[
板情報
|
R18ランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
侑「歪んだ愛情」
280
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/12/12(月) 11:08:58 ID:fvv89IYw
歩夢「侑ちゃん?」
侑(不思議そうに私を見つめる。私は微笑み、歩夢の髪を優しく撫でた。シャンプーの香りがふわりと漂った)
侑「歩夢、大好きだよ」
歩夢「私も大好き」
侑(歩夢は私に顔を近づけ、頬にキスをした。キスされた部分が少しずつ熱くなっていくのを感じる)
歩夢「ごめんね。指、痛かったよね」
侑(私の指をそっと握る。小指の付け根が紫色に変色していた。こんな短時間で腫れるものなんだ)
歩夢「私だってこんなことしたくないよ。だけどね、全部侑ちゃんのためなんだよ。わかってくれるよね?」
侑「わかってるよ。今までごめんね。これから先、歩夢には絶対に悲しい想いなんてさせないから」
侑(これは本音だ。もう浮気をする必要はない。だって、歩夢は私だけを見てくれるはずだもんね)
侑(私が浮気をしないように、ずっと監視しないといけないもん。他のことを考えてる暇なんてないよ♪)
侑(歩夢の悲しい顔が見れないのは残念だけど、しかたないか。歩夢の笑顔も同じくらい好きだから、それで我慢しよう)
侑(歩夢は頷くと、私に小指を差し出してきた)
281
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/12/12(月) 11:16:51 ID:fvv89IYw
歩夢「今度こそ約束しよう?」
侑(歩夢は微笑みながら私を見つめている。いつもの癖で右手を出そうとしたが、左手の小指を差し出した)
侑「歩夢、一緒に暮らさない?」
歩夢「へ?」
侑(歩夢は顔を真っ赤に染め、ぽかんとした表情をしていた)
侑「卒業するまでどっちかの家で一緒に暮らして、卒業したら2人で部屋を借りようよ。小さなアパートでもなんでもいいからさ」
歩夢「き、急だね。いきなりでびっくりしちゃった」
侑「急じゃないよ。ずっと前から考えてた。歩夢と一緒に暮らしたいなって。歩夢は私と暮らしたくない?」
歩夢「そういうわけじゃないけど……」
侑(歩夢は差し出した小指を引っ込め、もじもじとさせていた。このしぐさも本当にかわいい)
侑「一緒に暮らしてくれないなら、また浮気しちゃうかも」
侑(私が悪戯っぽく微笑むと、歩夢は顔をムッとさせた。さすがに本気じゃないとわかってるらしい)
282
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/12/12(月) 11:25:53 ID:fvv89IYw
歩夢「そうしたら、次は左手の小指を折っちゃうよ?」
侑「歩夢になら何本でも折られていいよ」
歩夢「侑ちゃん?」
侑(歩夢は頬を膨らませ、こちらを見つめている。私は「ごめん」と謝り、頬を優しく撫でた)
侑「冗談だよ。あ、一緒に暮らしたいっていうのは本気だけどね。私と一緒に暮らしてくれる?」
侑(歩夢は顔を真っ赤にさせてうつむいた。えっちもキスもしてるし、ほくろの数だって知ってる仲なのに、一緒に暮らす程度で今更恥ずかしがる必要なんてないと思うけどな)
侑(そのまま見つめていると、歩夢はゆっくりと顔を上げ、頬を赤らめながらコクコクと頷いた)
侑「いいの?」
歩夢「……うん。私も、侑ちゃんと一緒に暮らしたい。卒業したあとも賛成だよ。2人でいい部屋探そうね」
侑「ありがとう」
侑(私は微笑み、もう一度小指を差し出した。歩夢も恥ずかしそうに小指を差し出す。そして、指を絡めた)
侑(歩夢の指は、やっぱりいつ見ても綺麗だった)
283
:
◆RZWV3S9lzE
:2022/12/12(月) 11:37:36 ID:fvv89IYw
侑(指切りの約束を終えると、どちらからともなく、唇を重ねた。歩夢とキスする瞬間が一番幸せだ)
歩夢「もう約束破ったらダメだからね?」
侑「もちろん♪」
侑(私達はもう一度キスをした。今度は舌を絡めるキスで、さっきよりも濃厚だった)
侑(音で気づかれちゃうかもな。まあ、いいか)
侑(今は歩夢とのキスを楽しもう)
侑(目をつぶってキスに集中する。私はふと、心の隅からドス黒い感情が沁み込んでくるのを感じた)
侑(歩夢と約束したんだ。もう浮気なんてしない。する必要がない。それはわかってるのに――)
侑(また浮気をしたらどうなるんだろう。次は指だけじゃ済まないかもしれない。大変なことになるかも)
侑(もっと愛してくれるかもしれない。もっとお仕置きしてくれるかもしれない。そう考えると、ドス黒い感情は更に膨れ上がった。なぜか心がときめいていた)
侑(馬鹿は死ななきゃ治らないって言うけど、本当かもね)
侑(目を開けると、歩夢も同じように目をつぶっていた。私は心の中で歩夢の名前を何度も呼んだ)
侑(歩夢、歩夢、歩夢。大好きだよ――)
侑(私の“歪んだ愛情”は、もう自分の意思では止められそうにないみたいだ。私は再び目をつぶり、歩夢とのキスに集中した。――もっと愛してね、歩夢。私はただ、歩夢に愛してほしいだけなんだよ♡)
おしまい
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板