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ξ゚⊿゚)ξ ブーン系小説&イラスト練習総合案内

141 ◆xSBhltJ66c:2024/11/05(火) 18:23:55 ID:DXxxkj/Q0
◆◆◆

放課後。
フェアが終わった翌日に、走って雑貨店に行った。

(゚、゚トソン「無い⋯⋯」

当たり前なのだけれど。
山のように積まれていた瓶は無くなり、キャラクターのコラボ文具が山と並んでいた。

(゚、゚トソン「⋯⋯⋯⋯別に、ね」

欲しかったわけじゃないし。
無くなっていれば、買わないで済むから、それを確認したかっただけだし。
でも、何故か、なんとなく、無力感を感じて、ぼぅっと並んだキャラクターを眺めてしまう。

(゚、゚トソン「かわいいね」

こういうのを好きになったら、きっと楽しいんでしょうね。

142 ◆xSBhltJ66c:2024/11/05(火) 18:24:38 ID:DXxxkj/Q0
例えば、『あなたの好きな物はなんですか?』と聞かれとき、私はきっと答えられない。
話が弾むわけがないし。何に役立つわけじゃない。

从'ー'从「あら、お客さん最近よく来てた人じゃない? 前のフェアの飴、まだ残ってるわよ」

後ろから、店員さんに話しかけられる。

(゚、゚*トソン

彼の指差すワゴンには幾つか瓶が並んでいる。赤色が三つ、オレンジが二つ。

(゚、゚トソン「⋯⋯⋯⋯」

桃色と、紫は、無い。

从'ー'从「大分安くなってるから、気になってたなら、良かったらどうぞ」

人懐っこい笑顔。
きっと優しい人なんだろうな。

お礼を言って、りんごの飴を買って帰った。
七割引きだった。

143 ◆xSBhltJ66c:2024/11/05(火) 18:25:01 ID:DXxxkj/Q0
◆◆◆

りんごの瓶。

薔薇色、真紅、猩々緋。

どう表現するのが適切かはわからない。
とにかく濃い赤色で、丸型で、金の蓋にはりんごの刻印。
触り心地は滑らかで、美味しいりんごの飴も付いている。

これはなかなか、いい買い物だったかもしれない。

帰り道。
そんなことを、瓶を片手に考える。

(゚、゚トソン「⋯⋯⋯⋯でも」

捨ててしまおうか。

見ていると、手に入らなかった物を嫌でも思い出す。

なんなんだろう。
安ければ買っていたのかな。

こんな気持ちになるなら買えば良かったのかな。
でもこんなことになんの意味があるのかな。

意味がないことで、なんでこんな気持ちになっているんだろう。
一つ、飴を口に含む。

144 ◆xSBhltJ66c:2024/11/05(火) 18:25:26 ID:DXxxkj/Q0
ミセ*゚ー゚)リ「いいもの持ってんじゃ〜ん」

いつもの友人が声をかけてくる。

(゚、゚トソン「お一個どうぞ」

ミセ*゚ー゚)リ「おっ、サンキュー。お返しにコレ、ど〜ぞ」

一つ飴を受け取った友人は、ハンカチに包まれた何かを差し出した。

(゚、゚トソン「なんです、これ?」

ミセ*゚ー゚)リ「荷物持っててあげるから、開けてみ?」

145 ◆xSBhltJ66c:2024/11/05(火) 18:25:51 ID:DXxxkj/Q0
瓶を預け、包みを開く。
薄い、紫。ぶどうの瓶が姿を現わす。

ミセ*゚ー゚)リ「あ、中身は大変美味しゅうございました」

(゚、゚トソン「なんで?」

売り切れてたのに。
諦めたのに。

ミセ*゚ー゚)リ「えー、なんかガワだけ欲しいのかなって。違った?」

(゚、゚トソン「違っ⋯⋯」

違うの?

(゚、゚トソン「わ、ない、けど⋯⋯。なんで?」

146 ◆xSBhltJ66c:2024/11/05(火) 18:26:16 ID:DXxxkj/Q0
困惑する私に、彼女は少し困ったように答える。

ミセ*゚ー゚)リ「え、ぶどう好きだし。容れ物はいらんし。欲しがってたっぽいし」

(゚、゚トソン「そう、なんだ」

ミセ*゚ー゚)リ「そうなの」

おっかなびっくり、少し瓶を見つめて、ミセリに視線を移して、また瓶を見て。
そんな私に呆れたように、ミセリは溜め息を吐く。

ミセ*゚ー゚)リ「そもそも人にモノあげるのにいちいち理由とかいらんでしょ。あげたいからあげるの」

ミセ*゚ー゚)リ「あ、いらない?」

(゚、゚トソン「い、いる。欲しいです」コクコク

ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ、Present」

147 ◆xSBhltJ66c:2024/11/05(火) 18:26:45 ID:DXxxkj/Q0
急に発音がいい。
彼女は瓶を紹介するように、片手を差し出して言う。

ミセ*゚ー゚)リ「ふぉー、ゆー」

急に片言。

(゚、゚トソン「サンキュー、ギブミープレゼント」

釣られて、片言。

「イエー」ミセ*゚ー゚)リ 八 (゚、゚トソン「い、イエー」

ぱちん、と、手を合わせる。

なんだこれ。
なんだ、これ。

148 ◆xSBhltJ66c:2024/11/05(火) 18:27:09 ID:DXxxkj/Q0
しばらく並んで、無言で歩いた。

ミセ*゚ー゚)リ「そういうの、好きなの?」

突然くるなあ。

(゚、゚トソン「うん」

あっさりと認める自分に、内心驚いていた。

ミセ*゚ー゚)リ「ほーん。よく分かんないけど。いいんじゃん?」

(゚、゚トソン「いいんですかね。こんなの、なんの役にも立たないですし」

ミセ*゚ー゚)リ「いっちいち考えるねー、疲れない?」

(゚、゚トソン「疲れた。もうやだ」

やだ、と口にするのに、抱えた瓶は大切に持っているのだからおかしな話で。

ミセ*゚ー゚)リ「あはは、なんだそれ」

ミセリも意味がわからんとばかりに笑う。

149 ◆xSBhltJ66c:2024/11/05(火) 18:27:30 ID:DXxxkj/Q0
ミセ*゚ー゚)リ「いちいち理由が必要ならさ。友達に貰ったから大事なんです、これでゴリ押ししなよ」

