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獣人総合スレ 避難所

649カエルとウサギ ◆TC02kfS2Q2:2011/07/15(金) 23:24:09 ID:tyz8ZPUI0
 「よーし。発射完了だよな」
 「わかってるって!」
 恥じらいも何もかもかなぐり捨てた風紀委員長はマンガで得た知識でプラスチックの銃器を構える。
かたちだけは一人前、半人前かもしれないが、まるで自分が厨二全開のラノベのヒロインにでもなった気分でかたちだけは整えてみた。
だが、それでもけっこう様になってるんじゃないかとリオは雨宮に向かって目を光らせていた。
 トリガーを引くと水圧の反発が重く腕にのしかかるが、水鉄砲だからそのくらいは踏ん張れる。真水はカエルのわき腹目掛けて
一直線に飛んでゆき、水しぶきを上げて雨宮の前に散っていった。カエルはそれでも嫌がる素振りを見せなかった。というより、むしろ。
 「うははっ。気持ちいいな」
 「……ごめん」
 「なんで謝るんだよ。気持ちいいだろ」
 「うん」
  
 水を得た魚……と言うよりかはカエルの面に水。だろうか。雨宮はリオに自分を標的にすることを待ち続けた。
ぶっ放す。そして、ぶっかける。それだけなのにリオは一日の出来事が全て佳望川に洗い流されてゆく。母なる大地の川に。
ゆらゆらと影となって二人が水面浮かんで、崩れては戻り、崩れては戻る。そして、もう一度リオは雨宮に向かってぶちまけた。
 「委員長、大丈夫か?こけたらずぶ濡れになるけどさ」
 「いいの!着替え持ってきてるから!」 
 「え?どういうこと?」

   #

 「そういうことか……」
 跳月は化学準備室の本棚を眺めて、本が一冊とび抜けていることを思い出した。
かつて自分が体験した書の愉しみを教え子が今それを感じていることに喜びつつ、光射す夏の空と清らかな川の水が
きれいに溶け込んでゆく季節を思い返していた。一日一日が眩しい頃を。
 「夏休みに読破した本だったよなあ。アレ」


  おしまい。


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