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ローファンタジー世界で冒険!避難所
568
:
フロレア・ステンシィ
◆d/Florean2
:2015/10/12(月) 00:07:04 ID:aQ0L7z220
宵の薄暗さの中で、色鮮やかな光は刻一刻と変化してゆく。
虚空に煌めく光の球は形を変え、鳥や蝶や鯨の姿となって羽ばたき、舞い、泳ぎ始めた。
黒曜石のような黒い大地も隆起して、粘土のように歪みながら出鱈目に色を塗られ、牛や馬や豚の姿を象る。
外界から閉ざされた空間は不思議な奇景を描くが、どこか楽しげな雰囲気や美しさもあった。
少なくとも、撮影に勤しむ乗客たちが現れる程度には。
好奇心から外に手を伸ばす者もいて、即座の危険は無さそうにも感じられる。
フロレアも座席に戻ると、暫く窓の外に視線を向けていた。
「綺麗ね……。
フェネクスの夜景みたい」
「ん、行った事があるのか」
「ううん、テレビでイルミネーションを見ただけよ。
でも、これを作ったのは誰なのかしら?
自然現象では無さそうだけど、魔術師の仕業にしては遊び心があり過ぎるように見えるの」
「ああ、単純なテロでも無さそうだな」
とりとめも無い夫妻の会話。
そのまま、十分程が経った頃だろうか。
やや落着きを取り戻したフロレアは、車内の変化へ目を向ける。
「レン、何かしら……これ?」
フロレアは床に白い石が転がっているのに気付き、拾い上げて夫に見せた。
「鉱石……だろうな。
石英か珪灰石じゃないか」
妻の掌に乗った白い石に値踏みの目を向け、レナードは見たままを答える。
それは親指程度の小さな、何の変哲も無い、山や河原にも転がっていそうな物だ。
さして、価値あるものには見えない。
「さっきは無かったら、誰かが落したのね」
「そうだとは思うが……。
ああ、錬金術師の子の物じゃないか?
確かこの辺りで転んでいたから、その時に落としたんだろう」
「あっ、そうね。
きっとパラケルススちゃんの物ね。
錬金術師なら、鉱物を持ってても不思議じゃないもの。
もしかしたら重要なものかも知れないから、私が届けに行って来るわ」
パラケルススの調合を見ていたフロレアは、石が薬の素材である可能性に思い至った。
調合の素材なら、あり触れた物であっても欠ければ困る筈だ。
「この状況では不測の事態が起こらないとも限らない。私も行こう」
レナードも立ち上がり、ステンシィ夫妻は連れだって先頭車両へ向かった。
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