(゚、゚トソン「⋯⋯⋯⋯ありがとうございます」

ミセ*゚ー゚)リ「さっきも聞いたー」

(゚、゚トソン「お礼にこれをあげましょう。こちらもなかなかいいものですよ」

差し出したのは、七割引きのりんご瓶。
美味しい飴もそのままだ。

ミセ*゚ー゚)リ「わー、赤いねぇ。趣味じゃない。興味ない。嵩張る。だから嬉しい」

最後だけ、取ってつけたように。

(゚、゚トソン「⋯⋯いらないならかえして」

ミセ*゚ー゚)リ「いやいや、嬉しいって。ちょっと考えてみ?」

150 ◆xSBhltJ66c:2024/11/05(火) 18:27:51 ID:DXxxkj/Q0


ミセ*゚ー゚)リ「私の部屋に、私の趣味じゃないものがある。なんの役にも立たなくても、なんの意味がなくても、ただ、友達に貰ったというそれだけの理由で、これはずっと私の部屋にあるの」

.

151 ◆xSBhltJ66c:2024/11/05(火) 18:28:11 ID:DXxxkj/Q0
ミセ*゚ー゚)リ「エモいでしょ」

(゚、゚トソン「⋯⋯⋯⋯エモいって言葉、バカみたいだから好きじゃない」

ミセ*゚ー゚)リ「でも私の影響で、トソンも使いはじめてる。こういうのが、いいのよ」

(゚、゚トソン「どういうのか、わかんない」

ミセ*゚ー゚)リ「わかんなくても、いいってことだけ分かれば、いいでしょ!」

いいってことが、どういうことかも分からないけれど。
無理に理由を見つけなくてもいいということが、ただ、心地よかった。

152 ◆xSBhltJ66c:2024/11/05(火) 18:30:19 ID:DXxxkj/Q0
◆◆◆

ガラスの瓶が、好きです。

理由は色々挙げられるけど、きっとどれもが後付けで。
ただ、好きなんだと思う。

その素晴らしさをわざわざ他人に伝えられるほど、きっと私は器用じゃなくて。
友達とだけ、秘密の楽しみを分け合うようになった。

一番好きなのは紫色のあの瓶だということは、友達にも言えないけれど。
わざわざ隠すほどの話でもなかった。

ただ、それだけの話。

お話にもならない、それだけの話。



(゚、゚トソン人に言えない趣味のようです  完.

153 ◆xSBhltJ66c:2024/11/05(火) 18:31:45 ID:DXxxkj/Q0
場所をお借りしました。

自分の面白いと思ったものが、他の人にも面白いと伝わっているか不安なので。
読んだよーとか、乙とか書いてあると嬉しいです。

154名無しさん:2024/11/05(火) 19:03:20 ID:VFKgwiqg0
おつ
似たような割り切れない気持ちが自分にもあるなーと思ったし、ミセリの言葉に嬉しくなった

155名無しさん:2024/11/05(火) 20:03:50 ID:dFRAEmoc0
150のセリフのためだけにある物語

156名無しさん:2024/11/05(火) 20:44:02 ID:5TOZoXrk0
>>155
別にええやん

157名無しさん:2024/11/05(火) 22:36:41 ID:WdMeUVzw0
乙乙
素敵なお話
ミセリの考え方も可愛いし、トソンの直感でその時出会った物に惹かれる感じも好き

158名無しさん:2024/11/06(水) 19:50:10 ID:oFkpp8oY0
瓶の色や形をどうにか形容しているところ好き
衝動買いの後で後悔する事が多かったんだけど、こういう物との出会いは大事にしたいなって思った

159名無しさん:2024/11/07(木) 23:32:40 ID:SQgS.Kv.0
ニコ動の料理動画きっかけでもどってきた、ブーン系まだ賑わってたんだな
最近のでメシ系のオススメある?

160名無しさん:2024/11/08(金) 00:04:19 ID:qlHZ3RhA0
>>159
まかせろ
( ^ω^)小料理屋『武運』のようです
( ^ν^)ショソン・オ・ポムにアンコールを、のようです
孤ドクのグルメ
ξ゚⊿゚)ξ内藤さんチのウチごはんのようです その2
o川*゚ー゚)oが自炊をするようです
エキサイティングおべんとうプレイス「おべんティア2053」のようです

惹かれるタイトルから読んでくれ

161名無しさん:2024/11/08(金) 00:08:45 ID:ut564Ld20
手作りおつまみとテキーラ!
( ´ー`)テキーラショットで晩酌するようです
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1687187226/77-90

パーコー麺!パーコー麺!
孤ドクのグルメ
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1696507539/

串焼きとかキャンプ飯とかあったかチャイティーとか蟹とかとにかく全部おすすめ
https://boonfallfest2023.wixsite.com/foodandtravel/contents

162名無しさん:2024/11/08(金) 00:44:39 ID:0noHVCKc0
レスはっや、やっぱ人いんだな感動したわ
>>160
そうそうショソンオポム!それの作ってみた動画広告で見つけて読んだんだよ、恋愛系苦手なんだが読みやすくてすげー面白かった
秋祭り?の作品は読んだけど内藤さんチとかは知らんわ読んでくるありがと
>>161
テキーラ…酒系もいいなサンキュ!
祭りのリンクもたすかるブクマした、あな本とかスーパーノヴァの人とかまだいたのも嬉しかった

163名無しさん:2024/11/08(金) 23:36:57 ID:NQsLqp220
かわいいねこちゃんが出てくるオススメあったらください
ねこちゃんが好きですがわんこや他のいきものも歓迎です

164名無しさん:2024/11/09(土) 07:12:16 ID:dhSHsZjg0
秋旅祭の犬のやつ好きだった

165名無しさん:2024/11/09(土) 19:43:34 ID:PMpr/29Y0
>>164
わんこありがとう▼・ェ・▼

166名無しさん:2024/11/09(土) 20:13:45 ID:ZovLdj4o0
>>163
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1634391184/-100
ネコちゃん

