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( ^ω^)百物語のようです2022( ω )
229
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 20:44:28 ID:QB79BDyI0
( ´_ゝ`)「言い方が悪かったみたいだな」
( ´_ゝ`)「成長しない幽霊と成長する幽霊がいるってことだ、もちろん容姿もだ」
( ´_ゝ`)「……いや、成長しない幽霊がいるかは分からないか」
( ´_ゝ`)「でも一般的に成長しないと思われてるってことはそういうことなんだろう」
( ・∀・)「……その言い方からすると、兄者は成長する幽霊を知ってるの?」
(,,゚Д゚)「話の流れからすると弟、か?」
( ´_ゝ`)「ああ、正解だ」
( ´_ゝ`)「俺の想像ではあるんだが、幽霊が成長するかしないかはイメージなんだと思う」
_
( ゚∀゚)「その幽霊の想像力次第ってことか?」
( ´_ゝ`)「それはちょっと違うかな、まあそもそも俺の想像なわけだけど」
( ´_ゝ`)「幽霊か周囲の人か、はたまたその両方のイメージが関わるんだと思う」
230
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 20:46:07 ID:QB79BDyI0
( ´_ゝ`)「例えばだ、もし自分の母親が亡くなったとして70歳、80歳の姿を思い浮かべるか?」
(,,゚Д゚)「いや、ないだろうな」
( ・∀・)「だね」
( ´_ゝ`)「もし今俺が死んだとして、思い浮かべるときは今の俺の姿だろう?」
_
( ゚∀゚)「生きてたらこうだろうな、なんて思うときもあるんじゃねーの?」
( ´_ゝ`)「だとしても基本は死ぬ前の姿を思い浮かべるだろう」
( ´_ゝ`)「でも例外もある……周囲も、多分本人も、常に成長した姿で想像する場合がな」
_
( ゚∀゚)「例外ねぇ……」
( ・∀・)「なんだろ、あるかなそんなの」
(,,゚Д゚)「……双子、だろ」
( ´_ゝ`)「そうだ、双子だ」
( ´_ゝ`)「俺たちは双子だったんだが弟は死産にされたんだ」
( ´_ゝ`)「だからジョルジュが弟のことを知らないのは当たり前だ」
231
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 20:50:10 ID:QB79BDyI0
(,,゚Д゚)「死産にされた……って、殺されたみたいな言い方するな」
( ´_ゝ`)「ああ殺されたんだ、母親にな」
( ´_ゝ`)「ま、簡単に説明すると2人とも育てる金がなかったんだな」
( ・∀・)「それなら普通は中絶とかするんじゃないの?」
( ´_ゝ`)「住んでたのが田舎の方だったからな、跡取りに男を産まないとってやつだ」
( ´_ゝ`)「出産も病院じゃなく実家に産婆を呼んでだ、だからそういうことができた」
_
( ゚∀゚)「……」
( ・∀・)「……」
(,,゚Д゚)「……」
( ´_ゝ`)「なんの話かよく分かんない感じになっちゃったな、ここらで締めようか」
( ´_ゝ`)「双子だからか、家族で俺だけ弟が見えたんだ」
( ´_ゝ`)「俺はいつも弟と遊んでた、田舎だし同い年の子供なんていなかったからな」
( ´_ゝ`)「少しお金に余裕ができてこっちに引っ越してきた、もちろん弟もついてきた」
( ´_ゝ`)「母親は俺が弟と話したり体を貸したりするのすごく嫌がってた、だから高校入学と同時に追い出されたんだ」
( ´_ゝ`)「で、まあ今も弟と暮らしてるってわけだ」
( ´_ゝ`)「成長する幽霊の話をするつもりがとっ散らかっちゃったな」
( ´_ゝ`)「でもまあこんな感じで俺の話は終わりだ」
( ´_ゝ`)「一応幽霊の話だしOKだろ?」
232
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 20:52:07 ID:QB79BDyI0
_
( ゚∀゚)「……作り話、なんだよな?」
( ´_ゝ`)「どうだろうな」
( ・∀・)「一人暮らしか聞いたときに含みあったのってそういうこと?」
( ´_ゝ`)「そうだな」
(,,゚Д゚)「怖い話じゃない、って言わなかったか……?」
( ´_ゝ`)「怖くなんてないよ、俺は兄だからな」
_
( ゚∀゚)「……体を貸したりって言ったよな」
_
( ゚∀゚)「お前……兄者だよな?」
( ´_ゝ`)「ああ、今は兄者だよ」
( ´_ゝ`)「それじゃあジョルジュ、俺はもう行くぞ」
( ´_ゝ`)「一個話したしもういいよな?」
_
( ゚∀゚)「あ、ああ」
( ´_ゝ`)「それじゃおまえら、またな」
( ´_ゝ`)「おっとそうだ、ろうそく吹き消さなきゃいけないんだったか」
233
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 20:52:45 ID:QB79BDyI0
(
)
i フッ
|_|
234
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 20:55:14 ID:QB79BDyI0
以上です、ありがとうございました
235
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 20:56:51 ID:hp.I8Ltw0
水子の霊って成長するって言うよな……
さらりと不気味ですごく好きだ、乙乙
236
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 21:59:54 ID:Z6r3NYcY0
おつおつ
237
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:39:36 ID:qZ9sNMvs0
31本目 (,,゚Д゚)君と巡った夏祭りのようです
.,、
(i,)
|_|
238
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:39:59 ID:qZ9sNMvs0
「ねぇ、聞こえる? 今日はお祭りの日だよ」
(,,-Д-)「ああ。よく聞こえるよ。楽しそうな声が聞こえてくる」
「うん。みんないい笑顔で会場に向かってるよ。お祭りが楽しみなんだね」
(,,-Д-)「懐かしいな。俺たちも昔二人で行ったなぁ」
「……そうだね。二人で行ったんだったね」
(,,-Д-)「あの日のことは今でも覚えてるよ」
(,,-Д-)「しぃ…お前はどうだ? 」
「……勿論覚えてるよ。いろんな所を巡ったね」
.
239
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:40:31 ID:qZ9sNMvs0
(;,゚Д゚)「うおお……凄い人だかりだ。しぃ! 大丈夫か? 」
(*゚ー゚)「大丈夫。ありがとギコ君」
(,,^Д^)つ「そっか。でも、心配だから、ほら! 」
(*^ー^)「うん! 」
(,,゚Д゚)「おう。そうだ」
(,,゚ー゚)「浴衣似合ってるぞ」
(*^ー^)「えへへ。ありがと。これ気に入ってるんだぁ」
「実はあの日の浴衣、今日も着てるんだよ?」
(,,-Д-)「そうなのか? 見れないのが残念だなぁ……」
(,,-Д-)「薄い桃色の浴衣、だったな。控えめな色合いがしぃらしくてよく似合ってたよ」
「……もう! ちゃんと覚えてないじゃない! 私が着てるのは薄い赤色の浴衣だったでしょ! 」
「しばらく色見てなかったから分からなくなっちゃったの? 」
(;,-Д-)「あれ? そうだったか? 印象的だったから間違えるはずないんだけどな……」
「まあいいよ。最初は……どこに行ったっけ? 」
(,,-Д-)「それは覚えてる。やっぱ祭りと言えばって事で射的に行ったんだよ」
「そうだったね。ギコ君頑張って景品とってくれなたんだよね」
.
240
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:41:05 ID:qZ9sNMvs0
(,,゚Д゚)「っしゃあ祭りと言えば射的! しぃ! どれが欲しい? 狙ってみるぞ!! 」
(*゚ー゚)「えーっと……じゃあ、あれ!」
(,,゚Д゚)「猫のぬいぐるみだな? 任せておけ!!」
(,,^Д^)「ほら! とれたぞ! 」
(*゚ー゚)「すごーい!! ギコ君上手だね!! 」
(,,^Д^)「はっはっは! まっざっとこんなもんよ! 」
(,,゚Д゚)「こいつはプレゼントだ」
(*^ー^)「ありがと! 大事にするね!! 」
「あのぬいぐるみは、今でも部屋にあるよ」
(,,-Д-)「おっそうなのか? そいつは嬉しいな」
「あのにっこり笑ってる顔が好きで、見るたびに優しい気持ちになれるんだ」
(,,-Д-)「んん? 俺がとったのは微笑んでる猫だったはずだが? 」
「……やだなあギコ君ったら他のと勘違いしてるんじゃないの? 」
(,,-Д-)「そうだったかなぁ……? 」
「そうそう。それで次に、二人でかき氷を食べたんだよね。」
(,,-Д-)「ああ! 食べた食べた! 」
.
241
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:41:41 ID:qZ9sNMvs0
(,,*゚Д゚)「しぃ! かき氷あるぞ! かき氷!! 」
(*^ー^)「いいね! 食べよ食べよ! 」
(,,゚Д゚)「何にするか決めたか? 」
(*゚ー゚)「うん! 私はね……」
(,,-Д-)「懐かしいな、俺はメロンを選んで、しぃはイチゴを選んだんだったな」
「そうだね。二人してがっつき過ぎて頭痛くなったっけね」
(,,-Д-)「あの日は暑かったし人も多かったからつい、な」
「だからこそ余計においしく感じるんだけどね」
「で、次に金魚すくいだっけ?」
(,,-Д-)「ああ。どっちが多くすくえるかで勝負したっけな」
「ギコ君たらムキになってたね」
(,,-Д-)「いや、ムキになってたのはしぃの方だろ」
「……そうだっけ?」
(,,-Д-)「ああ。そのあとが大変だったからよく覚えてる」
.
242
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:42:09 ID:qZ9sNMvs0
(*゚^゚)「むー」
(;,゚Д゚)「悪かったって! な! 機嫌直してくれって! なっ! 」
(゚-゚*)「ぷぃっ!」
「なんで怒ったんだっけ……? 」
(,,-Д-)「あんまりにもお前が下手過ぎてな、調子に乗ってからかい過ぎてそしたらへそ曲げられた」
(,,-Д-)「まあ、若気の至りってやつで」
「……どうやって私、機嫌治したんだっけ?」
(,,-Д-)「んん? お前そんな事も忘れちゃったのか? 」
「……ゴメン」
(,,-Д-)「まあいいけどさ」
(,,-Д-)「あの時は」
.
243
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:42:33 ID:qZ9sNMvs0
(;,゚Д゚)「えっと……」
(,,゚Д゚)「あっ! あれは! 」
(,,゚Д゚)「しぃ! ちょっと待っててくれ! 」
(*゚-゚)「ん」
(,,゚Д゚)「ほら! 」
(*゚-゚)「これは? 」
(,,゚Д゚)「祭りの前に言ってたろ?」
(,,゚Д゚)「りんご飴、食べてみたいって」
(*゚ー゚)「覚えてたんだ」
(,,^Д^)「あたり前だろ? 二人で祭り巡るの楽しみにしてたんだから、しぃが何を楽しみにしてるのかもちゃんと覚えてるさ」
(*^ー^)「じゃあ許してあげよう」
(,,^Д^)「へへっ! ありがとよ! 」
.
244
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:44:22 ID:qZ9sNMvs0
(,,-Д-)「とこんな感じだったな」
(,,-Д-)「どうだ。思い出したか? 」
「うん。そう、だったね……」
(,,-Д-)「そのあともいろんな所を巡ってさ、楽しんだよなぁ」
(,,-Д-)「それで最後に……」
「あっ。そろそろ時間だよ」
(,,-Д-)「そうか、もうそんな時間か」
「ほら、聞こえる? 」
(,,-Д-)「ああ。よく聞こえるよ」
(,,-Д-)「今はもう見ることは出来ないけど、祭りの最後といえばやっぱり花火だよな」
(,,-Д-)「あの時も二人で花火を見たっけか」
(,,-Д-)「二人きりになれる場所に行って見てたっけな」
.
(*゚ー゚)「わぁー! 綺麗だねぇ……! 」
(,,゚Д゚)「ああ! 凄いなぁ……! 」
(*゚ー゚)「あっ……終わっちゃった……」
(,,゚Д゚)「終わっちゃったな……」
(*゚ー゚)「……」
(,,゚Д゚)「……」
245
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:45:46 ID:qZ9sNMvs0
(,,゚Д゚)「なぁ、しぃ」
(*゚ー゚)「なぁに? 」
(*゚ (゚,, )
(,,゚Д゚)「好きだ」
(*゚ー゚)「私もだよ。ギコ君」
.
「あの時はビックリしたなぁ」
(,,-Д-)「まあ、気分が盛り上がってたから、つい、な」
(,,-Д-)「まあ恋人同士なんだからいいかなって」
「ふふ。そうだね。恋人同士だからいいよね」
「ねぇギコ君」
(,,-Д-)「ん?」
(,,- ( )
「好きだよ」
(,,-Д-)「俺もだよ。しぃ」
.
246
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:46:29 ID:qZ9sNMvs0
「逆なら良かったのに」
思わずそんな言葉が口から零れ落ちていた。
私には双子の妹がいる。
何をするにも一緒だったし、好きになる物も人も一緒だった。
だから、妹が選ばれていたのは…………許せなかった。
(*^ー^)「と、言うことでー!! 」
(,,^Д^)「俺たち、付き合うことになりました!! 」
その言葉を理解するのに少しだけ時間が掛かった。
だけど内心の動揺を必死で押し隠し、何とか笑顔を作り出す。
(*゚∀゚)「へぇ〜よかったじゃないのさ」
そんな心にもないことを無理やり口にする。
その言葉を聞いた二人は私の内心なんてわかるはずも無く、額面通り受け取ってくる。
(*^ー^)「ありがとーお姉ちゃん! 色々相談に乗って貰ったおかげだよー! 」
だらしない笑顔を浮かべるこの女が私と血のつながっていることに吐き気を覚える。
何故、こいつなんだ? 顔で選んだとしたなら私だって同じ顔だ。選ばれない訳がない。
(,,^Д^)「そうだったのか。子どもの頃からの付き合いだったがそんな事されてるなんて知らなかったぞ」
そう。私たちは子どもの頃からの付き合いだ。
周りの人たちは私たちの見分けつけられず間違える事が多かったが、彼だけは間違えることは無かった。
いつも私を見てくれていた。
私だけを見てくれていた。
……そのはずだったのに
何故だ?
(,,^Д^)(^ー^*)
何故彼は私を見ていない?
247
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:47:40 ID:qZ9sNMvs0
何故私と同じ顔をした女がそこにいる……?
そこに居て良いのは私だけのはずなのに………
(* ∀ )
.
