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男「年上が好き?」 座敷童「……ふむ?」

1以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:26:42 ID:w/nqaWxM
あまり板全体に動きがないみたいなので枯れ木も山の賑わいとばかりに投下

かつて 男「年上が好き」 座敷童「…ふむ」 というスレで自分が書いていた分を(1ではない)
加筆修正しつつ上げていって、出来れば当時書ききれなかった所まで書いていければと

2以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:28:58 ID:w/nqaWxM
男「ねぇ、ワラシ姉ぇって年上が好きなの?」

座敷童「……んむ?」

男「だからさぁ、ワラシ姉ぇの好きなタイプだってば」

座敷童「……どうしたんじゃ? 藪から棒に、その様な」

男「べ、別に〜? なんとなくだよ、なんとなく! 」

座敷童「ならば、その様な事は別にどうでも……」

少年「えぇ〜! 良いじゃん良いじゃん!なぁ〜! 教えろよ〜、ワラシ姉ぇ〜」

座敷童「……むぅ」

3以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:33:14 ID:w/nqaWxM
男「ねぇねぇ〜! 別に減るもんじゃ無いんだしさ〜? ここはビシッと!」

座敷童「……はぁ……分かった、そこまで言うなら教えてもやっても良かろう」

男「えっ! ホントに!?」

座敷童「た・だ・し……お主の好みのたいぷ、とやらを聞かせてくれるのならば、な?」

男「は? ……うぇ!? っな! 何それ! ワケワカメなんだけど!」

座敷童「ふん……その様な事を人に尋ねるのならば、先ずは己から語るのが礼儀じゃろ」

男「は、はぁ〜〜っ? そんなレーギとか知りませんよ〜っだ」

座敷童「ふん……ならば、儂もお主に教えてやる義理はないのぅ?」

4以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:35:49 ID:w/nqaWxM
男「ひ、ヒキョーだぞ、そんなの! 」

座敷童「何が卑怯なものか、聞きたければホレ、お主のたいぷを言えば良かろう」

男「そっ、それは……っ」

座敷童「おやおや、どうしたんじゃ? 顔が夕日の様ではないか?」

座敷童「 可笑しいのぅ、まだ日暮れには早い筈じゃが……いつの間にか秋になっておったかのぅ?」

男「〜〜〜〜〜〜〜〜っ」 プルプルプルプル

男「ばっ……バァ〜〜カ!! 秋なわけないだろ! このっオカッパババァ! 」

座敷童「む……女子に向かって婆とは失礼な」

5以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:38:17 ID:w/nqaWxM
男「うっせー! 「ワシ」とか「ノジャ」とか田舎のバーちゃんでも言ってなかったもんな!」

男「田舎のバーちゃんよりババくさいんだから、ババァで良いんだよ〜っだ!」 ベーッ

座敷童「ほほぅ、そうかそうか……成る程、お主の思っていることはよぉ〜く分かった」

座敷童「さて、それで……言いたいことはそれで終いか……小僧?」 ゴゴゴゴゴッ

男「ひぃっ!?」

座敷童「実は儂もな、お主の礼節に欠ける言動には予てから思う所が有ったが」 ジリッ

座敷童「子どもの時分には仕方なしと大目に見ておれば……」 ジリッ

男「ま、ままままっ、まっ、ごっゴメッ」 ガタガタガタ

6以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:40:10 ID:w/nqaWxM
座敷童「今日という今日は赦さぬ!! 裸にひん剥いてじゃんぐるじむに吊るしてくれようぞ!!」 ザザッ

男「ご! ゴメンなさぁ〜〜〜いっ!!」 ダダダダッ

座敷童「こらっ! 待たぬか! 待てと申すにこのうつけ者が〜っ!」 ザザザザッ

男「うわぁ〜〜〜〜ん……」 ダダダダッ...