167名無しさん:2024/11/09(土) 20:34:27 ID:PMpr/29Y0
>>166
ねこちゃんありがとう

 ,∧_∧
X ノ ハヘ X
|゚ノ ^∀^)ฅ

168名無しさん:2024/11/10(日) 12:51:49 ID:oaueeAyw0
たった今見終わったルックバックでブーン系を思い出したよ

作者複数人が集まって行われてたラジオの中で現行や好きな過去作の感想を言う流れになった際に
参加してた自分の好きな作者が俺の作品を挙げてくれて、他の参加者も良いよねと好意的だったあの気持ちを

通学中や授業をそっちのけで考え続けた文章や展開、反応のなかった投下時の虚しさ、完と書き込んだレスの後に月日が経過しても極少数しかつかなかった感想や労いを見てもうこんな趣味辞めようかと思ったこと
それらの悩みに好きな作者に認められた嬉しさが加わって本当に踊りだしたくなる高揚を

それから十年以上も経った現在まとめサイトは放置し現行は完結させられずいつしか本を読むことすら辞めてしまって日々に疲弊した挙句に総合で自分語りをする始末

みたいな作品ありますか?

169名無しさん:2024/11/10(日) 14:26:44 ID:xp3JYO8Q0
>>168
ちょっとよくわからない
つまりルックアップみたいな作品ってこと?

170名無しさん:2024/11/10(日) 16:04:09 ID:8fO7YFNQ0
>>168
それはもうお前が書いたらいいよ
お前の感情はお前のものなんだから

171名無しさん:2024/11/11(月) 04:59:21 ID:UsVyrViY0
読みたい物と書きたい物は違う説

172名無しさん:2024/11/14(木) 12:35:05 ID:iyr6VwY20
100選見たかったけど今年はもう無理そうだよなあ

173名無しさん:2024/11/14(木) 22:14:39 ID:6wmDyTAs0
ブーン系でモラしぃの話ある?
探し方が下手なのか全く見つからない

174名無しさん:2024/11/23(土) 14:03:53 ID:yIRATrpk0
絵描くからお題2、3個ほどおくれ

175名無しさん:2024/11/23(土) 14:45:31 ID:dOArjuQ20
>>174
焚き火

176名無しさん:2024/11/23(土) 17:30:09 ID:JIqeFdfA0
モララー

177名無しさん:2024/11/23(土) 19:04:10 ID:yIRATrpk0
https://youtu.be/Q4CtjzPYu2E
お題どうもありがとう

178名無しさん:2024/11/23(土) 19:20:48 ID:yIRATrpk0
https://postimg.cc/cKwJpFfq
大ミスしちゃった
すみません

179名無しさん:2024/11/23(土) 20:00:32 ID:c8KB0Z3o0
>>178
めっちゃ良い!
秋の素敵な雰囲気が好き

180名無しさん:2024/11/23(土) 20:33:53 ID:RyB.WuJE0
いいね

181名無しさん:2024/11/24(日) 06:10:32 ID:9u2O7bE20
うわめっちゃ好き

182名無しさん:2024/11/24(日) 09:35:40 ID:RI/X3Mog0
あったかい絵で好きだ。

183名無しさん:2024/11/24(日) 10:07:51 ID:cazrK8qs0
>>178
ツンちゃんのチェックスカートとモララーのマフラーの結び方が四季を感じさせてくれる

184名無しさん:2024/11/24(日) 22:29:19 ID:7l9VlzsQ0
>>178 ええやんけ
ほんわかするわ

185名無しさん:2024/12/03(火) 23:55:48 ID:TphBHNFg0
投下します

186名無しさん:2024/12/03(火) 23:56:35 ID:TphBHNFg0
 
 
 
〜職場〜
 
 
お局 「がみがみがみ!」
 
(゚、゚トソン 「はい…はい…」
 
お局 「はあ〜」
 
(゚、゚トソン 「…」
 
(゚、゚トソン o O (怒られた…)
 
 
(゚、゚トソン
 
(゚、゚トソン
Пc ’
 
.

187名無しさん:2024/12/03(火) 23:57:07 ID:TphBHNFg0
 
 
 
             ________
         --、〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
          「ヽ Yl:::::::::::::::::===:::::::::::::::::| |
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       /    jl| < みせり     ≡ | |   リ
.      /    /ll|.   [ 音声通話 ] | |フ⌒ヽ
     /    厶ll|       [ 57:24 ] |/ /ヽ /
      /    {- |||             i、_{_//
.     /      人リ | [ 音声通話 ]   .| iブ´ ヽ
    {       }ll| [ 24:18 ]       |/ <ヽ /
              i||             i{  V/
    i       i|| [ 明日浅草ね ]   |丁´ヽ
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                  /
           -‐
 
.

188名無しさん:2024/12/03(火) 23:57:28 ID:TphBHNFg0
 
 
 
(゚、゚トソン
Пc
 
(゚、゚トソン o O (でも今日は飲みだしいいもん〜)
 
 
.

189名無しさん:2024/12/03(火) 23:57:50 ID:TphBHNFg0
 
 
 
〜駅構内〜
 
 
    ガタンゴトン…
 
        ぷしゅー…
 
 
(゚、゚トソン 「おわっぷ」
 
(゚、゚トソン 「……」
 
おばちゃん 「  」  スッ
 
(゚、゚トソン 「あっ」
 
.

190名無しさん:2024/12/03(火) 23:58:20 ID:TphBHNFg0
 
 
 
     ガタンゴトン…
 
         ガタンゴトン…
 
 
(゚、゚トソン 「…」
 
(゚、゚トソン o O (割り込まれた…座席もとられた…)
 
(゚、゚トソン 「…」
           ガタンゴトン…
 
(゚、゚トソン
 
(゚、゚トソン
Пc  ’
 
.

191名無しさん:2024/12/03(火) 23:58:44 ID:TphBHNFg0
 
 
 
             ________
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           -‐
 
.

192名無しさん:2024/12/03(火) 23:59:15 ID:TphBHNFg0
 
 
 
(゚、゚トソン
Пc
 
(゚、゚トソン o O (でもこのあと飲みだしいいもん〜)
 
 
.

193名無しさん:2024/12/03(火) 23:59:35 ID:TphBHNFg0
 
 
 
〜ホッピー通り〜
 
 
    ガヤガヤ!
 
       ぎゃーぎゃー!
 
