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勇者「魔王にできることなら俺にもできる」
86
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:18:21 ID:twPCZVlw
そういって3人は元来た階段付近まで下がっていった。
勇者「さてと、魔王満足そうな表情してるな。以前より顔の表情が増えてるんじゃないか。
お仲間が増えて嬉しいのか?」
魔王「わらわの望みをしっているかえ?」
勇者「お前の望み?人間滅ぼすことか、支配することか?」
魔王「わらわの望みはそなたにわらわの望みを知ってほしいことじゃ。」
87
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:18:42 ID:twPCZVlw
勇者「なんだそりゃ?なぞなぞか何かか?あいにく俺の望みはお前を倒し
パンジャ国でもてもての人生送ることなの。だから、・・・
派手に戦おうぜ!」
勇者は光子となり魔王は瘴気となり激しくぶつかり合う。刹那の無数の
激突は大気を激しく鳴動させ強烈な閃光を引き起こす。
88
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:19:03 ID:twPCZVlw
3人は戦いの行く末をその強烈な音と光のために見ることも聞くこともできず
階段を降り避難してやり過ごすしかなかった。
光となった勇者と闇となった魔王は心のなかで互いのビジョンをイメージして
戦っていた。勇者は剣をたずさえ、魔王は鉄扇を携え、刹那の瞬間に
無数の斬撃を打ち合う。二人のスピードはさらに加速していく。
89
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:19:25 ID:twPCZVlw
二人の衝突は大地を激しくゆすり、光は炎のレーザーとなり付近の森林をなぎ倒す。
二人の互いの推進は衝撃波を起こし周りの大地を切り刻んでゆく。
3人は魔法使いの障壁のなかで難をやり過ごす。
勇者(どんどん加速して俺自身でもコントロールできねー。まるで何かに
引っ張られてるみたいだ。しかも空間に何故かひびができてるぞ。
意識も持たなくなってきた。魔王はどうなってる?)
90
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:19:49 ID:twPCZVlw
魔王もまた自分のコントロールができずなにかに引っ張られているようにみえる。
が魔王はそれに逆らわず引っ張られるに任せているようにも見える。次の
衝突の刹那ついに空間がわれ穴ができる怪現象が起こり二人はそれに
飲み込まれていった。二人が飲み込まれた束の間空間は回復しもとに戻った。
嵐がやみ3人が勇者と魔王の結末を見るため階段を上るとそこには誰もいなかった
91
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:20:11 ID:twPCZVlw
ΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔ
?「離してくれー。あの中にはまだ妻と娘がいるんだ。」
?「馬鹿言うな。あの火の中に入ったらあんたも死ぬぞ!」
?「母ちゃん苦しいよ暑いよ、助けてよ」
?「ごほごほかわいそうに、もう助からないんだよ私らは。神様私たちにご慈悲を」
92
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:20:32 ID:twPCZVlw
?「殺さないでくれ。金ならやる。」
?「おまえ、俺の顔みてしまっただろう。じゃあ殺さないとな。
金は殺した後でもらってやるよ。」
?「いまだ!矢を放て」
?「なに。待ち伏せか。退却だ退却ー」
93
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:21:05 ID:twPCZVlw
?「退却中に仲間はどんどん減っていった。そして俺もそろそろ死ぬ。
弟は元気にしているだろうか?あいつ一人で病弱の母は大丈夫だろうか?」
?「いらっしゃいませ。旦那様。今日はどんなご注文でしょうか。」
?「近々パーティーがあるんでな。それでお前のところの牛を一頭
注文したい。これが前金だ。」
94
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:21:24 ID:twPCZVlw
?「天塩にかけて立派に育てたかいがあったな。こんなにお金貰えるなんて。
じゃあお前ともお別れだ。」
?「もぉーもぉー!」
?「うっとおしいからもう連絡するな。お前とは遊びだったんだ。」
?「でも私のおなかにはあなたの子供がいるのよ。」
?「知るかそんなこと。二度と顔みせるな。」
95
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:21:45 ID:twPCZVlw
?「ねえ誰あの女。」
?「知らねえよ。気でも狂ってるんだろう。」
?「待って。私を見捨てないでよ。」
?「あんたなにやってんの!」
?「お母さん私馬鹿でした。彼に捨てられてもう生きていけません。」
∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇∇
96
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:22:07 ID:twPCZVlw
勇者が気が付くとそこは見渡すかぎり赤い岩山の続く荒野だった。
見慣れぬ結晶がいたるところにびっしり浮いている。
結晶は青紫に輝きうっとりするほどきれいだった。
?「それは瘴気の結晶。瘴気とは思えぬ美しさであろう。」
急に視界にぼやけて現れた姿は次第に明らかになる。
97
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:22:28 ID:twPCZVlw
勇者「魔王。ここは一体?」
魔王「ここは死んだ者の残留思念が集う場所。わらわたちの世界では
あの世と呼ばれる場所であろう。」
勇者「魔王。他人の記憶をわざわざ俺に見せるのはお前の趣味か。」
魔王「ここはどこまでも残留思念であふれかえっている場所。
亡者の思念をいやでも受け取ってしまう場所じゃ。」
98
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:22:51 ID:twPCZVlw
勇者「ではお前と戦っていたときの記憶も亡者の記憶か?」
魔王「あれはそなたの記憶・・・」
勇者「俺は庭師だったことはない。記憶の女も知らない。」
魔王は悲しそうな顔をして答えた「そうであろうな。」
勇者「魔王お前はいったい何者なんだ。俺に何をさせたいんだ。
なぜ戦いの最中俺を助けるような真似をするんだ。
俺が同族だからか?」
99
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:23:21 ID:twPCZVlw
魔王「質問が多いな。」
その時幾つもの結晶が割れ禍々しい瘴気が噴出され魔王に取り込まれた。
