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ローファンタジー世界で冒険!避難所

544ミリア ◆NHMho/TA8Q:2015/08/20(木) 07:07:44 ID:O2xX6Z/U0
ミリアがシャワーを浴びていると、浴室のスピーカーから声が聞こえて来た。
コンクリート壁の掘削に励んでないかというヴェクスの確認だ。

「……別に壁なんか掘ってないけ、ど――――」

ミリアは向けられた疑いに文句を返しつつ、浴室の扉を少し開け、顔だけで外を覗き込む。
目の前には、アニメ調の等身大フィギアが静かに佇んでいた。
この場合、表情を強張らせて絶句するのは当然の反応かも知れない。

「――――何これ?」

尤もな疑問がミリアの口を衝く。
その疑問に答えるのは、金髪碧眼で真っ白なナース服を着た人形自身だ。

「初めまして、私は自律型の医療支援ロボット、プロセドリアー、です。
 あなたの、名前は、何ですか?」

高音の合成音声には抑揚がついていて、挨拶にも感情らしきものが表現されていた。
笑顔のつもりなのか、瞼が閉じ、それに合わせて口元も緩やかな弧を描く。
技術の高さを感じさせる仕草だが、やや不気味だ。

「……ミリア、だけど」

あからさまに警戒したまま、ミリアは恐る恐る自らの名を名乗る。
本当に自分へ向かって話し掛けて来たのか、確かめるように。

「ミリア、さん、ですね。
 タオルと、お着替えを、用意いたしましたので、どうぞ、着替えてください」

人型の看護用ロボットが、着替えの入ったバスケットを床に置く。
ミリアに用意されたのは、ピンク色で足首まであるワンピースの病院着だ。
外を歩き回るには目立つ恰好だが、血塗れにしか見えない服よりはマシではある。

「そ、そう、ありがと……」

「どう、いたしまして。
 もし宜しければ、着替えの、お手伝いを、致しましょうか?」

明るい調子の音声で介助を申し出るロボットだが、ミリアは首を振った。

「生憎だけど、アタシは介助が必要な重病人じゃないの。
 それくらい一人で出来るから、着替えの手伝いもいらない」

「それは、失礼いたしました。
 他に何か、御用はありませんか? ミリア、さん」

「あっ、あー……それなら電気シェーバーってある? 無ければ剃刀でもいいんだけど……」

ミリアは躊躇いがちに要求する。
一昨日辺りから暫く剃っていない箇所が衣擦れして、激しく動く度に気になっていたのだ。
出来れば早く剃って、元の滑らかな状態に戻したかった。

「電気シェーバー、ですね。
 もしかして、ムダ毛の処理、ではありませんか?
 デリケートゾーンは、皮膚が弱く、自己処理も、難しい場所です。
 毛の埋没や、色素沈着、毛嚢炎のトラブルが多い箇所ですから、自己処理は、オススメしません。
 宜しければ、私がお手伝い致しましょうか?」

プロセドリアーが背中に手を回して、電気シェーバーとジェルの容器を取り出す。
直ぐに電気シェーバーのスイッチを入れたようで、ヴヴヴヴヴ……と低い電動音が鳴る。


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