あれからどのくらい日が経ったのだろうか。
毎日のように妹から惚気という名の自慢話を聞かされる。
彼がどうだっただの、彼とどうしただの、毎日毎日………!
そのたびに私の心の中に黒い感情がため込まれていく。
それをどうするべきなのか、持て余す日々が続いていた。
そんなある日のこと
(*゚ー゚)「ねぇお姉ちゃん。知ってる? 今日はお祭りやってるんだって! 」
部屋でくつろいでいる私に能天気に声をかけてくる。
祭りがどうしたというのだ。全く興味がないが無視をするとうるさくなるので返事をする。
(*゚∀゚)「ん〜? 知らなかったな。どこでやってるのさ? 」
(*゚ー゚)「すぐ近くでやってるんだよ! 」
(*^ー^)「実はギコ君に誘われててねー? お姉ちゃんも一緒に行かない? 」
一瞬だけ言葉に詰まる。
この女は私に見せびらかしたいのか?
私から奪った男を自慢したいのか?
怒りで叫びたくなる気持ちを必死で押さえいつも通りの笑顔を作る。
(*゚∀゚)「いんや。やめておくよ」
(*゚∀゚)「せっかくの祭り二人で楽しんできな」
(*゚-゚)「えー残念。一緒に行きたかったな〜」
ぶつぶつと文句を言いながらも、浴衣を引っ張り出してくる。
248
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:48:13 ID:qZ9sNMvs0
私とお揃いで勝ってもらった薄い桃色の浴衣。
あまり派手な色は好まない妹らしい選択だ。
その浴衣に身を包み、玄関へと歩いていく。
玄関まで見送ってやると、突然振り返り
(*^ー^)「気が変わったらお姉ちゃんも来てね! 待ってるから」
(*゚∀゚)「………ん。まあ、気が向いたらね」
(*^ー)「じゃ、いってきっまーす! 」
その後ろ姿を見送り部屋へと戻る。
.
………浴衣、か。
私の浴衣は薄い赤色。
それなりに目立つ色だけど、私服でいるよりかは目立たないのかも、しれない。
.
妹より少し遅れて家を出る。
祭りの会場は教えてもらっているので分かっている。
……行ったところで何になるのだろう。
また嫌な思いをするだけじゃないのか……?
それでも足は私の意志とは関係なく、動いてしまう。
そして、私の目は二人を見つけてしまう。
私の、耳は、二人の声を聞いてしまう。
249
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:49:20 ID:qZ9sNMvs0
(;,゚Д゚)「うおお……凄い人だかりだ。しぃ! 大丈夫か? 」
(*゚ー゚)「大丈夫。ありがとギコ君」
(,,^Д^)つ「そっか。でも、心配だから、ほら! 」
(*^ー^)「うん! 」
(,,゚Д゚)「おう。そうだ」
(,,゚ー゚)「浴衣似合ってるぞ」
(*^ー^)「えへへ。ありがと。これ気に入ってるんだぁ」
私が先に選んでその色違いを選んだだけなのに、何が気に入っているだ。
(,,゚Д゚)「っしゃあ祭りと言えば射的! しぃ! どれが欲しい? 狙ってみるぞ!! 」
(*゚ー゚)「えーっと……じゃあ、あれ!」
(,,゚Д゚)「猫のぬいぐるみだな? 任せておけ!!」
(,,^Д^)「ほら! とれたぞ! 」
(*゚ー゚)「すごーい!! ギコ君上手だね!! 」
(,,^Д^)「はっはっは! まっざっとこんなもんよ! 」
(,,゚Д゚)「こいつはプレゼントだ」
(*^ー^)「ありがと! 大事にするね!! 」
彼に媚びて物をねだり一方的に貰うなんて浅ましい女だ。
私なら一緒にやって互いの景品を交換するのに
二人がいた射的屋に寄り景品を撃ち落とす。
私が手に入れたのはにっこりと笑っている猫のぬいぐるみ。
彼の笑顔に似ているから思わず狙ってしまった。
手に入れた景品を落とさないように大事に抱え込み、二人に気が付かれないように後ろをついて行く。
250
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:49:57 ID:qZ9sNMvs0
(,,*゚Д゚)「しぃ! かき氷あるぞ! かき氷!! 」
(*^ー^)「いいね! 食べよ食べよ! 」
(,,゚Д゚)「何にするか決めたか? 」
(*゚ー゚)「うん! 私はね……」
私と妹の味の好みは似ている。
だから選ぶものの予想はついた。
だけど、今そんな物を食べる気はならない。
笑いあう二人の顔を見て、また黒いものが溜まっていく
(*゚^゚)「むー」
(;,゚Д゚)「悪かったって! な! 機嫌直してくれって! なっ! 」
(゚-゚*)「ぷぃっ!」
なんて自分勝手な女何だろう
私だったら彼をあんな風に困らせたりしない。
彼なりに楽しませようとしているのにその気持ちに気付こうともせず、怒り始めるなんて。
やっぱり彼に相応しいのは私の方なんだ。
(;,゚Д゚)「えっと……」
(,,゚Д゚)「あっ! あれは! 」
(,,゚Д゚)「しぃ! ちょっと待っててくれ! 」
(*゚-゚)「ん」
.
251
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:50:46 ID:qZ9sNMvs0
(,,゚Д゚)「ほら! 」
(*゚-゚)「これは? 」
(,,゚Д゚)「祭りの前に言ってたろ?」
(,,゚Д゚)「りんご飴、食べてみたいって」
(*゚ー゚)「覚えてたんだ」
(,,^Д^)「あたり前だろ? 二人で祭り巡るの楽しみにしてたんだから、しぃが何を楽しみにしてるのかもちゃんと覚えてるさ」
(*^ー^)「じゃあ許してあげよう」
(,,^Д^)「へへっ! ありがとよ! 」
何上から目線で言ってるんだこの女は
勝手に怒り、一人で盛り上がり、彼を困らせるな。
本当に自分の事しか考えていない女だな。
二人が人の少ない場所へと歩いていく。
大きな音が鳴り響き上を見上げると、花火が上がっていた。
(*゚ー゚)「わぁー! 綺麗だねぇ……! 」
(,,゚Д゚)「ああ! 凄いなぁ……! 」
花火を流れながらも歩きを止めはしていない。
どこまで歩いていくのかと思いながらも、二人の後ろついて行く。
前と上しか見ていないから私に気が付かない。
(*゚ー゚)「あっ……終わっちゃった……」
(,,゚Д゚)「終わっちゃったな……」
(*゚ー゚)「……」
(,,゚Д゚)「……」
花火が終わったあと二人が黙って見つめて合う。
252
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:51:25 ID:qZ9sNMvs0
(,,゚Д゚)「なぁ、しぃ」
(*゚ー゚)「なぁに? 」
彼の方から妹へと近づいていく。
……やめて。
だけれど止められる訳もなく、二人の距離が近づいていく
(*゚ (゚,, )
(,,゚Д゚)「好きだ」
(*゚ー゚)「私もだよ。ギコ君」
(* ∀ ).
穢された。彼が、穢された
あの女によって
彼から求めるように仕向けていたんだ。
自分から手を出さずに、狙い続けてたんだ。
…………許せない
あんな女は彼には必要ない。
本当に必要なのは私なんだ。
私があそこにいるべきなんだ。
あの、女じゃなくて、ワタシガ
処分しなきゃ。
これ以上彼が穢されないうちに
253
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:52:02 ID:qZ9sNMvs0
(,,;Д;)「どうして……どうしてこんなことに……! 」
病院のベッドの上で涙を流しながらうずくまる彼の背を優しくなでる。
不幸にも私と彼の家族が事故に巻き込まれてしまった。
生き残ったのは私と彼だけ。そんな事実を受け止めきれない彼は涙を流し続ける。
事故の後遺症か、彼の目は見えなくなってしまっていた。
(* ∀ )「大丈夫だよギコ君。悲しまないで。私は生きてるから」
光を映さない彼の目がこちらを見つめる。
止まらない涙を流しながらそれでも口を開く。
(,,;Д;)「ありがとう……」
(,,;Д;)「しぃ」
254
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:52:48 ID:qZ9sNMvs0
そう。死んだのはしぃの姉"つー"だ。
今、彼のそばにいるのは"しぃ"なのだ。
(* ∀ )「うん。私達しかいなくなっちゃったけど、これから支えあって生きて行こうね……? 」
(*゚∀゚)「ギコ君」
――――――あれから数年ほど経った。
目の見えない事に苦労はしているようだったが、それでも必死で生きようとしている。
死んだみんなの分まで長生きするんだ。と微笑みながら言っていた。
そうだね。私達が幸せにならなきゃね
時間があれば思い出話に花を咲かせる。
いつも彼は居なくなった人を慈しむに笑っているが、そんな奴らのことなんてどうでもいい。
今、私が彼にそばにいる。彼に愛されている。それだけでいい。
夏になると、二人で窓辺で寄り添い語り合う。
間違った思い出を正しい思い出になるように、毎年毎年……
花火が上がれば終わりの合図。
(* ∀ )「ねぇギコ君」
(,,-Д-)「ん?」
(,,- ( )
.
255
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:53:10 ID:qZ9sNMvs0
(* ∀ )「好きだよ」
(,,-Д-)「俺もだよ。しぃ」
ああ、今年も祭りの日が巡ってくる。
256
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 22:53:32 ID:qZ9sNMvs0
(
)
i フッ
|_|
お題
祭り
「逆なら良かったのに」
ここまでお付き合いいただきありがとうございました
257
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 23:01:41 ID:9wI0PAI.0
>>256
すばらしい
258
:
名無しさん
:2022/08/13(土) 23:07:34 ID:w.10lm.Y0
うああ、なんというか悍ましいな
幽霊ものが好きだったがこういうのもアリだな
259
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 01:13:32 ID:BkEJtHww0
32本目
信じたくないようです
.,、
(i,)
|_|
260
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 01:14:18 ID:BkEJtHww0
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン、起きてる?」
問いかける声に目を覚ます
聞き慣れた幼馴染の声だ
( つω^)「ツン、かお? 久しぶりだおね、こんな時間にどうしたんだお?」
眠い目を擦りながら答える
ツンは昔から思いつくままに行動するところがある
夜中に起こされるのも慣れたものだ
ξ゚⊿゚)ξ「ちょっと聞きたいことがあって」
そんなことで起こしたのかと思う反面、この程度でよかったとも思う
一週間前の「今から登山をしよう」と言われたのに比べればなんでもない
まあ登山は断った訳だがツンはひとりで向かったらしい、メールにそう書いてあった
( ^ω^)「何を聞きたいんだお?」
優しい声音で答える
ツンがひとりで登山へ行ったと知ってから、今の今までひどく心配だった
あの不安感は堪ったものではない、質問に答えるだけで解決するならそれがいい
261
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 01:14:53 ID:BkEJtHww0
ξ゚⊿゚)ξ「ブーンは……幽霊って信じる?」
これまた唐突な話だ
もしや登山に行った際にでも何かを見たのだろうか
いや、ツンのことだ、きっと単なる好奇心だろう
( ^ω^)「僕は信じてないお」
しっかりと強めの口調で答える
今から心霊スポットへ行こうというのだけは御免被る
ξ゚⊿゚)ξ「何があっても……何を見ても、信じない……?」
いつもと様子が違う、気が、する?
本当に何かおかしなものを見たのか?
もしかして、いや、まさか、そんな筈はない
( ^ω^)「僕は、信じないお」
262
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 01:15:49 ID:BkEJtHww0
ξ-⊿-)ξ「……そう……信じるって言ってほしかったな」
ξ゚ー゚)ξ「……私、ブーンのこと好きだったんだよ」
何故ここで告白をする
何故、過去形で……
(;^ω^)「ぼ、僕もツンのこと好きだお……ずっと前から好きだお!」
ξ゚ー゚)ξ「……うん、知ってた」
ξ゚ー゚)ξ「……嬉しかった……そして、ごめんね」
なんで謝る
変な冗談はやめてくれ……
ξ-⊿-)ξ「私も女だから、人には……好きな人にはこんな姿見られたくなかったんだけど」
ξ゚⊿゚)ξ「でもこのままじゃ……私が見つからないままじゃ、ブーンが進めなくなっちゃうもんね」
(;^ω^)「ツン、何を言ってるんだお……意味が、わからないお……」
263
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 01:16:30 ID:BkEJtHww0
ξ゚ー゚)ξ「……ブーン、元気でね」
そう言ってツンは消えた
空気に溶けていくみたいに
僕は幽霊なんて信じない
ツンはきっとまた何処かへ出かけたのだろう
ツンはいつも思いつきで行動するから
だから僕は信じない
( ;ω;)「僕は幽霊なんて信じないお……」
264
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 01:17:31 ID:BkEJtHww0
(
)
i フッ
|_|
265
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 01:53:11 ID:7Rb7Qd3A0
>>259
この短さと最低限の情報ですべてが分かってしまった…好きだ
266
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/14(日) 17:49:19 ID:wqsnqapE0
皆様お疲れ様です、まもなく最終日の投下開始時刻になります。
最後までよろしくお願いします。
267
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 18:41:00 ID:O0oz36TE0
33本目
川д川 事故住人のようです 川 ゚ -゚)
.,、
(i,)
|_|
268
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 18:42:24 ID:O0oz36TE0
× × ×
事故物件【じこぶっけん】
・広義には(中略)何らかの原因で前居住者が死亡した経歴のあるものをいう。
・事故物件として扱われる物件としては、以下のようなケースが上げられる。
殺人、傷害致死(中略)などの刑事事件に該当しうる事柄で死者の出た物件。
(Wikipediaより引用)
× × ×
269
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 18:43:43 ID:O0oz36TE0
駅から徒歩約二十五分。
途中にはコンビニがあり、飲み屋もあり、街灯は少ないけれどお店のお蔭で夜遅くでもそこそこ明るい住宅街。
ゴミのポイ捨てとそれを注意する看板がやたらとある。
訂正。『あった』。今はどうだか知らないので。
ああ、コンビニはまだあるみたい。同じ店舗かは分からないけれど、ビニール袋のロゴマークが一緒。
一人暮らしの味方になってくれる安いスーパーとコインランドリーが五分ほどの距離にある。
時折大声を出している人がいるけれど治安は悪くない。特別親切でも物騒でもなく、到って平凡。
訂正。『基本的には平凡』。平凡でない時があったので。三年前、当事者はわたし。
道路沿いに建った築十数年の二階建てアパートはくすんだピンク色の外観で決してオシャレとは言えない。
所々が薄汚れたピンク色はダサいと言うより不気味さがある。
けれど、田舎から出てきた身にはどこか見慣れたような、安心まではいかなくても気張らなくて丁度良い。
訂正。『丁度良かった』。今はもう、外観を見る事もないので。
一階につき三部屋。道路側に急な角度の階段が一つ。
わたしの部屋は二階の一番奥。二〇三号室。逃げ道のないどん詰まり。
そう。ここはわたしの部屋。
だから後から来た人を追い出す権利がある。そうでしょう?
