アメーバに常に向けられていた。
「では、五尭副所長……質問させてもらうが、あれは──<コア>とは一体なんだとい
うのですか?」
 その質問に、五尭伊吹は一瞬沈黙した。それから、考えながらというようにゆっくり
と話し出す。
「……いまだその正体は皆目わからない、というのが正確な答えなんでしょうけどね」
「な……」
 よりによって、「わからない」などという答えが返ってくるとは想像していなかった。
「しかし君らは、あれを研究する機関の人間だろう?」
「あれは、人類が初めて相対する物なのです。その性質のいくつかは通常の物理法則を
超えています。おいそれとその正体を解明できるものではありません」
 男が言葉を失っていると、五尭伊吹は「ですが」とつづけた。
「ですが、これだけは言えます。もう誰もがわかっていることでしょうけれど──あれ
は、海の底の底からやってきたあの物質は」
 一呼吸おいて、五尭伊吹は言った。
「──敵です。我々人類の」

575イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/06(土) 13:25
なんの参考にもならない意見ですけど、怪獣映画みたいなもんでしょうか?
自分だったら正体についての議論より、いきなりドンパチやりたいなあ。
無責任な感想ですんませんけど…。

576573:2004/11/06(土) 16:33
>>575
感想ありがとうございます。
……怪獣映画というよりは、仮面ライダーかなあ(゚∀゚;)

人類に襲いかかる<コア>に対し、その<コア>の力を手に入れた少年が
戦いつづける、みたいな話なんです。

577イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/06(土) 19:12
これって導入部なんですよね?
まず冒頭でコアとやらが出現して、世界の各都市が襲われたことや、
コアがどんな外観やパワーを持ってるのかを説明する部分ですよね?
プロローグとしてはこれといって欠陥はないように思えますけど。
副所長という人がコアの力を手に入れた少年とかかわることになるのかな?

578573:2004/11/06(土) 21:17
>>577
ありがとうございます、安心して書き進められそうです。

いちおうあの部分をプロローグにもってこようかと思っています。
コアの側から見た話とどっちをプロローグにしようか迷ったんですけど。

577さんの予想どおり、副所長が最初に少年と関わることになります。
(いまちょうど出会ったあたりを書いてます)

579イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/07(日) 11:51
>>573
期待できそうな感じ。
でも、演出効果としての雨に注意をはらうと、もっと雰囲気が出るかも。
単純に小雨か土砂降りかというぐらいでも、
状況が違うと、セリフの意味も。その下の心理も、違ってくることがある。
再考されたし。

http://www.yasui-kaimono.com/books-jp/��≪�若��/��≪�若����c�鴻�����/P-0000000a0000556b5957695155645159/�����勐�����/�����勐�����.php

580579:2004/11/07(日) 11:53
>>579は文字化けしてしまった。
「雨の名前」(小学館)を参考図書としてオススメする。

581573:2004/11/07(日) 23:41
うお、うちの2chビューアでは>>579が丸々見えなかった。

参考になるもの教えてくれてありがとうございます。
たしかにどんな雨か、っていうのまったく書いてませんね。気をつけなきゃ。

582579:2004/11/08(月) 05:19
冒頭の雨が土砂降りだったら、その雨の中でも、
コアが衝突する音が響くということで、コアの破壊力の表現になる。

小雨だったら、「欝だけれども、この程度のことは、わりと
よくあるんだよ」という、副所長の心理の描写につながる。
世界に対する人間の無力さ……。

けっこう面白そうだから、がんがれ(´▽`)ノ

583イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/12(金) 17:00
>>573
文章が完成されており、先を読ませる力があると思う。
だけどどこか退屈で、どうして退屈に感じるのかと考えてみたところ、
アメーバ状の大怪獣という題材が使い古されたものだからという理由に思い当たった。

宇宙大怪獣ドゴラ、人食いアメーバの恐怖、ブロブなどの映画がさっと頭に浮かぶ。
ライトノベル界隈では、上遠野浩平の虚空牙シリーズとかなり似ている。
そもそもブギーポップからして、”虚空牙の能力をコピーした怪人”の登場する
仮面ライダー的なノリの作品。これは偶然符号しちゃってるだけなんだけど。

というわけなので、別にこのままでもいけると思うけど、
もし何か心に引っかかる点があったら、これらの作品との差別化を図った方がいいかもしれないです。

584119です:2004/11/13(土) 00:03
あれからずっと悩んでまして、今やっと新作の4分の1近くまでいったとこです。
これはプロローグですが、おかしいところがあればご指摘願います。

 直径四センチほどのボール状の物体が空中に浮かんでいた。銀色で質感は金属
みたいだが、物体には瞳があり瞼があり、まるで人間の眼球そっくりだった。
 パチクリとまばたきを二回ほどして、十メートルほど下で行われている光景を
ジッと観察した。
 「おい、そんぐらいにしとけよ」
 今まさに哀れな子羊に悪の拳が振り下ろされる寸前、背後からのドスの効いた
少女の声がそれを制止した。
 将来の、というより、すでに現役の不良といっていい五年生のいじめっ子三人
が、それまで殴る蹴るとやりたい放題に痛めつけていた気弱そうな男子生徒をい
ったん放置して、声のしたほうを振り向く。
 「今時、イジメなんて流行んねーんだよ。他にすることねーのか?」
 その少女・水原森乃は、プリーツスカートのポケットに両手をつっこんだまま
刃物のようにギラついた視線で、いじめっ子たちを一瞥する。
 まだ十歳という年齢にふさわしく身長百四十センチに満たない小さな体だが、
敵を威嚇するには効果十分な迫力がみなぎっている。やや吊り上った目のせいで
キツい印象はあるが、どちらかというと美少女の系統に入るだろう。ショートの
髪を束ねているせいで、後頭部から菊の花が生えているようになっている。
 一瞬、森乃のかもしだす異様な迫力に、不良五年生たちは声も出せずにいたが、
相手が小柄な女の子とわかるや、ニヤリと顔を見合わせ、

585119です:2004/11/13(土) 00:21
 「あんだよ、テメー? なに説教たれてんの?」
 「お兄さんたちは楽しく遊んでんだよ。ガキが出る幕じゃねえっつの」
 「オンナはすっこんでな。それ以上不細工なツラになりたくなきゃな!」
 ただでさえストレスの発散とカツアゲという実益をかねた、お楽しみの暴力
タイムを邪魔されて、彼らの不機嫌は頂点に達している。イジメ三人組は歩を
そろえて森乃のほうへと向かっていく。
 「あ、あ……」
 自分のせいで無関係の人間まで巻き添えにしてはならないと思ったのか、鼻
血を流してへたりこんでいた男子生徒が、やめてくれとすがるように三人組へ
手をのばす。無論、そんなことで止められるはずもないのだが。
 「おー、オレらに勝てるとでも思ってるワケ?」
 三人の中で一番背の高いヤツが完全に小バカにしきった態度で、身をかがめ
て視線を森乃と同じ位置に合わせる。これで怖がらせているつもりらしい。
 「思ってるぜ」
 森乃はせせら笑って、いきなり背負っていたランドセルで、高身長の五年生
の顔面を張り飛ばした。
 「グエッ!」
 潰れたカエルみたいな声をあげて鼻の頭をおさえる不良五年。
 「こ、このヤロウ!」
 予想外の奇襲に手加減無用と判断したのか、残る二人が両側から飛びかかっ
たが、すばやく森乃がしゃがんだせいで互いの顔をぶつけ合う結果となった。
森乃は相手が態勢を立て直す暇を与えず、懇親のボディブローを叩きこんだ。
 「てめーッ!!!」
 高身長が熊みたいに両腕をひろげて掴みかかろうとする。しかし、それより
高くジャンプした森乃は、スカートがめくれるのもかまわず右足をあげて、カ
カトを相手の脳天へと命中させていた。
 不良五年生が失神する寸前に見たのは森乃のスカートの中身だったが、そこ
は黒のスパッツで保護されており、期待するものを見ることは叶わなかった。

 この後、ボール状の物体でケンカをサーチしていた高校生が出てきます。
その男子高校生と武闘派女子小学生・水原森乃のラブコメみたいな話です。

586イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/13(土) 09:09
>>584

>ボール状の物体はまだでてこない。

最初の4行は削れ。

>ポケットに両手をつっこんだまま刃物

流れからして、いきなりカッターナイフを出すのかと思ったよ。
刃物のような目つき以外の比喩を使ってくれ。

>不良五年

五年間、不良をやっているように聞こえる。

587イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/13(土) 09:10
>>586の訂正

>ボール状の物体

まだでてこない。
最初の4行は削れ。

588119です:2004/11/13(土) 11:00
ご指摘ありがとうございます。
>最初の4行は削れ
ボールが出てくるところまできちんと書くべきでしたね。
>刃物のような比喩を使ってくれ
語彙にとぼしいもので、ありきたりの表現になりがちです。勉強します。
>五年間、不良をやってるように聞こえる。
言われてみれば確かに。不良五年生と書けばいいでしょうか。

589イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/13(土) 14:28
>>584-585
細かい部分を指摘しても始まらないので、全体的な批評でも

書きたいものをそのまま垂れ流しにして、読者に理解させる・感じさせる努力をしていないように思われる。
小学五年生という設定にしても完全に空回りしていて、どの描写・演出をとってもその年齢に不釣合い、
違和感しかあとに残らない。
まず少女の登場シーン。

 「ドスの効いた少女の声」「刃物のようにギラついた視線」「敵を威嚇するには効果十分な迫力」

この描写と「十歳という年齢の美少女」は、ミスマッチを通り越して完全に分離してしまっている。
おなじことは敵役の不良にも言えて、おそらく全体を通しての読者のイメージは

 「小学生のコスプレをした大人がなんかやってんな」

だろうと思う。
ミスマッチ=意外性なのだから、狙うのならば演出なりで工夫と努力を。
たとえば後半にいきなり登場するランドセルを、ちょっとした小物として利用するだけでも印象はかなり変わるはず。
初登場で、

 「そこには赤いランドセルを背負った少女が突っ立っていた。
  ほどよく整った顔立ちは愛らしく、目元の険を除けば美少女と称しても問題なかろう。
  140センチにも満たない小さな闖入者の姿は、不良たちの残虐心をふたたび呼び覚ました」

とにかく「ランドセル」によって小学生であることを印象付ける。
そこから「美少女」「小柄」などにつなぐことで弱者であることを描写。
いじめられていた少年の「やめてくれとすがる」行為にもはじめて意味が出る。よって、
「自分のせいで無関係の人間まで巻き添えにしてはならないと思ったのか〜」などとちまちま説明する必要はない。
説明せずに描写しましょう。
その後、

 「背負っていたランドセルで、いきなり相手の顔面を張り飛ばした」

とすれば、意外性を演出することができる(たぶん)。
あとはもう、好き勝手に大暴れすればよし。


稚拙だけど、あくまで一例です。
「読者」を意識していれば、こういった演出が自然と出てきていたはず。
まあ自分もこんなこと偉そうに言ってられる立場じゃないんだけどさ。

長文失礼。

590586:2004/11/13(土) 22:36
>>588
>ボールが出てくるところまできちんと書くべきでしたね。

ボールの描写は、ボールが出てきてからでいいんだよ。
森乃VSイジメっ子が終わってから、書け。

>不良五年生

イジメっ子A(10歳)ぐらいで十分だ。

591119です:2004/11/14(日) 16:30
>589
やはり、意外性が大事ですか。
先に「小学生」であることを強調したほうがいいんですね。
読者の存在を意識…自戒します。
>590
>ボールが出てきてからでいいんだよ。
こういう機械が存在する世界だと、まず印象づけたくて。
以下の流れを見ても早すぎるでしょうか。
>イジメっ子(10歳)ぐらいで十分だ。
それでいきます。ABCで。学年も六年に上げときます。

 「どうも……ありがとう」
 疾風のように現れた小さな救世主に、イジメ被害者の男子はお礼を言ったが、
森乃はそれには答えず、ポケットからティッシュを取り出すと放り投げた。
 男子生徒がそれを受け取って鼻血をふくと、これで出番は終わったとばかりに
武闘派少女は後も見ずに去ろうとする。
 その直後、
 「危ない!」
 という男子の声と同時に、石を握りしめた手が彼女の頭めがけて振り下ろされた。
 すんでのところでかわすと、倒したはずのいじめっ子ABCのうちBが、血走っ
た目に憎悪の炎を燃えたぎらせていた。
 「てめえ……ゼッタイ殺す!」
 他の二人は無様に転がっているが、こいつだけはKOするには至らなかったらし
い。目をさますや否や傍らに落ちていた石を拾って逆襲に出たのだ。
 (パンチの威力が甘かったな……)
 自分の打撃力不足を反省しつつ森乃は、今度こそ完全に眠らせてやろうと拳を構
えた。しかし、その必要はなかった。
 突然、空から落雷のような光線が降ってきて、不良六年生Bを直撃したのである。
 「ギャッ」
 と一声残して、Bは倒れ伏した。体からブスブスと黒い煙をあげて。

592119です:2004/11/14(日) 16:45
 いじめられていた男子生徒は、何が起こったのかさっぱりわからないという感じで
目を白黒させていたが、森乃には謎の光線の正体がすぐにわかった。
 上空を見上げると、思ったとおり金属性の目玉みたいな球体が浮かんでいた。光線
はその球体の瞳の部分から発射されたものだ。
 (あのヤロウ……余計なことしやがって)

 それから数分後、森乃は「霞ヶ浦」と表札のかかった家の前に立っていた。
 「コラァ! 群平! 出てこーい!」
 二階の窓にむかって叫ぶ。
 サッと窓が開いて、目にまぶしいグリーンの頭が飛び出した。
 「やあ、森乃ちゃん。なにか用?」
 十五〜六ぐらいの少年が、ニコニコしながら階下の森乃にたずねる。
 「とぼけんじゃねえ! あの変な目ン玉みたいなの、おまえんだろ!
ったく、あんな連中、オレ一人でも十分すぎるんだよ!」
 「あいや〜、バレてたかあ〜」
 少年は大げさに緑に染めた髪をかきまわす。
 「バレるに決まってんだろ! あんなワケわかんねーモン作るの、お
まえの他に誰がいるってんだよ!」
 「ゴメンねー、森乃ちゃんのことだから手助けするまでもないと思っ
たんだけどさあ。相手凶器もってたし、麻痺ビームの安全性も試したか
ったし……さっきの奴、死んでなかったよね?」
 そう言いながらもヘラヘラ笑っている。顔だけなら十人並以上なのに、
どこか緩んだ雰囲気と、染めた頭髪のせいで、必要以上に軽薄に見えてし
まうこの少年こそが、ボール型浮遊物体の製作者なのだ。
 彼の名は霞ヶ浦群平、水原森乃と同じ蛍学園に通う生徒で、高等部の一
年生である。

593590:2004/11/14(日) 20:05
>>591

>こういう機械が存在する世界だと、まず印象づけたくて。

機械が実際に役に立っている描写がなければ、
印象づけられないだろう?

小説の世界っていうのは、ちゃんと動かさなければ、
読者に印象を与えられないぞ。

最初の4行、>>592の先頭のところに持っていった方がいい。
目玉が役に立つところが出てきたところで、説明をまとめとけ。

594イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/14(日) 23:27
>>584
無難にまとまっているんと私は思いましたが。
少なくとも森乃は、設定や言動が特殊みたいだから、このままでもかまわないと思います。
ただ、10歳と小学5年生と書いてますが、小学4年生と5年生で、しかも4年生の女の子と5年生の男の子。
体格の差がそこまであるとは思えないんですよね。
3人組を中学生ぐらいにしたら、不自然さがなくなるんじゃないでしょうか?
今度は、小学生が中学生相手に勝つというのが不自然になるかもしれませんが。

金属の目玉については、これだけの短いセクションですから、これはこれでありかと思います。
ただ、4行の直後から日常が始まってしまうと、意識が切り替えにくいです。
ボール視点から森乃視点に変わりますしね。
その位置に入れたいのであれば、ここだけ独立しているというのがわかるようにしてはどうでしょうか。

>懇親のボディブロー
誤字でちょっと笑いました。

595119です:2004/11/15(月) 19:25
>593
うーん、悩むところです。
>594
前に指摘されたとおり、もう少し子供っぽさを強調する
ことにしたんですけどね。ただ森乃の外見に関する情報を、
どこまで最初の時点で書くべきか迷ってます。
確かに、強い少女であることを印象づけるのに、
相手が小学生3人では役不足かも…。
どれぐらいの相手が適当かは再考します。

596イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/16(火) 19:25
>>594
たしかに小学生ぐらいだと女子のほうが男子よりでかいことも多かったわな。

