（　＾ν＾）ようこそクソバカ学園のようです

1：名無しさん：2023/04/13(木) 01:06:44 ID:IjA/.tlk0: （　＾ν＾）「この地で天使に生まれた以上、15歳を迎える年に幼天使は全てこの学園の適性試験を受けないといけない」

（　＾ν＾）「そして適性や特質を加味しクラス分け、やがて成天使になるまで学園で過ごし自らの翼の色を得る、と。なるほどなあ」

（　＾ν＾）「産まれてこの方引きこもりだったせいでそんな決まりがあるなんて俺は露ほども知らなかったんだが」

J( 'ｰ`)し「ごめんね……カーチャン人間の生まれだからごめんね……」

（　＾ν＾）「なんか背中がかゆいと思ったら羽が生えてきてびっくりしたもんな」

J( 'ｰ`)し「ごめんね……眠ってばっかりだから12になるまで人間の子だと思っててごめんね……」

（　＾ν＾）「今まで育ててくれてありがとな……」
299：名無しさん：2023/12/20(水) 21:41:24 ID:6JaTzVg60: おまけ

（　＾ν＾）「ばっよえーん」ﾊﾟｰﾝ

( <●><●>)「うわびっくりした。何ですかそれ、クラッカー?」

(´・_ゝ・｀)「メテオ—」ﾊﾟﾊﾟｰﾝ

（（゜∀゜∩「ふりけんっ」ﾊﾟｰﾝ

（　ФωФ）「ジャガーノート」ﾊﾟｰﾝ

（　＞＜）「えっ……ろ、ロビンズエーッグ！」ﾊﾟｰﾝ

( <●><●>)「一人だけ旧版のボイスがいますね」
300：名無しさん：2023/12/20(水) 21:41:58 ID:6JaTzVg60: lw´‐ _‐ノつ△「見るがいい……！」ｺﾒｰﾝ

( <●><●>)「うわっまだ居　米?」

lw´‐ _‐ノv「クラッカーはみんなに配った分で終わっちゃったから……」

从ﾟ∀从「あーはいはい、お前らクラッカー片して机あけろー」

((ﾟ∀ﾟ∩「はーい」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

('、`*川「じゃあはい、ワカッテマスはこれ付けて」

　　
　　△
( <●><●>)←「本日の主役」と書かれたタスキを巻いている

　　△
( <●><●>)「えっ？」
301：名無しさん：2023/12/20(水) 21:42:24 ID:6JaTzVg60: （　＾ν＾）「どっどっどっ」

（　＞＜）「どーんきー」

((ﾟ∀ﾟ∩「昨日先生たちとドンキ経由で取り寄せてきたんだよ!」

( <●><●>)「でしょうね」

('、`*川「あ、ちゃんとケーキもあるかんね。じゃーんハインと先生たちで作りましたー」

从ﾟ∀从「わり、ワカッテマス。お前が何歳か分かんねーからとりあえずKのローソクにしたわ」

( <●><●>)「クラス代表?ていうかケーキデカすぎないですか?」

(´・_ゝ・｀)「今日の給食が軽めだったのってこのせいかあ」

(　ФωФ)「机に乗せると軽く身長ぐらいあるのだ」
302：名無しさん：2023/12/20(水) 21:42:49 ID:6JaTzVg60: （*＞＜）「さっ、ワカッテマスくん座って座って!」

( <●><●>)「本当に意味が判らないんですが」

（　＾ν＾）「えっ？今日はワカッテマスくんの誕生日なんです～ってビロードがはしゃぎまわってたけど」

（*＞＜）「ばっ……!」

( <●><●>)「そうなんですか？」

（*＞＜）「そ……そんなことなくはないけど、でもほんとはケーキが楽しみだっただけなんですからねっ！勘違いしないでくださいっ!」

( <●><●>)「いやそうじゃなくて」

( <●><●>)「私の誕生日って今日なんですか?」

（　＾ν＾）「えっ？」
303：名無しさん：2023/12/20(水) 21:43:13 ID:6JaTzVg60: 从ﾟ∀从「あっれー？俺もビロードから聞いたから朝からケーキ仕込んだんだけどなー」

lw´‐ _‐ノv「ふむ、生徒名簿を見たわけではないが私もみんなが騒いでいるから米を炊いたよ」

('、`*川「そらいつものことでしょーが……えっとちょっと待って生徒名簿……」ﾊﾟﾗﾗｯ

('、`；川「あー……」

（；＞＜）「え、もしかして違うんですか……？僕てっきり今日がワカッテマスくんの誕生日だと……」
304：名無しさん：2023/12/20(水) 21:44:01 ID:6JaTzVg60: ('、`*川「あっ全然違うページ見てたわ、うん合ってる合ってる。今日だよ」