キャッチ 「お姉さん!飲みお探しですか?」
 
(゚、゚トソン 「…」
 
キャッチ 「今だったらすぐ入れますよ!」
 
(゚、゚トソン o O (むっちゃついてくる…)
 
(゚、゚トソン
Пc  ’
 
.

194名無しさん:2024/12/04(水) 00:00:10 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
             ________
         --、〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
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.      /    /ll|             | |フ⌒ヽ
     /    厶ll| [ 音声通話 ]   .|/ /ヽ /
      /    {- ||| [ 24:18 ]       i、_{_//
.     /      人リ |             | iブ´ ヽ
    {       }ll| [ 明日浅草ね ]   |/ <ヽ /
              i||             i{  V/
    i       i||   [ 先行っとく ] |丁´ヽ
    |        i|| o二二二二二二二| | r 〉
.   /i       i||:::::::::::::γ⌒ヽ::::::::::::::| ト、り'
.  / 八       .i||:::::::::::::弋.ロ.ノ::::::::::::::|リ
/ /  ヽ      ゞ=========ァ===== '
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                  /
                  /
           -‐
 
.

195名無しさん:2024/12/04(水) 00:00:45 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
(゚、゚トソン
Пc
 
(゚、゚トソン o O (でもこれから飲みだしいいもん〜)
 
 
.

196名無しさん:2024/12/04(水) 00:01:08 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
〜ホッピー通り〜
 
 
(゚、゚トソン
Пc
 
(゚、゚トソン
Пc
 
 
.

197名無しさん:2024/12/04(水) 00:01:43 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
             ________
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       /    jl| < みせり     ≡ | |   リ
.      /    /ll| [ 明日浅草ね ]   | |フ⌒ヽ
     /    厶ll|             |/ /ヽ /
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    {       }ll| [ ほんとごめん] .|/ <ヽ /
              i|| [ すきぴに飲み ]  i{  V/
    i       i|| [ 誘われてしもた.]|丁´ヽ
    |        i|| o二二二二二二二| | r 〉
.   /i       i||:::::::::::::γ⌒ヽ::::::::::::::| ト、り'
.  / 八       .i||:::::::::::::弋.ロ.ノ::::::::::::::|リ
/ /  ヽ      ゞ=========ァ===== '
         \     /    /
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                  /
           -‐
 
.

198名無しさん:2024/12/04(水) 00:02:13 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
     ガヤガヤ…
 
        ガヤガヤ…
 
 
(゚、゚トソン
Пc
 
(゚、゚トソン
Пc
 
 
.

199名無しさん:2024/12/04(水) 00:02:38 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
(゚、゚トソン
 
(゚、゚トソン 「はあ?」
 
(゚、゚トソン 「…」
 
      ガヤガヤ…
 
          ガヤガヤ…
 
 
(゚、゚トソン
 
(- -トソン
 
(゚、゚トソン
 
(゚、゚トソン 「…ばーか」
 
.

200名無しさん:2024/12/04(水) 00:03:01 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
    トボトボ…
 
(゚、゚トソン 「既読無視しちゃる」
 
          トボトボ…
 
(゚、゚トソン 「いいけどさ」
 
(゚、゚トソン 「お昼たべちゃって〜おなか空いてないし〜」
Пc ’
 
(゚、゚トソン 「は? のろけたスタンプ送んじゃないよ」
Пc ・,
 
.

201名無しさん:2024/12/04(水) 00:03:21 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
             ________
         --、〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
          「ヽ Yl:::::::::::::::::===:::::::::::::::::| |
          Lノ  iil::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| |-- 、
.        /   ii ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | く_i
       /    jl| < みせり     ≡ | |   リ
.      /    /ll| [ すきぴに飲み ]  | |フ⌒ヽ
     /    厶ll| [ 誘われてしもた.]|/ /ヽ /
      /    {- |||   m           i、_{_//
.     /      人リ | .m Y         .| iブ´ ヽ
    {       }ll| Y          |/ <ヽ /
              i||             i{  V/
    i       i||       [ ばーか ] |丁´ヽ
    |        i|| o二二二二二二二| | r 〉
.   /i       i||:::::::::::::γ⌒ヽ::::::::::::::| ト、り'
.  / 八       .i||:::::::::::::弋.ロ.ノ::::::::::::::|リ
/ /  ヽ      ゞ=========ァ===== '
         \     /    /
                  /
                  /
           -‐
 
.

202名無しさん:2024/12/04(水) 00:03:52 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
(゚、゚トソン 「…」
Пc
 
(゚、゚トソン 「…」
Пc
 
(゚、゚トソン 「結婚とか…するのかなァ」
 
 
 
      スタスタ…
 
          スタスタ…
 
 
.

203名無しさん:2024/12/04(水) 00:04:32 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
〜帰り道〜
 
     ブロロロ…
 
        ざわざわ…
 
 
(゚、゚トソン 「…」
 
(゚、゚トソン 「あっ…」
 
(゚、゚トソン 「もうクリスマスのイルミネーションがある…」
 
.

204名無しさん:2024/12/04(水) 00:04:57 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
     ざわざわ…
 
        ブロロロロ…
 
(゚、゚トソン 「だから、あいつも生き急いでたのね」
 
(゚、゚トソン 「もう30だしね」
 
(゚、゚トソン 「…」
 
(゚、゚トソン 「あいつが生き急いでいるのか、わたしが売れ残りつつあるのか」
 
 
        ヒュウウウウ!
 
(、::;トソン   ぶるっ!
 
.

205名無しさん:2024/12/04(水) 00:06:35 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
(゚、゚トソン 「…」  さむ
 
(゚、゚トソン 「…あたたかい飲みもの買お」
Пc
     ティロン…
         ガコン!
 
(゚、゚トソン 「…」
っ[]c
 
(゚、゚トソン 「あったかい…ホッとするね。 シャレじゃなくって。」
っ[]c
 
    ぱきっ
 
      スタ…スタ…
 
.

206名無しさん:2024/12/04(水) 00:06:56 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
(゚、゚トソン 「にしても」
 
(゚、゚トソン 「適当に選んだとはいえ」
 
(゚、゚トソン 「わたし、別に好きでもないのに…なんで、ミルクセーキ買ってるんだろ」
 
(゚、゚トソン    ごく…
 
(゚、゚トソン 「…」
 
 
(゚、゚トソン 「ミルク…セーキ…」
      、       、
(゚、゚トソン 「ミルク…セーキ…?」
 
.