勇者「!魔王ここで戦うつもりか?」
魔王「早まるでない。ここは死んだものの残留思念が結晶となって
とどまる場所。しかしいつまで結晶として残るのならここが
いかに広かろうと結晶で埋め尽くされてしまう。だから結晶は
時間が経つと割れて瘴気となってわらわに取り込まれる。
100
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:23:42 ID:twPCZVlw
わらわはいわば瘴気の器、そんなわらわも全ての瘴気を取り込むことは
できない。瘴気を実世界で放出する必要が出てくる。少しずつな。
ここにとどまる残留思念の性質はそなたも想像どおりじゃ。
恐怖や悔い、怒り、憎しみ。そんな残留思念が瘴気になるのだから
実世界で顕在化するのは魔物や悪霊じゃ。
101
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:24:05 ID:twPCZVlw
もしわらわがその作業を放棄すればここでたまってしまった瘴気は
いつか爆発して実世界にあふれ出て実世界を本当にあの世へ変えてしまうだろう。」
勇者「なら実世界で報われない死に方をしたやつが多いほど実世界に被害が出るってことかよ。」
魔王「これからもでつづけるであろう。これでわらわが何者であるか分かったな。
わらわは単なる瘴気の器じゃ。魔王など実世界の称号にすぎぬ。」
102
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:24:29 ID:twPCZVlw
勇者(いや俺のいう何者は本当のあんたは誰なんだ?ことなんだよ)
魔王「・・・そなたがわらわを心配そうな顔で見つめるのは初めてだな。
しばらくすれば辺りは暗闇が覆う。脱出したければ暗闇のなかで実世界の
者たちを強く思い受けべればよい。さすればその思念とともにここから
運ばれる。」
勇者「待てよ、聞くが俺は一体なんなんだ。光子はいったい何なんだ。」
103
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:24:50 ID:twPCZVlw
魔王「瘴気が死んだ者の残留思念なら光子は生きているものの生存理由
つまり希望じゃな。今に、明日に希望を抱く生き物が多いほどそなたの力は
強くなる。」
勇者「俺たち二人だけなのか?同族は。」
魔王は苦しそうな顔をしてうなずく「そうじゃ。訳があってわらわとそなた
二人と定めた。忌まわしい力なのじゃ。わらわたちの力は。」
辺りが暗くなりだした。
104
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:25:10 ID:twPCZVlw
魔王「始まったようじゃな。辺り一帯暗闇で閉ざされまた明かりが
ともったらそこは実世界じゃ。」
魔王は勇者から離れだした。
勇者「待て。魔王。俺とお前の関係性はただの同族なだけなのか?
お前の本当の望みは何なんだ。俺に何をさせたい。」
105
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:25:30 ID:twPCZVlw
魔王「そなたとわらわの時間は進みだしておる。だから少しずつ
わかってくるだろう。そなたには。わらわも亡者ではない。
実世界の生あるきもの。つまり希望を持っている。だから・・・」
勇者「だから?」
魔王[私は待っている。いつまでもあなたが戻ってくるのを待っている。]|lll|勇者|lll|
やがて勇者の周りは闇で覆われた。しかたなく勇者も目を閉じあの3人を強く念じた。
106
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:25:58 ID:twPCZVlw
ー----------------------------------------
?・?・?「勇者!}
勇者が明かりの感覚をうっすらと感じたと同時に3人の声と気配をつかんだ。
勇者「魔法戦士・魔法使い・武道家。おれは無事実世界に戻ってこれたらしいな。」
魔法戦士「お前と魔王が突然消えてから現れるまで既に2日経ってる。
107
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:26:19 ID:twPCZVlw
俺たちは引き返そうか相談していたところなんだ。何が起こったんだ?」
勇者「二日間?俺はあそこで一刻も過ごしてないと思ったが。実世界では
随分と時間が経ってるみたいだな。」
魔法使い「実世界ってまるで別の世界に行ってたみたいな口ぶりね。」
勇者「ああ、魔王によると俺たちはあの世に行っていたらしい。」
108
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:26:40 ID:twPCZVlw
?「正確にいうと死者の残留思念が留まる場所じゃ。」
魔法戦士・魔法使い・武道家「魔王、やはり生きていたのね。」
魔王「勇者とわらわは衝突の際の空間のひずみからこの世界で
いうところのあの世へと流れた。どうじゃあの世界の感想は?」
勇者「なんともいえねえところだったなあそこは。
しかしこことは時間の感覚が違うみたいだな。」
109
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:27:01 ID:twPCZVlw
魔王「あの世界は生きているものに適して作られていぬ。
時間は死んだ者にとっては無意味なものじゃ。だから
時間の進み方が異常に速い。あの世界に迷った実世界の者は
あっという間に朽ち果て枯れ果て死んでしまうじゃろう。」
勇者「俺たちも危なかったということか。」
110
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:27:21 ID:twPCZVlw
魔王「そなたとわらわだけは例外じゃ。
ずっとあそこにい続けることもできる。」
勇者・魔法戦士・魔法使い・武道家「!」
魔法戦士「俺には勇者と魔王が不老不死であるように聞こえたが。」
魔王「その通りじゃ。この世に生き物が存在する限りわらわと
勇者は死ぬことはない。」
111
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:27:40 ID:twPCZVlw
魔法使い(不老不死!・・・文献によると魔王が初めて現れたのは
約1000年前、当時諸侯たちが互いに争う騒乱のメライカ王国。そこで魔王は魔物たちを
従え諸侯たちをやぶりメライカをまとめ人間を魔物たちが支配する魔王国を作った。
そして魔王を倒すために女神の加護を受けた勇者が現れ魔王を討ち現在の
メライカ王国が始まった。勇者は何処に去った。・・・現魔王はきっと過去の魔王と同一人物ね。
112
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:28:02 ID:twPCZVlw
現勇者と過去の勇者も同一人物なの?そうは思えれないけれど。1000年前に
魔王は倒されていなかった?1000年前に勇者と魔王の間で
何があったの?。なぜ今になって魔王は現れ行動しだしたの?1000年も表に
現れなかったのに?35年前の勇者の生誕と関係してるの?)