座敷童「この〜〜〜〜っ……全く……あやつめ、逃げ足だけは一丁前じゃな」

座敷童「……いや、一丁前なのはそれだけでは無いやもしれんな」

座敷童「ふんっ、小童が生意気にも色気付きおってからに……全く」

座敷童「……微笑ましい限りじゃわい」

7以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:42:07 ID:w/nqaWxM
・・・

男「……」 コソコソ キョロキョロ

座敷童「何じゃお主、戻ってきおったのか」 ポンッ

男「んひゃぃっ!? んなっ、えっ、まっ! うぇぇっ!?」 アタフタ

座敷童「……なんじゃ、鳩が豆鉄砲を鼻の穴に詰め込まれたみたいな顔をしてからに」

男「ど、どんな顔だよそれっ! そんな顔してないしっ!」

男「って言うか、いきなり後ろから出て来て声かけられたら、普通はビックリするっての!」

座敷童「はて、そんなもんかの? まぁ、お主程の肝っ玉の小ささの者ならば、そうじゃろうなぁ」

8以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:43:03 ID:w/nqaWxM
男「……えっと……きもったま? が小さい?」

座敷童「……ぁ〜……そうか、うむ……つまりじゃな、お主は怖がりじゃと言いたい訳じゃな」

男「……こ……怖がりじゃねぇしっ! 全然怖いのとか平気だしっ!」

座敷童「ほっほ〜う? そうかそうか、そうじゃったか成る程成る程ぉ」

座敷童「それはそうと、実は先ほど見事な逃げっぷりの男の子を目にしてのぉ? あれ程の逃げ足は誠に久しぶりじゃった」

座敷童「しかし、はて……アレは確かいま儂の目の前にいる者の様であったと記憶しているのじゃが……どうじゃったかのぉ?」

男「〜〜〜〜〜〜っ」 プルプルプル

座敷童「……なんぞ言いたいことでも有るようなら、言ってみるが良い」

9以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:44:49 ID:w/nqaWxM
男「…………ケダシ」 ボソッ

座敷童「んっ? なんじゃ? もっと大きな声で言わんと聞こえんのじゃがのぅ?」

少年「……サッキハ オナカガ スイタカラ ヒルメシ タベニ カエッタ ダケダシ」 ボソボソ

座敷童「……」

少年「……」

……………

座敷童「成る程ぉ〜!そうじゃったかぁ〜確かにぃ〜? 昼餉の為ならばぁ〜仕方がないのぉ〜?」 ニッコリ

少年「……あぁぁぁああぁぁあぁぁああ!!!」 ドダダダッ! ガンッガンッガンッガンッガンッ!

10以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:46:18 ID:w/nqaWxM
座敷童「おやおや〜? 大声を出して滑り台に駆け登ったりして、どうしたのじゃ〜?」

男「……」

座敷童「……おーい、聞こえてるのは分かってるんじゃぞ〜、返事をせ〜い」

男「……」 プイッ

座敷童「……ホレ、なにか言ったらどうじゃ」

男「……」

座敷童「……………むぅ」

男「……」

11以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:47:26 ID:w/nqaWxM
……フワッ……ピトッ

男「!?」 ビクッ

座敷童「済まぬ、少し……調子に乗りすぎてしまったようじゃ」

座敷童「お主の反応に釣られて、つい……いや、違う……儂が言いたいのはそういう事では無くってじゃな?」

男「……」

座敷童「臆病者呼ばわりしたこと、心から謝る……じゃから、のう? 」

男「……」

座敷童「……許してくれぬか? その……本当に、大人気ないことをしてし」

男「……〜〜〜〜っ!」 ダカッ ズササササーッ!

12以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:50:04 ID:w/nqaWxM
座敷童「まっ……なっ!? こ、コラっ! 待たぬかっ、話をっ最後まで!」

男「……っ」クルッ ガッガッガッ!

座敷童「ぬあっ!? うあっ、待っ! ぶ、ぶつかるっ!」 ズルルッ

男「……っ」 ドフッ
座敷童「ふぎっ!」

座敷童「……ぅぅ……こ、こら! 急に滑り台を逆走しては危ないじゃろうg」

男「……ごめん、なさい」 ポツリ

座敷童「……ぬあ?」

男「っ、だから…………オカッパ、とか……ババァ、とか……そういうの」

13以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:51:19 ID:w/nqaWxM
座敷童「……お主ひょっとして、それを言うために戻っ」

男「……っ! はい! おあいこ! コレでお互いあ〜やまった〜!」

座敷童「うおっ! こ、これ! 急に退いては危ないじゃろがっ」 ズルルッズリッ

男「へんっ! 滑り台もまともに滑れないのが悪いんだよっ! 下手ッピ!」

座敷童「……ぬっ?」

男「それとそれとっ……大人気ないとか、そう言うのはもっと大人っぽくなってから言え! チンチクリ〜ン!」 ベーッ

座敷童「ち、ちんちく……こっ……い……つぅ〜〜……」 フルフル

男「はいっ、小鬼さ〜んこっちら〜! 手〜のな〜る方〜へ〜」 ペチペチ

ブチッ?