(´・_ゝ・｀)「なんかヒヤッとしちゃった、ケーキ食べていい?」

(　ФωФ)「まったく……この年で自分の誕生日を忘れるかね」

( <●><●>)「いやあ、誕生日という概念の薄い家で育ったので……」

（　＞＜）「あれですか？いわゆる数え年ですか?」

( <●><●>)「いや、私の家は卵生だったので卵が産まれた日が誕生日か卵が割れた日が誕生日か分からないんですよ。だから祝ったりしないんです」

（　＾ν＾）「お前卵生なんだ……」

（　＞＜）「お腹見ていいですか?おへそないんですよね?」

( <●><●>)「ないですよ。ほら」ﾋﾟﾗｯ

（　＾ν＾）「すげぇや……」
305：名無しさん：2023/12/20(水) 21:44:46 ID:6JaTzVg60: ('、`*川「入学願書を見る限りどちらにせよ今日ワカッテマスの誕生日ってことになってるわね、一応」

( <●><●>)「はじめて祝いましたね、誕生日」

（　＾ν＾）「どう、はじめての誕生日」

( <●><●>)「突然クラスメイトから連鎖を掛けられたときはどうしようかと思いましたね」

(´・_ゝ・｀)「なんか用意してくればよかったね。後でみんなで購買でプレゼント探そうか」

(　ФωФ)「うむ、せっかくのはじめての誕生日であることだしな」

从ﾟ∀从「おらーでっかい包丁持ってきてやったぞ!切れ！ワカッテマス!」

( <●><●>)つ＝lニニニニニニニフ+

('、`*川「oh......」

((ﾟ∀ﾟ∩「それは……」

（　＾ν＾）「包丁と言うには……あまりにも大きすぎた……」
306：名無しさん：2023/12/20(水) 21:45:43 ID:6JaTzVg60: ( <●><●>)「えいっえいっ」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

（　＾ν＾）「そんな萌えキャラみたいに振り回すな」

( <●><●>)「一打粉砕に怒喝の心力を込め……」

(　ФωФ)「侍ごっこは終わりである」

( <●><●>)「はあ」ｽﾊﾟｽﾊﾟｰ

(´・_ゝ・｀)「わーいケーキだケーキだ」

lw´‐ _‐ノv「おお、小麦だ小麦だ」

('、`*川「あらっ、表面のクリームは全部白でもちゃんと中の味が変わるようになってんのね」

从ﾟ∀从「やー流石にこのサイズ全部ショートじゃ飽きるだろ。ショート、チョコ、ベリー、抹茶のクアトロだ」

((ﾟ∀ﾟ∩「さーすがー」

∧　∧　　　∧　∧
"(　´_ゝ`)　(´<_｀　)"　ピク……
307：名無しさん：2023/12/20(水) 21:46:07 ID:6JaTzVg60: （　＞＜）「僕ショートケーキがいいんです!」

（　＾ν＾）「俺チョコね」

((ﾟ∀ﾟ∩「抹茶がいいよ!」

（　ФωФ）「うむ、ではベリーの方を」

（´・_ゝ・｀）「迷うから全部食べていい?」

( <●><●>)「何で今日そんなにデミタスは食いしん坊なんですか」

(´・_ゝ・｀)「甘党なの!デミタスだけど!」

( <●><●>)「そう……」
308：名無しさん：2023/12/20(水) 21:46:51 ID:6JaTzVg60: ('～`*川「んーっ、やっぱハインの焼いたケーキって最高！毎日誰かの誕生日にしない?」

从ﾟ∀从「たまに食うからいいんだろーが、どうせ三日で飽きるぞ」

lw´‐ _‐ノv「ハイン、私の誕生日にはぜひライスケーキを……」

从ﾟ∀从「餅じゃねーか。年明けまで待ってろ」

（　＾ν＾）「餅食いてえ～」

((ﾟ∀ﾟ∩「純粋にお腹減ってるだけだよね」

（　＾ν＾）「だって今日の昼飯トースト一切れだけだぜ?健全な男子学生なら暴動起こすぞ」

( <●><●>)「最近ハイン先生の食事を楽しみにしてますよね、ニュッくん」

（　＾ν＾）「勝手に出てくるからカーチャン思い出すんだよ」

（。＞＜）「ニュッくん……」ﾎﾛﾘ

从ﾟ∀从「都合よく使ってるだけじゃねーか」

（　＾ν＾）「ばれたか」
309：名無しさん：2023/12/20(水) 21:47:18 ID:6JaTzVg60: ((ﾟ∀ﾟ∩「ほらー、ワカッテマスくんもたべようよ！何味がいい?」

( <●><●>)「えーと……じゃあ、ショートケーキ……」

(　ФωФ)「というか全員一切れずつ全部の味食べないと無くならない勢いだぞ」

((ﾟ∀ﾟ∩「だってさ！じゃあお皿置いとくよ！」

( <●><●>)「ええ、どうも……」

( <●><●>)「…………」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
310：名無しさん：2023/12/20(水) 21:47:38 ID:6JaTzVg60: ( <●><●>)「ええと、あの」