113
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:28:21 ID:twPCZVlw
勇者「・・・おれが不老不死かどうかは分からねえ。なんせまだ35年しか生きてないからな。
20才の時に勇者として戦争の先頭にたったよ。勇者の存在だけで鼓舞されたみたいで
10年のあいだにパンジャ国は小国から10倍以上の領土を広げて大国へ仲間入りさ。
国を大きくまとめれば皆平和に暮らせるようになる。その大義を信じて多くの
敵兵を切ってきた。後ろめたい気持ちがあってもだ。その後ろめたさも
魔王と魔物討伐に代わり薄らいでいった。
114
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:28:42 ID:twPCZVlw
人間を脅かす敵を倒すというもっとも勇者らしい大義ができたからな。
しかし、・・・魔王お前を倒すことはもうおれにはできねえ。」
魔法戦士・魔法使い「な!」
武道家「・・・」
115
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:29:03 ID:twPCZVlw
勇者「あの世へいってわかったんだ。魔王の瘴気は死んだ生き物のエネルギー。
俺の光子は生きているもののエネルギー。いままで死んでいった者すべてが
魔王の味方なんだ。生きているものすべてが味方でもどう考えたって勝ち目はない。
それに魔王のやっていることは生きているものに対する死んだ者の仕返しだ。
俺もたくさん人を切ってきたことは確かだ。報いを受けても仕方ねー。」
116
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:29:26 ID:twPCZVlw
魔法使い「勇者、気は確かなの!死んだ魂に引きずり込まれてどうするの?
私たちは生きている人達をできる限り助けるために戦ってるのよ。」
魔法戦士「魔王の思惑にはまるな!勇者。奴が本当のことをいっているといいきれるか?」
勇者「すまない。・・・俺にはできない。」
「わかった。」
117
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:29:53 ID:twPCZVlw
武道家はわかったと一言いい先の戦闘で弾かれたクナイを拾い上げる。
「まだこのクナイには以前のあきらめないお前の光子が宿っているようだ。
いまのお前とちがってな。」
勇者「武道家、」
武道家は魔王に近づいていく。
武道家「いくぞ、魔王!」
118
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:30:13 ID:twPCZVlw
武道家はクナイを構え魔王にとびかかる。
魔王は鉄扇を生成し応戦する。
魔法戦士「待つんだ。武道家、いまのパーティーの状態は分が悪い。
いったん体制を整えたから戦うんだ!」
魔法使い「そうよ。勇者、離脱魔法の準備を!」
119
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:30:49 ID:twPCZVlw
勇者「・っああ・・・」
武道家「よしてくれ!俺はここでこのまま魔王と戦う。
勇者はさじを投げている。勝つことをあきらめているので
あればこれから先何回戦ったところで同じこと。」
120
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:31:08 ID:twPCZVlw
武道家の右足の回し蹴りが魔王の腹にヒットする。しかし光子の付与されていない
武道家の足は障壁にぶつかりぐにゃりと折れ曲がる。
武道家「ぐっ」
武道家は左腕でクナイを魔王の喉へ突き立てる。が障壁にささり喉まで届かない。
魔王は鉄扇で武道家の左腕を叩き落とす。武道家の左腕は力なく肘にぶら下がり
クナイがおちる。そのクナイを右腕でひろう。
121
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:31:27 ID:twPCZVlw
武道家「勇者よ。俺の息子、娘に伝えてくれ。俺は魔王と勇敢に戦ったと。
めいいっぱい戦ったと。負けても己を恥じなかったと。強く生きてくれと。
妻には息子、娘を頼むと。俺についてきてくれていままでありがとうと。
他の誰かと一緒になってもいいから幸せになってくれと。」
勇者「何遺言めいたこといってるんだ。武道家。」
122
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:31:46 ID:twPCZVlw
魔法使い「武道家こっちに戻ってきなさい。退却よ」
武道家「それはできない。あとはお前らに任す。」
魔法使い「何言ってんの。勇者、魔法戦士、武道家を連れ戻して。」
魔法戦士「ああ。いくぞ、勇者!」
勇者「・・・魔法使いもこい、そのまま武道家つれて緊急脱出する。」
魔法使い「わかったわ」
123
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:32:05 ID:twPCZVlw
3人が武道家と魔王に駆ける瞬間武道家はクナイを魔王の額へ投げる。しかしそれは
魔王の髪の毛に弾かれ髪の毛の先はナイフとなり武道家の胸を貫く。
勇者「武道家ー!、魔法戦士、武道家の手を。四人とも手をつなぐぞ。」
魔法戦士・魔法使い「オッケーだ・よ」
124
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:32:24 ID:twPCZVlw
勇者「緊急脱出呪文!」
事前にマーキングとして張り付けたカードの位置まで対のカードを持っていることで
呪文が発動することによって素早く誘導される。勇者のみ使える秘術。
勇者たちはたちどころに宙に放たれ見えなくなった。
魔王「勇者よ。そなたの力は希望。どんなときもくじけるな。
わらわにとってもそなたは希望なのじゃ。」
125