14以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:52:37 ID:w/nqaWxM
座敷童「こんのっ、クソガキャア!! 泣かす! 全力で泣かしたらぁぁぁぁっ!」 ザザザザザザッ

少年「や〜いノロマ〜! 捕まえられるもんなら捕まえてみ……えっ、ちょっ、早っ!? まっ、タンマタンマタンマ〜〜っ!!」 ダダダダダッ

座敷童「」 シュタタタタタタタッ!

少年「怖い! 無言で全力疾走とか怖いから! わ、わあぁぁあぁあああぁ!!」 ダダダダダッ

……ギャーギャー……ヒィー……

・・・・・

・・・



15以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:54:11 ID:w/nqaWxM
男「」 ゼェハァゼェハァ

座敷童「」 ゼェハァゼェハァ

男「……あ〜……疲れた……こんなに走ったの、久しぶりかも」 ゼェハァ

座敷童「……ふん……この程度で音をあげるとは……まだまだじゃの」 ゼェハァ

男「そんなこと言って……ワラシ姉ぇも……バテてるじゃん」 ハァハァ

座敷童「儂は女子じゃぞ……男の子の体力と……一緒にするでないわ」 フゥフゥ

男「……やっぱり歳なn」

座敷童「あ?」

男「なんでもありませんごめんなさい」

16以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:57:19 ID:w/nqaWxM
……カァー カァー カァー……

男「……あ、時間……えっと……あぁ、もうこんな時間かぁ」

座敷童「む? ……そうか、もう……そんな時間になるんじゃな」

男「うん、そろそろ戻らないと……先に帰って来ちゃったらメンドーだし」

座敷童「……そうか……うむ、そうじゃな」

男「それじゃあ、ボ…オレ帰るけど、ワラシ姉ぇは?」

座敷童「そうじゃな、うむ……儂は、もう一休みしてから帰ろうかの」

17以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 22:58:22 ID:w/nqaWxM
男「そっか……それじゃあ、バイバイ」

座敷童「うむ……じゃあの」

……ザッザッザッ……クルッ

男「……ワラシ姉ぇ!」

座敷童「……? なんじゃ? 何か忘れ物でも」

男「……また明日!」 ブンブン

座敷童「……! うむ、また明日……じゃな」 フリフリ

男「……〜〜〜〜っ、じゃ……じゃあ〜な!」 タッタッタッ...

座敷童「……また明日……か……ふふふっ」

……スゥ……

18以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 23:08:40 ID:w/nqaWxM
分かりづらい部分を唐突に解説

舞台→公園
・ブランコや滑り台など定番どころの遊具がそこそこ設置されている、割と広い

人物
・男……9〜10歳くらい 背丈は歳相応
・座敷童……外見年齢11〜12歳くらい 背丈は少し小さめ
・男と座敷童は別の家に住んでいる


所々で少年が登場してますが男に脳内変換お願いします

19以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/29(土) 23:15:08 ID:w/nqaWxM
ちなみに見てくれてる人がいたら元スレよろしくお題を投げていただいたり

何だったら別の男と座敷童のSSをここで書いていっていただければと

20以下、名無しが深夜にお送りします:2022/02/12(土) 00:55:48 ID:phTPRonE
よかった!おつ

22以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 22:39:40 ID:6j6Hww3I
座敷童「……」 ジーッ

男「あっ、ワラシ姉ぇ! おっはよ〜」 タッタッタ

座敷童「ん? あぁ、お主か……お早う、と言うには些か日が高いようじゃがの」

男「え〜? まだ11時ちょいだしオハヨウでしょ?」

座敷童「いいや、11時を過ぎたなら『こんにちは』が適当じゃろうな」

男「別に良いじゃん、そんなのどっちでもさ〜? ワラシ姉ぇは細かいなぁ〜」

男「それよりそれより! そんな所でしゃがんで、なに見てんの?」

座敷童「む? あぁ、少しばかり珍しいモノを見つけてのぅ」

23以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 22:49:44 ID:6j6Hww3I
男「へ〜、なになにっ? どんな……って、なにコレ? 穴?」