597こういう感じの文体って通用しますか?:2004/11/19(金) 01:15

牧野きさきがやって来たのは……
第二文芸部が文化祭を控えて緊張感漂う(第一)文芸部の部室を追い出され、
部室としての機能を果たしそうな部屋の占有を求め、和蘭人の如く彷徨した挙げ句に、化学部顧問の先駈から扇風機を一個渡され、「屋上に行ったら?」と言われたのが、まず始まりだった。
普段は鍵の掛かっている屋上のドアを、鉄の耳掻きとトゲ抜きを細く加工したモノでこじ開け、夏の強烈な日差しが怒り狂っている屋上の隅っこの、申し訳ない程度に影が出来ているスペースを陣取り、
「日陰でもケツが熱いぜ」と異口同音の愚痴を、ある人はもっと下品に、ある人はもっとエレガントに言い合うのも終わり
やっと文化祭の出し物についての話し合いを始めたその時だった。
『「元気良くていいね」で全て済むと思っているなら小学校に戻ってくれ』と担任に昨日、言われた彼女がついに屋上に現れた。
開口一番、「いや〜、バイト代が競馬で消えたよ」と言い放った彼女は、とりあえず、手に持っていたすり切れた競馬新聞をビリビリに破き、その紙片を白城の積乱雲と高湿高温高気圧の大気が競演する青空に、羽ばたかせるかのように解き放った。
怪我を癒した灰色の鳩が再び空に回帰するというイメージを脳内に抱いているのか、彼女の表情は非常に愁いを秘めていた。
そんな女優牧野な一面を見せると、今度は、彼女のお気に入りの安物のトートバックから英語の教科書を取り出して、それを屋上の中央に、頁を少し開いて立てた。
ヘリポートよろしくの異なる半径の同心円が幾重にも描かれている屋上の中央部の、さらに円の中心に立てたモノだから、黒魔術の儀式のように見えなくもなかった。
まぁ、このような奇行は彼女の得意分野であるから、別にいいと部員一同、無視を決め込んでいると、
一通りの作業を終えた彼女は部員達の輪に無理矢理に入ってきた。
屋上まで駆けてきて息切れしている彼女はとりあえず熱かった。
人間は百Wの電球と同量の熱を発すると言うが、余分に放出しているのでは感じた。
彼女の隣になってしまった僕と笹井真希は共にお前、暑苦しいよという表情を目一杯、顔に浮かべたが、彼女からの反応は無かった。
いつも通りの舌と脳が足りなさそうな口調で、部長代理の春日井優子が「とりあへず、何にしまそうか?」と切り出した。
第二文芸部全員(彼女と部長除く)は決まり合わせたかのように「映画を作ろう」と合唱した。
春日井は困った。困った、困ったという顔したが、最後には泣き顔になって「文芸部なのに、どうして」と部員達の提案を受け容れた。
出し物は映画製作で決まりそうだが、どのような映画を撮るのかで一悶着あるだろうと全員(これも彼女と部長を除く)が嘆息した瞬間、一陣の風が吹き、カタッと乾いた音が、陽炎で歪む屋上に響いた。
夏のありがたくない熱風が屋上の中心に居座っていた例の教科書を倒してしまっていた。
彼女は第二文芸部の輪からゆっくりと抜けて、教科書を拾った。
それは奇妙な拾い方だった。
彼女はまず腰をかがめ、膝を地面につけ、そのまま膝に教科書を大切そうに乗せ、両手で包み込むように抱きかかえた。
彼女はスカートの下に短パンだかをつけているので僕はなんも期待してなかった。
「誰か、誰か」という呟きが彼女の口から聞こえてきた。
彼女を教科書から目を離し、周りを見回してはじめた。
目当ての人物は見つからないのか、声はだんだんとか細くなり、涙声に漸近していった。
こちらに向けられた背中からは絶望と無力感が滲み出ていた。
「誰か……誰か、お願いします、助けて下さい……」
部員全員はいつのまにか立ち上がり、そのまま立ちつくしていた。
彼女は叫んだ。
「助けてください! 英語の単位が死にそうなんです、助けて下さい!」
その絶叫は背表紙はボロボロになり、表紙には変なイラストを落書きをされ、本文中のアルファベットの『O』にはマークシートのように真ん中を黒く塗りつぶされてしまった英語の教科書の断末魔のようにも聞こえた。
彼女のことはもうどうでもいいやという雰囲気で、フォーラムは再開された。
「主演は牧野ちゃんで良いわね」とさきほどの寸劇で目頭に涙を浮かべる部長代理はしんみりとそう言い放った。

598イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/19(金) 02:49
通用するかどうかはわからん。
ただ俺個人は三文目で息切れした。読むのがつらい。

599イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/19(金) 05:07
たしかになあ・・・。
四行目までが一文なんだよね?
出だしとしてはツライなぁ。

600イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/19(金) 18:25
なんか似たようなのどっかで読んだような気がする。
こういう感じのってことだから意図的なんだろうけど、やっぱ破綻してるんじゃないかな。
中盤にきてようやく「僕」の一人称とわかるけど、てことはこれは個人の思考なんだよね。
ふつう、こんな風に考える? ちょっと頭が逝っちゃってる人ならOKかもしれんけど(まあ
それ以前に三人称視点が混入してるけど)。

狙いたいんなら、句読点の打ち方とかもっと適切にやらないと。こういうのって、見た目と
実際が一致しちゃいかんと思うよ。読みにくそうだけど、読んでみたら不思議と読めるって
いうふうにならないと。

601イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/19(金) 21:38
俺なら読み飛ばすだろうな…。少なくともこの本を買うことはない。
あえて難解な単語を使ってるんだろうけど、読みづらいことこの上なかったし。
それと、少なくとも「」の前後に地の文がついているのは、減点対象になるんじゃないか?
下読み系とか投稿系のサイトでは、絶対それが書いてあるけど。

602イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/22(月) 16:54
ううむ、読みにくいなあ。
情報を詰め込みすぎなんだよ。一気に説明しておきたい気持ちはわかるけど、もっと動きで見せてほしい。
……ああ、聞きたいのは文体についてだっけ……まあ読みづらいっす。以上。

603イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/22(月) 22:47
えーと、ちょっと悩んでるんですが……。
ライトノベルってこういうものでしょうか? 批評お願いします。



 一日休んで登校すると、七飯みどりのクラスに異星人が転入していた──。

 桃山高校一年E組の教室に入るなり、みどりは思いっきり引いた。教室には、
子どものように小さな見知らぬ生徒がおり、あろうことかその頭からは触覚が
生えていたのだ。二本の触覚の先には、蛍光色の玉がついている。
 触覚なのかアンテナなのか、ともかくたちの悪いアクセサリーにしか見えな
い。それ以外は、身長が低いことをのぞけばどこがおかしいというわけでもな
い、どこにでもいそうな生徒である。問題は、なぜそんなものをつけているの
かということだった。
「あ、みーちゃん。転校生来たんだよ」
 わけのわからない生徒を見てたじろいでいるみどりに、クラスメートの蛍が
話しかけてくる。その言葉に反応して、転校生というその少年もみどりのほう
を見た。
「異星人なんだって」
 転校生を見たみどりの疑問に、蛍が簡潔に答える。アンテナ(触覚?)の理
由がその一言でかたづけられた。
「ヨロシク」
 異星人だというその転校生は、笑顔でみどりにあいさつした。なにからツッ
コめばいいか、みどりは真剣に悩んだ。
「僕、ホシ★ワタルといいマス」
 名前もつっこみどころ満載だー!とみどりは心の中で叫んだ。どうやってツッ
コむかさらに悩んでいると、転校生は調子に乗ってこんなことまで言い出した。
「ちなみに、ホシとワタルのあいだには『★』を入れてクダサイ」
「自分の星に帰れ!」
 マジメな顔でそんなことをぬかした転校生に、みどりはついにキレた。

604119です:2004/11/23(火) 15:40
面白い。もっと続きを読みたい。

605イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/23(火) 17:56
>>604
うはww自演だと思われそうwww
……まあ、投稿の予定などないんで、よろこんでもらえるならいくらでも。



「まあまあ。とりあえず、ホシ君が自己紹介してるんだから、みーちゃんも
ちゃんとしないと」
 蛍になだめられ、みどりは嫌々ながらも自己紹介した。
「……わたし、七飯」
「ナナエサン? ミーチャンというのは?」
「七飯は苗字よ。名前はみどり。どっちも名前っぽいのは蛍だって同じでしょ?」
 クラスメートの蛍も、香苗という苗字なのだ。
「ナナエ、ミドリ、カナエ、ええと、ケイ……」
 自称異星人がみどりたちの名前をくり返して、ずいぶん悩んでいるようだった。
「……なんか、四人分の名前を覚えなきゃいけないようで、損した気分デス」
「いま、宇宙人はバカだと判明したわね」
 容赦なくみどりは言った。
「そもそもなんで、宇宙人が日本の高校に転校してくるのよ!」
「色々あるみたいだよー、宇宙船の故障とかー、地球人の実態調査とかー」
「ソノトオリデス」
 蛍が答え、ホシ★ワタルがうなずく。どちらかというと、蛍の態度にあきれ
るみどりだった。
「あんた……信じてる?」
 みどりの質問に、蛍は不思議そうな顔をした。わかってない。
「どうしてコレが宇宙人だと信じれるか!」
「痛いデス、ミドリサン」
 みどりはホシ★ワタルのアンテナをつかんでひっぱっていた。
「だって、本人が異星人って言ってるんだよ?」
 ぜんぜん疑問にも思ってないような調子で蛍が答える。
「ソノトオリデス」
 さも「他の星から来ましたー」というような顔をするホシ★ワタル。
「あんたらねー……」
 会話にならない。