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:32:49 ID:twPCZVlw
ー-----------------------------------
魔王城と森林を挟んだ反対側の岩山に用意されたテントまで4人は避難していた。
勇者「魔法使い、武道家の容態は?」
魔法使い「よくないわ。治癒魔法ももう通らない。」
魔法戦士「勇者の光子は使えないのか?」
勇者「俺の光子は魔王の瘴気と同じ破壊の力だ。」
126
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:33:08 ID:twPCZVlw
魔法戦士「そうか。」
武道家「3人とも悔やむなよ。ごほごほ。俺は力の限り戦った。
子供にはかっこいいところ見せたいからな。これは俺のわがままなんだ。
だからお前たちが背負うことはない。いまでは魔王すら許せる。
127
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:33:29 ID:twPCZVlw
俺の国を滅ぼした憎い敵であるはずなのに。彼女は俺の本懐を
遂げさせてくれたからな。勇者、魔法戦士、魔法使い、
後のことは頼む。」
武道家はそれだけいうと頭を垂れて力を失った。
128
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:33:48 ID:twPCZVlw
勇者「パーティーが一人減ってしまったな。・・」
魔法使い「これからどうするの?」
勇者「魔王は倒せねえ。パーティーは解散だ。」
パチン
魔法使い「腑抜けたの?武道家の戦いを無駄にするの?
勇者のあなたがあきらめてどうするの!」
129
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:34:12 ID:twPCZVlw
見かねた魔法戦士が間に入る。
魔法戦士「打倒魔王はあきらめない。しかしパーティーは一時解散しても
いいと思う。いまの状況では再戦しても勝機はない。俺はしばらく
メライカ国境の防衛線の部隊に傭兵として入るよ。そこで魔物の進行を
防ぐつもりだ。ついでにこれはと思うやつ見つけたら連れてくるよ。
130
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:34:33 ID:twPCZVlw
連絡はマジックメールにくれ。魔法使いにもらった文字が送られてくる
カード、離さず持っておくから。」
魔法使い「私は女神教の本部、法王庁へ行きメライカ国の成り立ちを独自に調べてみるわ。魔王と
メライカ国は特別な関係があるわ。魔王を倒すヒントが見つかるかも
しれない。勇者あなたはどうするの?」
131
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:35:01 ID:twPCZVlw
勇者「俺は、・・・俺は武道家を連れてくよ。あいつの家まで。
帰してやらないとな。」
魔法戦士・魔法使い「・・・」
魔法戦士「じゃあ、俺は行くとするか。」
魔法使い 「わたしもいくわ。」
魔法戦士・魔法使い「勇者、、、立ち直れよ、さいよ。」
132
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:35:20 ID:twPCZVlw
そういって魔法戦士と魔法使いは去っていった。
勇者「たとえ立ち直ったとして魔王を倒すことなど可能なのか?」
雨が降り出して来た。
勇者は立ち上がり武道家を背負った。
勇者「帰ろう。武道家。お前の家に。」
第一部決戦魔王城 完
133
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:38:55 ID:twPCZVlw
パッカパッカパッカ
魔法戦士「どうやらやつらを撒けたみたいだ。キマイラやオーガの集団に遭遇するとはついてない。それにしても魔王城からずいぶん離れた国境付近だぞ。ここは。
魔王の影響は日に日に増している?そうそう、お前には助けられたな。」ナデナデ
「ヒヒーン」
魔法戦士「しばらくすればメライカ国とイチャナ国をまたぐ雄大なカミモ川だ。それを上流に沿って進めばベチト山脈。陸上でのメライカ国とイチャナ国の主要なルートはベチト山脈内の峡谷にかぎられる。峡谷にはいくつかの砦がきずかれているがまずみえるのが虎の砦。魔物の進行を防ぐ前線だ。俺たちが目指す場所だ。半年ぶりになるが
あいつら元気にしてるかな。
行くぞ!ハイヤー」
パカッパカッパカッパカッ
134
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:39:16 ID:twPCZVlw
┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅
勇者「魔王にできることなら俺にもできるんじゃないかって 何故か思ったんだ。」
第二部国境前線
┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅
135
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:39:56 ID:twPCZVlw
ゴブリン「キヒヒヒ」ワラワラ
オーク「グヒヒ、」ズカズカ
見張り兵1「兵隊長!襲来です。ゴブリンとオーク合わせて50体はいるかと
思われます。」
兵隊長「よし、弓兵隊一陣二陣に別れて城壁の上で待機。」
ゴブリン「キヒヒヒ、」ワラワラ
オーク「グヒヒ、」ズカズカ
136
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:40:18 ID:twPCZVlw
兵隊長「弓兵一陣構え!」ギリギリッ
ゴブリン「キヒヒヒ、」ワラワラワラワラ
オーク「グヒヒ、」ズカズカズカズカ
兵隊長「まだだ、よくひきつけろ。」
ゴブリン「キヒヒヒ、」ワラワラワラワラワラワラ
