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ローファンタジー世界で冒険!避難所
539
:
ミリア
◆NHMho/TA8Q
:2015/08/07(金) 02:52:59 ID:PPqgYxgE0
ヴェクスがダブルスタンダードを突っ込むと、ミリアの表情に苛立ちが浮かぶ。
「別に良いように操ってたわけじゃないし!」
「隷属化の術と違って、対象の認識を歪めるだけの魅了の魔力は、そういった自覚も薄いのかもしれないね。
でも、君は相手から事前に承諾を取ったり、公言はしてなかっただろう?
後ろめたさや、反社会的な行為をしてる自覚はあったはずだ。違うかい?」
「間違った社会を変えるには、手段なんか選んでられない!」
「うんうん、御立派な覚悟だけど、それで傷つく人間も少なくないんじゃないかな?
例えば、あの聖堂騎士。アレクサンデル・レシェティツキ。
君を信奉する事と三主への信仰が釣り合う筈もないから、彼は信仰を棄てたに違いない。
いや、魔力で価値観を変えさせられて、信仰を棄てるように強いられた。
これで魅了の魔法が解ければ、どうなるだろう?
彼は、他者を心の中へ踏み込ませてしまった自分に苦しみ、君に加担した事を後悔するに違いない。
しかも、君を奪還しようとした際、命に関わるような怪我をした訳だけど、その責任は確り感じているのかな」
「勝手なことを! アレクの怪我は……アタシが治した!
それに怪我させたのは、アンタたちだろ!」
「だが、怪我の原因を作ったのも君だ。
ミリア君に振り回されなければ、今頃は彼も聖都で平穏に暮らせたかも知れない。
まあ、直ぐに三主教が引き取りに来るとは思うけどうね。
そうしたら、もう二度と君の元には戻らない」
「……そう」
(残念! 医師団の中にも三主教の中にもアタシが魅了した奴がいるから!)
あるかなしかの薄い笑みが、ミリアの口角に浮かぶ。
一連の会話で、ミリアの側も協力者がいた事を思い出したのだ。
あの小太りの男性医師が、アレクサンデルやリンセルを確保してしまえば存分に暴れ回っても問題ない。
(なんて名前か、忘れたけど)
魔術を使えば今すぐの脱出も可能だが、強引に病棟を抜け出てもリンセルに危害を加えられては無意味。
とは言っても、監視する相手の居場所を掴んで、魅了の魔力で捉えるような手立ては思いつかない。
結局は、人頼みで状況が変わるのを待つ方が好転の可能性も高そうだと思えた。
「シャワー浴びるからさ。朝御飯と着替えくらいは用意してくれるよね」
ミリアはそう言うと、不貞腐れたようにカメラレンズの前から踵を返す。
部屋の中を数メートル歩き、もう一つの扉を開けると、中には縦横五メートル程度の部屋があった。
小さなユニットバスと洋式便器が、ぽつんと寂しげに置かれている浴室だ。
「……誰か聞いてる?」
念の為に無人の浴室に向かって聞く。
「もちろん聞こえてるよ。
残念ながら、人権上の問題から浴室にカメラは無いけどね」
返って来ると思わなかった応答は、直ぐ横の壁から流れて来た。
ミリアが音源に目を向けると、タイルと同色のスピーカーが壁に埋め込まれている。
「気持ち悪……」
見えざるヴェクスに悪態を吐くと、ミリアは汗や霧や戦豹の疑似体液を吸って汚れた服を脱ぐ。
程なく、広い浴室にはシャワー音が響き始めた。
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