('～`*川「ん、ふぉったの？」ﾑｸﾞﾑｸﾞ

( <●><●>)「……なんで」

（　＞＜）「え？」

(；<●><●>)「何で皆手でケーキ食べてるんですか?私の切ったケーキを?素手で?」

从ﾟ∀从「しょーがねーだろそのクソでかい包丁作るのに全部食器溶かしちまったんだから」

(；<●><●>)「戦後か!!せめて割りばしとかないんですか!?」

(´・_ゝ・｀)「えーもういいじゃんさあ手で—」

（　＾ν＾）「いいじゃん、なんか豪快で」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

(；<●><●>)「あああ！なんか……なんか落ち着きません!誰か購買で食器買ってきてください!」

lw´‐ _‐ノv「え、それ誕生日プレゼントでいいの？」

(；<●><●>)「もういいですそれで！私素手で物食べるのって生理的に無理なので！」

（　＾ν＾）「だからずっとピザもフォークで食ってたんだ……」
311：名無しさん：2023/12/20(水) 21:48:19 ID:6JaTzVg60: lw´‐ _‐ノv「しょーがないなあ。はい、シューちゃん農園の傍に生えてた木特製割りばしだよー」

( <●><●>)「助かりました、包丁で食べようにもデカすぎて困っていたので」

（　＾ν＾）（包丁でケーキ食うのは別にいいんだ……）

(*<●><●>)「……ん、おいしいです。特に抹茶の奴、小豆入りで」

从ﾟ∀从「おう、なんか甘っぽくない奴も入れとこうと思ってたんだよ。じゃんじゃん食えよー」

（　＞＜）「早くしないとデミタスくんに食べられちゃうんです!」

（´・_ゝ・｀）「俺ケーキモンスター。ケーキ食う時間」

（　＾ν＾）「こないだ食った寿司の写真見してやるよ」

（　＞＜）((ﾟ∀ﾟ∩　　　ﾜｲﾜｲ　　　　ｶﾞﾔｶﾞﾔ　（´・_ゝ・｀）　（＾ν＾　）
312：名無しさん：2023/12/20(水) 21:48:50 ID:6JaTzVg60: （'、`*川「ふぃー食った食った……大方片付いたかな」

从ﾟ∀从「おー、ちょっとデカく作りすぎたと思ったけど意外といけるもんだな」

lw´‐ _‐ノv「男子学生の胃袋を舐めちゃいかんよ」

( <●><●>)「わざわざありがとうございました、先生」

从ﾟ∀从「んや、なんか楽しそうだったからさ」

（'、`*川「うんうん、みんな楽しそうだったしハインのケーキも食べられたしね」

（'ー`*川「改めて、お誕生日おめでとう。ワカッテマス！」

(*<●><●>)「……はい、ありがとうございます」
313：名無しさん：2023/12/20(水) 21:49:14 ID:6JaTzVg60: （　＞＜）「ワカッテマスくんお誕生日おめでとうなんです！あっこれケーキの一番上の飾りのサンタさんです！」

( <●><●>)「まったく……クリスマスケーキじゃないんですから」

（　＾ν＾）「でもこれ企画したのってビロードだろ？何で知ってたんだ?」」

（　＞＜）「えへへ、それは——」

（*＞＜）「ひ・み・つ！なんです！」

( <●><●>)「薄気味悪いので本当に教えてください」

（　＞＜）「……昔、ワカッテマスくんと僕の二人しかクラスにいなかったとき、もっと人が増えたらパーティーがしたいなって思ってて」

（；＞＜）「それで、お誕生日を知りたくて……でも、ワカッテマスくんはまだクラスにきたばっかりで、ぜんぜん仲良くなかったのでこっそりペニサス先生に教えてもらったんです」
314：名無しさん：2023/12/20(水) 21:49:46 ID:6JaTzVg60: ( <●><●>)「なるほど、それで書面上の情報を」