オーク「グヒヒ、」ズカズカズカズカズカズカ
137
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:40:39 ID:twPCZVlw
兵隊長「放て!」ビュンビュンビュンビュン
ゴブリン「ギャヒー、」グサグサグサ
オーク「グハー、」ドスドスドス
兵隊長「第二陣、構え、放て!」ビュンビュンビュンビュン
ゴブリン「ギャヒー、」グサグサ
オーク「グハー、」ドスドス
138
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:41:00 ID:twPCZVlw
見張り兵1「ゴブリン、オーク、敗走していきます。」
兵隊長「弓兵戦闘態勢解除。第二波に備えて警戒体制維持。」
ドスン。ドスン。
ドスン。ドスン。
弓兵1「この地響きは、・・・嫌な予感がする。」
見張り兵1「隊長、ゴーレムです。ゴーレムが5体こちらに向かってます。
その後ろにゴブリンの集団がついてます。」
139
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:41:24 ID:twPCZVlw
兵士一同「ゴーレムが5体だと」ザワザワ
兵隊長「うろたえるな!まだ距離はある。バリスタの準備だ」
ゴーレム「ウォーーン」ドスンドスンドスンドスン
ゴブリン「ケケケククク」ワラワラワラワラ
弓兵2「バリスタ全5門配置出来ました。」
140
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:41:45 ID:twPCZVlw
兵隊長「よし。指示あるまで全員待機。
オレは騎馬隊を呼んでくる。」
弓兵3「聖騎士殿のところか。あのお方はプライドが高い。こちらから伺わねば機嫌を損なうだろう。」
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141
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:42:06 ID:twPCZVlw
兵隊長「聖騎士殿、敵の襲来です。」
聖騎士「兵隊長、それは騎馬隊を呼ぶほどの脅威なのか?」
兵隊長「は。ゴーレム5体がゴブリンどもを引き連れて迫っています。バリスタ5門で
撃破できるかどうか。・・・騎馬隊のお力をお貸しください。」
聖騎士「ほう。われらならそれぐらい、蹴散らすこともかのうであろう。」
142
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:42:27 ID:twPCZVlw
兵隊長「は。つきましてはバリスタで倒しきれなかった敵の掃討をお願いしたいのです。」
聖騎士「我らに討ち漏らしの掃除を頼むとはな。」
兵隊長「は。どうか我らの役目は果たさせてください。」
聖騎士「よかろう。バリスタの威力は承知している。我らがゴーレムの足止めを
してやろう。ゴーレムのとどめはお前たちが行えばよい。」
兵隊長「は。ありがとうございます。」
143
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:42:50 ID:twPCZVlw
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見張り兵1「兵隊長」
兵隊長「騎馬隊の協力を取り付けた。彼らがゴーレムの足止めを行う。
俺たちがゴーレムをしとめるぞ。一体に攻撃を集中する。一体ずつ
倒していくぞ。」
弓兵1「了解です。バリスタ5門装填完了済みです。」
兵隊長「よし。右端のゴーレムにバリスタ5門の狙いをつけろ。」
144
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:43:10 ID:twPCZVlw
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聖騎士「門兵!騎馬隊は敵のせん滅のために出撃する。開門せよ。
我らが出撃後閉門せよ!」
門兵達「は。聖騎士殿お気をつけて。騎馬隊が出撃する、開門ー-!」ギーーギーーギーー
騎馬兵1「門兵1、受け取れ」パサ
ドサ 門兵1「このお金は?」
145
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:43:31 ID:twPCZVlw
騎馬兵1「貴様の娘には楽しませてもらったからな」
門兵1「娘は妊娠しています。誰の子かわかりません。まさか。」
騎馬兵1「そんなことは知らぬ。淫乱な女のことなどな ははは」
パカッパカッパカッ
146
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:43:53 ID:twPCZVlw
門兵1「ちくしょう、俺たちを馬鹿にしやがって。身分の低いものには何をしても
いいとでもいうのか。必ず、必ず仕返ししてやるぞ。」
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147
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:44:15 ID:twPCZVlw
聖騎士「騎馬隊諸君。門を抜けた後5部隊に別れて各自ゴーレムの足に
槍を突き刺せ。そのさい2名で行動せよ。一人はけん制にまわれ。
刺したのち離脱してゴブリンを蹴散らせ。出撃だ。各自
武勇を上げよ!」
騎馬隊「おおー-!」ヒヒーン、パッカパッカパッカパッカ
148
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:44:36 ID:twPCZVlw
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見張り兵1「兵隊長、騎馬隊が出撃しました。」
兵隊長「よし。援護するぞ。上からの攻撃と下からの攻撃でやつらの