.
270
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 18:45:09 ID:O0oz36TE0
玄関入ってすぐ右手の扉がお風呂場。脱衣所はないけれど一人暮らしだから問題はない。
彼女もそう。わたしと同じ、女の一人暮らし。
二ヶ月と二十一日前に入居してから、わたしの時にはなかったドアチェーンを一度も使わない女。
鍵をかけない時もある。そんな時はドアを開けてやる。
彼女はたまにしか気付かないから、大抵わたしが閉める。バン! としこたま強く締めてやる。
それで彼女は鍵を閉め忘れた事に気付く。どういう育ち方をしたのかしら。
それでいて強くなった音にはなんとも思っていない。建てつけが悪いとか、そういう事も思っていない様子。
間取りは変わっていないけれど設備は三年前からちょっとずつ変わっている。
どうにかしてこの部屋に価値を持たせたいみたい。不動産会社の人が内見の時によく言っていた。
「このお部屋は他の部屋に比べて設備が新しく」どうのこうの。そして家賃が安いのね。
でもわたしの事をどこかから聞きつけて、契約はされなかった。わたしって地味に知名度があるらしい。
この女が来るまでは。
バランス釜から給湯器に変わり、小さな鏡と洗面台が設置されたお風呂場。
シャワーと蛇口は片方ずつしか使えないみたい。
川 ∩-∩) パシャ パシャ
彼女は蛇口でぬるま湯を作って顔を洗っている。長い髪を下ろしたまま洗っているからビチャビチャに濡れている。
だらしのない女なのだ。
くたびれた部屋着に水が滴ってもまるで気にしていない。いつもだ。
川 ∩-∩) パシャ パシャ
彼女の背後に立つ。彼女は気付かない。
いつも、いつも、気付かない。
いつも。
赤い印のついたハンドルを閉める。蛇口から出るのは冷たい水に変わる。
271
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 18:46:31 ID:O0oz36TE0
川 ∩-∩)「ん……また水になったな」
彼女が顔を上げる。そこには鏡がある。鏡にはわたしが映っている。
彼女が鏡に映る。顔の水滴を手で払い、目を開ける。
川д川 川 ゚ -゚)
川д川 川∩゚ -゚)「あ、まだ泡が残ってる」
川д川 川 ∩-∩)「なんでこんなに顔洗うの下手なんだろう……」パシャ パシャ
――鈍感女!
――今日も気付かない!
彼女が顔を下げたまま、置き場所がなくてシャワーヘッドに乗せたタオルに手を伸ばす。
わたしはそのタオルを落とす。
触れてもいないのにも関わらず、自分で落としたのだと思って、彼女は拾おうと屈む。
川 ゚ -゚)「……ん?」
洗面台の排水溝に気付く。
彼女はシャワーしか浴びない。浴びたあとは必ず浴槽洗剤のスプレーをしてシャワーで流す。だらしなくて鈍感のくせに綺麗好きな女。
夜から朝にかけてすっかり乾いた浴槽の排水溝に、髪の毛。
排水溝の中から這いずった、触手みたいな髪の毛。
川 ゚ -゚)「また流しっぱぐれてる。まったくもう、昨日の私は」ジャー
タオルを拾うと、切り替えレバーを蛇口からシャワーにして、彼女は何事もなく髪の毛を流す。顔を拭く。
――そんなわけないじゃない!
――昨日、指差し確認していたじゃない!
――流しきれなかった毛量ではないじゃない!
.
272
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 18:48:42 ID:O0oz36TE0
川 ゚ -゚)「あれ……でも量が……」ジャー
川 ゚ -゚)
川; ゚ -゚)「まさか、いよいよ、十円ハゲが……?」ジャー
――どうせならそのくらいに気を病んでしまえ!
――どうして認識との違いを、違和感を、怖いと、思わないの!
川 + -+)そ「あぶぶっ。ぶわっ、うわわ」ザアアアアッ ガタガタッ
蛇口を思いっきり捻ってやって、勢い良く水を吹き出したシャワーが暴れる。
暴れて彼女の手から離れ、彼女が水浸しになる。間抜けな声を出して水浸しになる。
――ざまあみろ!
川 + -+)「うう……参った……」
川 ゚ -゚)「あ、でも寝癖直ったのでは? どうせ着替えるんだし結果オーライか。オッケー」
――もう!
――もう! もう!
――今日もまた気付かない! 気にさえしない!
――怖がってさっさと出ていけば良いのに!
川 ゚ -゚)「パンツまで濡れちゃったな。全部着替えるなら、夜入らないで朝シャンにすれば良かったなー」
全裸になって、お風呂場から彼女が出ていく。
中途半端に開いたままのドアを閉めた。バン! ドアの小窓が揺れた。
「うひゃあ、びっくりした」と彼女が平坦な声で言うのが聞こえる。
――もっと怖がれ!
――事故物件でおかしな事が起きているんだから!
川#皿川 ギリギリギリ 川 ゚ -゚)「ドライヤー腕疲れるぅ〜、早く乾け〜」ブォー
――気付けってば!
.
273
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 18:50:24 ID:O0oz36TE0
× × ×
事故住人【じこじゅうにん】
・造語。
・事故物件(前述)に住み、心霊現象を体験しながらもそれに全く気付く事なく日常生活を送っている入居者。
・認識して無視しているわけではなく、たんにマジで気付いていない場合を言う。
・作中にこの言葉は出てこない。
× × ×
274
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 18:51:49 ID:O0oz36TE0
わたしは三年前に殺された。
思い出せない事が多い。名前は思い出せない。思い出そうとすると酷く不安定な気持ちになる。
良くない感情なのが分かる。幽霊の具合が悪くなるとどうなるのだろう。怨霊化? 悪霊化?
地縛霊って時点でろくなものではなくなったのだという自覚は、一応ある。
わたしには恨みが渦巻いている。
殺されたのを憶えている。詳しくは思い出せないけれど。
わたしは三年前、田舎から出てきた。田舎と言っても県内ではある。
それでも山があって田んぼがあって、蛙やトンボがやたらといて、都心部に憧れを持って育つには十分な田舎だった。
美容師になりたかった。
でも将来性が不安だと両親は許可してくれなかった。
だから高校卒業後はすぐに就職して、働きながら貯金をして、親を説得して、社会人五年目の時に渋々だけれど納得してもらえた。
わたしが真面目に頑張っていたからと、金銭面で多少の援助をしてくれるとまで言ってもらえた。
働きながら入学準備を進めた。都心部の美容学科のある専門学校。三年制の昼間部。
学校の最寄りではなかったけれど、家賃と利便性を兼ね備えたのがこのアパートだった。
思っていたよりも泥臭い地道な授業も、夜間帯のバイトも、一人暮らしも辛かった。辛くて、楽しかった。
このあたりは大雑把でもきちんと思い出せる。
わたしは青春と言って過言ではないその生活を満足に送る事が出来ずに殺された。半年は過ごせただろうか。
どうして殺されたのかは憶えていない。
しかし殺されたのだ。
思い出そうとすると頭と首とお腹が痛むような感覚があるから、死因に関係があるのだと思う。
本当に痛いわけではないだろうに。
この二〇三号室はわたしの部屋。
死んでからの方が長く住んでいる。
だから他の誰も住まわせない。
その気持ちが何かに通じて、わたしは心霊現象を引き起こせるようになった。
275
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 18:53:37 ID:O0oz36TE0
その平穏が崩されたのが二ヶ月と二十一日前。
不動産会社のノッポが彼女を連れてきた。
「駅近とはいかないけど便利な場所ですね」
「そうだよ。内装だってもう、綺麗過ぎるくらいなんだから」
「事故物件と言わなければ良いのに」
「だから、殺人だと告知義務があるんだって言っただろ。
わりと大きいニュースだったから調べれば出るし、下手に隠してバレるのがまずい」
「三年前は昔のようだし最近のようですからねぇ」
「広めの2Kでこの立地でこの家賃は、かなり破格なんだけどねえ」
そんな会話から、キッチンと洋室の引き戸が開いた音がした。
静かな足音が二人分歩いてきて、わたしのいる洋室、『わたしの寝室』の戸を引いた。
彼女はわたしよりも短い長髪だった。胸までの綺麗な黒髪。切れ毛が一本も見えなかった。
(´・_ゝ・`)「クー、一時避難ついでにちょっとだけ住んでくれない? ずっとでも良いけど。
さっきも言ったけど、間に一人挟んだら告知義務もなくなるんだよ。
この物件はなんの問題もございませんって事で」
ノッポが顔の前で両手を合わせ、頼み込んでいた。
川 ゚ -゚)「そんな大ごとに構えなくてもと、私は思うんだけれど」
そう言いながら、彼女がクロゼットの中を覗いていた。
わたしの時は押入れだった。わたしの荷物はもうない。物色されているようで気分が悪かった。
(´・_ゝ・`)「頭のおかしい手紙と盗撮写真は大ごとなんだよ、能天気」
川 ゚ -゚)「警察に相談したじゃないですか」
.
276
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 18:55:50 ID:O0oz36TE0
(´・_ゝ・`)「相談してても手紙が来てたって話だろう。無意味じゃあないにしろ、万全じゃない。それで万事が安全なら世の中はもっと平穏」
川 ゚ -゚)「おじさん、言い方がSNS権力叩きマンみたい」
(´・_ゝ・`)「喩えがピンとこない。
友達のお腹にいる時から知ってる子がストーカーに殺されました、なんてニュース見たくないだけですけど」
それから何がどうなったのか、分からないけれど。
彼女はわたしの部屋に引っ越してきた。『わたしの寝室』を彼女も寝室にした。
ベッドではなく簀の子敷きの布団だったけれど、寝具の位置は同じだった。
× × ×
彼女は二十五歳。今のわたしよりほんの少し年上。もしかしたら同い年かもしれない。
どうやら今は働いていない。職場でストーカー被害に遭って退職したらしい。
ノッポとの会話や家族との電話で漏れ聞くには、退職後は姿は見ないものの家に手紙が届くようになったと。
ストーカーから雲隠れした先がわたしの部屋。
それなのに彼女はそれを重く受け止めていない。鍵を閉め忘れるのがその証拠。神経を疑う。
押し入られた女の末路が分からないなら頭が弱い。
――?
頭と首とお腹が痛い。これ以上考えるのはやめた方が良いみたい。
277
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 18:57:21 ID:O0oz36TE0
彼女がコーヒーを飲んで本を読んでいるとスマートフォンが鳴った。
マグカップの中身を不自然に揺らしていたのに気付きもしない。
揺らし過ぎて縁から零れたのに、「零しちゃった」ですませてしまう。
川д川
川 ゚ -゚)]「あ、おじさん。こんにちは。元気ですよ。
心霊現象は今週もないですよ。はい……ああ、でもやっぱり水道の調子が悪いのかもしれないです。
私は気にならないけど、ほら、前にも言ったお風呂場の……そう、急に水になっちゃうって」
――心霊現象だよ!
――扉が勝手に開いて、勝手に閉じて、物が移動もしてるんだよ!
――鈍感女が気にも留めないだけで!
ブワア 从川#д川从 アアアッ
パン! ラップ音。
ズズズ 从川#д川从 ズズ 川 ゚ -゚)]「音? 家鳴りですよ。じゃなきゃお隣さんが踊っているか」
川 ゚ -゚)]「今はいないって……え、なんでおじさんがお隣さんのスケジュール把握して……
ああ、契約の時に。なるほど。パン屋さんだからあんまり会わないのか」
――心霊現象だってば!
パン! パン! パン! 立て続けにラップ音。
从川#д川从 川 ゚ -゚)]「あれ、でも音が……なんか近いな……」
川 ゚ -゚)]「あ、そういえば近所の公園で花火やるんですって。子供会の催しとかって。それの空砲かも。
あるじゃないですか、そういうの。窓、開けていたから近かったのかも」ガラガラ パチン
――ああ……この女は……どうした事かしら……
.
278
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 18:58:54 ID:O0oz36TE0
窓の鍵はかけたけれどカーテンが中途半端に開いたまま。二階とはいえ、窓は隣の戸建ての二階と向かい合っている。
戸建てがカーテンを閉めているからのぞかれないけれど、この女はとことん馬鹿だから気にもしていない。
わたしはこんな事なかったのに。
川д川 シュルル...
川 ゚ -゚)]「チラシをね、お隣さんに貰ったんですよ。うちのお店も出すんですよとかって」
川 ゚ -゚)]「ああー、分かってきた。うちのお店ってパン屋さんって事ですね。
興味なさ過ぎる、って……別にそんなつもりもないですけど。タイミングを逃しただけです」
川 ゚ -゚)]「うわ。言いましたね? じゃあ私は今からお隣さんが働いてるパン屋さんに行ってやりますよ。
おじさんと違って時間がたぁーっぷりあるものですから」
彼女が出かけた。引きこもる性分ではないようで、よく散歩に出かける。外出時にはきちんと鍵をかける。
ささやかな家具がある部屋にわたし一人きり。一人暮らしの時を思い出す。
わたしは飲みかけのコーヒーをテーブルに置きっぱなしにはしなかったけれど。
ストーカーはこのアパートには来ていない。
家族と、親の友達で不動産会社のノッポにしか新しい住所は教えていないからだろう。
近所のお店のチラシと各請求書以外にポストに投函はない。
279
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:02:37 ID:O0oz36TE0
彼女が出かけて少しか暫くしてから。時間間隔はもうよく分からない。
ガチャガチャと、ドアノブが揺すられた。
ガチャガチャ。ガン。
扉が開かないのを分かっていて、回りきらないドアノブがガチ、ガチ、と何度も首を捻られる。
首が痛くなる。苦しくなる。
ガン、ガン、ガン。バン!
扉が開かないのを分かっているのに、扉が引かれて、強く叩き戻される。
頭が痛くなる。怖い。
お腹が痛い。
バン! バン! バン! バン! バン!
