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TRPS雑談所ブンヒナ出張版
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>>167
住宅街を進む真雪の足取りは、重い。
「はぁ…どうやってかわすかなぁ…おばあちゃん」
うるさい祖母が、家で待っているからだ。
真雪の祖母は、不思議な現象を認めない。
金縛りに会えば体の不調と言い、心霊写真を見ればただの写り込みだと笑う。
鬼火を見れば気のせいと一蹴し、超能力者ぱインチキだと鼻白んだ。
最近の『文明』絡みの騒動も、祖母に言わせればただのヤラセ、らしい。
真雪の話でさえ勘が良いだけと取り合わず、
そんな暇が有ったら勉強しろとうるさいのだ。
(帰りたくないなぁ)
道端で立ち止まり、もう一度溜め息をつく。
真雪は肩に下げているバッグを持ち直して、進もうとした。
「あー…」
金属が落ちる、特有の高い音が響く。
真雪が後ろを向いて確認すれば、小さなペンダント。
檸檬が入学祝いに買ってくれた、銀の三角錐のペンデュラムが落ちていた。
「プルーフ…」
ペンデュラムに付けた名を呟きながら、拾う。
バッグから落ちたそれを首に掛け、立ち上がった。
目の前を見上げ、愕然とする。
丁度、先程向かおうとした向きの真逆。
その空間に、人が現れた。
>>146
現れた人物が、口を開く。
「やあ、こんにちはだ……」
彼は一つ咳払いをし、胡散臭い程の笑顔で続けた。
「こんにちは、キミは『イデア』を持っているのでしょうか?」
「…っ」
真雪は息を呑み、一歩後ずさる。
(何…? 何なの、この人…)
色々と意味が分からない。
『イデア』とは一体何なのか。
何故真雪に話しかけているのか。
そもそも、どうすれば空間から人が湧き出るのか。
困惑する真雪を見て、彼が明るい声で話を進めた。
「あ、ごめんなさい。自己紹介が遅れました。僕は萌芽。竹内萌芽です、よろしく」
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