座敷童「ふむ、やはり見たことが無いか? これはの、蟻地獄の巣じゃな」

男「へ? アリジゴク? アリジゴクって……あのアリジゴク?」

座敷童「別の蟻地獄がおるのかは知らんが、恐らくお主が思い浮かべたモノであってるじゃろ」

座敷童「昔に居ついていた家の軒先には、よぅ居ったんじゃがのぅ」

座敷童「此方に来てからはトンと見かけなんだが……やはり、居る所には居るんじゃのぅ」

男「へ〜……でもワラシ姉ぇ? 穴はあるけど何も居なくない?」

座敷童「うむ、恐らくは穴の奥に引っ込んでおるんじゃろうな……どれ」 ゴソゴソ

24以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 22:54:22 ID:6j6Hww3I
男「? どうしたの? ……って、シャベル?」

座敷童「ふふふ、こんな事もあろーかと用意してあったのじゃ」

男「……そんなの袖の中に入れてバッチくない?」

座敷童「む、ばっちい事なぞないぞ? 何せこれは買いたてほやほやの新品じゃからの」

男「…………へ〜」

座敷童「というのも、『砂場で遊ぶなら有った方が良いでしょう』とな? この前、彼奴が一通り買ってきたのじゃ」

座敷童「全く、彼奴もあれで中々……色合いも儂の好みの物を選んでくるあたりは流石よの」

男「…………それで? ソレ使ってどうするのさ」

25以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 22:56:56 ID:6j6Hww3I
座敷童「ん? あぁ、それは勿論……こうじゃ」 ザクッ

男「えっ、なに? 生き埋めにしちゃうの?」

座敷童「どうしてそうなるんじゃ! 違うわい、良いか? こうするとじゃな」 ザックザック

男「……?」

座敷童「さら、さら、さら……っと、ほれ出てきたのじゃ」 スッ

男「出てきたって、えっ? もしかして、コレが?」

座敷童「うむ、蟻地獄で相違ない」

男「うへ〜……なんか思ったより小さいや」

26以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 22:58:36 ID:6j6Hww3I
蟻地獄「」 シーン

男「……ねぇ、ワラシ姉ぇ?」

座敷童「む? なんじゃ?」

男「なんかコイツぜんっぜん動かないけど……ひょっとして、死んじゃってるんじゃ」

座敷童「あぁ心配するでない、これはあれじゃ……死んだふりじゃ」

男「えっ、アリジゴクって死んだフリなんかするのっ!?」

座敷童「そんなに驚くような事でもあるまい? 死んだふり位、天道虫もするじゃろう?」

男「え〜? そうかもだけど、なんだかイメージと違うっていうか」

27以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 22:59:41 ID:6j6Hww3I
座敷童「いめーじ……のう?」

男「何ていうかさ? もっとこう、強そうっていうか、凶暴? な感じだとばっかり」

座敷童「ふむ一理あるの……ならばほれ、もっと近う寄って見るが良い」 ズイ

男「えっ、別に良いよそんなのキモチワルイし」

座敷童「むっ、何じゃお主もしや……男の子の癖に虫が苦手なのかの?」

男「そっ! ……そんなことないし、別にヘーキだし」 タジッ

座敷童「……ならば、何の問題も無かろう? ほれほれ」 ニヨリ

男「〜〜〜っ……投げつけたりするのはナシだからね」

28以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 23:01:03 ID:6j6Hww3I
座敷童「安心せい、戯れに生き物を弄ぶ事などせぬよ」

男「いや、別にアリジゴクの心配をしてる訳じゃ……まぁ良いけど」

男「それで? 寄って見たけど、何なの?」

座敷童「うむ、ほれこの顔の辺りを見てみよ……どう思う?」

男「へ? 顔の辺り? …………?」

蟻地獄「」 シーン

男(思ってたよりは小さいけど、こうして間近で見るとキバの感じとか色々と強そうに見えなくも……)

男「って! 強いとか凶暴そうとか以前にキモチワルイだけだってこれ!」

29以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 23:02:09 ID:6j6Hww3I
座敷童「はあぁ? なんじゃお主、いきなり訳の分からぬことを叫びおって」