一際強い音が五回鳴らされて、音はしなくなった。
::川д川::
こわい。
わたしはわるくないのに、ごめんなさいがあたまをしめる。
ごめんなさい。やめてください。いやです。やだ。
カタン、と音がした。
厚みを感じる投函は嫌な音だった。
× × ×
280
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:03:50 ID:O0oz36TE0
川д川 川 ゚ -゚)] テテテ..
流石に彼女の表情が暗かった。スマートフォンを耳に当てている。
投函されていたのはストーカーからの手紙だった。いよいよ住処が知られてしまったのだ。
鉢合わせなかったのは不幸中の幸いかもしれない。投函されてから彼女が帰ってくるまでに、外は暗くなっていたから。
テーブルにはストーカーから寄越された、淡い桃色の可愛い和紙の手紙が広げられている。
香水でも振ってあるのか甘ったるいにおいがする。おぞましい。
手紙は五枚はあるだろうか。癖は強いけれどバランスの良い綺麗な字にゾッとする。
その字がびっしりと、便箋の余白以外に整列しているのが、蛆虫が蠢いているように見える。
そのくせきちんと読めるのが気持ち悪い。
川 ゚ -゚)]「……あ、おじさん。メッセージ見てくれました?」
彼女の声が暗い。そういう神経は持ち合わせていたのね。
川 ゚ -゚)]「警察……っていうか、交番に連絡をして、見回りをしてくれるって話にはなりました。
さっきまで来てくれていて、今日は遅いから正式な書類は明日、明るくなってから出しましょうって……」
川 ゚ -゚)]「そう、昼間電話したあとすぐに出かけて……パン屋さん行って、そのまま散歩っていうかうろちょろして……
カフェ、行ったんですよ。パフェ頼もうか悩んで、食べたんですけど」
川; ゚ヮ゚)]「もしパフェ頼まなかったら、鉢合わせてたのかなって思っちゃって。
はは、ははは〜……はは、は……わ、笑いごとにしてくださいよ……」
.
281
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:05:10 ID:O0oz36TE0
川 ゚ -゚)]「あー……まあ、そういう事なので、もしかしたらまた引っ越しかも、みたいな」
出ていくのなら好都合。
でも、能天気な鈍感女でもこんな風に落ち込んでいる姿を見ると落ち着かない。
わたしが何をしたってなんとも気付かなかったくせに。
川 ゚ -゚)]「お隣さんに? ああ、そうですね。一応メモ入れておきます。
えっと……こういう事情なので、変な人を見たら通報してくださいって感じの事を伝えれば良いんですよね」
ノッポと電話をしながら、彼女はお隣さんへ出すお知らせ事項をメモした。
電話が終わるとストーカー被害のこと、そいつからまた手紙が投函された事などをルーズリーフに清書した。
声は暗いだけだったけれど、手紙を書く手は随分と震えていた。
そのお手紙をお隣のポストに投函してきた時の速さときたら。一瞬ってこれの事ね、という感じがした。
折角買ってきたパンは食べる気がしなくなってしまったみたいで、放置されている。
外からは公園で上がった花火の音がする。
× × ×
282
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:06:33 ID:O0oz36TE0
真夜中。
最近は蒸し暑いというので窓を網戸にして寝ていた彼女も、今日は家中の戸締りを二度も三度も確認して布団に入った。
眠れているかは分からない。
手も足もブランケットの中に窮屈にしまい込んで芋虫になっている。繭かしら。頭のてっぺんがかろうじて見える。
彼女も怯える事があるのか。心臓に毛が生えていると思っていたのに。
ふと、気のせいかと思った。
気のせいかと思って無視したのに、気のせいではなかった。
廊下を歩く音がする。
足音がお隣を通り過ぎてこの部屋の前にやってきた。
不穏な音がする。
ガッ、ガッ、ガッ。
硬い物で硬い物がぶたれる音。
例えば、鉄製の扉が鉄製の鈍器のようなもので殴られているとか。
ガッガッガッガッ。
ガコ。ガコッ。ゴリッ。
バヂンッ!
鉄がひしゃげて跳ねる音。
.
283
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:08:01 ID:O0oz36TE0
バヂンッ!
バヂンッ!
凶悪な音に彼女の繭が震え、のそりと顔を出した。こんな音がしても機敏に動かないの?
暗い室内で、彼女の肌がぼんやりと白い。恐怖で体が動かせないのかも。いつものふてぶてしさが嘘みたいにか細い。
物音を立てないようにそろり、と四つん這いになって寝室の戸に耳をつける。耳をそばだてなくても鉄はひしゃげている。
ノッポに電話をかけるなら早く動かないと。スマートフォンは隣の洋室に置いてある。様子を伺っている場合ではない。
恐怖は人を愚かにするのね。
ギュヂ。
金属の磨り合わさって潰れる音。
ギュヂヂヂヂヂ。ギギギギギ。
バギッ。
ジャリ、とすり足。
川; ゚ -゚)「あ……ドアチェーン、あ、あ、どうしよう……」
――普段しない事って咄嗟に出来ないのよ。冷静なつもりなだけで、動転してるんだもの
.
284
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:10:42 ID:O0oz36TE0
「クーさん……クーさん、お邪魔します。こんばんは。ぼくです。お久しぶりです」
静かで息荒い男の声だった。
ストーカーはすり足で室内に入ってくる。彼女は腰を抜かしたみたいで動けない。肩が震えている。
「急にお引越しされたので、ぼくびっくりしちゃいました。言ってくれればお手伝いしたのになって思って、ほら、ぼく車持ってるじゃ
ないですか。クーさんにも写真見せたじゃないですか。クーさんに助手席に乗ってほしいですって言ったら機会があればって言
ってくれたから、ぼくすごく楽しみになっちゃって。予定が合わなくてまだ乗ってもらってないんですけど、外に停めてるんで、も
う時間は遅いけど今からどうでしょう。ドライブですよ。ナイトドライブ。朝の海とかどうです。クーさん退職してからまだ無職でしょ
う。実はぼくもあのあとなんか周りが色々言ってきて、よく分からないんですけど、なんかすごく嫌な事ばっかり言われちゃって
辞めたんですよ。だからぼくら時間いっぱいあるじゃないですか。県外とか行っちゃうのもどうですか。あ、そうそう、車、あの色、
ピンク、クーさんってピンク好きじゃないですか。ですよね。ピンクの付箋使ってて一番減ってるなって見てて、そうしたらほらぼ
くにピンクの付箋でメモくれたじゃないですか。ピンク好きなクーさんすごく可愛いなって。やっぱり女の子ってそうなんだなって思って」
「クーさん、ここが寝室ですか」
「い、いきなり寝室に入っても良いんですか? き、緊張しちゃうな……」
戸の前に男が立っている。声が近い。気配がそこにある。
彼女はすっかり青ざめて、震えきってしまって動けない。
わたしはどうしたら良いんだろう。
川д川 :川!! ゚ -゚):
.
285
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:12:02 ID:O0oz36TE0
わたしには関係ないのに、これから起こるだろう事が分かって、怖い。
死ぬほど恐ろしい事が漠然と脳内を占領していく。わたしはこの恐怖に身に覚えがある。
戸が引かれた。
あんまりに暗くてストーカーの顔は見えない。見たくもない。
手にはローマ字の「J」に似た鈍器が握られていた。バールの実物を見たのは初めて。
「わ! え、えへへ……クーさん、そんな、な、なんか、それ、あれみたいな。三つ指ついてみたいな。お、奥さんっていうか……ふ、へへ」
:川!! ゚ -゚):「あ、あの……」
「へへ……へ、えへ。い、良いんですか? ぼく、お風呂入ってないんですけど」
:川!! ゚ -゚):「か、かえって、帰ってもらえませんか」
――あなたって本当にどういう神経をしているの
――言って帰る奴はバールで扉をこじ開けない。当たり前じゃない
「クーさん、クーさん、ぼくら、なんていうか、遠回りしちゃいましたけど」
:川!! ゚ -゚):「え、え、なにを」
「一緒にいないと駄目ですよね」
やめろ。
やめろ。
身の毛がよだつ。腹立たしい。怖い。許さない。
ストーカーが屈むと彼女は身を捩った。体勢を崩して倒れる。ストーカーが彼女の足首を掴む。
引き寄せて、開いた両足の間ににじり寄って。両手をついて覆い被さって。
やめろ。
やめろ。
やめろ。
286
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:13:35 ID:O0oz36TE0
彼女は抵抗する。男がバールを床にたたきつける。彼女の名前を呼んで、彼女が強ばる。
男が彼女の体に触れて、裾の捲れたお腹を撫でて、頭を下げる。
彼女の呼吸が浅い。
やめろ。助けてください。いやです。やめてください。ごめんなさい。助けて。
誰か。
誰もいない。
わたしの時は誰も助けてくれなかった。
誰も助けてくれなかったからわたしは頭を沢山そこら中に叩きつけられて体中を沢山ぶたれて水をかけられて服を奪われていやです
やだあ熱湯もかけられて髪を引っ張られて毟られて食べさせられて切られてごめんなさいもうやめてください痛くないところなんてどこ
もなくなってもまだ痛くされて血が出て歯が折れて嫌で嫌で堪らなかったのに誰も助けてくれなくてゆるしてくださいころしてください首
を絞められて沢山絞められてそれだときもちがいいだとかしにたいちばしっためがきばんだはがねんまくがしにたいわたしにねんえき
をべちゃべちゃぬりたくられて首が。
誰か。誰か。誰か。
誰もいない。
わたしは死んだ。彼女も。
違う。
わたしの時にわたしはわたししかいなかったけれど今は違う。
わたしがいる。
彼女の時には、今は、ここに、わたしがいる。
287
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:15:07 ID:O0oz36TE0
わたしに恥辱が行われた部屋が誰かに渡るなど、死んでも死にきれない。
わたしの目の前で同じ事が行われるなんて許さない。
ここは死後でも『わたしの部屋』。
だから後から来た人を追い出す権利がある。そうでしょう?
それってつまり、部屋に出た害を排するのには殺して良いって事でしょう?
ズル... 从川д川从 ズル...ズル...
髪の毛が伸びる。一本一本が指ほども繊細に言う事を利く。
床を這うわたしの髪が、鈍感な彼女には今だって見えないだろう。今は見えなくても良い。
ストーカーの首に髪を巻きつけて上半身を引っ張り上げる。首と顎が一直線になるまで髪の毛を巻きつけ、締め上げる。
髪の毛が肉に食い込む。
声も上げられず息も満足に吸えないだろう。
知ってるよ。わたしには経験があるから。
ストーカーがわたしの髪を千切ろうと首を掻くけれどわたしに触れられず、自分の首の皮膚を引っ掻く。
肉が抉れてもなお、がりがりと爪を立てる。間抜けめ。
釣り糸が手足に食い込む感触を知っているか。
縛りつけられて剃刀で体の表面を撫でられた感覚を知っているか。
熱湯をかけられ爛れた皮膚がくっつくんだよ。
折られて変形した骨をまた成形されるんだよ。
歯抜けに奉仕させたいんだってよ。
消化出来ない髪を吐き戻しては何度も口につっこまれるんだよ。
わたしは沢山、沢山、知っているよ。
288
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:17:00 ID:O0oz36TE0
――痛いだろう。痛いんだよ
――お前が傷付けられる事が苦痛だって知らないから教えてあげる
――安らかに死ぬな
ストーカーの息が漏れる音も鬱陶しい。髪の毛を口の中に入れて舌を巻き上げる。
ずるずると、ずるずるずると。
大口いっぱいに髪の束を差し込んで食道を下らせる。隙間を埋める。隙間もないのに埋める。
口が裂ければ良い。ごぽ、とストーカーがえずく。
どうしてやろう。もっと酷い事を。さっさと殺してはあげられない。
折れる直前まで首を捻ってあげようか。目を髪の毛の一筋で擦ってあげようか。爪を。
まずは彼女から引き離そう。
川 - )「ハッ……ハッ……カヒュッ」ゲホッ
ストーカーの首を吊り上げて体を浮かせた時、彼女が咳き込んだ。呼吸が浅かったから、過呼吸気味だったのかもしれない。
不意に。
彼女と目が合った。
気のせい?
川 - ) ゲホッ ゲホッ
川 ゚ -゚)ノ「だ、だめだよ……そんなこと、しちゃあ……」
从川д川从
焦点の合ってない目で、わたしに向かって手を伸ばす。
なんて、なんて、なんて! 怯えていたくせに!
今までわたしを見た事なんてなかったくせに!
――どこまで能天気なの!
「わ、わあー!!」
女の声。ごんっ。鈍い音。
289
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:18:45 ID:O0oz36TE0
川д川そ
驚いて、髪のほどけた男が床に転がった。
残念ながら生きている。
川 ゚ -゚) 「ん、う……?」
('、`*;川ゝ・`)「大丈夫ですか!? あいや、だっ、大丈夫じゃないですよね! 気持ち的には!」
('、`*;川ゝ・`)「いえ、そりゃあ大丈夫な方が良いんですけれども! あっ、もう一発やっときましょうか!?」
川 ゚ -゚) 「あ……あれ、お隣さん」
('、`*;川ゝ・`)「伊藤ですう!」
フライパンを構えたお隣の伊藤さんが、震えた大声を出した。
× × ×
290
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:21:02 ID:O0oz36TE0
川д川
川 ゚ -゚)「先日は本当にありがとうございました」
('、`*川「いえ。もっと早く帰れていたらって思います」
川 ゚ -゚)「勇ましかったです。フライパン」
(∩、∩*;川「あっ、や……武器になりそうって、咄嗟に思ったんだと思いますぅ……」
川д川
後日。伊藤さんのお部屋。
真夜中にパトカーの赤ランプがアパートを彩り、ストーカーは警察に連行された。
時間帯のためか彼女と伊藤さんは『わたしの部屋』で簡単な事情聴取を受けた。
震える彼女に、パニックになりながらも伊藤さんはついていてくれた。伊藤さんも震えていた。
「日が昇ってから改めて警察にお越しいただき詳しい話を」聞きたいと言って、警察はいなくなった。
玄関扉がバールでこじ開けられていたからか婦人警官が念のためにと警護に残されたけれど、伊藤さんは彼女に言った。
('、`*川ゝ・`)「うちに来てください。あたし、一人じゃ震えちゃいそうだから」
優しい人だった。
翌日、警察でどんな話をしたのか、わたしには分からない。戻って来た二人は仲が良くなっていた。
.