606603,605:2004/11/23(火) 18:18
それで、何を悩んでいるのかと言いますと。

これって元々、何を血迷ったのか4コママンガを書こうと思ったときに、
アイディアをメモするようなつもりで小説形式にしたものなんですよ。
で、そうやって自分で書いたものを見て、疑問がわきあがったわけです。
こういうのをライトノベルと言うんじゃないか? と。

自分は文学を極めたいなどという欲求はカケラも持っておらず、
自分の書いたもので楽しんでくれる人がたくさんいればいいな、とだけ
昔から思っていまして、それで誰でも読みやすいものを書こう、という
意味でライトノベルを志していたつもりなんですが、
ひょっとして「誰にでも読める」みたいなことを追求するなら
こんな文体が一番適しているのではないかと悩んでしまったわけで。

あと、実は自分じゃライトノベルとジャンル分けされている小説を
ほとんど読まないんですよね。(そこが大問題と言われては返す言葉も
ありませんが)
それで他の人の意見も聞いてみたいと思い、これをUPしてみたわけ
なんです。いかがなものでしょうか。

607イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/23(火) 22:43
>>603
ライトノベルっていうのはこういうものだろうか、というそれだけに回答するなら、
>>603の考えてる、書いてるものは十分ライトノベルに属すると思う。
とはいえ、投稿するつもりもないということだし、楽しむために書くならジャンルなんかどうでもいいと思うんだがな。

608603:2004/11/23(火) 22:52
>>607
あ、いや、投稿するつもりなんてもう有り有り(゚∀゚;)
ただ、投稿用に書いてるのは別にあって、
603に関しては元々アイディアメモくらいのつもりで書いたんだよね。

これが充分ライトノベルに属すると言われると、やはり少し考えてしまうな……。

609イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/24(水) 01:54
>>603
一言ライトノベルと言っても幅は広いよ。
ドクロちゃんから十二国記、腐女子向けのホモ本もある。
結局、手軽に読めて楽しめればライトノベルなんじゃない?
ライトノベルってものを、(小)中・高生を対象とする、
エンターテインメント性の高い小説と考えたら、
603だってラノベだろうし、読んでないからわからないけど、
今603が書いてるものもラノベにはいるかもしれないじゃん。
どっちかがラノベならどっちかはそうでないとは決まってないでしょ。

610603:2004/11/24(水) 04:13
おお、心強い意見。

てか十二国記もラノベに入るのか(゚∀゚;)
…うん、いま書いてるのもいけるような気がしてきた。ありがとう。

611イラストで騙す予定の名無しさん:2004/11/24(水) 16:41
ライトノベルを書こう、なんて肩に力いれんでもええじゃろー。読みやすくて面白い作品であればどこのレーベルでも採用するだろうしさー。出版社によってはジャンル違いの作品でもOK出したりする例もあるしなー。
大事なのはまず書くこと。完結させること。それが読みやすく面白いこと。ライトノベルかどうかは二の次だべさー。

612603:2004/11/25(木) 02:26
やっぱり読みやすくて面白いことですよね。
なんとかやってみます。

ちなみに、書いて完結させて、はけっこうやってきたんですよ。
もうそんな若くないんでね(゚∀゚;)

613119です:2004/11/30(火) 21:58
どうも自信なくて最初のほうに戻って書き直してます。

 森乃は玄関のドアを開け、霞ヶ浦家に上がりこんだ。
 「あら、森乃ちゃん、いらっしゃい」
 「邪魔するよ、おばさんッ!」
 ひょいと顔を出した群平の母親の真横を走りぬけ、乱暴な足取りでまっすぐに
二階の群平の部屋をめざす。
 「群ぺーっ!」
 力まかせにドアを蹴りあける。
 黒いシャツの上から灰色の半袖セーターを着た群平がそこで待っていた。腰か
けていたスチール製の椅子を回転させてこちらを向く。
 「森乃ちゃん、ようこそ……グホッ!」
 いきなりドロップキックを薄い胸板にくらい、かすかに肋骨がきしむ音をたてて、
群平は椅子ごと倒れた。
 「ゲホ……あんまりじゃないかあ……」
 「だまれヘンタイ野郎!」
 緑色の頭を踏んづけて、森乃は室内を見渡した。
 「しっかし、あいかわらず気味悪い部屋だな……」
 パソコンを置いた学習机、テーブル、ベッド、本棚と配置されているものを見る限
りは、ごく普通の部屋である。しかし、奇妙なガラクタをギッシリ詰めこんだ数個の
ダンボール箱の存在が、部屋の住人が普通ではないことを物語っていた。
 森乃にはどんな目的で作られたのか見当もつかない、まるで前衛彫刻を思わせる珍
妙な形の機器の数々、その中にはスパイボールの試作品らしいプラスチックの義眼み
たいな物も混じっている。それらはすべて霞ヶ浦群平が作りかけて途中でやめてしま
ったアイテムであった。
 森乃は、この発明家高校生とは、家が隣り同士ということもあって、物心ついた時
以来のつき合いである。
 「で、どんな映像があるんだ?」
 頭にのせていた足をどかして森乃は聞いた。
 「どんなって?」
 「さっきみたいなエロ映像がまだいくらでもあるって言ってたろ! あんな
目玉作って、おまえが何に使うかなんてわかりきってんだよ。また性能テスト
とか理屈つけて、オレん家でのぞきやってたんだろ?」
 「当たり……見たい?」
 「つーか見せろ! 内容次第で没収する!」
 それじゃあ、と群平が頭をさすりながら起き上がり、机の上のリモコンを手
に取った。それを操作すると、天井から白い垂れ幕が下りてきた。スクリーン
である。
 肩のあたりで静止しているスパイボールに、群平が何か指示をすると、人工
知能が主人の言わんとすることを即座に理解し、先日から水原家に潜入して撮
影した成果を写しはじめた。

614イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/03(金) 00:11
小学生の生活を盗撮する高校生の話とは、相変わらず己の性癖と自己投影を垂れ流した作品を書いてますね。

615イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/03(金) 00:50
>>614
己の性癖、事故投影であったとしても、もし他人が読んで面白ければそれでいいんじゃないの?
これが面白いのかどうかは、これしか書いてないとわかんないけどさ。
そこは否定する必要はないところだと思うけど。

で、119です はそれをここに書き込んで、どうしてほしいわけ?
613だけじゃ内容を判断できる文章量でもないし、
だからって前回のカキコとつながってるわけでもないし。
きっちり批評や感想がほしいなら、ある程度書き上げて、
判断できる材料にしてから投稿すべきだね。
部分部分を好きにあげられても、どうしようもない。

616イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/03(金) 05:02
> いきなりドロップキックを薄い胸板にくらい、かすかに肋骨がきしむ音をたてて、
>群平は椅子ごと倒れた。

森乃の視点で書き直せ(#`皿´)ノ☆ ビシッ!
ずっと森乃の視点で書いておいて、2行だけ郡平の視点で書いているぞ。

617119です:2004/12/03(金) 20:20
>614
もう、どうしたってそういう話しか書けないみたいです。
痴漢も覗きもしない主人公なんて優等生すぎて面白くないんです。
ていうか、こんなキャラが出てくる話なら読みたい、
と自分で思うものを書いているんです。
>615
文法的に変なところはないか、あまりにたどたどしくないか、
文中で何が行われているかちゃんと他人にわかるかお伺いしたいんです。
ちなみに思いついた場面場面を書いていってます。
それをどうにか繋がったストーリーにできないかと思案中です。
これもポルノもどきになりそうです。
オナニーをしようとするシーンを書いてしまったので。
>616
こういう指摘を求めてます。ありがとうございました。

618イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/03(金) 20:27
>痴漢も覗きもしない主人公なんて優等生すぎて面白くないんです
すまんがそれは犯罪者だ

619イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/03(金) 21:52
>>613
ストーリーの全体像の構想なしに場面場面を書いていくのはお勧めできないが、それでもあえて。
気になったことは、後半の森乃の行動が結構変。
>「だまれヘンタイ野郎!」
>緑色の頭を踏んづけて、森乃は室内を見渡した。
>「しっかし、あいかわらず気味悪い部屋だな……」
なぜ見渡す?
森乃が部屋に来たのは視察でもなければ部屋の掃除でもなく、盗撮の件なんでしょ?
だとしたら森乃が気になっているのは、群平自身か盗撮器具のどっちか。
わざわざ部屋を見渡す気にはならんと思うんだが。
ボールの位置が書いてないからよく分からんがボールを探そうとしてるなら
>「しっかし、あいかわらず気味悪い部屋だな……」
とわざわざ言う必要性はない。
初めて見たのならともかく、割と日常的に見てる(とは書いてないが俺はそう解釈した)のなら、
いちいちそんなことに感想を言わないはず。
ましてや、出会い頭にドロップキック食らわす程頭に血が上っているのに。
故に、部屋の描写もここに入れるべきではないね。
後の行動も怒ってる小五の女の子にしちゃひどく冷静というか優しいというか子供っぽくないというか。

もう一つ、これは俺の感性で気になったことで、客観的に見れば問題でもなんでもないかもしれないけど、
>パソコンを置いた学習机、テーブル、ベッド、本棚と配置されているものを見る限りは、ごく普通の部屋である。
>森乃は、この発明家高校生とは、家が隣り同士ということもあって、物心ついた時以来のつき合いである。
>スクリーンである。
「である」多すぎない?