少年「へっ? 訳の分からないことって……フツーにキモチワルイでしょソレ」

座敷童「えっ」

少年「えっ」

蟻地獄「ナニソレヒドイ」

少年「!?」

座敷童「むぅ……どうやら、お主との間に決定的な意見の齟齬があるようじゃな……嘆かわしい」 ハァ

少年「へっ? あ、うん……あ、あれ? ソイツ今なんか……あれ???」

30以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 23:04:50 ID:6j6Hww3I
座敷童「なんじゃ? 何ぞおかしな事でもあったかの?」

男「えっ、いやだから今ソイツがっ!」

座敷童「そいつ?」

蟻地獄「」 シーン

男「……あ……あれぇ?」

座敷童「よく分からぬが……まぁ何かの気のせいじゃろ、そんな事よりも今は此方のが重要じゃ」

男「……まぁ、良いけど……それじゃあ何? ワラシ姉ぇはソイツの事どう思ってるのさ」

座敷童「やれやれ、言わずとも分かろうものを……だがそうじゃな、敢えて言うならばそう、『ぎゃっぷ萌え』とでも言おうかの」 フフン

31以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 23:06:53 ID:6j6Hww3I
男「…………………………は?」

座敷童「……ぬ? なんじゃ、その顔は? 狐が狸に化かされた様な顔をしおって」

男「あ、いや……ワラシ姉ぇの口からそんな単語が出ると思わなかったから」

座敷童「見縊って貰っては困るのう……確かに見た目こそ今時分の物ではないが」

座敷童「だからと言って、儂が世情や流行りに疎いと思うのは大間違いじゃ」 フフン

男「…………あっそう」

座敷童「兎に角、今はその事は置いておくとしてじゃ」

座敷童「もう一度じゃ! もう一度よぉ〜〜っく見つめてみるが良い!」 ズイッ

男「え〜? またぁ? …………これで最後だからね?」

32以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 23:09:08 ID:6j6Hww3I
蟻地獄「」 シーン

男(何度見てもキモチワルイとしか思えないんだよなぁ)

座敷童「……どうじゃ? 分かったかの?」

男(ワラシ姉ぇのこの感じ……分かんないとかヘタに言えないよなぁ)

男「……あ〜……そのぉ……」

座敷童「……」

男「……お、思ってたより大人しくて、その……こ、この辺とか丸っこくて意外とカワイイ、かも?」 ダラダラ

座敷童「…………ほう? 成る程、成る程……其れが、お主の答えじゃな?」

33以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 23:10:41 ID:6j6Hww3I
男「そっ……そうだけど?」

男(この感じは……ダメっぽい?)

座敷童「ふむ……頭の方を見よと言うたのに、違う所を見ておったのは何じゃが」

座敷童「しかし、目の付け所としては悪くない! お主も中々に分かっておるでは無いか」 ニコッ

男「」 ドキンッ

座敷童「しかし儂としてはじゃな、此奴の凶悪そうな牙の傍で輝く円らな瞳の可愛らしさにこそ注目すべしと思うのじゃ」

男「」 ポケー

座敷童「それとじゃな、こうして多少の砂と一緒に掌の上に載せてやると 砂に潜ろうとするのじゃが……む?」

34以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 23:11:54 ID:6j6Hww3I
男「」 ポケー

座敷童「……」 サッサッ

男「」 ポケー

座敷童「ふむ……せいっ!!」 ベチッ

男「あだっ!? な、なななななっ何っ!? 」

座敷童「これ、人の話の途中で何を惚けておる」

男「うえっ!? そ、そんな事ないし! 話なら、えっと ちゃんと聞いてたから!」

座敷童「……ほぉ〜?」

35以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 23:14:48 ID:6j6Hww3I
男「ホントだって! えっと〜……目がカワイイって話、でしょ?」

座敷童「む……その後は?」

男「その後、は……手の上に載せると、砂に潜ろうとするのが……って」

座敷童「むむっ」

男「ほらっ、ちゃんと聞いてたでしょ?」

座敷童「……その様じゃな」

男「ね? だからさ、さっきの続きを聞かせてよ 砂に潜ろうとして、それがどうなの?」

座敷童「……まぁ良い、それでは続きじゃが」

・・・

36以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 23:22:56 ID:6j6Hww3I
男「う、うわぁ〜ホントに潜ろうとしてる……って、けっこう潜るのはやっ」