（'、`*川「んあー……たしかにそんなことがあったよーな、なかったよーな……」

(´・_ゝ・｀)「これ何年前の話？」

（　＾ν＾）「わかんねえ……」

（*＞＜）「だから、こんなに大人数でパーティーができてうれしいんです」

（*＞＜）「ワカッテマスくんは、その……僕の、はじめての友達ですから!」

((ﾟ∀ﾟ∩「あ、マイク持ってくる？」

（；＞＜）「スピーチじゃないんです!いらないんです！」

（　＾ν＾）（誕生日、か……）

（　＾ν＾）「……ユウジョウ！」

おしまい
315：名無しさん：2023/12/20(水) 21:50:16 ID:6JaTzVg60: ((ﾟ∀ﾟ∩「また更新が開いちゃったんだよ……」

(　＞＜)「だから今日はワカッテマスくんのお誕生日記念のおまけなんです!お誕生日おめでとう!」

（　＾ν＾）「おめっとー」

( <●><●>)「ところで本当に誕生日って今日なんですか?」

（　＾ν＾）「えっ？さあ……」

次回更新、未定!
316：名無しさん：2023/12/20(水) 21:53:00 ID:uFnG.LGg0: 乙
317：名無しさん：2023/12/20(水) 22:25:17 ID:03Agq9cY0: 乙！
夢みたいなケーキだ！和気あいあいでにやけてしまった
318：名無しさん：2023/12/21(木) 01:40:36 ID:RhbFEUBI0: うおお更新来てた、乙！
わちゃわちゃ具合がちょうど良くて好き
319：名無しさん：2023/12/21(木) 09:58:26 ID:JYwjcWy60: 乙～～～～～
320：名無しさん：2023/12/22(金) 06:29:00 ID:g34x4YKo0: 乙乙
321：名無しさん：2024/10/27(日) 14:52:04 ID:O.XV/26k0: 6月前半(　ФωФ)＜じとじとしてきたのである　　......半後月5
6月後半
7月前半
7月後半
8月前半
8月後半
～～～～～～～
～～～～～～～
3月後半
修了判定
322：名無しさん：2024/10/27(日) 14:52:25 ID:O.XV/26k0: ――（　＾ν＾）の自室

（　＾ν＾）「うあーあ……」ﾉﾋﾞｰ

＾＠（　＾ν＾）「むんっ」ﾍﾟﾖﾝｯ

＾＠（＾ν＾　）「……？」

＾＠（　＾ν＾）「どうしてこうなった！」
323：名無しさん：2024/10/27(日) 14:52:45 ID:O.XV/26k0: ((ﾟ∀ﾟ∩「つまり？」

＾＠（　＾ν＾）「朝起きたら……翼が大きくなってたんだよ!」

(　＞＜)「な……」

( <●><●>)(´・_ゝ・｀)(　ФωФ)「ﾅﾝﾀﾞｯﾃｰ!?」

(´・_ゝ・｀)「しちゃうね、唱和」

(　ФωФ)「元気な証である」

( <●><●>)「しかしまあ、なんですか。なんというか豪快な形になりましたね」

＾＠（　＾ν＾）「へっへっへ……」

（　＞＜）「うあーん……また翼の大きさでマウント取られるんです!ニュッくんの意地悪!」

＾＠（　＾ν＾）「羨ましいか、ン?　羨ましいだろ……」

（　＞＜）「べ、別に羨ましくなんてないんです!そんな寝ぐせみたいな……」
324：名無しさん：2024/10/27(日) 14:53:12 ID:O.XV/26k0: （　＞＜）（あれ……?　でもよく見ると左右対称に翼の形が変わっているわけじゃなさそうなんです）

（　＞＜）（もしかして……あの翼ってただの寝ぐせなんじゃ……）

((ﾟ∀ﾟ∩「いーなーいーなー、どうしたら翼っておっきくなるの?」

＾＠（　＾ν＾）「とにかく寝る、俺から言えることはそれだけだ」

((ﾟ∀ﾟ∩「わーっ！　今日から一日十時間睡眠だよ!!」

（　＞＜）（やっぱ寝ぐせなんじゃないかなあ）

( <●><●>)「……ビロード、ちょっとこっちに」

（＞＜　）「え？　はいなんです」
325：名無しさん：2024/10/27(日) 14:53:46 ID:O.XV/26k0: ( <●><●>)「……ビロード、あなたも気づいたようですね」

（　＞＜）「ニュッくんの翼のことですか?」

( <●><●>)「ええ。先週換毛期の抜羽を終えた身としては、翼の大きさ上位ランキングに彼が急浮上というのは避けたいのです」

（　＞＜）「そんなランキングあるんですね」

( <●><●>)「ちなみに今の一位は残念ながらデミタスです。今年は私が尋常じゃない量の羽が抜けたので」

（　＞＜）「そうなんだ……」

( <●><●>)「……単刀直入に言います。彼の翼は、偽りの翼」

Σｍ９（　<●><●>)「つまり、我々の抜け落ちた羽を使ってかさましをしているに過ぎないんですよ!!」

（；＞＜）「な、なんだってー！？」
326：名無しさん：2024/10/27(日) 14:54:09 ID:O.XV/26k0: （　＞＜）「とはならねーよ」

(；<●><●>)「えっ！？　じゃあれはいったい何なんですか」

（　＞＜）「僕はてっきり寝ぐせなんじゃないかと……」

( <●><●>)「なるほど、それもまた推理……」

＾＠（　＾ν＾）「誰が絵本のカラスだコラ」

Σ（；＞＜）「うわあ！聞かれてる!」

( <●><●>)「そりゃ一歩下がって後ろ向いただけですからね」

(´・_ゝ・｀)「なんだっけ、水浴びした鳥の抜けた羽をカラスが自分に刺す話だよね」

(　ФωФ)「吾輩としては何でもかんでも悪役にされるカラスが子供心に不憫で仕方なかったのである」

(´・_ゝ・｀)「類友って感じ?」

(　ФωФ)「うむ……」
327：名無しさん：2024/10/27(日) 14:54:30 ID:O.XV/26k0: ＾＠（　＾ν＾）「じゃあ引っぱってみろ、この大いなる翼を」