207名無しさん:2024/12/04(水) 00:07:18 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
(゚、゚トソン
         ヒュウウウウウウ!
::(゚、゚トソン::
 
 
(゚、゚トソン
っ[]c
 
 
(゚、゚トソン 「あいつは、この子みたいに、あったかくないもん」
っ[]c
 
(゚、゚トソン 「この子みたいに、あったかくて、甘くないもーん」
っ[]c
 
 
(゚、゚トソン 「なに言ってんだ、わたし」
 
(゚、゚トソン 「ばーか」
 
.

208名無しさん:2024/12/04(水) 00:07:54 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
    スタスタ…
 
       スタスタ…
 
(゚、゚トソン 「…」
っ[]c
 
(゚、゚トソン 「いい加減、わたしも、もっかいすべきなのかな、恋とか」
っ[]c
 
 
(゚、゚トソン
っ[]c
 
(゚、゚トソン o O (…そういえば、このへん、缶のゴミ箱、ないかも)
っ[]c
 
.

209名無しさん:2024/12/04(水) 00:09:03 ID:PcJbfq.s0
 
 
 
[]c(゚、゚トソン o O (いっしょに帰ろ)
 
 
     スタスタ…
 
        スタスタ…
 
 
 
.

210名無しさん:2024/12/04(水) 00:11:34 ID:PcJbfq.s0
>>186-209
30歳独身トソンとかいう概念みたいな人すき

211名無しさん:2024/12/04(水) 02:50:44 ID:X05O6J3w0
正直に言うと
きゃーーーーーーー!!!!!!!!!!!
切ない……かわいい! >>197嫌だけどいつでも会える友達って認識なのかもだって長電話あーでもその後のトソンの行動がさ!! もうめちゃくちゃいい!!
失礼、お騒がせしました
みんなも読んで

212名無しさん:2024/12/04(水) 11:48:26 ID:uM4k8dI20
待ってたぞ

213名無しさん:2024/12/04(水) 12:57:13 ID:hFVa9igg0
乙ですぞ

214名無しさん:2024/12/04(水) 18:39:07 ID:EfHKrSRs0
乙乙
あまりにも辛いけど好き
せめて帰り道で美味しいもの買って帰れますように

215名無しさん:2024/12/04(水) 19:33:22 ID:9uHSOTng0
乙乙
ミルクセーキって温かいのもあるんだね
いっしょに帰ろがとっても可愛い

216名無しさん:2024/12/06(金) 05:55:18 ID:4TgWCyMY0
投下します

217名無しさん:2024/12/06(金) 05:56:17 ID:4TgWCyMY0
(´・ω・`)「ねぇ、君は明日出荷されるグループなんだよね?」

(´・ω・`)「うん。僕はこれ以上大きくならない個体みたい。」

(*´・ω・`)「良いなぁ。子供とお友達になれるんでしょ?」

(´・ω・`)「そうみたい。君は身体が大きいから、カウンセラーのグループだよね。」

(´・ω・`)「うん。まだしばらくここに居なきゃだし、沢山勉強しなくちゃ。」

(´・ω・`)「頑張ってね。」

「おーい。出荷グループの子はこっちに集まってー。」

(((´・ω・`)「はーい。」テチテチ






(´・ω・`)黄金のショボンのようです


.

218名無しさん:2024/12/06(金) 05:57:31 ID:4TgWCyMY0
僕たちは、養ショボン農家に飼育されている。

半世紀近く前に発見されたショボン族は、温厚で友好的な気質から、成体まで育てられると人にカウンセラーとしての役割を与えられる。
なんでも深刻な人口減少により、人でないと難しいお仕事に人員を割り振るためなのだそうだけど、従来のカウンセリングでの人同士の性格の相性から起こるトラブルも避けられるメリットがあるんだって。

僕たちは成体になっても、人間の赤ちゃんよりも身体が小さい。
生まれた時から二足歩行ではあるけれど、残念ながら僕たちの手には指も無いし、あまりお手伝い出来る事はないんだ。

219名無しさん:2024/12/06(金) 05:58:14 ID:4TgWCyMY0
(´>ω<`)「わっ!」プシュッ

いつもとは違う部屋に連れていかれ並んだ僕たちは、一斉に頭の上から何かをかけられた。

(´・ω・`)!

僕たち、金ぴかになっちゃった!

(*´・ω・`)「すごい!なんで!?」

みんなが口々に驚きの声を上げる。
そのまま箱の中に入れられた僕たちは、車で遠くの町まで連れて行かれた。

220名無しさん:2024/12/06(金) 05:59:39 ID:4TgWCyMY0
「良いお友達が出来ると良いね。」

農家さんにそう言われながら、水の張られていないビニールプールに並べられた僕たちは、キョロキョロとそれぞれの姿を眺めた。

(*´・ω・`))

金色だけじゃなく、宝石みたいにキラキラと輝く子や、優しいパステルカラーの子もいる。
どのショボンも綺麗で、とても素敵な色をしていた。

「カラーショボン、いらんかねー?」

その声に反応して、子供達が次々とやって来た!
みんな真剣にショボンを選んで、嬉しそうに買っていく。
金色は特に男の子に人気で、僕を選んで手のひらに乗せてくれたのも、男の子だった。

____________________________

221名無しさん:2024/12/06(金) 06:01:25 ID:4TgWCyMY0
「ショボンは金ピカでカッコイイなー!」

僕をお家まで連れて帰った「たかし君」という名前の男の子は、学習机の上に乗せた僕を眺めながらそう言った。

「明日も休みだから、一緒にゲームをしよう!」

(´・ω・`)「うん。」

(´・ω・`)(ゲームって何だろう…?)