620119です:2004/12/04(土) 21:52
>618
犯罪者ですか…こういう男が主役の話って、どこか受け入れてくれないかな。
>619
部屋の感想を言うのはわざとらしかったですね。
群平がどんな人物か印象づけるために部屋の描写をいれたのですが。
森乃の行動が子供っぽくない…本当に子供にイタズラして
反応を確かめるわけにもいかなくて困ってます。
まあ、この二人の間では「いつものこと」なんです。
「である」は二文続かなければいいんじゃないかと思うのですが、
気になる人は気になりますか。ありがとうございます。

621イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/05(日) 04:45
>>620
>犯罪者ですか…こういう男が主役の話って、どこか受け入れてくれないかな。
更正するとかならともかく、それをそのまま放置してたら、
どこも受け入れたりしないだろ。
常識で考えろよ。

622119です:2004/12/05(日) 19:26
>621
痴漢するだけの人じゃないとはおいおい書いていくつもりなんです。
一途に愛するが故に小学生を盗撮してしまうという…。
小学生側も「しょうがないなあ」と怒りつつ容認してるような。
やっぱり一般向けではないんでしょうか。

623イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/05(日) 23:50
一般向けとかそういう問題ではなく、もうちっとキャラクタ性から妄想を削ぎ落としてまろやかな味にしてくれ。
今のままだと久留米ラーメンみたいな感じでゲップがでるというか。

例えばばかほり作品の主人公も大概セクハラ風味だが、そこまで嫌悪感はない。
あれは「ちょっとえっち」という範疇のギャグに収まってるからな。
キミのはキャラクタはエロスに対する欲望がギトギトしすぎていて正直引く。
なんつーか、性犯罪者風というか作者の妄想が透けて見えるというか。

AV監督だって大多数の男を喜ばせるために撮るんであって、完全に自分『だけが』愉しみたい
極限まで狭い性癖を狙ったエロならそれこそ一人で書いて一人で読め。それならば誰もキミに文句は言わない。
だがキミはオナニーするためにコレを書いてるわけじゃないだろ?
他人に読んで欲しいからここに晒したりしてるんだろ?

まあてきとーに言ってるだけだから聞き流してくれても全然いいや。
……というかキミはなんというか、なんだ、スレていないぶん色々とズレてるな。これが若さか。
>やっぱり一般向けではないんでしょうか。
だから問題は一般向けとか18禁とかそういう問題ではなく(ry
とりあえず仮にキミが二次元ドリーム辺りでエロ小説だしても俺は絶対に読みたいとは思わない。

624イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/06(月) 01:20
>>622
一般向けかどうかという問いについては、完璧に一般向けをはずしていると答える。
これまでどれだけの人があんたの小説読んで、同じことを言ってきたと思ってんだ?

別にあんたが書きたいものを書くことは否定しないよ。
ただ、あんたがもし人に読んでもらいたいと思うなら、同人誌で出したほうがいい。
商業誌では出してもらえる確率は皆無に等しいだろう。ラノベかそうでないかにかかわらず。

なぜなら、あんたの書いてるそいつは、あんたが好きなものであり、あんた以外の読者が激しく限定されるからだ。
痴漢や覗きが世間的に受け入れられないってのは、いい加減これだけ否定され続ければわかるだろ?
あんたの書いてるのは、エロでもなんでもない。
あんた専用のずりネタだ。
ターゲットが限定され、売れないことがわかっている本を出版するような会社は、資本主義社会には存在しない。

それから、書きたいシーンを書いてるだけみたいだが、それじゃ実力つかないよ。
ある程度のまとまった量を書き上げて、推敲して、それからアップしな。
前から言われてるだろ、これ。
批評してもらうんだから、それぐらいするのが礼儀だ。

625624:2004/12/06(月) 01:26
脳内補完してた。訂正。
>ターゲットが限定され、売れないことがわかっている本を出版するような会社は、資本主義社会には存在しない。
ターゲットが限定され、売れないことがわかっている本を「廉価で」出版するような会社は、資本主義社会には存在しない。

学術書の刷られる数と値段の関係を見たらわかると思うが。

626119です:2004/12/06(月) 21:04
手厳しいご批評、つつしんで受け取ります。
ただ、ここは私の個人的なことを書く場所じゃないのは
承知で腑に落ちない点を。

>エロスに対する欲望がギトギトしすぎていて正直引く。
それを隠す意味でラノベ風味にしてるのですが成功してないということですね。
しかし、エロ小説読んでも、それほど作者は「自分」を隠していないような。
>スレてないぶん色々とズレてるな。これが若さか。
あんまり若くないんですけどね。スレてないのは体が弱いせいで、
家に閉じこもりっぱなしの生活だから世間知らずなだけでしょう。
普段は、寝てるか妄想にふけるぐらいしかすることなくて、
それを小説という形にまとめたいと思ったのです。
ラノベを呼んで思うのは、私の書く主人公がやりそうなことって、
他人の作品ではお調子者の友人とかがやることなんですね。
それで主人公は妙に生真面目というか常識人というか。
たとえば、ノックなしにドアを開けたら、女の子がお着替え中で、
「ご、ごめん!」とか言って閉めてしまう。
なんで、そんなに聖人君子なの?と思うのです。
>人に読んでもらいたいと思うなら、同人誌で出したほうがいい。
無理に出版してもらう必要もないのだから、その手もありますね。
盲点でした。気づかせてくださってありがとう。
自分で会場まで売りに行けるのかという難題もありますが。
>ある程度のまとまった量を書き上げて、推敲して、それからアップしな。
「まとまった量」だけなら、すでに中編一本ぐらいの量は書いてます。
ただ、頭に浮かんだ場面を書いていくだけなので、整合性はなくバラバラです。
推敲もいきなり書いたのをそのままアップしてるんじゃなくて、
あとから手直しを加えたものを出しています。
つまらないことを書き連ねて、余計に不愉快になったらご容赦を。

627イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/06(月) 21:25
ごめんスルーするつもりだったけど一言だけ突っ込ませて。

>「まとまった量」だけなら、すでに中編一本ぐらいの量は書いてます。
>ただ、頭に浮かんだ場面を書いていくだけなので、整合性はなくバラバラです。

>>624の言ってる「まとまった量」っつーのは単純な分量じゃなくて
電撃とかなら一章分のちゃんとシーンが繋がって、構成がしっかりしたと言う意味の
「まとまった量」だろ。

628624:2004/12/06(月) 23:38
>>626
長レス失礼。

あんたに、自分の感覚が世間とずれてるっていう自覚がない理由はわかった。
体が弱くて外に出られないっていうなら、ほかの小説や漫画読んだり、ドラマ見たりして、
それが普通なんだって理解するぐらいしかないだろうな。
でもだな、
>たとえば、ノックなしにドアを開けたら、女の子がお着替え中で、
>「ご、ごめん!」とか言って閉めてしまう。
>なんで、そんなに聖人君子なの?と思うのです。
それは、女は他人に着替えを見られれば怒るからだ。
いやがっているにもかかわらず男が眺め続けているなら、その男を軽蔑するからだ。
最悪110番に通報するかもしれない。
「ご、ごめん!」とか言って閉めてしまう、そうするのは、聖人君子だからでも何でもない。
それが社会一般の常識であり、法律に則った行為だからだ。
そもそも、年頃の女の子は家族でも男には裸なんぞ見せない(例外もまあなくはないが)。
あまつさえ、あんたの言うその女の子は家族じゃないんだろ? なおさらだ。

まとまった量については>>627の言うとおり。
書きたいシーン、好きなシーンを書いているときは、誰でも筆が乗るし楽しい。
書きたいわけではないけど必要なシーン、書くのがつらいシーンになると、とたんに筆が鈍る。
書いていて楽しい場面だけを書いていては話ができあがらないのは、
今そうやって小説を書いているんだからわかるだろ?
苦手なシーンや書くのが苦痛なシーンも全部書いて、話を書き上げてみろ。せめて1章だけでもな。
好きなことだけをしていては練習にならない。それでは、上達を望むのは厳しい。

あと、同人誌だが、即売会場で販売するだけが売り方ではない。
通信販売という手段がある。
さらに、最近はネットも普及してるんだから、自分でサイトを開いてそこに小説を載せるという手もある。
発表の手段はいくらだってあるから、もし作家としてデビューしたいというのでないのなら、
そういった手段を検討してみるのもいいんじゃないか。

629イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/07(火) 02:38
まあ着替えをのぞいてしまった場合、すぐ閉めるパターンだけでもないがな。
見とれてしまって、相手からものでも投げられてようやく気づき自己嫌悪に陥る、というのもあるだろう。
すぐに閉めた上で、妄想爆発させるやつもいるだろう。

なんにせよ、若い女の子なら、たとえ好きな男の子がのぞいたのだとしても、なあなあで許したりはしないと思うぞ。
女の子が、男の「のぞきをする性格」が好きって設定なら、そりゃもう恥女だw
いまのままだと、対応にリアリティがない。他人との関係を気にして行動してしまう「人間」という生き物の、リアリティがね。

630イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/07(火) 08:59
>>626

>主人公が妙に生真面目で常識人

その方が変化をつけやすいからだよ。

幼女の黒ビキニ以外には、
まるで植物人間のように無反応であることがウリって……、
そんな主人公、動かしようがない。

631イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/07(火) 09:23
「お約束のパターン」を外そうと心がけるのは別にいい。
問題はそのパターンを破った物が面白いか否かだ。

632イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/07(火) 19:59
佐藤ケイも、デビュー前には、
女湯を覗いた人智学者が主人公で、
自己の覗き趣味を正当化する弁明を行い、
裁判で無罪を勝ち取る文学作品を書いていたよ。

119の感覚を否定はしない。
でも、>>628の言うように、自分の感覚と世間の感覚と
ズレていることを自覚することは必要だろうね。

そのズレをうまく笑いに結びつけられることができれば、
マイナスがプラスに転じることもできるだろう。

633119です:2004/12/30(木) 21:23
>>592 【の続きです】
年も押し詰まってきたことですし、今年最後の書き込みです。

「どーにか生きてたみたいだぜ? って、ンなことどーでもいいんだよッ!
余計な手出しして、オレに恥かかせんなってコトだ!」
「恥かかすなって、こういうコト?」
 森乃が来るより一足速く戻ってきていたらしく、群平の掌にあの金属球体
があった。群平が球体に何かを囁くと、それに反応して球体の瞳から、さき
ほどの電撃とは異なる光線が照射され、森乃の背後にある住宅の壁に何かを
浮かびあがらせた。
 「こ、これは……ッ!」
 森乃の顔にサッと朱が走る。
 いじめっ子Aにカカトを決めて大股びらきになった瞬間、黒のスパッツに
覆われた森乃の股間が超拡大されて映っていた。中学生相手のケンカの様子
は逐一、眼球型の偵察用メカに監視され、撮影されていたのだ。
 「スパイボールにはスライド機能もあるんだよね。便利でしょ? ん〜、
よく撮れてる撮れてる♪」
 「よく撮れてるじゃねえ! 何考えてんだバカ! わ〜ッ、人が来る来る!
はやく消せ消せ〜ッ!」
 クラス一のケンカの実力と、粗っぽい言動のおかげで、学校では男女呼ば
わりされている森乃ではあったが、まだ若干の乙女心らしきものは残ってい
るとみえて、自分の股間を大写しにする壁の前で、あわててバタバタと手を
ふった。
 「消すのはいいんだどさあ。でも、僕の部屋には、このテの映像がまだい
くらでもあるよ?」
 「てめー許さねえ! そこ行くから待ってろ!」

634イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/31(金) 22:27
>>633
実況中継にしかなってない地の文章と、ドタバタにしかなってないセリフが味気無いわあ。
練れ。

635イラストで騙す予定の名無しさん:2004/12/31(金) 23:37
>>633
他人の意見を取り込むということのできない人間に、感想なんて書く気にもなれない。
直前までの書き込みを精読したのか、君は。

636イラストで騙す予定の名無しさん:2005/01/03(月) 00:35
結局、褒めて欲しいだけでしょこの人。
何か言われたらなんだかんだ言って反論するだけだし。

637119です:2005/01/03(月) 01:50
>634
難しいけどがんばります。
>635
取り入れてるじゃないですか。女の子怒ってるでしょ?
>636
じゃあ開き直らせてもらうけど、自分は相手してほしいんですよ。
学生時代の友達とは、もう環境が違いすぎてどんどん疎遠になっていく。
正月に家族が初詣に出かける時も体に差し支えるからと一人留守番。
自分にとってもう十五年以上も家(と病院)の中が全世界。
パソコンは親がそういう自分を憐れんで買ってくれたものです。
少しぐらいはサービスしてくれたって…そんな義理ない?
ああ、そうですね。

638イラストで騙す予定の名無しさん:2005/01/03(月) 15:14
>>637
うん、そんな義理ないね。何当たり前のこと言ってんの?
あんたの境遇なんて知ったことじゃないんだよ。ここはあんたのサイトじゃないんだから。
サービスしてほしいなら、自分のサイトを開いて、馴れ合えるオンラインの友人つくって、お互いにほめ合ってればいい。
少なくともここはそういう場ではない。

639119です:2005/01/03(月) 18:55
はい、反省しました。
これからはロリコンが肯定されていて、
女の子は性的におおらかという世界で書いていきたいと思います。

640イラストで騙す予定の名無しさん:2005/01/03(月) 20:36
こんな書き出しを考えています。
文章が読み易いかどうか、書き出しとして適当かどうか
(つるっと入っていけるか否か)、といった点を批評してください。

 奈美が祖母の家を訪れたのは一〇年ぶりのことだった。
門から玄関まで伸びる磨り減った石畳、滑りの悪い戸。屋内に入れば
客間の見事な欄間が目に入る。米糠で磨かれた板の間は黒く光り、
足を触れれば靴下越しに冷気が伝わる。鴨居を潜ると微かに香る井草の
匂いさえも記憶の中のそれと変わらないような気がした。
 ただ祖母だけが違った。
 頬の肉はたるみ、記憶の中では額に僅かにあっただけの皺が顔全体に
深く刻まれていた。髪も白くなり、少し薄くなっている。
何より、彼女は冷たくなっていた。畳みに敷かれた布団の上で
真白な死装束を着せられて。
 大嫌いだった祖母は死んでいた。

641イラストで騙す予定の名無しさん:2005/01/03(月) 21:30
つるっと入ってはいけるよ。
ただ、文章の硬さと描写がうまく釣り合ってない感じがする。

この硬さにこの描写では物足りない。
なんというか、実感がこもっていないというか。殊に、家屋の
描写のくだりについては、そのじつ説明文でしかない。
祖母の死を際立たせるためにも、奈美の祖母に対する感情を
ほのめかすためにも、溜めをつくるなり、感傷的な目で見るなり
したほうがいいような。
というのも、「大嫌いだった祖母」ってのはそれほどサプライズ
にもアイキャッチにもなっていないので、予測の範囲内なら定石
どおりにきっちり固めたほうがいいのではないかと。

642イラストで騙す予定の名無しさん:2005/01/04(火) 02:51
>>640
一般小説で見かけるなあという印象ではありますが、描写は悪くないと思います。
本当に頭なら、登場人物への読者の意識もニュートラルですから、私は淡々としているのもありだと思います。
ただ、祖母の描写はちょっと、何かが引っかかりました。
何がどうひっかかったのか、はっきりと言えなくて申し訳ないのですが、おそらく、
>ただ祖母だけが違った。
と強調されなくても、10年もたてば老け込んでいて当然という意識があったからかと思います。
亡くなっている描写も、強調してかかれるほどの内容ではないと思ってしまいました。
前半の家の描写に対して、一気に強調する語が増えているから、違和感を覚えたのかもしれません。

あと、特に意図がないのであれば、一〇は十がいいと思いますよ。

643イラストで騙す予定の名無しさん:2005/01/04(火) 08:45
>>640
いきなりの家の描写がうっとおしいので、先に祖母とのショッキングな出会いを演出して、後で落ち着いた頃に家の描写をした方がいい。

644640:2005/01/04(火) 18:11
>>641-643
皆さんありがとうございます。確かに、祖母関連は改善が必要ですね。

描写に関して、「説明文でしかない」と「悪くない」と相反する意見が
あります。わたし自身、描写と説明の違いが明確に整理できていません。
「彼は孤独だ」と書くのが説明で彼が孤独であることを描くのが描写と
どこかで見たことがあります。しかし、孤独であることを描写するために
、「友達がいない」、「手の平を見つめる癖がある」と書いたとして、
それらもまたそれ自身の説明だと思うのです。とすると描写と説明は
連鎖し続け、きりがなくなってしまいます。

「描写」と「説明」。みなさんはどう区別してますか?