(　＞＜)「翼ってほどのもんじゃないですけど……」

(　＞＜)つ「えいっ」

＾＠（　＾ν＾）”ｸﾞﾝ

(；＞＜)「じ、地羽だ――！」

( <●><●>)「残念ながら推理は外れましたね」

((ﾟ∀ﾟ∩「……」

（＾ν＾　）＠^"⊂((ﾟ∀ﾟ∩お水ﾍﾟﾀﾍﾟﾀ

（　＾ν＾）＠ﾋﾟﾀｰﾘ　((ﾟ∀ﾟ∩そ

（；＾ν＾）「な、何をするだァーーーッ」
328：名無しさん：2024/10/27(日) 14:54:54 ID:O.XV/26k0: ((ﾟ∀ﾟ∩「やっぱり寝ぐせだったよ」

＠（　＾ν＾）「くそッ……」

（　＞＜）「図らずもなおるよくんに謎を解かれてしまったんです……」

( <●><●>)「仕方ありませんね、私たちは次なるナゾを探しに行きましょう」

（　＾ν＾）「んな謎がホイホイあってたまるか」

(´・_ゝ・｀)「あるよ？」

（　＾ν＾）「あるの？」

（　ФωФ）「フッフッフ……それでは教えてあげようなのだ」
329：名無しさん：2024/10/27(日) 14:55:16 ID:O.XV/26k0: （　ФωФ）「実はこの学校……『出る』のだ」

（　＾ν＾）「なにが？おしっこ？」

（　ФωФ）「おしっこが出るかはこの話にニュッくんが耐えられるか次第である」

(´・_ゝ・｀)「トイレ行ってよ」

((ﾟ∀ﾟ∩「正確に言えばKクラス寮生の部屋につながる階段、つまりは……」

【世界一わかりやすい部屋割】

|(´・_ゝ・｀)|((ﾟ∀ﾟ∩|（　＾ν＾）|(　＞＜)|( <●><●>)|(　ФωФ)|

　　　　　　　　　　廊　　　　　　　　　下

耳←階段　　　　　　　　　　自販機　　　　　　　　　　　　　　　　耳←階段
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　((ﾟ∀ﾟ∩↑ここに出るんだよ！

（　＾ν＾）「うおっ久々の図説だ」
330：名無しさん：2024/10/27(日) 14:55:38 ID:O.XV/26k0: （　＾ν＾）「ロマネスクの階段って下に向かうやつだよな。下から来るのか？」

( <●><●>)「ええ。私も話だけなら聞いたことが」

（ili＞＜）「うええ、僕こういうの苦手なんです……」

（　ФωФ）「やつは特にこのシーズン……夏前になると現れるのだ」

（　＾ν＾）「つまり今夜がチャンスと」

（；＞＜）「何で見る気満々なんですか！？おしっこ漏らしたいんですか！？」

（　＾ν＾）「俺は漏らさないけどビロードは漏らしたかったら漏らしていいよ」

(´・_ゝ・｀)「漏らしたら怒るよ、掃除させるから」

（＃＞＜）「漏らさないんです！！！！僕は！！！」
331：名無しさん：2024/10/27(日) 14:56:01 ID:O.XV/26k0: ((ﾟ∀ﾟ∩「去年の今頃、なーんか蒸し暑くて夜中に目が覚めて廊下の自販機でジュースでも買おうかなーと思ったんだよ」

((ﾟ∀ﾟ∩「みんなもう寝てる時間だからさ、なるべく静かに歩いてたから他の音が聞こえたらすぐにわかるんだよ」

((ﾟ∀ﾟ∩「そしたらさ、自販機に近づくごとに『とっとっと、とっとっと……』って音がしたんだ」

（；＞＜）「ひい……」

((ﾟ∀ﾟ∩「最初は自販機のモーター音かなー、とか思ってたんだけど、やっぱり違うんだよ。自販機は手前にあるのに、音は遠くから聞こえるんだ」

((ﾟ∀ﾟ∩「怖くなってね、一歩一歩を大きくしてつま先だけで走って、急いでお金入れてジュース買ったんだ、そしたら……」

（　＾ν＾）「わっ」

（；＞＜）「ギャーーーーーーー！！！」

((ﾟ∀ﾟ∩「うるさいよ」

（　＾ν＾）「ごめんね」
332：名無しさん：2024/10/27(日) 14:56:21 ID:O.XV/26k0: ((ﾟ∀ﾟ∩「えーと、んで、ジュース買ったら……」

((ﾟ∀ﾟ∩「なんかいた！」

((ﾟ∀ﾟ∩「お～しまいっ」

（；＞＜）「えっ！？何がいたんですか！？」

((ﾟ∀ﾟ∩「わかんないよ！だって怖かったから見てないもん」

(´・_ゝ・｀)「ちなみに僕はちゃんと見たことあるよ、それ」

((ﾟ∀ﾟ∩「え～！ききたい！ききたい！」

（　ФωФ）「というか何でよく知らないのに話しはじめたのであるか」

((ﾟ∀ﾟ∩「えへへ」
333：名無しさん：2024/10/27(日) 14:56:52 ID:O.XV/26k0: (´・_ゝ・｀)「まあ、冒頭は僕が見たのも同じ感じ。夜中に、自販機に向かうときに足音が聞こえたわけ。丁度ロマネスクくんの部屋の前の方からね」