291
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:22:54 ID:O0oz36TE0
これは今まで気付かなかったのだけれど、わたしは少しの外出が出来た。
屋根裏で繋がっているからか、壁伝いにという事か。伊藤さんにお呼ばれされた彼女と一緒に、わたしは伊藤さんのお部屋にいた。
伊藤さんはあの時間に帰ってきたという話だった。花火大会の後片付けがあったらしい。
『わたしの部屋』の扉が開いている気がしたけれど、玄関ランプが消えていたから初めは気のせいかと思った。
伊藤さんは帰宅したらポストを確認するのが習慣なので、彼女のルーズリーフの手紙に気付いた。
その場で読んでくれた。玄関扉の引っかかりを、ただごとではないと気付いてくれた。
結果がフライパンで強打、である。
わたしが絞め殺さんばかりにストーカーに巻きつけた髪は、謎の赤い爛れとなっていたとの事だ。
部屋の使い方は同じでも、間取りを反転させた室内は少し新鮮だった。
リビングにした洋室にはセピア色のラグマットとローテーブルがあった。手触りが良いと彼女が撫で回す。神経を疑う。
気にした様子もない伊藤さんも少し変わった人だと思った。のんびりしていると言えば聞こえは良いだろうか。
紅茶とお菓子が出された。お菓子はわざわざお皿に盛りつけられている。こういうところは彼女と随分違う。
口をつけて、彼女がふっと笑った。
川 ゚ -゚)「いや、そういえば、フライパンの前もすごかったです」
('、`*川「前?」
川 ゚ -゚)「ほら、すごい形相であの男を睨んでいたから。その……今にも、って感じで」
('、`*川「え、えぇ? あたしそんな顔してました?」
川 ゚ -゚)「私、ろくに近所付き合いしてないのに。
あんなに真剣になって助けていただいて、本当にありがとうございました」
深々と頭を下げる。
伊藤さんが顔を真っ赤にして照れて、いえいえだとか手を振る。二人が顔を見合わせて、笑い合う。
292
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:24:14 ID:O0oz36TE0
彼女が見た、「すごい形相で」ストーカーを「睨んでいた」「今にも、って感じ」の人は。
川д川
――わたしだよ
スマートフォンから着信音がした。彼女のだった。
川 ゚ -゚)「あ、ごめんなさい、おじさんです。出ても良いですか?」
('、`*川「どうぞ、どうぞ」
川 ゚ -゚)]「すみません。……もしもし。うん、うん……」
伊藤さんは紅茶を飲んで、ビスケットを頬張る。勤め先のベーカリーの商品だという。
わたしは伊藤さんをじっと見る。伊藤さんもわたしが見えていない。
あの夜、伊藤さんの後ろにべったり張りついていたものが今は見えない。
部屋を見回してもどこにも見えない。幽霊でも気が昂っていると見間違いを起こすのかしら。
川 ゚ -゚)]「ああ、それは本当にそう……あ、丁度……ちょっと待ってください」
川 ゚ -゚)「伊藤さん、あの、すいません。いいですか」
('、`*川「んぐ? んっん……はい、なんですか?」モゴモゴ
川 ゚ -゚)「すみません。おじさんってここの不動産屋さんなんですが、伊藤さんにお礼がしたいって電話で。
背の高い……多分、内見とか一緒に来てたんじゃないかと思うんです。盛岡って男の人なんですけど」
('、`*川「あぁ! はい、はい。盛岡さん。へぇー、おじさんなんですかぁ」
川 ゚ -゚)「あ、知り合いのおじさんって意味ですけどね。親の友達で。
ええっと、それで、もし伊藤さんが嫌でなければ、呼んでも大丈夫ですか……? 今日、仕事休みだとかで」
('、`*川「はい、勿論。大丈夫ですよ。元気かなって心配されてるんですよ。
優しいんですよね、盛岡さん。あたしの契約の時も親切にしてくれましたし。私もお礼したいです」
川 ゚ -゚)]「ありがとうございます。じゃあそう伝えますね。
おじさん……え、なんか声おかしくないですか。気のせい? はぁ……ああ、それで……」
.
293
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:25:32 ID:O0oz36TE0
べったり張りついていた。後ろから抱きしめているみたいに。重なるみたいに。
あれは不動産会社のノッポに似ていたように見えた。彼女のおじさん。
似ていたというよりも、寧ろ。
川 ゚ -゚)「なんだか、やたらと張りきった声で気持ち悪かったです」
('、`*;川「そんな言い方しなくても」
川 ゚ -゚)σ「ところで、ずっと気になっていたんですが、あそこの壁」
彼女が洋室の壁を指差す。もう一つの洋室の正面に構えた壁。
壁掛けの観葉植物で隠されているけど、隠しきれていないその場所に、濃い灰色の染みがある。
川 ゚ -゚)「あれ、なんですか?」
('、`*川「あれねぇ、なんなのか分からないんですよ。壁紙張ってもああなって。
でも壁自体はなんの問題もなくて。もう隠しちゃえって感じで」
伊藤さんが観葉植物を外した。
縦に長い、横にはそれほど広がっていない奇妙な染み。
人影のようだな、と思ったのはわたしだけのようだった。
という事はおそらく、気付いたのはわたしだけだ。
あれはきっと良くない染みだ。
善悪までは分からないけれど、あんなにはっきり見えるのは並みの感情ではないはず。
良くない事が起こりえる、可能性のある染み。
294
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:26:59 ID:O0oz36TE0
川 ゚ -゚)「あ、ちょっと閃いた」パシャー
('、`*川「なんです?」
川 ゚ -゚)「こう……こんな感じに落書きしてみると……」カキカキ
川 ゚ -゚)「はは。見てください、おじさんに見えません?」
('、`*川「あっ。ふふっ。やだぁ、それっぽく見えちゃうじゃないですかぁ」
きゃっきゃと楽しそうに二人が笑う。
笑いごとで済めば良いなと私は思う。
川д川
片や『わたしの部屋』に住んでおいて。
片やえげつない生霊に張り憑かれていて。
こんなに暢気で楽しそうに生きているのだから。
――鈍感女達!
.
295
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:27:57 ID:O0oz36TE0
(
)
i フッ
|_|
川д川 事故住人のようです 川 ゚ -゚)
おしまい
296
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:29:18 ID:YeLHJsAA0
34本目
( "ゞ) インスタント幽霊のようです
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660472333/
.,、
(i,)
|_|
297
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:29:40 ID:D7TH73Kk0
乙! 面白!!!
298
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:30:30 ID:2CISpq160
おつ!
めっちゃ面白くて夢中で読んだ
299
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:30:32 ID:NT5wljfw0
35本目
イミテーションエゴイストのようです
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660472955/l30
.,、
(i,)
|_|
300
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:46:22 ID:NT5wljfw0
イミテーションエゴイストのようです
(
)
i フッ
|_|
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660472955/l30
301
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:52:15 ID:b7ET38320
これいいな、すごくおもしろかった!
302
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 19:56:44 ID:YeLHJsAA0
(
)
i フッ
|_|
( "ゞ) インスタント幽霊のようです
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660472333/
303
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:13:08 ID:X5HIFUYU0
36本目
('A`)副音声つきホラースポットのようです
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660478997/l30
.,、
(i,)
|_|
304
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:38:05 ID:StE5vQfU0
37本目、いきます
305
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:38:46 ID:StE5vQfU0
(´・ω・`)心象漢字のようです
.,、
(i,)
|_|
306
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:40:00 ID:StE5vQfU0
(焦;^ω^)「やっちゃったお! 算数の宿題をまだやってなかったお! 忘れてたお……」
ξ怒゚⊿゚)ξ「ちょっとブーン! アンタまた宿題やってないの!? これで何度目よ!」
(悲´ω`)「おーん……。昨日はどうしても見たいテレビがあったからつい……」
ξ怒゚⊿゚)ξ「言い訳は後! 休み時間の内にさっさと終わらせないと先生から怒られるわよ!」
(悩;^ω^)「うう……。でもこの辺りはブーン苦手で時間かかっちゃうお……。間に合わないお……」
ξ呆゚⊿゚)ξ「もう、仕方がないわね。私が教えてあげるから、一緒にやりましょ」
(嬉*^ω^)「ほんとかお! ツンありがとうお!」
ξ恥*゚⊿゚)ξ「べ、別にアンタのためにやるんじゃないわよ! アンタが先生に怒られると時間の無駄になるだけだから!」
(´・ω・`)「……」
307
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:41:24 ID:StE5vQfU0
(´・ω・`)(ブーンとツンは相変わらずだなあ。まあ『漢字』がコロコロ替わっていくのは見ていて楽しいけど)
自分の席に座って頬杖をつきながら、ぼくはブーンとツンのやり取りを眺めていた。
うちのクラスでは見馴れた光景だ。何だっけ、こういうの。確か、「夫婦漫才」と言うんだったかな。
(苦;^ω^)「おーんやっぱり難しいお!」
ξ楽*゚⊿゚)ξ「口じゃなくて手を動かしなさい! 私だって暇じゃないんだからね!」
口では不満を言っているツンだけど、ブーンと何かをしている時のツンはとても楽しそうだ。なんてったって『顔に書いている』からね。
そうだ。
ぼくは人の感情が読める。
その人の今考えている気持ちが、顔に漢字として浮かび上がってくるのが見えるんだ。
308
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:42:55 ID:StE5vQfU0
この不思議な力に目覚めたのは三日前。
ぼくが校庭で友だちと野球をしていた時のことだ。
ぼくはジョルジュの打ち上げたフライをキャッチしようとして―――。
~~(´・ω・`)「オーライオーライ」
フラフラ
Ω
(´>ω<`) ボカッ
_
(;゚∀゚)「あっ!」
(;'A`)「大丈夫か、ショボン!」
(´>ω<`) キュゥ…
ボールを取り損ねてしまって頭を打っちゃったんだ。
気を失ったぼくは呼ばれた先生に背負われて保健室へ運ばれたんだけど、まあすぐに気がついた。
「ショボン君、大丈夫? 気持ち悪かったりしない?」
(´・ω・`)「平気です。ちょっと頭がヒリヒリするけど」
その後保健室で少し休んだけど、問題なさそうということですぐにクラスに戻れた。
ジョルジュはぼくに謝ってきたけど、ぼくが下手くそなだけだったから、むしろぼくの方から謝った。
それからは普通に授業を受けて、家に帰った。
帰ったらお母さんが心配そうな顔で頭のことを聞いてきた。学校から連絡が来ていたみたいだ。
ぼくは全然平気だと答えた。実際お母さんに聞かれるまでそのことを忘れていたくらいだったしね。
だけどその日の夜、もう眠ろうかなと思っていた時に、一瞬だけズキリと頭に痛みが走った。
「何だろう、頭をぶつけたせいかな」とちょっとだけ不安になったけど、寝たらきっと治るよねと思って、気にせず眠った。
その次の日からだった。
人の顔に、漢字が浮かぶようになったのは。
309
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:44:47 ID:StE5vQfU0
始めは、みんながぼくを驚かそうと自分で顔に漢字を書き込んでいるんだと思った。
でも、見る人見る人みんな漢字が顔についているし、他の人に言ったって「え? そんなのついてないよ」って言われるだけだった。
そこでようやく、この漢字はぼくにしか見えないものなんだと気がついた。
川楽д川「ねえねえペニちゃん知ってる……? 隣の県で起きてる、若い女の人が何人も行方不明になってる事件……」
('、`*川「あー、そう言えば朝のニュースでそんなのあったかも?」
それから、その漢字をじっと見ていると、どうやらそれはその人が今考えている気持ちが漢字となって顔に出てくることが分かった。
つまりぼくは、人の気持ちが簡単に読めるようになったってことだ。
川楽д川「きっと犯人は同じ人だよ……。何人もの女の人を捕まえて閉じ込めているんだ……。フフフ……」
('、`引*川「貞ちゃんは本当にそういう話好きねー……」
これって、つまりは超能力ってやつだよね。
何だか漫画の主人公になったみたいでワクワクする。
まあ漫画みたいな派手な魔法とかじゃないけど……。それでも他の人には出来ないことが出来るっていうのは、とても楽しい。
川楽д川「こういうのって、実は身近なところに犯人が潜んでたりするのよね……。平凡な日常を送りながら、裏では……みたいな」
('、`怖*川「うへえ、止めてよねホント。何だか怖くなってきちゃうじゃん」
(´・ω・`)(この力に目覚めてから、初めて知れたこともある。例えば……)
ぼくはなんとなく覗き見ていた隣の席の女子ふたりから目を離し、教室の一角を見た。
310
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:45:43 ID:StE5vQfU0
(寂^Д^)「うぇーいビロードぉ。お前はいつもテンション低いなぁ〜。もっとアゲていかねーと人生つまんねーよ?」
(焦><)「あ、プギャーくん……。い、いやぼくは……」
(寂^Д^)「え、なになに? 声小さくて聞こえないって〜。もっと腹から声出してけよ〜」
( <●><●>)「ビロード、こっちへ来て下さい」
(寂^Д^)「お?」
(安心><)「あ、ワカッテマスくん」
( <●><●>)「それじゃ失礼しますよ」
(寂^Д^)「……」
(寂^Д^)「……なんだよ」
(´・ω・`)「……」
いつもクラスのみんなにだる絡みしてくるプギャーくんだけど、どうも寂しさからそんなことをしていたようだった。
ホントはみんなと友だちになりたいけど、上手な話し方が分からないだけだったのかな……。
ぼくも彼のことはそんなに好きではなかったんだけど、今度からはもっと話してみてもいいのかもしれないと思った。
311
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:47:08 ID:StE5vQfU0
(´・ω・`)(他にも……)
(好*゚ー゚)「あ、ギコくん……」
(好,,゚Д゚)「……なんだよ」
(好*゚ー゚)「あの、これ。私が家を出るときに、ギコくんのお母さんから渡されたの」
(,,゚Д゚)「水筒?」
(好*゚ー゚)「ギコくんが忘れていったから、持っていってちょうだいってお願いされて……」
(恥,,゚Д゚)「……別に俺の机に置いとけばいいだろ。わざわざ手渡ししなくても。外ではあんまり話しかけんなって言ってるだろ」
(悲*゚ー゚)「あ……、うん……。ごめんなさい……」
(恥,,゚Д゚)「……俺、友だちと遊ぶ約束してるから」
(*゚ー゚)「あっ」
(悲*゚ー゚)「……」
(´・ω・`)(なるほどなるほど……)
ギコとしぃさんは家が隣同士のいわゆる幼なじみってやつだ。
ギコはだいぶしぃさんにそっけない態度でいることが多いけど……。こうして見ると両想いであることが分かる。
ギコは恥ずかしがってるだけなのだ。流石にもうちょっと素直になったらいいと思うけど、まあこれはあんまり、ぼくはちょっかいを出さない方がよさそうだ。
312
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:48:12 ID:StE5vQfU0
そんな訳で、ぼくはみんなが秘密にしていることや、表に出していない気持ちとかが全てお見通しなんだ。
もしかしたら、あんまりよくないことなのかも……と少し思うけど。
まあ、「あの子って実はこうなんだよ」みたいに他の人に言いふらさなきゃ大丈夫だよね。
(*´・ω・`)(ふふふ)
それにぼくだけが知っているっていう、なんていうか、優越感?みたいな気持ちになれて、とっても楽しいんだ。
(´・ω・`)(…………でも)
でも、実は楽しいだけじゃない。人の気持ちが読めるようになって、ちょっと気になることも出来たんだ。
それが―――
('、`*川「あ、先生だ」
(´・ω・`)「!」
( ・∀・)「みんな、おはよう。今日もいい天気だね」
(´・ω・`)(……モララー先生)
ぼくらのクラスの担任の、モララー先生。
ぼくは今、この人のことが分からなくなってきている。
313
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:49:51 ID:StE5vQfU0
('、`好*川「はぁ〜モララー先生、今日もイケメン……。好き……」
川д川「相変わらずペニちゃんは先生のこと大好きだね」
('、`好*川「そりゃそーよ。顔が良いのはもちろんだし、手足も長くてスタイルも完璧。しかも噂では実家が超お金持ちで土地をゴロゴロ持ってるんだとか。
もうパーフェクトよパーフェクト」
川憧д川「でもそうだね。私みたいなのでも優しくお話ししてくれるし。いい先生だよね」
('、`推*川「だよね〜。はぁ……、もう無理。まじ尊い」
(´・ω・`)「……」
小声で話す女子ふたりの会話を聞いて、ぼくも考える。
確かにモララー先生は人気がある。ぼくもどちらかと言えば好きな方だった。
でも、今は。
(嘘・∀・)「うん。今日も欠席の人はいないね。みんなの元気な顔が見られて先生も嬉しいです」
(嘘・∀・)「最近は気温もどんどん上がってきているから、外で遊ぶときは気を付けようね」
(嘘・∀・)「いつも言っててウンザリしちゃうかもしれないけど、こまめに水を飲むのを忘れないように。
さ、そしたら授業を始めるよ」
(;´・ω・`)(ずっと……ずっとだ。モララー先生は、ずっと嘘をついている)
314
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:52:28 ID:StE5vQfU0
普通の人たちは、いつも漢字が顔に出てきているわけじゃない。
何かに集中している時だったり、ぼーっとしている時には、顔に漢字が見えないってこともあるんだ。
それに、ほとんどの人は漢字が次々と変わっていく。漢字なんてとてもたくさんの種類があるんだから、ちょっとした感情の変化で入れ替わっていくのは当然なのかもしれない。
でもモララー先生は違う。ずっと『嘘』という漢字が顔に貼り付いている。
ずっと。話している時も、黙っている時も、歩いている時も、給食を食べている時も、ずっと。
他の漢字には絶対に変わらない。ずっと『嘘』なんだ。
(;´・ω・`)(先生は……。ずっと、何の『嘘』をついているんだろう……?)
