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新リポケ「ポケガイ民の奇妙な冒険」
30
:
名無しさん
:2018/03/31(土) 17:55:42 ID:0Dyqxh9I
「まだ駒が欲しいところだな…。何処ぞで手頃な実力の敵でも襲来しそれを撃退すれば俺の名声は更に上がるのだが…」
李信はまだ不足は感じていた。人の噂は広まりやすいとよく言われてはいるが必ずしもそうとは限らない。広まる前に別の大きな話題に掻き消されたり、広まってもすぐに風化してしまうこともあるのが人間社会である。たかだか30人程度の駒で広い帝都に自身の名を浸透させるには足りないのだ。
李信は額に拳を当てて考えたが名案を思いつくには思考する時間がもっと必要だった。謀略を使いペルシャ帝国を敵視する勢力の侵攻を引き起こすことまでは思いついたがその謀略を練るには時間がかかる。因みにそれによる戦争や破壊で国民が巻き込まれて何人死のうが李信の知ったことではない。
(やはり俺は張良や陳平の様にはいかない。俺の頭脳では謀略を練るのに時間がかかる。頭を使うのは好きじゃないんだが…)
誰も居ない施設内のグラウンドで1人、黒い腹の内を僅かではあったが吐露してしまっていた李信だった。幸い、聞いた者は誰も居ない。李信はそれを確認していた。本性を知られればどうなるかは想像に難くない。
◇◇◇
ペルシャ帝国帝都北方
帝都では無差別殺人犯を帝都から撃退した異変の民がいるとの噂が僅かではあるがしっかり広まっていた。いつ殺されるかもしれないという不安や恐怖、そして家族や友人を殺された無念が晴らされた住民達は殊更その異変の民を評価していた。しかしその異変の民が誰であるかまでは知られていない。
「星屑様じゃないか?相当強いしアティーク様からも頼りにされてるらしいし」
「だよなあ。皇帝陛下とHope様を除いたら帝都の能力者で恐らく1番強いしな」
「星屑様が俺達を守ってくれたんだ。何かお礼がしたいなあ」
「ところで最近星屑様を見かけないがどうしたんだろう」
「ああ、数日前に星屑様を見たんだが隣町にボヨヨン岬があるから見に行ってくるとか言ってこの街の北門から出て行ってたぞ」
「え…今星屑様居ないのかよ。もし敵が来たら誰が守ってくれるんだ?」
「もう来ねえよ。星屑様が追い払ってくれたんだから」
「ま、それもそうだな!俺達は仕事に行こうぜ!」
帝都の住民達はそんなことを口々に言っていた。確かに星屑も氷河期組の堂明元帥を倒したのであながち間違いではなかったが李信の働きは報われていなかった。星屑は李信よりも前からこの世界に居て多少なりとも実力を示していたのが大きかったのである。
しかし…氷河期組幹部の撃退により油断していた帝都住民達を待っていたのは更なる破壊と殺戮であることをまだ誰も知らない…。
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