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境界都市@なんでもあり
13
:
赤ら顔の骸骨②
:2017/07/10(月) 23:12:43
「アレサ……俺はお前のオヤジじゃねぇ」
「……うん」
ハッキリとそれを告げる彼の言葉ひとつで、あたしの胸はまるでハンマーで殴られたような衝撃を受ける
胸が締め付けられて苦しい。熱くて冷たい。どうにかなってしまいそうだ
「俺は汚れた人間だ、お前のオヤジの代わりになってやることもできねぇ」
「…ぅ……ん…っ」
追い打ち、逃げ出してしまいたくなる気持ちがわっと込みあげる。涙声になってしまうのを堪えきれないのがとても恥ずかしかった
馬鹿馬鹿しい、自分が求めていたのは結局依存するための心の拠り所だったのだと自嘲する
「でもな」
「俺たちは本物の家族(ファミリア)になれる。お前さえそう信じてくれたらな」
でもそんな思い込みは、アルトゥーロの言葉一つでかき消された。あたしははっと目を見開く
アルトゥーロは何を言っているんだろう、あたしを見放した訳ではないのだろうかと
困惑するあたしに彼は両手を広げて、この気持ちは決して依存ではないということを教えてくれた
あたしの胸に渦巻く気持ち、この苦しさこそ愛であると
「こっち来い、お前は俺の自慢の家族だ」
「っ……!!」
アルトゥーロに抱き着いた。そのまま顔を胸に擦りつけて、ぎゅっとその身体を抱き締めた
彼はあたしを家族として迎え入れてくれると約束した。あたしに持てるだけの愛を与えてくれると
親でも、子でもない不思議な関係。血の繋がりもない。それでも心は繋がっている。それこそが家族(ファミリア)
ファミリアこそがあたしの居場所だ。この日あたしは、アルトゥーロのシカリオとなることを彼の前で誓った
その日からあたしは、髑髏のシカリオ「ムエルタ」と名乗るようになった
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