先生は嘘をついている。でもぼくに分かるのはそれだけだ。その中身はまるで分からない。
それが、よりいっそうの不気味さを感じてしまうんだ。
この事は他の人には話せない。だって、何の嘘かも分からないのに、ただ先生が嘘をついているって言い回っても、きっとみんな相手にしないだろう。
逆にぼくが嘘つき扱いされてしまうかもしれない。
(;´・ω・`)(どうしたら、いいのかな……? 放っておくことしかできない? でも、見て見ぬふりをし続けるには、あまりにも不気味で……)
ぼくはここ数日、ずっと悩んでいた。
優しいと思っていた先生が、実はこんなにもおかしいんだなんて―――。
(嘘・∀・)「ショボンくん? どうしたの?」
(;´・ω・`)「っ! うわあ!」
気がつくと目の前に『嘘』の漢字―――いや、モララー先生が立っていた。
どうやら先生はぼくにずっと呼び掛けていたらしい。考え事をしていてまるで聞こえていなかった。
315
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:52:51 ID:StE5vQfU0
('A`)「ははっ、どうしたんだよショボン。寝てたんじゃねーの?」
_
( ゚∀゚)「いやでもずっと目を開けていたぜ。それで寝てたんならめっちゃ器用www」
友だちから冷やかされるが、ぼくはそれどころじゃなかった。
『嘘』の漢字が目の前にアップになった瞬間、本当に心臓が止まるかと思った。まだバクバクと心臓が鳴っている。
(嘘・∀・)「こら、茶化さないよ。大丈夫、ショボンくん? もしかして、具合悪いとか?」
(;´・ω・`)「あっ……い、いえ。平気です。ちょっとぼーっとしてただけです。すみません……」
(嘘・∀・)「……? そう? なら、いいけど。もし体の調子が良くなかったら、我慢しないで言ってね」
そう言って、先生は教壇へと戻っていった。授業が再開されるようだ。
(;´・ω・`)(い、いけないいけない。ぼーっとしすぎちゃった。先生を怪しんでいることがバレちゃうとマズイ。落ち着かないと)
(嘘・∀・)「…………」
(´・ω・`)(ん?)
(嘘・∀・)「はーい、そしたら教科書の108ページを開いてねー」
(´・ω・`)(今、先生……。こっちを見てた?)
いやまあ様子のおかしい生徒がいるんだったら注目するのは当たり前だ。
先生の謎はひとまず置いといて、今はしっかりと授業を聞こう。
.
316
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:55:19 ID:StE5vQfU0
そして、その日の授業も終わって。
(嘘・∀・)「はーい。そしたら起立。さようなら。また明日元気に登校しましょう」
「「「さよーなら!」」」
_
(遊゚∀゚)「よっしゃ終わったー。おーいショボン、今日これから遊ばねー?」
(´・ω・`)「あーうん。ゴメン、今日はもう家に帰るよ」
_
(遊゚∀゚)「んーそっか。じゃまた明日なー」
(´・ω・`)「うん、バイバイ」
(´・ω・`)(なんだか今日は疲れちゃった。早く家に帰ってゆっくりしよう)
そう思って帰り支度をしていた、ぼくの元に。
(嘘・∀・)「ショボンくん」
(;´・ω・`)「! せ、先生……」
モララー先生が話しかけてきた。
(嘘・∀・)「…………」
(;´・ω・`)「……? あ、あの……?」
と思ったら、先生は何も言わずにじっとこちらの顔を見ている。
何だろう。何かあるんだろうか。なんでもいいけど、何故かちょっと怖さを感じてしまう。
317
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:56:01 ID:StE5vQfU0
(嘘・∀・)「……ああ、ゴメン。そう言えばショボンくんは、数日前に頭をぶつけて保健室へ行ったよね?」
(;´・ω・`)「え? あ、ハイ……。そうですけど……」
(嘘・∀・)「その時のケガは……」
そこまで言って、先生はこちらにニュッと顔を近づけてきて。
(疑・∀・)「―――大丈夫?」
(;´・ω・`)「!!」
『嘘』の漢字が、変わった。初めて。
(;´・ω・`)「も、もう大丈夫です! さようなら!」
先生の顔があまりにも恐ろしく見えて、ぼくは逃げるように教室から飛び出した。
急いで靴箱まで行って校門を出て、走って家まで帰る。
(;´・ω・`)(あの漢字、あの漢字は……。そう、『疑う』って漢字だ。先生は、ぼくを疑っている?)
何を疑っているのか。
先生は何を隠しているのか。
何もかも分からず、ぼくは息を切らしながら全速力で家まで走っていった。
.
318
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:57:09 ID:StE5vQfU0
あれから数日がたった。
あいかわらず先生の顔には『嘘』がついている。
それに、時々じっと、ぼくの方を見ているようなことが何回かあった。
ぼくの気のせいかもしれないけど……。
不安は日に日に大きくなる。でも誰にも話せない。
ぼくはこのことをどう解決したらいいか分からなかった。
(´・ω・`)「はあ……」
今日の授業も終わり、帰り支度をする。
最近は何だか遊ぶ気にもなれず、ずっと真っ直ぐ家に帰っている。
今日もそのまま帰ろうとしたんだけど―――。
(嘘・∀・)「ショボンくん」
(;´・ω・`)「! 先生……」
数日前と同じように、モララー先生がぼくに話しかけてきた。
今日は、なんだろう……。
(嘘・∀・)「ゴメンね。もう帰ろうとしてたと思うんだけど……。少しだけ、時間いいかな?」
319
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:57:32 ID:StE5vQfU0
(;´・ω・`)「え……?」
(嘘・∀・)「ええと、そうだな……。今から十分後に、職員室に来てくれないかな? ちょっとだけでいいから、先生とお話ししよう」
(;´・ω・`)「は、話ですか?」
(嘘・∀・)「うん。何だか、最近のショボンくん、様子がちょっとおかしい気がするから。もし悩みとかあったら聞くよ?」
(;´・ω・`)「え、えっと。い、いえ、別に悩みなんてないです」
(嘘・∀・)「まあまあ。無くてもいいからちょっとだけ。ね? そんなに時間取らせないからさ」
(;´・ω・`)「……」
どうしよう。
正直に言えばイヤだ。
でもだからといって、いつまでもこのまま逃げられるとも思えない。
それだったら、とりあえず当たり障りのない話だけでもしておいた方が良いのかもしれない。
(;´・ω・`)「わ、わかり、ました。ちょっとだけなら……」
(嘘・∀・)「ありがとう! じゃあ、十分後ね。待ってるよ」
教室から出ていく先生の後ろ姿をただ黙って見送る。
本当に……、これで良かったのかな?
何だか、自分は間違えたことを言ってしまったのではないかと、今さらだけど思ってしまった。
320
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:58:50 ID:StE5vQfU0
とは言えそのまま黙って帰ってしまうわけにもいかず、ぼくは言われた通り十分後に職員室に行った。
(´・ω・`)「失礼します」
声をかけて中に入ると、職員室にはモララー先生ひとりだけしかいなかった。
先生は机のPCで何かの作業をしているようだった。
(嘘・∀・)「あ! ショボンくん! ゴメン、せっかく来てもらって悪いんだけど、ちょっと今すぐしないといけない仕事が出来ちゃって!」
忙しそうに手を動かしている先生。
あれ? もしかして、今日はこのまま帰れそう?
そんな期待が一瞬心に浮かんだけど、すぐにそれは消えていった。
(嘘・∀・)「三階の視聴覚室、分かるよね? そこでお話ししたいから、先に行って待っててもらえる?」
(´・ω・`)「え……? 視聴覚室、ですか? でも、あそこっていつも鍵がかかってるはずじゃ―――」
(嘘・∀・)「うん。でも今は開いてるから。ゴメンね、すぐに行くから」
(´・ω・`)「あ、はい……」
忙しそうな先生にこれ以上話しかけるのは悪い気がしたので、ぼくは職員室を出て視聴覚室へ向かった。
向かっている最中、ぼくは不思議に思っていた。
(´・ω・`)(なんでわざわざ視聴覚室に行くのかな? そのまま職員室で話せばいいのに)
視聴覚室の前に立つ。ドアに手を掛けると確かに鍵は開いていて、ぼくは中に入ることができた。
(´・ω・`)(鍵、先生が開けたのかな? 始めからここで話すつもりだった?)
視聴覚室の中には当然誰もいない。この部屋は普通の教室の二倍の広さがあるから、余計に寂しさを感じてしまう。
部屋の中はずらっと机と椅子が並んでいた。特に理由はないけど部屋の真ん中の席に座って先生を待つことにした。
.
321
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 21:59:58 ID:StE5vQfU0
カチ、カチと時計の音だけが部屋の中に響いている。
外は次第に夕日の色に染まりつつあった。
(´・ω・`)(遅いな、先生)
すぐに来るから、と言っていたが、あれからもう一時間はゆうに過ぎている。
流石に遅すぎじゃないかな? 一度職員室へ戻った方がいいかもしれない。
そう思い始めたころ。
カチャリ、と静かにドアノブが回る音が聞こえた。
(嘘・∀・)「ゴメンね、本当にゴメン。ずいぶんと遅くなっちゃった」
先生がこちらへゆっくりと近付いてくる。
カツ、カツと靴の鳴る音が部屋中に響いていた。
先生はぼくの隣の席に腰かけると、こちらの顔を見てニッコリと笑った。
(嘘・∀・)「今日はありがとうね。急なお願いして、しかもずっと待たせちゃって」
整った顔。大人なのにまるでぼくらと同じ子どものような笑顔。
きっとそれは多くの人を安心させる表情なんだと思う。
だけどぼくにはそう思えない。『嘘』の字が、ハッキリと浮かび上がっているから。
322
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:01:03 ID:StE5vQfU0
(;´・ω・`)「……」
(嘘・∀・)「……ふふ。ええと、そしたら何から話そうかな」
先生は穏やかな表情を崩さない。
それでも、何故だろう。部屋の中の空気が、ざらざらしているような気がする。
(嘘・∀・)「……もう一度聞くけど、本当に悩みとかないかい? 先生、なんだって聞くよ?」
(;´・ω・`)「……」
悩み。
さっきはとっさに無いって答えたけど、今の状況に悩んでいるのは確かだ。
しかし、まさか本人を目の前にして「悩みの原因は先生です」なんて言えるはずもない。
(;´・ω・`)「いえ……。ない、です」
だからこう答えるしかない。
だけど先生はじっとこっちの目を見つめてきて。
(嘘・∀・)「いや。ある」
(;´・ω・`)「!?」
(嘘・∀・)「ショボンくん、君は悩んでいるよ。他でもない、僕のことについて悩んでいる」
(;´・ω・`)「! なんで……?」
(嘘・∀・)「ふふふ、分かるよ。生徒のことなら。だって僕は先生だからね」
(;´・ω・`)「……」
(嘘・∀・)「さあ、話してみてよ。大丈夫。先生、何を言われたって怒ったりしない。約束する」
バレている。全部バレていたんだ。
どうしよう。どうしたらいいのかな。
先生は……怒らないと約束した。その『嘘』を貼り付けた顔で約束した。
それでも、もう……。ぼくは逃げられない。
323
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:01:40 ID:StE5vQfU0
(;´・ω・`)「……………………あ、あの」
(嘘・∀・)「うん」
(;´・ω・`)「せ、先生は……どうして…………」
(嘘・∀・)「なにかな?」
(;´・ω・`)「ずっと『嘘』をついているんですか?」
324
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:02:15 ID:StE5vQfU0
( ・∀・)
(;´・ω・`)(あ、れ……? 消えて……)
.