座敷童「ふふふ、そうじゃろう? この時ばかりは中々の素早さを見せてくれるのじゃ」

男「なんでワラシ姉ぇが得意げなのさ……それにしても、なんかコレ」

座敷童「む? どうしたのじゃ? その様に微妙な面持ちをしおって」

男「いや、さ? この、アリジゴクが砂に潜るでしょ?」

座敷童「うむ」

男「そうすると、ほら砂の層を抜けた後も潜ろうとするからさ……感触が、そのぉ」

座敷童「あぁ、少しこそばゆい感触が何とも心地良さじゃよな」

37以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 23:26:48 ID:6j6Hww3I
男「…………」

座敷童「……む? どうしたんじゃ? 急に黙りおって」

男「い、いやぁ……何でもないヨ?」

座敷童「馬鹿者、どう見ても何でもないという顔では無かろう」

男「な、ナイナイナイ! そんなこと無いって! も〜ワラシ姉ぇは気にし過ぎだよ〜 あははは」

座敷童「……」 ジトー

男「は……あは、は……」

座敷童「往生際が悪い、下手な誤魔化しなぞせずに早う言わんか」

38以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 23:28:47 ID:6j6Hww3I
男「…………」 ダラダラ

座敷童「……」

男「……そのぉ、アリジゴクってさ」

座敷童「うむ」

男「お……思ってたよりもずっとカワイイ奴だったんだな〜〜って!」

座敷童「……」

男「思った……って、ことなんだけどなぁ〜……なんて」

座敷童「……はぁ、全く……お主という奴は」

39以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 23:32:48 ID:6j6Hww3I
男「……」 タラリ

座敷童「自分の思いのままを口にする事は何ら恥ずかしい事ではないと言うに……やれやれ」

男(……ん?)

座敷童「だがまぁ、お主も男子……一度自らが口にした言葉を過ちと認めるのには抵抗があったのであろう」

男(これ、は)

座敷童「その事を鑑みれば、最終的に自らの考えを改めたと示して見せた事は評価に値するであろうな、うむ」

男「え、えっと……つまり?」

座敷童「いや、なに……つまるところ、お主が此奴の魅力を理解してくれた様で嬉しいと言った所じゃな」 ニコッ

40以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 23:39:31 ID:6j6Hww3I
男「」 ドクンッ

座敷童「……む? おい、男よ 聞いておるのか?」

男「っも、モチロン! 何ならさっき言った事を言い直してもっ!?」

座敷童「いや、その必要は無い……が、お主も存外……」

男「へ?」 キョトン

座敷童「……何でも無い」 フッ

男「???」

座敷童「さて、それでは蟻地獄の魅力を分かち合えた事じゃし、ここはひとつまた別の虫を探して改めて語らおうかの」

男(うげっ、まだ虫トークが続くのっ!?)

41以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/05(土) 23:46:11 ID:6j6Hww3I
……ザリッ……

「おや、もしかして それはウスバカゲロウの幼虫かな? 随分と久し振りに見たもんだ」

座敷童 男「「!?」」 ビクッ

男(ヤバッ! 大人っ!? 何でこんな時間に……クソッ、 なんて言い訳すれb) アセッ

座敷童「……なんじゃお主か、背後から急に声をかけるでないわ」

男「……え?」

「いやぁ、何だかワラシさんがえらく楽しそうにしていたものだから、ついね」

座敷童「……ふん、趣味が悪い奴じゃ」

42以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/06(日) 00:26:49 ID:gb/WmxRI
男「……あの、ワラシ姉ぇ? この人って」

座敷童「む? あぁ、そう言えばまだ顔合わせはしとらんかったか」

座敷童「此奴の名は"翁"と言ってじゃな、ほれ前にも話した儂の居着いている家の者じゃ」

男「……ワラシ姉ぇ、の」

翁「どうも、初めまして……と言ってもわらしさんが家で君のことばかり話すもんだからなんだか初対面な気がしないなぁ」

男「えっ?」

座敷童「こっ これ翁!」

翁「ん? ……あぁ成る程、これは失敬」 ニヤリ

43以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/06(日) 00:28:48 ID:gb/WmxRI
中途半端だけど今日はここまで

44以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/06(日) 01:11:06 ID:YUqyUWi2
夏の神社とかにいっぱいアリジゴクいたなー。


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