(´・_ゝ・｀)「うちのクラスは一番上に食堂と教室、ひとつ下って寮、その下が購買。でも夜中は購買も閉まってるし、そもそも他のクラスにはそっち専用の購買がある。つまり、その時間に下から上がってくる人なんていないはずなんだ。先生たちは中庭からいける別棟に住み込みだしね」

(´・_ゝ・｀)「興味本位でさ、自販機に身を隠したわけ。なんか来る、こっちに上がってくるって。それが何か見てみたくて」

(´・_ゝ・｀)「足音は一定のリズムで、徐々に大きくなってくる。階段を上がる音が近づいてきて……止まったんだ、一番近くで」

（　＾ν＾）「ロマネスクの、部屋の近くで……」

（　ФωФ）「そうであるな」

（´・_ゝ・｀）「そう、君の部屋の前でね……」

（　ФωФ）「そんなに繰り返さなくてもわかったから……」
334：名無しさん：2024/10/27(日) 14:57:14 ID:O.XV/26k0: (´・_ゝ・｀)「っていうのは嘘、あいや嘘でもないんだけど。とにかく階段のあたりで足音は止まったんだ。そこからとっと、とっとって音からひた、ひた、ひた……って音に変わった」

(´・_ゝ・｀)「自販機の影からちらっとだけ覗いたんだ。目が慣れてきたとはいえ、廊下の電気は消えてる。一瞬見えた真っ黒いシルエットは歩みを一瞬だけ止めて、こっちにむかってきて……」

（　＾ν＾）「ま、待った！」

（ili＞＜）「ギャーーーーーーー！！！！」

（　＾ν＾）「あ、ごめん」

（；＞＜）「はあ、あ、あはあ、し、死んじゃ、死ぬかと思ったんです」

（ <●><●>）「もうこの話聞くのやめたらどうです？」

（。＞＜）「もう一人で寝れないんです……」

（　＾ν＾）「ガキかよ」
335：名無しさん：2024/10/27(日) 14:57:38 ID:O.XV/26k0: (´・_ゝ・｀)「あ、続きは夜の方がいい？」

（　＾ν＾）「んーと、それもそーなんだけど……」

（　＾ν＾）「それってちょうど今時期ぐらいの話？」

(´・_ゝ・｀)「そおう……だね、おととしの今頃かな」

（　＾ν＾）「んじゃさ、それが何だったか見てみようぜ」

（；＞＜）「正気ですか！？殺されちゃいますよ！！」

（ <●><●>）「少なくとも殺人鬼の類ではないことはわかってます」

（´・_ゝ・｀）「まあ、そりゃあね。僕生きてるし」

（　＾ν＾）「ということで階段お化けバスターズ結成。賛同者は挙手！」

（　ФωФ）「急～～～」
336：名無しさん：2024/10/27(日) 14:58:00 ID:O.XV/26k0: (´・_ゝ・｀)∩

∩((ﾟ∀ﾟ∩

∩( <●><●>)つ∩（＞＜；）！？

（　＾ν＾）「デミタス……はまあ、知ってんだもんな。んでなおるよ、ワカッテマスと、ビロードな」

（；＞＜）「や、やだ！やだあ！！行かないんですぼく絶対！！」

（ <●><●>）「またまたあ。さっきから一番うずうずしてたじゃないですか」

（；＞＜）「震えてたんです！！」

（　＾ν＾）「で、ロマネスクは来ない？寝たい？」

(　ФωФ)「ああいや、吾輩もデミタスと同様に正体を知っているが故……」

（´・_ゝ・｀）「まあいいじゃん。どうせ起きてるでしょ？」

（　ФωФ）「うむ」

（　＾ν＾）「じゃ全員参加な。決まり！今日の夜！」

（　＞＜）「あいててて急におなかが」

（　＾ν＾）「却下。正露丸飲め」

（　＞＜）「ふえーん」
337：名無しさん：2024/10/27(日) 14:58:28 ID:O.XV/26k0: ▼そして　夜……(0時過ぎぐらいだよ)