325
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:02:43 ID:StE5vQfU0
(殺・∀・)
(;´・ω・`)「ひいぃっっ!!!」
.
326
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:03:45 ID:StE5vQfU0
次の瞬間、先生は何処から出したのか、太いロープを取り出して、ぼくの首に巻き付けてきた。
(;´・ω・`)「えっ」
先生はロープを両手で力いっぱい引っ張った。
ぼくの首が締め上げられる。
(;´ ω `)「ごひゅぅ!」
喉に残っていた空気が追い出される。
ギリギリとロープがしなっている。
ぼくの足は地面を離れ、宙吊りになった。
(;´ ω `)「……っ! ぎ、……!」
先生がくるりと回転した。ぼくの体も回り、ぼくと先生で背中を合わせる体勢になる。
ぼくは先生に背負われるような形になり、さらに締め付ける力が強くなった。
(;´ ω `)「……、…………!」
そして―――。
ごきり、と。
全身に響き渡るような鈍い音が、確かにぼくの耳に聞こえた。
327
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:05:12 ID:StE5vQfU0
音が聞こえて―――たぶん、ぼくの首の骨が折れた音なんだろう―――その後も、先生はロープを引っ張る力を緩めなかった。
しっかり、しっかりと入念に。
ぼくの体がだらりとぶらさがるままになってから、およそ二分後。
ようやく先生は力を解き、ぼくは机の上に倒れ込んだ。
「ふう……」
ずっと力を込めていたからか、先生の息は上がっていた。
先生はしばらく深呼吸を繰り返してから。
「よし」
ぼくの体をひっくり返して、ぼくの顔を見た。
「…………」
じっと、じっと見ている。
なにかを確認するかのように、じっと。
そうしてしばらく無言でぼくを見つめた後。
「なんでだろうね」
誰に言うでもなく、呟いた。
328
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:06:13 ID:StE5vQfU0
「どうしてバレたんだろう……? 僕の嘘は、両親や爺様にすら見抜けなかったのに」
先生はひとり、声を出す。
話し相手なんてどこにもいない。
この場には、先生と、ぼくの死体しかいないんだから。
「でも、こうなった以上しかたがない。いつものように、山に連れていこう」
先生は部屋の後方にある掃除道具入れのロッカーの前まで行き、中から大きなバッグを取り出した。
チャックを開き、ぼくの死体をバッグの中へと詰め込む。
「爺様から貰ったあの山は何もないけれど、だからこそ埋めるにはちょうどいい。毎回助かってるよ」
毎回?
先生は何度もぼくのような死体を山に埋めているんだろうか。
そこでぼくはふと思い出した。ぼくの隣の席の、女子ふたりの会話を。
『こういうのって、実は身近なところに犯人が潜んでたりするのよね』
329
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:06:56 ID:StE5vQfU0
「ああ、それにしても」
「やむを得ないとはいえ、まさか自分の生徒を手に掛けることになるなんて―――」
バッグのチャックが少し開いている。
その隙間から先生の顔が見えた。
だから、ひとまずこれだけは言っておこうと思う。
.
330
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:07:56 ID:StE5vQfU0
嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘
嘘嘘 嘘嘘嘘 嘘嘘
嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘
嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘 「なんて、悲しいんだろうね―――」
嘘嘘 嘘嘘嘘 嘘嘘
嘘嘘嘘 嘘嘘嘘
嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘
先生の、嘘つき。
(
)
i フッ
|_|
331
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:09:02 ID:StE5vQfU0
以上です
ありがとうございました
332
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:14:20 ID:X5HIFUYU0
(
)
i フッ
|_|
('A`)副音声つきホラースポットのようです
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660478997/l30
333
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:20:15 ID:d6o8d9Ms0
38本目ですかね?
.,、
(i,)
|_|
#2「とが鍋」のようです
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660483161/
334
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:33:00 ID:2CISpq160
乙!
先生こわい…
335
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:51:45 ID:6mVYaE.k0
39本目頂戴します。
スぺースのようです
.,、
(i,)
|_|
336
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:51:54 ID:ifKA9MJI0
39本目でしょうか。
.,、
(i,)
|_|
自画像のようです。
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660483821/
337
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:52:47 ID:ifKA9MJI0
>>335
>>336
失礼、40本目ですね。
338
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:53:23 ID:6mVYaE.k0
(,,゚Д゚)「それで、渡辺さんはどういう小説を?」
从'ー'从「うーん、この前出たばかりの本なんだけど……」
土曜の深夜1時。
毎週のこのくらいの時間に、趣味の創作について語るスペースをやっている。
始めたばかりの頃は誰も来ずにほぼ独り言状態だったものの、
続けていくうちに徐々に視聴者が増え、現在では30人前後のリスナーを抱えるまでになった。
从'ー'从「てな具合で、かなり明確に内藤蓬莱の影響受けてて、面白いよ」
中にはこの渡辺さんのように、ゲストとして会話に参加してくれる人もいる。
会話形式だと話も盛り上がるし、普段自分と関りがないゲストさんの知り合いも聞いてくれたりして、ちょっとしたお祭り気分になる。
339
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:54:08 ID:6mVYaE.k0
从'ー'从「それでねぇ……おっと、もうこんな時間かぁ」
このコミュニティの平均年齢は30代半ば。
家庭がある人も多く、翌日に向けて早めに寝る人が殆どだ。
从'ー'从「私は抜けるけど、皆は気にせず続けちゃってね〜」
(,,゚Д゚)「お疲れ様でした」
渡辺さんが抜けたのを皮切りに、皆次々と抜けていく。
(,,゚Д゚)(皆寝たら終わるか……)
残っているメンバーは、常連のdocさんと、後は……
(,,゚Д゚)(誰だろう、これ)
名前は「あ」、idも初期設定と思われる適当な記号の羅列になっている。
340
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:55:15 ID:6mVYaE.k0
(,,゚Д゚)(渡辺さんの知り合いかな……)
プロフィールを確認すると、どうやら作りたてのアカウントのようだ。
どこからこの放送に入ってきたのかは分からないが、誰かの裏アカウントかもしれない。
何にしても、docさんもいるしもうちょっとだけ続けようと思った。
(,,゚Д゚)「そういえばあの長岡さんも今度本を出すみたいですね」
適当に話を続けていると、いつの間にか午前3時。
ふと画面を見ると、「あ」さんからスピーカー参加のリクエストが来ていた。
スペースでは、ホストが許可を出せば開催者以外でもスピーカーとして誰でも会話に参加できるようになる。
しかし、素性の知れぬこのアカウント、許可を出してもいいものか。
341
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:56:01 ID:6mVYaE.k0
(,,゚Д゚)(他の参加者は……docさんが聞いてくれてるな……)
docさんは何かトラブルが起きても楽しんでくれるタイプの人っだったはずだ。
まぁ、せっかくこんな時間まで付き合ってくれてるんだし、許可してみようかな。
(,,゚Д゚)「えーっと……『あ』さん、どうぞ入ってください」
『ザ……ザ……』
相手の声は聞こえないが、何か環境音が聞こえてくる。
どうやら屋外にいるようだ。
(,,゚Д゚)「えっと……音声大丈夫ですかね?声聞こえてませんけどなにか喋ってみてもらえますか?」
『……ザザ……』
話し掛けてみたが、変わらず反応はない。
もしかしたらこちらの声が聞こえていないのかもしれない。
342
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:57:12 ID:6mVYaE.k0
(,,゚Д゚)「あの……」
再度話し掛けようとしたとき、家の外でパトカーのサイレンが鳴っていた。
家の近くにネズミ捕りの名所があるため、夜中でもたまに聞こえてくる。
(,,゚Д゚)「あー……音入ってたらすみません、今家の外でパトカーが」
『ウゥー……』
(,,゚Д゚)「……」
偶然だろうか。
ほぼ同じタイミングで、『あ』さんからも、サイレンが聞こえてきた。
(,,゚Д゚)「……あの」
『近くにいるよ゛おおおお゛お゛おおお゛おおおお゛お゛おおおお』
.
343
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:57:54 ID:6mVYaE.k0
思わずスマホを投げてしまった。
不気味な、女とも男ともつかない叫び声。
急な大声に心臓が跳ね上がり、鼓動が高まる。
近く?近くってなんだ?
家の近くにいるってことか?
(,;゚Д゚)「ス、スペース!」
そうだ、一旦スペースを切ってしまおう、
そう思ったが、放ったスマホは不運にも箪笥の裏側に飛び込んでしまった。
取り出すには少し時間が掛かりそうだ。
『カタ…カタカタカタカタタカタカタタカタカタタカタカタ』
(,;゚Д゚)「ひ……」
階段を駆け上がるような音、まさかウチに向かってきてるのか?
344
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:58:17 ID:6mVYaE.k0
(,;゚Д゚)「に逃げ……」
ただ、玄関から出たら鉢合わせてしまうかもしれない、
ここはアパートの5階、飛び降りることもできない、
もう、下手に動くよりここで
ガンガンガンガンガン!!!!!
『ガンガンガンガンガン!!!』
(,;゚Д゚)「っぁ……」
ドアを殴るような音
もう、だめだ、来ているんだ
345
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:58:42 ID:6mVYaE.k0
(,;゚Д゚)「あぁ……!」
もうベランダから隣の家に逃げ込むしかない、そう思って窓に手をかけた
ガシッ
(,,゚Д゚)
( (゚Д゚,,)
「会えたねええ゛えぇ゛ええ゛ええ゛ぇ゛えええ゛ぇえ゛ええ゛ええ゛ええ」
『会えたねええ゛えぇ゛ええ゛ええ゛ぇ゛えええ゛ぇえ゛ええ゛ええ゛ええ』
.
346
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:59:22 ID:6mVYaE.k0
渡辺さんですよ@watawataarere
|最近、ギーコさん見ないですね
長岡ジョージ@MayugeParty
|最後に見たのは先週のスペースかな
doc@docdocQ
|返信先: @MayugePartyiさん
|
|自分、先週の配信最後までいたんですけど、
|少し様子おかしかったんですよね
長岡ジョージ@MayugeParty
|返信先: doc@docdocQさん
|
|え、マジ?
347
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 22:59:53 ID:6mVYaE.k0
doc@docdocQ
|返信先: @MayugePartyiさん
|
|俺しか配信見てないのに、
|急に誰かと話し始めたり、
|叫び出したりして。
|何か、ストレスでも溜まってたのかな。
(
)
i フッ
|_|
348
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 23:00:14 ID:6mVYaE.k0
終わりです。
ありがとうございました。
349
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 23:01:52 ID:d6o8d9Ms0
#2「とが鍋」のようです
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660483161/
(
)
i フッ
|_|
.
350
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 23:26:25 ID:ifKA9MJI0
41本目いただきます。
.,、
(i,)
|_|
実話のようです。
351
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 23:27:55 ID:ifKA9MJI0
( ゚ω゚)
痛い。苦しい。憎い。妬ましい。辛い。恐ろしい。
男がいた。
男は、およそ不の感情と呼べるものはすべて抱えていた。
己の救済を神に祈りながら、同時に己の運命をもたらした神を呪った。
目の前を行きかう見ず知らずの誰かに助けを求めつつも、何も知らずに日常を享受している群衆を憎んだ。
眉間にしわを寄せ、額に脂汗を浮かべ、それでも尚、男は歩みを止めなかった。
自らを救うために、一歩一歩、足を動かしていた。
352
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 23:29:04 ID:ifKA9MJI0
行く先に待つのは、希望かもしれないし、絶望かもしれない。
ただ、他にどうしようもないので、歩くしかないのだ。
ああ、すべてが煩わしい。
歩くたびに伝わる、足を通して全身に伝わる振動さえも、憎い。
353
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 23:29:50 ID:ifKA9MJI0
自分のすぐ脇を、小学生くらいの子供たちがはしゃぎながら駆け抜けていった。
ほんのわずかに、自分の体に触れた。ぶつかったともいえないくらい、微かにかすった。
普段ならば微笑ましい光景、笑って流せる些細な出来事。
だがしかし、今は、耐え難い。
だが、怒鳴りつけるような余裕さえもない。
歯を食いしばり、目を血走らせ、苦痛による汗で全身を濡らしながら、ただ歩くしかなかった。
354
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 23:30:24 ID:ifKA9MJI0
自分のすぐ脇を、小学生くらいの子供たちがはしゃぎながら駆け抜けていった。
ほんのわずかに、自分の体に触れた。ぶつかったともいえないくらい、微かにかすった。
普段ならば微笑ましい光景、笑って流せる些細な出来事。
だがしかし、今は、耐え難い。
だが、怒鳴りつけるような余裕さえもない。
歯を食いしばり、目を血走らせ、苦痛による汗で全身を濡らしながら、ただ歩くしかなかった。
355
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 23:32:42 ID:ifKA9MJI0
もう少し。
もう少し。
さあ、辿り着いたぞ。
男は、再び己の救済を祈った。
もし救われなかったのなら、自分はどうなってしまうのだろうか。
泣き叫ぶだろうか。いや、汗を流しすぎている。もう涙のための水分も、残っていないだろうな。
さあ、どうなる?