_____
___
__

「ショボン!これだよ!」

翌日そう言って、たかし君はいくつかの箱状の物を見せてくれた。
小さな箱に入っていた円盤を大きな箱に入れると、テレビにどこかの街の風景が映った。

「RPG。冒険をするゲームなんだ。」

「始めたばかりだから、最初からにして一緒に遊ぼう。」

(´・ω・`)「うん。」

そうは言っても、身長が15cmほどの僕には、テレビを眺めている事くらいしか出来ない。
それでも、主人公という人が走り回る事で移り変わる街並みを見るのは、とてもワクワクした。

(*´・ω・`)

222名無しさん:2024/12/06(金) 06:02:17 ID:4TgWCyMY0
「おやつ半分こしよう。」

たかし君が口からサクサクという音をさせながら、黄色い食べ物が入ったお皿を僕に近付けた。

(´・ω・`)「ありがとう。でも僕は、何も食べないんだ。」

「ご飯も?」

(´・ω・`)「うん。」

「ええーっ!?」

「…このお菓子、美味しいのに。」

たかし君は、残念そうな顔をした。


僕たちショボン族は、水すら一滴も飲まない。
身体に栄養が沢山蓄えられているからなんだって。
飼い犬と同じくらいの寿命のうちの、生まれてから死ぬまでだから、カイコガよりもずっとストイックだ。
トイレも行かないよ。

____________________________

223名無しさん:2024/12/06(金) 06:03:31 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__

「今日からは、このゲームをしよう!」

RPGをクリアした翌日にたかし君が見せてくれたパッケージは、シューティングゲームというものだった。

p(´・ω・`)q「がんばれっ!」

「うん!」

たかし君が移動ボタンとビームのボタンを押して、次々とやって来る敵をやっつけていくのを、僕は夢中で応援した。
たかし君の部屋にあるテレビとゲーム機とゲームは、みんなたかし君のお父さんが昔集めていた物なんだって。

たかし君は古いゲームを気に入っていて、新しいゲームにはあまり興味が無いみたい。
放課後はすぐ家に帰って、僕とゲームをした。

224名無しさん:2024/12/06(金) 06:05:17 ID:4TgWCyMY0
(´・ω・`)「たかし君、道の右側がピカピカ光っているよ。アイテムじゃないかな?」

「本当だ。…やっと鍵の欠片がそろったよ!」

「こっちの道に戻って…」

カチャ!

(*´・ω・`)「ずっと行けなかった門が開いた!」

(*´・ω・`)「もうすぐクリアだね!」

「うん!ボスには負けないぞ〜!」

僕たちは、もう何本もゲームをクリアした。
僕には難しいお話があっても、たかし君が簡単な言葉に変えて教えてくれるから、どんなゲームでも面白いと感じる事が出来た。

しばらく遊んでいると、日が傾いて窓から黄金の夕日が差し込んでくる。
いつもそれを気にせずダンジョンを進むけれど、5分もすればその光がテレビにかかってしまう。

(;´・ω・`)「たかし君、テレビが見えないからカーテンを閉めて。」

「ごめん!今引くよ。」

そう言ってたかし君は、急いでカーテンを閉めてパチっと部屋の電気を付けてくれた。
僕の目は小さくて、人ほど目は良くないから、こんな時は困ってしまうんだ。

(*´・ω・`)「ありがとう。」

「いいよ。さぁ、続きをしなきゃ!」

225名無しさん:2024/12/06(金) 06:06:25 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__

午後9時。
パジャマに着替えて僕を手のひらに乗せたたかし君と一緒に、ベッドに入る。

たかし君は枕の近くで寝転ぶ僕に、ハンドタオルをかけてくれた。

(´・ω・`)「僕は暑さも寒さも感じない。だからご飯だけじゃなく、お布団も必要無いんだよ。」

「僕はいつも布団に入って寝るから、ショボンが布団をかけないで寝ると、寒そうに見えるんだ。」

(´・ω・`)「ふーん…?」

ご飯も食べず服も必要無い僕たちショボンでも、毎日5時間くらいは眠るんだ。
たかし君のその言葉はよく分からなかったけれど、かけてくれたハンドタオルが当たる面から、ほわほわとした何かが、僕の心に入ってくるようだった。

226名無しさん:2024/12/06(金) 06:07:28 ID:4TgWCyMY0
「ショボンは、フワフワだなぁ。」

たかし君にそう言われながら、指で頭をなでられる。

(*´-ω-`)「うーん…眠くなっちゃうよ…。」

たかし君の髪も僕達にそっくりで、ふわっとしていた。
僕をなで満足したたかし君が、ボフッと枕に後頭部を埋めると、その風が僕の布団を少しだけ揺らした。

「おやすみ。」

(*´-ω-`)「おやすみ。」


(*´-ω-`)(あぁ、なんて僕は幸せなんだろう…。)

(*´-ω-`)(カウンセラーコースの兄弟達は沢山の人を幸せに出来るけど、誰か一人だけと過ごす事は出来ないように管理されているから。一人ぼっちで眠るんだってって…)

僕は出荷前に会話した兄弟を想って、たかし君から見えない方を向いて、少しだけ涙を流した。

227名無しさん:2024/12/06(金) 06:08:55 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__

「あれ?ショボンの背中、丸く毛が抜けてる。」

(´・ω・`)「えっ?」

そろそろ一緒に遊んだゲームが10本目になりそうな頃に、僕を膝の上に乗せて遊んでいたたかし君に、後ろからそう言われた。

「ほら、ここ」

⊃(;´・ω・`)∩「うーん、手が届かないや。」

真ん中にあるのか、少し大きめの手鏡で見せてもらっても首が回らず、僕自身が確認する事は出来なかった。

「動物病院に連れていった方が、良いのかな?」

たかし君は焦った様子で、家に居るお母さんに声をかけようとした。

(´・ω・`)「必要無いよ。ショボン族は哺乳類とか、地球にいる生き物とは違う構造をしているらしいから。」

(´・ω・`)「一説では、宇宙人の親戚かもしれないとも言われているんだよ。」

「宇宙人!?」

(´・ω・`)「うん。僕も座学で聞いただけだけどね。」

「えー!本当だったらすごい!!」

たかし君は、目を輝かせながらそう言った。

「…?じゃあ、何で毛が抜けちゃったんだろう?うーん、あっ!ごめん、ガムテープ出しっぱなしだった!」

床を見ると、昨日たかし君が工作で使っていたガムテープと、それをカットした屑が落ちていた。

(´・ω・`)「大丈夫だよ。全然痛くないし。」

(´・ω・`)(だけど昨日僕は、そっちの方には行ってないはず…?まあ、良いや。)

____________________________

228名無しさん:2024/12/06(金) 06:10:44 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__

(´・ω・`)「つまんないな…。」

たかし君が学校に行っている間、僕は部屋の中を探検するくらいしか暇つぶしが無かった。

∩(;´・ω・`)∩「よいしょ…よいしょ…。」

僕の足が吸盤のような働きもする事に気付いてからは、壁を登ったりと行動範囲も広がった。
今日は押し入れの天袋までよじ登る事に成功したよ。

(*´・ω・`)「わっ…!」

(*´・ω・`)「ここ良いな…。今度かくれんぼの時に使おうっと。」

天袋からは、部屋中が見渡せた。
カラフルで色んな形の物があって、とってもワクワクする!