((ﾟ∀ﾟ∩「ねーねー、そのおばけって毎日来るの？」

（　ФωФ）「ううむ……なんというか……」

(´・_ゝ・｀)「来るよ、毎日。この時期は」

（　ФωФ）「デミタス、その辺は秘匿しないのであるな」

(´・_ゝ・｀)「まあまあ、どうせ知るわけだしね」

（　＾ν＾）「ビロード、トイレ行った？」

（ili＞＜）「こわくて、トイレ、いけなかったんです」

（ <●><●>）「漏らしたらあだ名が『黄色』になりますよ」

（　＾ν＾）「やーいおしっこ黄色」

（　＾ν＾）「ていうかお前こないだめちゃくちゃ黄緑色のおしっこしてなかった？」

((ﾟ∀ﾟ∩「ちょっと！おしっこうるさいよ！」

（ili＞＜）「ごめんなんです……」
338：名無しさん：2024/10/27(日) 14:58:52 ID:O.XV/26k0: ▼さらに　2時間後……

(´・_ゝ・｀)ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ……

（　ФωФ）「あ、雀の卵食べてる」

(´・_ゝ・｀)「いる？」

（　ФωФ）「うむ」

(´・_ゝ・｀)ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ……

（　ФωФ）ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ……

((ﾟ∀ﾟ∩「うわー、余裕の待機姿勢だよ」

（ <●><●>）「こっちなんかビロードの失禁とニュッくんの気絶を何とか止めるのに必死だというのに……」

（ili＞＜）「あ、も、ちょっと本当に限界なんです、おしっこ、誰か一緒についてきて、おどかさない人……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

（　-ν＾）「う……？ん、グミの……おみーずの……」ｳﾂﾗｳﾂﾗ

((ﾟ∀ﾟ∩「んもー……ちょっとビロードのおシモにいってくるよー。ニュッくん一回寝たら朝まで起きないから、ワカッテマスくんは常に話しかけててあげててね！」

（ <●><●>）「わかりました。ほーらニュッくん、右手に何が乗ってるかわかりますかー」

（　つν＾）「うん……？右？の、きんたま……」

（ <●><●>）「残念！バロットですよ。まだ生きてますから早く食べないとああヒヨコが出ちゃう出ちゃうひよこ出てますよ、生まれちゃいますよ、もっと見てほら」

（　＾ν＾）「うわああ！バロット！！」

（　＾ν＾）「あれ？」

（　ФωФ）「雀の卵、っておやつである」

（　＾ν＾）「あー、これ好き」

（ <●><●>）「私ももらっていいですか？」

(´・_ゝ・｀)「いいよいいよ、大袋持ってきちゃったし」

（　＾ν＾）「んあ、固くて目ぇ覚める～」ﾎﾞﾘﾎﾞﾘ
339：名無しさん：2024/10/27(日) 14:59:12 ID:O.XV/26k0: （；＞＜）「うう……何とかあだ名が『黄色』になるのはまぬがれたんです」

((ﾟ∀ﾟ∩「トイレぐらい一人で行けるようになってよ。あ、おやつ食べてる！ちょーだい」

(´・_ゝ・｀)「ほいよー。……ん、ロマネスク、なんか聞こえない？」

（　ФωФ）「……うむ。皆、息をひそめるのである」

（；＞＜）「ひゅっ……」

（　＾∩＾）「……」

（ <●><●>）「……」

((ﾟ∀ﾟ∩「……」ﾎﾟﾘ…

((ﾟ∀ﾟ∩（噛んじゃった……）

（　＾ν＾）（噛んだな……）

（　ФωФ）（噛んでおるな……））

(´・_ゝ・｀)（あとであげればよかったなあ）
340：名無しさん：2024/10/27(日) 14:59:39 ID:O.XV/26k0: トットットッ　トットット……

（　＾ν＾）（きた！）

トットットッ　トットット……

((ﾟ∀ﾟ∩（ついに正体がわかるんだよ！）

トットッ　トット……トット……

(´・_ゝ・｀)（……おかしい、リズムが変わった？）

トットッ　ﾊｧﾊｧ……　トットットット　ﾊｧ､ﾊｧ……

（；＞＜）（なんか、聞いてたのと違うんです……！）

ﾊｧﾊｧ　ｱｰｼﾝﾄﾞｲ……　トットットット……

（ <●><●>）（しんどいって言った？）

（　＾ν＾）「ねえなんか今しんどいって」

(´・_ゝ・｀)「しっ……近づいてくる」
341：名無しさん：2024/10/27(日) 14:59:59 ID:O.XV/26k0: トットットット……　トットットット……

トットッ　ﾊｧﾊｧ　ﾁｮｯﾄ　ｻﾀﾞﾁｬﾝ　トット……

(´・_ゝ・｀)（違う、足音が二つある……）

（　ФωФ）（つまり、我々の知らない何かが来ている）

トットットット……　ｺﾞﾒﾝ､ﾊﾔｶｯﾀｶﾅ　トットットット……

ﾊｧﾊｧ　ﾁｮｯﾄｷｭｳｹｲ　トットッ　ｼﾞﾊﾝｷ､ﾖﾘﾀｲ　トットットッ

トットッ　ｳﾝ　ﾁｮｳﾄﾞｿｺﾆｱﾙﾖ　ｶﾞﾝﾊﾞﾛ　トットットット……

（　＾ν＾）（来てる……何かが……！）

((ﾟ∀ﾟ∩ｼｬｸ……

（　＾ν＾）（紛らわしい音出すな……！）

((ﾟ∀ﾟ∩ｺﾞﾒﾝ……
342：名無しさん：2024/10/27(日) 15:00:25 ID:O.XV/26k0: トット……ヒタ、ヒタ、ヒタ……

ヒタ、ヒタ、キュッ……

"（　∩∩）"