思考を分散させるんだ。バリスタ発射」ビュンビュンビュンビュン
149
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:44:56 ID:twPCZVlw
ドスドスドス
ゴーレム「ウォーーン」
兵隊長「バリスタ装填急げー」
弓兵隊「せーのっせーのっ」グルングルングルン
騎馬兵2「矢がささった奴をねらうぞ!」
ゴーレム「ウォーーン」ブーン
150
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:45:17 ID:twPCZVlw
騎馬兵2「うわっあぶない」ひらり
騎馬兵2「あの腕の払いでなぎ倒されたら一発でお陀仏だ。」グサ
騎馬兵2「よし。ゴーレムにしっかり槍を突き刺したな。俺たちは離脱だ。
ゴブリンを蹴散らすんだ。」
聖騎士「騎馬隊、彼らの要領で次々に足を狙え。足を止めるぞ。」
弓兵「バリスタ、ゴーレムに狙いさだめました。」
151
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:45:38 ID:twPCZVlw
兵隊長「騎馬隊が周りにいないか確認しろ。」
見張り兵1「騎馬隊周りにいません。」
兵隊長「バリスタ5門、発射」ビュンビュン
ドスドスドス
ゴーレム「ウォーーン」バターーン
兵隊長「一体倒したか。次いくぞ。装填急げー」
弓兵隊「せーのっせーのっ」グルングルングルン
152
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:45:59 ID:twPCZVlw
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グサ
聖騎士「我らで最後だ。立っているゴーレムはいま私が槍をさしたこの一体。ゴブリンもうろたえている。旗手よ旗を」
旗手「は。」
聖騎士「騎馬隊よ、ゴブリンを追い払いつつこの旗のもとへ集え。ゴーレムのせん滅を
見とどけしだい凱旋する。」
153
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:46:20 ID:twPCZVlw
兵隊長「弓兵隊、最後の一体に狙いをつけろ。まだ気を抜くなよ。
バリスタ発射」
ドスドスドス
ゴーレム「ウォーーン」バターーン
ゴブリン「アワ?アワワワ」カサカサカサ
見張り兵1「ゴーレム5体せん滅、ゴブリンも旗色悪しと敗走しています。」
154
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:46:41 ID:twPCZVlw
兵隊長「ふう、なんとかなったか。弓兵戦闘態勢解除、警戒態勢維持。
一刻たって何もなければ半分は騎馬隊の出迎えだ。それから連絡兵、
倉から樽をたくさんだすように手配してくれ。」
連絡兵「は。」
弓兵2「ってことは?」
兵隊長「ああ、今晩は飲んでくれ。」
見張り兵「しばらくぶりの酒だー。」
155
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:47:03 ID:twPCZVlw
弓兵3「お前は夜も当番だろ。ここから離れられないだろ。」
見張り兵1「そんなー。隊長なんとかしてくださいよー」
兵隊長「あとで持ってってやる。しんぱいするな。」
156
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:47:22 ID:twPCZVlw
見張り兵1「さすが隊長。たくさん持ってきてくださいよ。夜の見張りは冷えますから。」
兵隊長「お前もいうようになったな。」
弓兵1「よかったな」ははは
見張り兵1「!隊長、まってください。倒れたゴーレム周辺の様子が変です。」
兵隊長「なんだ。一体が起き上がったぞ。まだ生きているのがいたのか。
弓兵バリスタ装填だ。」
157
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:47:45 ID:twPCZVlw
弓兵隊「せーのっせーのっ」グルングルングルン
ゴーレム「ウォーーーーン」ボロンボロン
見張り兵1「あいつ体の岩石をパージ(分離)してるぞ。
ゴーレム「ウォーーーーン」ザザザザザザ
見張り兵1「奴の体に他のゴーレムの岩石がくっついていく。傷がついてない岩石をあつめてるのか?」
158
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:48:04 ID:twPCZVlw
弓兵1「バリスタ装填しました。」
兵隊長「よし、バリスタ発射」
ゴーレム「ウォーーーーン」ちくちくちく
弓兵1「だめです。先ほどより岩石が分厚く奥まで通りません。」
兵隊長「あきらめるな。バリスタ装填いそげ!」
弓兵隊「せーのっせーのっ」グルングルングルン
159
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:48:25 ID:twPCZVlw
聖騎士「生き残りのゴーレムがいたか。しかし先ほどより一回りでかいな。」
騎馬隊「バリスタの矢も通じてないようです。我々の武器もつうようするかどうか」
聖騎士「よし。私が行こう。騎馬隊はさきほどのゴブリンどもを警戒しつつ
ここで待機」
聖騎士「ゴーレム、私が相手だ。岩石と岩石の隙間を狙えば!」パカッパカッ
160
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:48:45 ID:twPCZVlw
聖騎士「聖剣技ホーリースラッシュ!」スパッ
ゴーレム「ウォーーーーン」ズサリ
聖騎士「まずは片腕を切断できたか、しかし思ったより岩石との隙間はない。私の
この剣では岩石を削るには骨が折れそうだ」
ゴーレム「ウォーーン」ブーン
161
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:49:05 ID:twPCZVlw
聖騎士「くっ回避しつつ一時離脱だ。」パカッパカッ