645641:2005/01/04(火) 22:04
なんと言おうとわたしのは印象批評でしかないのですが……

説明文と書いたのは、「実感がこもっていない」というところに大きく関係しています。
「磨り減った石畳」、「滑りの悪い戸」とか、いかにもそれらしいけれど、もっと皮膚感覚
に訴えるような書き方ができると思います。古い石畳を歩くときの足の運び方、どうにも
かたくガタガタとうるさく鳴るガラスの引戸、玄関に入ったとたんに鼻に入ってくるその家
独特のにおい etc、そういった実感を得ることができなかったということです。
もちろん、いちいちやっているとしつこくなりすぎるので程度の問題ではありますが、
意図的に情景描写を冒頭にもってきたのであれば、もうすこし上手く印象づけたほうが
いいのではないかと。

あとひとつ大事なこと。641を書いたときにはライトノベルとしてはどうか、というのは考え
ていません。ラノベ文体(というのがあるかどうか、よくわかりませんが)ってのはラノベの
特徴のひとつであって、ラノベかどうかを峻別するものではないでしょうから。

描写と説明については、描写はイメージの喚起、説明は情報の提示と考えています。
たとえば「友達がいない」と書くのではなくて、友達がいないと知らしめるシーンを書く。
放課後いつもひとりで帰っているとか、陰口を叩く相手を一瞥し何も言わずにその場を去
るとか。同窓会の終わり、みんな二次会に繰り出すのにひとりだけ用事があると断り、
「君に告白しようと思ってたんだよ」と打ち明けた彼女がさよならと手を振るのに応えた後、
じっと手を見るとか(あ、これは癖じゃないか)。
それ自体はフィクションである世界を、いかにリアリティのあるものに見せるか、これは
描写にしかできないものだと思います。

646イラストで騙す予定の名無しさん:2005/01/04(火) 23:06
>>644

642です。

冒頭の文章については、641さんのおっしゃるように、においみたいなものでしょうかね、
そういうものが感じられないというのは、確かにあります。
私は、家にはさほど重要性がないからさらっと流しているのだろう、と判断したので、
これでもいいんじゃないかなと思いました。
ただ、私だったら、書く場所を一つ削るか何かして、歩くテンポで見える景色を書くと思います。
この文章は、何となく、通り過ぎてから景色を思い出している、そんなスピードに見えました。

描写と説明の定義についてですが、641さんの回答がしっくりきました。
私も情報と想像の喚起の違いだと思います。
それと、もう一つ私が思う描写というのは、
「視点の主(そのシーンの中心人物)の気持ちが文章から感じ取れるもの」
です。
あまり書くのが得意でないので、極端かつ陳腐で、なんだかなあと思う文章ですが(汗)。
1「彼女の髪は、赤い。」
2「彼女の髪は、地獄の炎の色をしている。」
3「彼女の髪は、紅玉石もかくやという輝きを放っている。」
1は、私が思うところの説明文、2と3が描写です。
髪の色が赤いのはどれも一緒、でも印象が違う(と思います…)。
1もありだと思います。効果的に使うことができます。とにかく「赤」を印象づける場合とか。
でも、1ばかりだと味気ないのではないかしらん。

私の感覚としては、情報プラスアルファの何かが読者に伝わるのが描写、という感じでしょうか。
においや雰囲気みたいな、その場の空気というようなものが。

647イラストで騙す予定の名無しさん:2005/01/06(木) 09:35
>>640

視点キャラが決まっているのならば、その心情を地の文にも反映させるべきだと
思う。
「見事な欄間」「微かに香る井草の匂い」といったプラスイメージの説明は、
奈美が祖母に対して抱いていたマイナスイメージにそぐわない。


削ったら、こんな感じ。

 奈美が祖母の家を訪れたのは一〇年ぶりのことだった。
門から玄関まで伸びる磨り減った石畳、滑りの悪い戸。屋内に入れば
米糠で磨かれた板の間は黒く光り、足を触れれば靴下越しに冷気が
伝わる。鴨居を潜ると湿った空気さえも記憶の中のそれとさして変わら
ない気がした。

648イラストで騙す予定の名無しさん:2005/01/07(金) 22:47
投稿予定の話の冒頭なんですが…
「おぉ?」と興味を惹けるか判断をお願いしたく。

「やあ」
 僕が本を片手に持ち替えて軽く手を上げると、小椋も無言で手を上げてみせる。
 私立英鐘女学院高等部正門前。バス停で本を読みながら授業終了を待っていた僕は、
もちろんそこの生徒じゃない。近所にある、おそらく偏差値が十以上は違うだろう
共学高校の生徒だ。
 本を閉じ、既に歩き始めていた小椋と並ぶ。特に何か会話をするわけでもなく、
ただ、僕達は放課後の時間をひたすら歩く事で消費していた。別に二人で一緒に
歩く必要はこれっぽっちもないけれど、僕は小椋を待つし、小椋もたまに僕を待つ。
 僕達は恋人とかそういう関係ではまったくない。つい二週間前に初対面を果たしたばかりで
今もまだその状態に近く、お互い何も話す事はしないでただ時間の浪費を共にしているだけ。
誰が見ても僕達を計ったり括ったりすることはできないだろう――それは確信だ。

 で、本当のところ僕達の関係が何なのかと言うと。
 殺人志願者と自殺志願者。
 彼女は前者で僕は後者。
 それは二週間前、晴天下の自殺未遂現場にて。

649イラストで騙す予定の名無しさん:2005/01/08(土) 00:20
>>648
まだ弄りようはあるけど、「興味を惹く」という最低限の要求は満たしていると思う。
いいんじゃないかい。

650イラストで騙す予定の名無しさん:2005/01/08(土) 01:43
>>648
ここまでだけで答えていいなら、私は少なくとも好みです。
引っ張りすぎずにネタを明かしてるし、タイミングもいいのではないでしょうか。

651648:2005/01/09(日) 02:48
ありがとうございます。最低限OKなら…。
いじりようあるとのことですが、宜しければご教授下さいませ。
とにかく掴みは大事なので、ここは特に力を入れたく。

652イラストで騙す予定の名無しさん:2005/01/09(日) 18:11
>>651
ん、ご教授ってほどのもんじゃなく、もうちょっと描写入れられるな、と思っただけ。
 
 短編ならまた別なんだけど、長編だと多分このシーンで最低4枚は要ると思う。
つまり、足りない。何が足りないかというと描写。
 648では、二人の関係を「僕」の独白という形で処理してるでしょ。まず、これが描写
にできる。二人が2週間前まで赤の他人であり、特殊な縁で知り合ったことを示すような
描写を入れる。他にも周囲の様子とか彼女の姿の描写とか。
 そこら辺の描写を一段落させ、そこで読者に「ん?」て思わせて、それからおもむろに
「僕達は恋人とかそういう関係では……」と持っていく。で、「本当のところ僕達の関係
は……」でショックを与えて、締める。
 そういう描写を省き、独白だけでストレートに進めているから短い。もうちょっと
増やせるはず。そういう意味で「弄れる」と書いたわけです。

 まあ、どこまで描写するかは個人の好みなんで一概には言えないけど、最初に
ショッキングな情報を与えて興味を持たせる、というのはどの作者もやっているはず。
好きな作者の本で探して、色々研究するといいかも〜。

653648:2005/01/09(日) 19:25
>>652
描写ですか…参考にさせていただきます。
70枚ちょいの短編なのですが、何か効果的な描写を
最低限の字数で入れてみようかと。
書き直しましたらまた投下する予定なので、
宜しければご意見お聞かせ下さればと思います。
ありがとうございました(ぺこり)

654イラストで騙す予定の名無しさん:2005/01/10(月) 02:09
小説の一部ではなくあらすじと各キャラ紹介なんですが、創作文芸スレで質問
したら長い物はここで貼れと言われたので貼らせていただきます。
三人のキャラの内でどれを主人公にすれば一番読み物として面白くなるか迷っているのです。
批評よろしくお願いします。
でも趣旨から外れすぎだということでしたらスルーには長すぎるかもしれませんが
スルーしてください。
※背景
・温暖化による海水上昇、それに付随する災害、環境汚染で、居住可能な土地が少なくなり限られた土地を海水その他諸々を防ぐ高い塀で囲ってその中に住む形態が主流になった時代。こういう囲いが世界中にありただ「街」と呼ばれる。
・滅び行く人類がかろうじて命をつなぎとめてるというわけではなく、人口こそ減ったものの閉鎖された空間に暮らすため通信技術が、狭い土地で効率よく食料その他の物資を生産するため生命科学(遺伝子操作が主)が発達しかえって現在よりも社会が繁栄している。
・街のシステムを作り今もそれを管理する企業があり、街の外はただの砂漠か汚染地帯か海水侵食されてる場所だから行かないようにと街の人間に触れ回り、ほとんどの人はそう信じているが実は街の外にはたくさんの人間が存在し、企業に対してのレジスタンスをそこここで組織している。
・それは街のシステムからはじき出された人々。ひょんなことから企業の裏の顔を知ってしまった者や使い捨てにされた者、不自然な手段で生み出された者。発展した生命科学を向けてはいけない方向に注いだ結果生み出された人間亜種。
・主流レジスタンスは二つ。一つは人間亜種(長命だったり葉緑体が組み込まれてたり再生能力強かったりほかにもいろいろ)が中心。もう一つは元は一般人だったものの持って生まれた異能で企業から注目され、それゆえはじき出された人々。だがもともとその能力を買われて企業に遺伝子操作陣と戦わせられた者がいるため(現在でもそういう者はいる)この二つは非常に仲が悪い。
・異能ってのがこの世界でまだ未知数な要素なのだが「何らかの手段で標識した物体に、何らかの変化を与える能力」というもの。たとえば右手で触った物体の分子運動をエネルギーを与えて温度を上昇させるとか、血を落とした物体の分子結合を壊す(=分解する。それが水でも酸素と水素に分解してから火種でもありゃ素敵なことに)とか。人間相手にやりゃ軽く殺せる力。
・この二つが取引したり騙しあったりしてる間でどの陣営にも属さない情報屋とか変装得意の隠密行動引き受ける擬態屋とか知識のみを求めるマッドサイエンティストとかも味付け程度に。最後に勝つのはどのレジスタンスだそれとも企業か!?