(*´・ω・`)「明日はあっちの本棚の上まで登ってみようかな?」

(´・ω・`)「…さて、まずはこっちの探検が先だよね。奥には何が、仕舞ってあるんだろう?」

僕は天袋の奥へと、進んでみる事にした。

((( ´・ω・`)(そういえばたかし君が、ビー玉をどこかに無くしちゃったって言ってた。探検してたら見付かるかな?)

そう思っていると、何か硬い物を踏んでしまった。

ミつ(´>ω<`)つ「わっ!」ポテッ

コロコロ…

(´・ω・`)「転んじゃった…。ん?」

(;´・ω・`)「……!!!」

お腹の毛が、全部抜け落ちてる!!

(;´・ω・`)(もっと明るい所で、見てみなくちゃ…!)

僕は急いで壁を伝い降りる。
だけど、あと少しというところで、足を滑らせてしまった。

ポテッ!


まだ毛が残っている、背中から落ちた。

229名無しさん:2024/12/06(金) 06:12:13 ID:4TgWCyMY0
(´ ω `)「………なんで?どうして……っ?」

(´;ω;`)「たかし君がカッコイイって言ってくれた、金ピカじゃなくなっちゃった…!!」


僕は死ぬほど恥ずかしくて、たかし君に見付からないように何日も隠れ続けた。

____________________________


僕がいなくなって、たかし君は毎日すごく泣いていた。
天袋からずっと見ていたから、知っているんだ。
何日かすると、見かねたたかし君のお母さんが、部屋でたかし君を諭していた。

「お母さんも、子供の頃にカラーショボンとお友達になった事があるんだよ。」

「私の時もね…。縁日で買ってから少しすると、いつの間にか居なくなっちゃってた。猫と同じで、死期が迫ると見えない場所に行く習性なのかもね…。」

(´・ω・`)「……」

お母さんの話は、僕には難しくてよく分からなかった。
だけど…こんな恥ずかしい姿を、たかし君に絶対見せる訳にはいかないよ。

____________________________

230名無しさん:2024/12/06(金) 06:13:10 ID:4TgWCyMY0
それから少しして、たかし君にお友達が出来た。
その子も、同じようなゲームがお家にあるんだって。

たかし君が泣かなくなって、僕はホッとした。

(´・ω・`)「…。」

僕は二人が笑い合って、ゲームをする様子を天袋から眺める。
たかし君に教えてもらえないから、内容の分からないゲームが増えた。
窓から黄金の夕日が差し込んでも、カーテンが引かれる事もなくなった。

____________________________

231名無しさん:2024/12/06(金) 06:14:17 ID:4TgWCyMY0
日中はたかし君のお母さんが掃除機をかけに来る事もあるから、天袋にばかり隠れるのも飽きてきた。

p(´・ω・`)q「…よしっ」

だから僕は意を決して、外に出てみる事にした!
たかし君のもとから離れるつもりはないけれど、せめてお散歩くらいの気分転換をしないと、寂しい気持ちが紛れなかったから。

(((´・ω・`) テチテチ

隠れやすいから、いつもなるべく生垣の近くを歩くんだ。

(´・ω・`)(今日はどんぐりでも探そうかな…ん?)

(´・ω・`) テチテチ…

Σ(;´・ω・`)「あっ!!?」

目の前には、僕と同じ毛の抜けたショボンがいた!!

232名無しさん:2024/12/06(金) 06:15:07 ID:4TgWCyMY0
(;´・ω・`)「君も…もしかして、お祭りの屋台で売られてたショボン…?」

そのショボンも僕と同じく、辛うじて数本の毛だけが残っている。

(´・ω・`)「そうだよ。珍しいなぁ。最近は見かけてなかったから。」

(;´・ω・`)「最近…?」

(´・ω・`)「うん。今まで知り合ったショボンは、みんな居なくなっちゃった。」

(´・ω・`)「歩く場所が悪くて、猫や鳥に連れていかれてしまったのかもしれないね。」

(;´・ω・`)「そうなんだ…。」

(;´・ω・`)「ねえ、またお散歩の時に会えたら、色々お話しようよ。」

(´・ω・`)「うん、いいよ。晴れか曇りの日にまた会おう。」

(*´・ω・`)!「やったぁ!きっとだよ!」

(*´・ω・`)ノシ「またね〜」

____________________________

233名無しさん:2024/12/06(金) 06:16:04 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__

それから僕たちは、お互いの真ん中の距離の生垣で待ち合わせるようになった。

(´・ω・`)「僕は、ブルーのショボンだったんだ。」

(´・ω・`)「僕の友達は、戦隊ヒーローのブルーが好きだから選んでくれたんだって。」

ブルー君は、友達がお勉強を頑張っていて、ブルー君がいつも応援していたのだと教えてくれた。

(´・ω・`)「そうなんだ。僕は金色だったよ。」

(´・ω・`)?「…ねえ、どうして僕たち、今ある毛は黒になっちゃったのかな?」

僕はたまに、たかし君の部屋に置きっぱなしの手鏡を、おそるおそる見るんだ。
ブルー君はグレーっぽい黒で、僕は真っ黒。

(´・ω・`)「毛にかけられた塗料が人の皮脂と反応するみたい。」

(´・ω・`)「毎日沢山なでられていたと教えてくれたショボンほど、毛が真っ黒だったよ。」

(´・ω・`)「……。」

____________________________

234名無しさん:2024/12/06(金) 06:17:02 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__