兵隊長「バリスタ発射」
ゴーレム「ウォーーーーン」ちくちくちく
兵隊長「やはり、だめか。」
見張り兵1「兵隊長、馬を走らせて一人ゴーレムに向かっています。」
162
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:49:24 ID:twPCZVlw
兵隊長「聖騎士殿意外にか?ん、あの大剣、傭兵殿か?」
弓兵隊「傭兵殿がここに?傭兵殿は勇者と共に行ったはずでは」ザワザワ
兵隊長「おれにもわからん。・・・とにかくバリスタ装填いそげ!」
弓兵隊「了解」「せーのっせーのっ」グルングルングルン
魔法戦士「聖騎士!」パカッパカッ
163
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:49:44 ID:twPCZVlw
聖騎士「!傭兵、お前が何故ここに?」
魔法戦士「それはあとだ。とりあえずこいつをどうにかするぞ。おれが
岩石を砕く、おまえは中身を狙え」
聖騎士「くっ分かった。」
魔法戦士「この大剣を思いっきり振り下ろして岩石を砕き落としてやるぜ。
うおりゃー」ブルン
164
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:50:04 ID:twPCZVlw
ゴーレム「ウォーーン」ガシャーン
魔法戦士「もういっちょうー」ブルン
ゴーレム「ウォーーン」ガシャーン
聖騎士「ここだ」ザシュ
ゴーレム「ウォーーン」グサリ
ゴーレム「ウォーーン」ブーン
165
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:50:23 ID:twPCZVlw
ヒラリ 聖騎士「傭兵ゴーレムから離れるぞ」
魔法戦士「オウ」
兵隊長「バリスタ発射」
ゴーレム「ウォーーーーン」グサグサ
魔法戦士「もう一度攻撃だ。いくぞ」
166
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:50:43 ID:twPCZVlw
聖騎士「お前にいわれずともそのつもりだ。」
魔法戦士「うおりゃー」ブルン
聖騎士「ここだ」ザシュ
ゴーレム「ウォーーーーン」スパーン
聖騎士「手ごたえあり、左足をきったぞ。これでまともに
うごけないはず。」
167
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:51:03 ID:twPCZVlw
兵隊長「バリスタ発射」
ゴーレム「ウォーーン」ドスドスドス
兵隊長「効いたか、動きが止まったぞ。」
魔法戦士・聖騎士「ダメ押しだ」
魔法戦士「脳天割り!」、聖騎士「脳天突き!」
ゴーレム「ウォーーン」バターン
168
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:51:23 ID:twPCZVlw
聖騎士「岩石がほかのゴーレム同様に剥がれ落ち崩れた。
これで立ち上がることはないはず。」
魔法戦士「ああ」
騎馬兵4「聖騎士殿」パカッパカッ
騎馬兵4「聖騎士殿お見事でした。そして傭兵殿も。
お二人が一番の活躍でしたぞ。もう辺りには敵はいません。
さあ凱旋しましょう。」
169
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:51:53 ID:twPCZVlw
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兵隊長「聖騎士殿、騎馬隊一同みごとな活躍でした。新たな武功を
立てられましたな。酒を用意しました。門の中へ凱旋し今晩は酒で
満たしてください。そして傭兵殿も加勢感謝します。まさに天の助け
でした。中にはいり酒を飲んでください。」
170
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:52:13 ID:twPCZVlw
弓兵隊、歩兵隊「傭兵殿おかえりなさい。」
騎馬隊「傭兵殿しばらくでした。」
聖騎士「待て!この者を門へいれるな!」
兵隊長「聖騎士殿いかがされました?」
聖騎士「この者が傭兵であるかはまだわからん。」
171
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:52:33 ID:twPCZVlw
兵隊長「といわれますと?」
聖騎士「魔物はわれわれが思っている以上に狡猾だ。この者は
まものが化けているかもしれない。」
魔法戦士「聖騎士、俺は俺だ。魔物ではない。」
聖騎士「それを確かめてやろう。剣を抜け」
魔法戦士「待て、なんの真似だ。」
172
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:52:53 ID:twPCZVlw
聖騎士「抜かぬのならぬかせてやろう。はあ」ザシュ
ヒラリ 魔法戦士「うお、本気か」スチャ
魔法戦士(今の攻撃、本気で心臓を狙っていたぞ。どういうつもりだ
ほんとうに魔物だと思っているのか?」
聖騎士「忌々しい魔物め、わが剣を受けよ!」
173
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:53:13 ID:twPCZVlw
カキーン 魔法戦士(聖騎士の剣を振る速度は早く狙いは正確だ。防御に徹しても反撃に転じなけばやられる!」
魔法戦士「まて、おれは魔物じゃない。」ヒラリ
聖騎士「ならば何故おまえはここにいる。勇者と魔王を倒しに行ったのではないのか?」
ザシュ
カキーン 魔法戦士「魔王は強大だ。戦ってみて策が必要だと分かった。いまその策を
仲間が考えている。その間俺はすこしでも俺の力を役立てようとここに来た。」
174
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:53:31 ID:twPCZVlw
聖騎士「魔王を倒せぬ力がここで必要だとでも?魔物め、我らを甘くみおって!」ザシュ