↑コレを一番うまく見せられると思うキャラはどれか意見をお願いします。いや全部出したらわけわからんようになるのはわかってますんで飽くまで面白そうに見せるってだけ。
どのキャラを主人公に据えたら一番読み物として面白くなるか、それって人の意見を聞かないとどうしてもよくわからないので・・・

655イラストで騙す予定の名無しさん:2005/01/10(月) 02:10
以下の選択肢の人物はすべて十代半ばです。

・一人目:プロフとプロット
女。外見年齢実年齢−5〜6位。左手で触れたものの分子運動を極限まで小さくする(=温度を下げる)異能の人だが管理企業に飼われるのを拒否し自ら街の外に出ようと試みる。
入れられてた施設を逃げ出すが無論大騒ぎで周囲に厳戒態勢がしかれ余計逃げにくくなる。だが騒ぎを大きくすることが彼女の目的でもあった。
企業の施設が破壊されたとき必ず現れるという武器の塊に、自分も含めた全てをぶち壊してもらうというために。
普通に暮らしていたのにそれは企業によって引き裂かれた。親とも兄弟とも離されて人殺しまでさせられた。
けれど企業に逆らうことは出来ない、そうあきらめていた矢先企業の施設の破壊が相次いで起こった。そこに現れたという化け物の噂を聞いた。
それが何かに火をつけた。
同時期街の警察が犯罪スレスレのことばっかやってる運送屋(〜を運んでくれという形の依頼なら何でもやる。愉快犯的行動多数。しかし妙に義賊っぽくもある)に仕事を依頼。たたけば埃が死ぬほど出そうな研究所があるのだが圧力がかかってて捜査できないので
民間の人間が動かぬ証拠をつかんで警察に持ってきて、しぶしぶ警察が調べた形にしたい。使いの警官は何であんな犯罪者にたのまなアカンのだとぶーたれるが相手は二つ返事で引き受ける。
不死と呼ばれるほどの戦歴を持つくせ外見はふつーのにーちゃんのリーダーと荒事をするには若すぎる助手三人(三人ともに十代)。
しかし彼らは驚異的な手腕で順調に地固めしていく。後一歩のところで研究所一部破壊のお知らせ。無論冒頭の女子がやったこと。
何事があったと運送屋研究所のある街へ急襲かける。
こいつらが無事証拠をつかめるのかとか冒頭の女子とか武器の塊の謎とか企業が臭いことばっかやってるのに圧力がかかって叩けない刑事たちの苦悩とか、そんなのが絡んでラストになだれ込む。

656二人目1/2:2005/01/10(月) 02:12
二人目:プロフとプロット
男。外見年齢実年齢+2〜3。遺伝子操作陣(仮称)所属。遺伝子操作で生まれた互換性100%(他人に臓器移植しても拒否反応が起きない仕様。逆も可)タイプ。
遺伝子操作陣は生まれのせいか自らの体を生物学が絡んだ範囲でいじることを嫌い、やろうと思えばいくらでも生身のものは作れるのに、体の欠落は使い捨てされた人間の技術を集大成して作った筋電義手で補うほどなのだが(まったく関係ないがここまで考えた後鋼と攻殻を知って凹んだ)、小さいころ異能との戦いの場で爆発に巻き込まれ、たまたま近くにいた実験好きのマッド(仮称)にバラバラの体を同じくバラバラだった他の人間(友達とか育ての親だった)とつなぎ合わされ生きながらえたため、企業と異能を憎む気持ちは並ではないのだが、ごく少数を除く周囲の者には白眼視されている。
何とか認められようと無理を言っていろいろな活動に参加し史上最年少で戦闘部隊に組み入れられるが、任務で街に入った際企業でも上層と見られる者に「貴様はm-134型!?」と自分のタイプとはちがう物と間違われる。
その場で殺してしまったのでそれ以上を聞く事が出来なかったが何かわだかまるものがある。独断でそのタイプがなにか、彼は調べ始めることにした。
自分と共通項があるという、最大の失敗作にして最高の傑作と言うそいつは誰なのか。このレジスタンスの創立に深くかかわっていたらしいのに、その時代を知るものはなぜそいつについて口を閉ざすのか。
それはm-134型もまた当時の周囲に憎まれるようなことをしたからなのか。
調べて調べて、ついにレジスタンスの創立者、現トップまでたどり着くが彼も口を開かなかった。

657二人目2/2:2005/01/10(月) 02:13
その後また大きな任務が来た。自然体験施設に見せかけた遺伝子操作の大きな研究をやっている施設を破壊すると言うものなのだが、その場に急襲をかけてみるとその研究者も実験体もすでに運び去られたあとで何も知らない民間人しかいなかった。武装集団にびびる無垢な人々を前に彼は思う。ひょっとしてこれは罠ではないか?ここにいるたくさんの人間が外に出たら自分たちはどう言われるだろう。武装した化け物たちがおそって来た―――。その一言に尽きる。ただでさえ情報操作のうまい企業はそれを最大限に利用して自分たちを攻撃するに違いない。
それを話すと上に理解してくれる人がいたので一斉に懐柔策に出た。幸いずいぶんなついてくれた十歳くらいの女の子がいてそれが相手の態度軟化に一役買ったらしい。目的はここの施設で、人を傷つける意図は一切ないと繰り返し説明するとある程度は納得してくれた。
しかし企業の策略はその上を行った。体験施設のどこかが壊れて鉄砲水が施設内に押し寄せてくるというのだ。これで人が死ねばそれを全て遺伝子操作陣(仮称)に被せるつもりなのだ。
必死で他の人間を逃げ出させるが間に合わない。お前も早く逃げろと先の少女の手をつかむが動こうとしない。彼女は逆に相手の腕をつかんで、企業と遺伝子操(ryについて街の外の人間でなければ知りえないことを確認するように聞く。どんなことがあったか知っていると言ってから、
「でもあの大きなシステムにつぶされて泣いてる人はほかにもいるの。家族と引き離されて、人質にとられて、つらくてもひどいことやらされるの。お願いそれだけは覚えてて。許してなんて言わないから」
それだけ言うと手を振り払って水が来るほうへ走って行ってしまった。追おうとするが仲間に阻止される。
半分も逃げ出せないままとうとう最後の時が来た、と思うが水は一向にこない。
彼は奥まで行ってみた。押し寄せた水は凍り付いてそれ以上進行できないようになっていた。
彼女はどこにもいなかった。
その後あった事全てをトップに報告すると、トップはしばらく黙っていたがなぜM-134が禁忌の名になっているかを話した。
当時すでに異能の人々へ遺伝子操作陣(仮称)は敵対感情を持っていたが身体の再生能力と丈夫さでよく対異能戦に駆り出されていたM-134は身近で彼らと接しほかのものとはまた別の感情を持ったらしい。彼らもまた自分たちと同じではないかといったのだ。
――泣きながら仕掛けてくる奴がいる。死に掛けながらながらむしゃぶりついてくる奴がいる。何で企業にそこまで尽くすのかと思っていたがこないだ死にかけた奴が言うのを聞いてやっと分かった。やらざるを得なかったんだ。そうしないと恋人だか子供だかが殺されるんだそうだ。
そしてもし降伏するなら彼らを仲間に引き入れてもいいのではないかとまで言ったのだという。
それでそれまでともに戦ってきたにもかかわらず現トップや他の仲間と対立し、やがて孤立し、その後軍まで引き入れて激しくなる一方だった戦いの中でついに死んだのだそうだ。
間違われたってことはひょっとしたらお前奴の生まれ変わりなのかなとトップは言う。違う、と少年は言う。生まれ変わりなんてないと思うけれど、もし似たような人間が何周期かで生まれるとするなら、それは多分、まったく違う相手の気持ちも思いやって、その上で行動した彼女が―――。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板