o川ー )o 　　川д川

（　＞＜）

o川*ﾟーﾟ)o　　川ﾟд川

（　＞＜）

（　＞＜）「ギャーーーーーーー！！！」

o川;ﾟДﾟ)o　　川;д;川「「キャーーーーーーーーー！！！！」」

（　＾ν＾）「わぁおぅ」

((ﾟ∀ﾟ;∩「わああっびっくりし　人間！？」

o川;ﾟДﾟ)o「何！？ゴートー！？チカン！？ダレ！？ニンゲン！？？？」
343：名無しさん：2024/10/27(日) 15:00:51 ID:O.XV/26k0: 川д川「き、キューちゃん大丈夫、落ち着いて、あ、みんな久しぶり……」

(´・_ゝ・｀)「やーっぱり貞子さんか。久しぶりだねー、今日も自主トレ？」

川д川「う、うん……舞踏術クラスの子と一緒。あ、キューちゃんって言うの。キューちゃん紹介するね、この人が元舞踏術クラスのデミタスくんで、そこにいる黒っぽい人がロマネスクくん。おっきい声出したのがビロードくんであとはえーっと……」

o川;ﾟДﾟ)o「急に言われてもわかんない！！敵！？味方？！！」

川д川「味方だよ」

o川ﾟ-ﾟ)o

o川*ﾟーﾟ)o「初めまして、あたし素直キュート。舞踏術クラスの二年で、サダちゃんとは友達。よろしくね」

（　＾ν＾）「すげえ適応力」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ
344：名無しさん：2024/10/27(日) 15:01:14 ID:O.XV/26k0: 川д川「えーっと、紹介した通りデミタスくん、ロマネスクくん……あっちでリスみたいになってるのがなおるよくんで、口開けっ放しのがビロードくん。その顎をかぱかぱしてるのがワカッテマスくんで、豆菓子食べてる子が……」

川д川「ごめん、誰？」

（　＾ν＾）「豆菓子、あっ俺？」

(´・_ゝ・｀)「彼は今年からKクラスに入ったニュッくん。ヒッキーが祈祷術クラスに入ったから今は入れ替わりでその部屋に住んでる」

o川*ﾟーﾟ)o「そっかあ、サダちゃんって元Kクラスだっけ？」

川д川「そうそう……夏場とか外で走るのしんどいし、普段はこの辺りの階段で走り込みしてるんだ」

o川*ﾟーﾟ)o「えーっ！じゃあ超穴場じゃん！ここ涼しいしあたしも夏の走り込みここでやろっかな」

(´・_ゝ・｀)「別にいいよ。アクエリ自販機に入ってるし」

((ﾟ∀ﾟ∩「えっと、二年生ってことはデミタスの後輩？」

(´・_ゝ・｀)「まあ一応……あ待って、僕一年でKクラス行きだったから先輩かも」

川д川「私にとっては同級生でもあるね」

（　＾ν＾）「ややこしいなあもう」
345：名無しさん：2024/10/27(日) 15:01:42 ID:O.XV/26k0: （　ФωФ）「……ということで、なおるよが見た影は元Kクラスの貞子だったのである」

((ﾟ∀ﾟ∩「なーるほーどねー」

（　＞＜）「正直びっくりした後の記憶が何でもないけど理解したんです！」

（ <●><●>）「しかしなんですか、冷静に考えると男の集団が夜中に待ち伏せてるのって恐怖でしかないでしょうね」

(´・_ゝ・｀)「事前に連絡はしておいたけどね」

（　＾ν＾）「お、気配り上手だ」

(´・_ゝ・｀)「いや、舞踏術クラスの女子って結構狂暴……っていうか、力強いから」

（ <●><●>）「なるほど、逆に我々がボコボコにされかねないと」

(´・_ゝ・｀)「そゆこと」

（　＾ν＾）「定期試験前に奇声を発してる集団と俺たちじゃ太刀打ちできないよな」

(　＞＜)「……結局こわいのには変わりないってことですか？」

（　＾ν＾）「そゆこと！」
346：名無しさん：2024/10/27(日) 15:03:25 ID:O.XV/26k0: （　＞＜）「今日はここまでなんです……」

（　＞＜）「おまけを除くと一年ぶりになっちゃったんです！ちゃんと続けるつもりだけはあるんです！」

（　＾ν＾）「ということで気長に乞うご期待」

（ <●><●>）「しなくてもいいですけどね」
347：名無しさん：2024/10/27(日) 17:50:53 ID:Zz1ScWCc0: 乙！久々の更新ありがたいね！ほのぼのしてて良き！！
348：名無しさん：2024/10/27(日) 23:37:11 ID:VymvjuxU0: 黄色とかシャク…とかこのセンス好き
期待を乞われるまでもなく楽しみにしてるんだぜ

（ ＾ν＾）ようこそクソバカ学園のようです