魔法戦士「・・・魔王は倒す。だが対策が必要だ。」カキン、ブン
聖騎士「口が達者な魔物だ。」ヒラリ
聖騎士「我が聖剣技で成敗してくれる。女神よ我が剣に聖なる力を宿したまえ、
神聖魔法付与、ホーリースラッシュ!」
175
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:53:50 ID:twPCZVlw
魔法戦士「っ極大火炎魔法付与、火炎漸!」
ガチーン 魔法戦士「このままつばぜり合いをつづけるか。力押しなら
おれに分がある。」
聖騎士「・・・ふっ」スッ
聖騎士「その力任せでがさつで少しも洗練されてない剣技、どうやら魔物が
化けているのではないらしい。」
176
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:54:10 ID:twPCZVlw
魔法戦士「分かってくれたか。」
聖騎士「行くぞ。騎馬隊。馬に乗って凱旋だ。」
兵隊長「傭兵殿、誤解がとけて何よりでした。さああなたも中へ。
われらも聞きたいことがあります。」
魔法戦士「そうだな。お前らにも疑念というか疑問があるかもしれない。
答えらることは答えてやるつもりだ。」
177
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:54:31 ID:twPCZVlw
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llllll
魔法戦士「魔王はこれまでに死んだ生き物全ての怒りや後悔みたいな負の力を
取り込んで力に変えられる。勇者はその反対にいま生きているものの希望や
幸せを取り込んで力に変えられる。だから圧倒的に魔王の力の方が強いんだ。」
178
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:54:52 ID:twPCZVlw
兵隊長「なるほど、それでそれを覆す方法をいま探しているわけですね。」
魔法戦士「ああ、お前らには苦労をかける。国には何年帰ってないんだ?」
兵隊長「かれこれ5年になります。3年が任期でしたが後3年やってくれと頼まれましてね。誤解しないでくださいよ。もらえるものはもらっているんです。士官としての
キャリアにもなります。俺が死んだとしても遺族年金はありますし、誰かがここで守らなければならないんです。それは母も妻も子供もわかっているはず」
179
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:55:12 ID:twPCZVlw
魔法戦士「あんたも大きなものをせおっているんだな。」
兵隊長「オレだけじゃありませんよ。」ちらっ
ー-----弓兵、歩兵「今回も、全くやばかったな。お互い生き残ったことに乾杯だ。
ー-----ハハハ」ガヤガヤ
魔法戦士「そうだな。」
180
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:55:31 ID:twPCZVlw
魔法戦士「おれもしばらくここにいる。
策を得たら連絡がくることになってるんだ。それまでやっかいになるぜ。」
兵隊長「傭兵殿がいてくれたら心強い。」
弓兵1「なんだと、もういちど行ってみろ!」
181
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:55:50 ID:twPCZVlw
騎馬兵1「いってやるよ。お前らみたいな臆病者が気安く私に
なれなれしくするな。勘違いするなよ。城壁の安全な処から
弓を飛ばしてるお前らと直接敵と命のやり取りをしている
我々では立場が違う。口の利き方に気をつけろ。」
弓兵1「俺たちだって白兵戦の際には命を駆けて戦う覚悟はある。」
騎馬兵1「じゃあ、このナイフを拾って抜いてみろ。」ポイ
182
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:56:09 ID:twPCZVlw
騎馬兵1「お前が臆病者じゃないかみてやるよ。」
弓兵1「!」
騎馬兵1「どうした。抜いてみろよ。臆病者が。お前など
いざというときなんの役にもたたないくずだ。おおかた
国でも仕事にあぶれてこの砦に来たんだろう。役立たずを
処分する絶好の場所だからな。前線は。」
弓兵1「なんだと。コノヤロー」ジャキッ
183
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:56:29 ID:twPCZVlw
兵隊長「どうした。ナイフをしまえ。弓兵1」
弓兵1「兵隊長。こいつがこいつが俺にナイフをぬかせたんだ。」
騎馬兵1「兵隊長、どうやらあなたは兵のしつけがなってないようですな。
彼が私を辱めたため立場の違いを教えたのですが、彼はそれが分からず
暴力をふるおうとしたのです。」
184
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:56:48 ID:twPCZVlw
弓兵1「なんだと。ナイフを抜くように挑発したのはおまえじゃないか!」
兵隊長「弓兵1、ナイフをしまえ。騎馬兵殿申し訳ない。弓兵は酒によって
気分が高揚し普段より大きな態度を取ってしまったようです。私から
お詫びします。」
騎馬兵1「しかし公の場でナイフをぬいたのはどうするのですか?」
185
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/02/27(日) 22:57:07 ID:twPCZVlw
兵隊長「弓兵1、2日間の営倉入り、飯抜き水のみだ。頭を冷やせ。」
弓兵1「なぜですか?何故おれだけ。あいつはなんでとがめられないんですか?
納得できません。」
歩兵1「俺も一部始終を見ていましたが納得できません。」
弓兵隊「そうだ。なっとくできないぞ。」ガヤガヤ
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