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lw´‐ _‐ノv逆上せ上がるなら君がいいようです(ФωФ )

57名無しさん:2025/08/08(金) 00:02:52 ID:t4EJT4zM0


湯船に浸かりながら、外が見える方にゆっくりと移動する。
旅館の中に作られた、綺麗な夜景や街並みが一望出来る露天風呂。これだけ広いにもかかわらず、一日に利用できるのは最大でもたった二人だけだと言うのだから、贅沢な話だと思う。
一介の医学生がここまでの贅沢をしていいものなのかという小さな罪悪感こそあったものの、身体の芯まで温まる名湯に浸かるにつれ、そんな感情はすぐさまふやけていった。

( -ωФ)(……そういえば結局、花火は見れなかったであるな)

ここに来た目的の一つを今更になって思い出す。
温泉の次にこの地で有名だという、花火大会。噂では、三千発もの大輪が夜空に咲くというかなり派手な催しとのことだ。
だが、どうにも時間帯が合わなかった。というか確か、ちょうど今ぐらいの時刻から行われるのだったか。

確かに花火を見たい気持ちは強かったが、それ以上に身体が疲れ切っていた。
当然と言えば当然である。ここ最近はずっと家に籠って勉強ばかりしていたというのに、いきなり海を渡って別の県まで飛び、修験道に使われるような山を登ったのだ。

流石に花火を見た後、夜遅くに風呂に浸かって、明日の朝早くに起きられる自信がない。それに、花火は別に来年でも見れる。
そう結論付けた吾輩は、花火は風呂に浸かりながら遠目に見るくらいに抑え、体の休養を選んだという訳である。


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