(´・ω・`) テチテチ

Σ(´・ω・`)「あっ!」

(´・ω・`)「どうしたの?」

二人で新しいお散歩コースを歩いていたら、ブルー君が驚きの声を上げた。

(;´・ω・`)つ「見て!成体のショボンだ!」

Σ(´・ω・`)「あっ…!本当だ!」

僕たちの倍以上ある大きさのショボンが、相談所の扉を開けて大人の人間を迎え入れている。

(;´・ω・`)「ねえ、もしかしてあのショボンならなんとかしてくれるんじゃないかな?」

(;´・ω・`)「えっ?」

(;´・ω・`)「ショボン農家さんに連絡してもらって、またブルー色にしてもらうんだ!」

235名無しさん:2024/12/06(金) 06:17:45 ID:4TgWCyMY0
そう言って、ブルー君が道路へと飛び出した。

三ヽ( ´;ω;`)ノ「お願いだよっ!!僕がおやすみと言って側にいてあげないと、あの子はよく眠れないんだ!!」

(;´・ω・`)つ「あっ…」


次の瞬間、ブルー君は消えた。
強い風が吹いたその先を見ると、カラスがブルー君を咥えて空高く飛んでいってしまった。


____________________________

236名無しさん:2024/12/06(金) 06:18:48 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__

(;´・ω・`)(どうしたんだろう…?)

僕がこの家に来て2年が経つ頃、たかし君が泣いていた。
僕が天袋からその様子を眺めているとお母さんがやって来て、手紙を書こうと促していた。
どうやらいつも遊んでいる友達が、次の季節には転校してしまうらしい。
たかし君は夜眠る前にもう少しだけ泣いて、泣き疲れて眠ってしまった。

(´・ω・`)(…)

僕はヨジヨジと壁を降り、たかし君の枕元までやって来た。

(´・ω・`)「お友達と離れ離れになるのは、辛いよね。同じゲームが好きな子だったもんね。」

僕は、目が覚めないように小さな声で語りかける。

(´・ω・`)「だけど君は、僕の何十倍もの歩幅を一歩で歩けて、バスや電車に乗れる。」


(´-ω-`)「いつかまた、きっと会えるよ。」


____________________________

237名無しさん:2024/12/06(金) 06:20:40 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__

月日が経って、たかし君は受験生になった。
長いこと学習机で参考書を眺めてはノートに何かを書いていたけれど、うめき声を上げた後、突っ伏してしまった。

(;´・ω・`) テチテチ…

僕はそれから中々動かないたかし君が、心配になった。
学習机までやって来て、たかし君の様子を眺めた。

(´・ω・`)…

(*´・ω・`)=3 ホッ

良かった、寝ちゃってるだけだ。
もう夜遅いもんね。お疲れ様。

(´・ω・`)「ん?」

たかし君の横に、数学の参考書と『C』と書かれた紙が置かれていた。

(´・ω・`)(たかし君は、ゲームの時もCだと悔しがっていたっけ…。)

…僕は、たかし君の耳の近くでささやいた。

(´・ω・`)「たかし君は、すごいね。こんなお勉強をしているなんて。僕にはさっぱりだよ。」

(´・ω・`)「だけど、こういう数式を沢山使って、ゲームが作られているのでしょう?不思議だよね。」

部屋のテレビでバラエティ番組をたかし君と一緒に見ていた時に、知ったんだ。
たかし君はすごいって、目を輝かせていたよね。

(´-ω-`)「どうやって使うのか分かったら、僕にも教えてほしいな…。」

(´-ω-`)「…」

(´;ω;`)「ごめんね…。何の力にもなってあげられなくて…。支えて…あげられなくて…。」

(⊃ω;`)「だけど君が大人になったら…。僕の同郷のショボンが、君を支えてくれるから。それまで頑張るんだよ。」

カラーショボンに選ばれるショボンは大きくならず、小学校高学年くらいの知能までしか成長しないけれど、成体のショボンは含蓄のある老人のように穏やかに人と接する事が出来る。
この先困る事があれば、きっと君の力になってくれる。
だけどショボンの相談所は、大人の人しか利用出来ないんだ。

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238名無しさん:2024/12/06(金) 06:21:52 ID:4TgWCyMY0
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春。
なんとか希望の大学に合格したたかし君は、ベッドに寝転がり天井を眺めていた。
良かった。丁度僕は外に出ようと、窓のサッシに足をかけたところだったんだ。

「時間のある学生のうちにしか出来ない事しとけって、先生が言ってたなー。」

「先生、悔しそうに『自転車で日本一周したかった!』って言ってたけど…。山道とか怖いし…。」

「うーん、語学が無難だよな…。それとも…」

たかし君は考えをまとめたいのか、口に出して指で数え、あれこれ案を出していく。

「そうだ、髪を染めてみよう!」

「ショボンみたいな、カッコイイ金髪とか!」


(´・ω・`)

239名無しさん:2024/12/06(金) 06:22:42 ID:4TgWCyMY0
それからたかし君はヘアカタログサイトで、僕の毛に似た髪色のモデルを探し始めた。

「うーん…なんか違う…中々無いなぁ…。」

そりゃそうだよ。
染めるのと塗るのは、違うもの。

たかし君は次の日も、また次の日も探していた。

(´・ω・`)(やめてよ…)


僕はなんだかだんだん、イライラしてきた。


「あーあ、何で見付からないのかな。」

たかし君は残念そうに、ベッドに寝転がり天井を仰いだ。


もう、我慢出来ない。

240名無しさん:2024/12/06(金) 06:25:36 ID:4TgWCyMY0


https://imgur.com/a/9xgU6Yh


(´・ω・`)「君の髪は柔らかいのだから、ダメージを与えたらいつか僕みたいになっちゃうよ。」

(`・ω・´)「絶、対、に、止めてよね。」

言った。
言いたい事を、言ってやったぞ。


するとたかし君が、ガバっと身体を起こした!
慌てて僕は、窓の外へと逃げ出した!!


「えっ!!?小さいおじさん!!!!???」

「ねぇ、母さん!!今ここに、小さいおじさんいたんだけど!!???」


たかし君は下の階に聞こえるように、大声を出した。

(´・ω・`;)三(良かった…。)

たかし君は、僕とは気付いていないみたい。


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