男の心境はまさに、閻魔様の判決を待つ罪人か…
356
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 23:33:32 ID:ifKA9MJI0
( ・∀・)「ああ、イボ痔ですね。痛み止めと塗り薬出しときます。」
( ゚ω゚)
ヌリヌリ
ゴックン
( ^ω^)
…男は、救われた。
357
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 23:33:58 ID:ifKA9MJI0
川 ゚ -゚)「…何だこれ?」
('A`)「いや、夏祭り、百物語。」
川 ゚ -゚)「?」
('A`)「お題↓」
・縛りお題:地の文のみ
('A`)「痔の文。なんちゃって…」
川 ゚ -゚)「…」
川 #゚ -゚)=○)゚A`)
358
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 23:34:22 ID:ifKA9MJI0
完。ごめんなさい。
(
)
i フッ
|_|
359
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 23:36:28 ID:YeLHJsAA0
ワロタ
360
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 23:38:51 ID:qrhlquyI0
>>356
飲むな
361
:
名無しさん
:2022/08/14(日) 23:41:09 ID:YeLHJsAA0
しかも実話かよ
362
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:02:31 ID:CZ5HayKo0
42本目をいただきます
.,、
(i,)
|_|
みちづれのようです
363
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:03:24 ID:CZ5HayKo0
僕の友人、山村貞子はいわゆる“自殺仲間”だ。
どこの世界にそんな「いわゆる」があるのかと言われたら少し返答に困るし、そもそもに彼女自体、友人としてけっこう説明に困る。
彼女は関わる者各方面に罰当たりな生き方をしながら好奇心と不健康と不健全を恋人とし、それでいて精神的な健康ともそこそこ上手く付き合っている。
そんな気が多い女だから当然死神の好みには合わず、ラブコールを仕掛けては苦笑いで断られていた。
(-_-)
(-▽-)ニタァ
(-_-)
毎朝鏡の前に立つ度、「不健康」が僕を見つめる。僕と彼女の共通の知り合いである。
僕が日課の顔の体操に励んでいると、妖怪の如くニタリと笑ったり死人のような諦観に満ちた表情を見せ僕をおちょくる、小生意気な奴だ。
彼に会うたび僕はいつも「貞子さんはきっと、世を儚むとか、何かしらの痛み苦しみなどとは無縁なのだ」とついつい愚痴をこぼしてしまう。
すると彼も匙を投げたように笑い「まあ今日も頑張りなよ」と心にもない言葉をかけてくる。そんな日々が続いている。
364
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:04:23 ID:CZ5HayKo0
僕の生涯は「命がいくつあっても足りゃしない」なんて言葉とは縁遠いまったく風の吹かぬ砂漠とばかり思っていたが、彼女と知り合ってから、そこそこの頻度で口にするようになってしまった。
簡潔に言うと彼女は世をナメている。
西へ行けば酒を浴びいつの間にか救急車で運ばれる。東へ行けば数多の心霊スポットをはしごして呪いを気にせず戻って来る。
家へ帰れば賞味期限が2ヶ月前の卵を平気で卵かけご飯にして食べ、やがて気絶する。
ついでに言うと彼女の住まいは事故物件。
極めつけに趣味は新興宗教の体験入信ときた。
彼女はヘラヘラと他人の不幸を聞きながら茶菓子を食べ、菓子の美味さを基準にその宗教団体の格付けをしながら心にもない同情の言葉を口にしたり、たまに本気でうるっときたりするそうだ。
そして気がつけば音信不通になり、数ヶ月後ふらりと僕の住んでいるアパートに現れては買わされた数々の品物をおすそ分けしていく。
粗大ゴミの日に出すのも面倒なので、僕の部屋はちょっとした宗教戦争になっている始末だ。
そんな妙な彼女と僕はオカルト趣味という縁で知り合い仲良くなったのだが、これから話すのは僕がそれらの世界と今後一切縁を切ろうと決心した出来事。
365
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:05:14 ID:CZ5HayKo0
夏。天からの嫌がらせに他ならない、唾棄すべき季節。これをありがたがる呆けた連中のおかげでお天道様はすっかり気を良くしてしまっている。
誰がここまでしろと言った。誰がそうさせた。
働き終えた心と身体を満たすのはそんな言葉ばかりで、家に居ても不平不満が口をつくのだからもう本当に参っている。
これ以上暑さにまとわりつかれるのは御免被る。僕がもっと俗な人間であれば、肉欲なり名誉なり金銭なり、他にまとわりついてほしい対象を挙げただろう。お断りだ。
もう面倒なものに囲まれて生きていたくない。そうだ練炭があったはずだ。
そんなことを考えながら僕はカーテンを閉め切りクーラーの設定温度を限界まで下げた部屋で執拗に鳴るチャイムの音を無視し続けていた。
来訪者はなんとなくわかっていた。
寝転がった以上梃子でも動かないつもりでいたが、僕は根負けしてドアを開けた。
彼女だった。
いつも通り喪服のような黒いワンピースを着ている。髪が長くて顔はよく見えないが、笑っているのはわかる。
366
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:07:26 ID:CZ5HayKo0
(-_-)「やあ、貞子さん。こんばんは」
川д川「あ、やっと出た蟇太郎くん。今日は30回だから早い方だね」
(-_-)「別に毎回連打しないと出てこないキャラじゃないのよ僕。むしろうるさすぎて逆に出たくなくなるから」
ヒキタロウ、というのは僕の下の名前。あまり好きな響きではない。あだ名は即「蟇蛙」で定着するし小森という苗字の方が呼ばれ慣れている。
川д川「毎度毎度指疲れちゃうからワンコールで出てくんない?」
(-_-)「ごめん今日暑いからもう意地でも動きたくなくて」
川д川「えーっ 夏こそ私達の季節みたいなもんじゃないの」
(-_-)「オカルト好きな人種が全員夏に強いと思わないでほしいな」
(-_-)「…それで、何か用?」
川ー川「死なない?」
挨拶するみたいな気安い響きだった。
僕がこの世の全てが嫌になったタイミングで、いつも彼女は現れる。そして気楽な調子でこの台詞を吐く。
彼女の場合この台詞の意は大概自己責任系の付き合いの誘いで、心中を図るつもりなど微塵もない。
僕はいつもこのノーテンキな誘いに乗ってよくS級心霊スポットなんて噂される所に連れ回されている。
その度「こんな不真面目で強い人が居るのに死ぬなんて馬鹿らしいな」と錯覚して帰ってしまうことが多い。
川д川「どうせ今日も夏に働くの嫌すぎるから死にたいとか考えてたんでしょ?」
(-_- )
図星を突かれて思わず目を反らした。
川д川「小森くんも大概世の中舐めた生き方するよねー」
彼女はからかう時にだけ、僕を「小森」と呼ぶ。
367
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:08:22 ID:CZ5HayKo0
死に方くらい非凡でありたい、というのが彼女のスタンスだそうだ。
そんなこと言ったって自殺なんて後から指差す連中が居るだけで、観客なんて居ない。むしろ誰にも居て欲しくないから独りを選ぶのに。
けれどこの人は死んで誰かにウケようとしている。
根本的に思考が違う。だのに僕はなんだかんだとこの人に生かされている。
そう実感させられる度、また死にたくなる。
貞子さんは僕を強引に部屋から引っ張り出し、停めてある僕の車のドアを平手で叩いた。
川д川「じゃあいってみようか」
エンジンをかけながら、家を出る前にチューハイでも飲んでおけば断る理由になったのではないかと僕は思った。
368
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:09:13 ID:CZ5HayKo0
車を飛ばし県境をまたいで三時間ほど。もうそろそろ日付も変わる。助手席では貞子さんが缶コーヒーを開けていた。
(-_-)「どういう場所なのさ、今日入るとこ」
川д川「んー、地元民からも「入ってはいけない山」扱いってくらい。情報少ないのよ」
(-_-)「そんなふわふわした場所に二人で行くの?」
川д川「だって挑んで無事な人自体少ないんだもん。ま、それだけ箔がついてるってことでさ」
(-_-)「その山……心霊とかじゃなくてもっとヤバいやつじゃないの。土地神的な」
川∀川「……そうね!」
(;-_-)「帰りてぇ〜〜〜〜〜〜」
川∀川「アハハ!もう高速乗っちゃってるんだから諦めなよ!」
川∀川「アハハ、それにさ」
(-_-)「なんだよう」
川∀川「二人で都市伝説になれたらサイコーじゃん?」
(;-_-)「帰る〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
ハンドルを握る手が汗ばんでいた。
頭を抱えることすら許されない。こんなひどいことがあるのか。
369
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:10:10 ID:CZ5HayKo0
車を降りるなり貞子さんは「立入禁止」の看板を無視して堂々と山へ入っていく。
もっとも、その看板は僕たちが着いた時には無惨に道端へ倒され、バリケードもめちゃくちゃに壊されていた。
僕たちより前に肝試しに来たタチの悪いグループがやったのだろうか。
パキ、パキと地面に落ちた木の枝を踏み抜く音がする。じとりと湿った森の匂いと、額を流れる汗。
時刻はもう午前二時だ。こんな真夜中に登山に興じる阿呆は僕たち以外には居ないと思う。居たら怖さより、気まずさが勝つ。
山道はやや急な坂もあるが基本は一本道、さほど高い山でもない。はっきり言ってなだらかイージーモード。
それがかえって不気味だ。
懐中電灯片手に闇に飛び込めば飛び込むほど、僕はなんだか山に食われていくような錯覚を覚えた。
貞子さんはリュックを抱えて僕の隣を歩いている。バキッ、と一際大きく何かを踏む音がした。靴裏の感触が妙に平たい。
(-_-)「……なんか踏んだと思ったらスマホだった」
川д川「おー、先駆者の痕跡」
(-_-)「……うわっ、電源点くよこれ」
真っ黒の壁紙と右上に表示されている「66%」の文字は、少し前に誰かがここに居た事を悟るには充分だった。
軽く覗き見て「ヒヒッ」と彼女は笑い、僕にそれを押し付けた。
370
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:11:33 ID:CZ5HayKo0
(;-_-)「えっ僕?」
貞子さんはこういうあからさまに厄いものには真っ先に飛びついて、平然と持ち歩くタイプの女性だとばかり思っていたので僕は面食らってしまった。
何故僕に渡す。
川д川「持ってなよ〜〜小森クン。お守りになるかもしれないよ?」
呪いのアイテムの間違いじゃないのか。
(;-_-)「やだよ……気持ち悪いし……」
道端の岩に拾ったスマホを置くと、貞子さんは「それもいいかもね〜」とヘラヘラしていた。
何なんだよ。
妙に含みのある言い方が怖く、されどこんなどこの誰のものともつかない物を持ち歩くのも怖い。
貞子さんは数分ほど手を伸ばしたり引っ込めたりして格闘する僕を眺めて楽しんでいた。
371
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:13:11 ID:CZ5HayKo0
ぽつり、ぽつりと雨が降り始めて思考に「帰ろう」という言葉が駆け巡った。
風に煽られ、ざわざわと林が蠢く。
もともと落ち葉で足場が悪いのだ、本降りになったら登山どころではない。濡れた木の根や岩に滑って事故死。そう遠くない未来が僕の頭をよぎった。
(;-_-)「貞子さん、今ならなんとかなるよ。降りよう!」
常日頃まとわりつく甘えと我儘が僕に声を出させた。痛い死に方は嫌だ。
貞子さんは振り向かずにずんずん足を進めていく。僕の声が聞こえていない、というより僕の姿が見えていないような虚ろな歩き方をしている。
僕には彼女がずっと遠く、手の届かない所へ行こうとしているようにすら見えた。
(;-_-)「貞子さん!ねえ!ちょっと!」
(;-_-)「やめようよもう!別に今日でなくったって、来週、いや来年だっていいから!揃って滑って転んで頭打って死ぬなんて痛いし一番つまらないぞ!」
僕は所々躓きながらも一息に声を上げ、どんどん先へ登っていく貞子さんを追いかける。
いつの間にか雨はざあっと勢いを増し、少しずつ寒さを感じてきた。
貞子さんの背は次第に遠ざかり、ついには見えなくなってしまった。
372
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:14:34 ID:CZ5HayKo0
(;-_-)「待ってよ、貞子さん……待って……」
僕は息を荒くしながら膝の痛みに耐えきれず山道に蹲った。
雨は強く降り続けている。このまま彼女を置いて一人で降りることは出来ない。かといって追いかけて行くのも危険だ。
一度頂上まで登ったらここへ戻って来るだろうか?いや、待てば待つほどまずい。
こうも木々が茂っていては、地面が乾くのだって長引く。二日ほどかけてやっと、という所だろう。
どうしよう。どうするのが一番いい?
僕は思わず天を仰いだ。
すると視界に何か白いものが入ってきた。
雨風にブランコが揺れているように見える。いや、座る部分がない。ただロープが垂れ下がっているだけだ。
見慣れた輪の形にしたロープが、二つ木の枝に括られている。
先に来た自殺志願者のものだろう。成功していたら誰も括られていないロープが残っているわけはない。きっと誰かが怖気づいて辞めたのだ。
(-_-)(気が滅入るなあ………)
揺れるロープが神経に障る。辺りを包む死臭に己の未練や情けなさが噴出して、この期に及んで心の底から意地汚く「まだ生きたい」と願ってしまう。
僕はどたりと岩に寝転がった。
そして気づく。
ロープは僕から見て5メートルほど上の木の枝に垂れ下がっている。
373
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:15:23 ID:CZ5HayKo0
(;-_-)「なんで?」
どうして?
なにゆえ?
いや本当に。
僕は何回も同じ言葉を呟いた。
まず、どうやって括りつけた?所々岩はあるがあんな上まで届くような足場はない。
それに何故あんな高い所に二つも首吊りロープがある?ペアで自殺する巨人が現れるほど世の中は奇妙な病み方をしていないと思いたい。
僕は立ち上がりじっとそのロープの輪を見た。真新しく、白い。
いや、赤黒い部分が少しある。遺体はどうした?
腐った首が千切れてどさりと落ちるイメージが見えて、目の前に広がる光景の現実感のなさに僕は後ずさった。
ジリリリリリリリ。
ジリリリリリリリ。
(;-_-)そ
突然黒電話のような音が山中に響いた。
僕は怯えながら辺りを見回す。
ジリリリリリリリ。
ジリリリリリリリ。
音は僕のポケットから発せられていた。
先程踏みつけられて画面がひび割れたスマートフォンが、着信を知らせている。
電話をかけてきた人物の名前は書かれていない。
手が震えるのは寒さのせいだけではあるまい。強い雨風と黒電話の音から僕はとにかく自由になりたくて、あろうことか電話に出てしまった。
『 ヒ
キ
く
ん、
帰 っ
た 方 が
イ イ
よ ? 』
374
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:17:28 ID:CZ5HayKo0
低く、太く、掠れた声だ。けど、不思議と僕はそれが貞子さんの声に聴こえた。
帰った方がいい。彼女を置き去りにして帰った方がいいと電話の主は言う。
おぞましく、穏やかで、暖かく、冷たい囁き。逃げてよいという許し。
そうだ、僕はまだ生きていいのだ。
僕は彼女ほど死にポジティブになれない。死ぬのは怖い。彼女を見捨てたって恨まれる筋合いはない。僕は彼女ほど自分の命に無頓着じゃない。
だから逃げてもよい。そんなわけあるか。
僕は電話を切った。
結局の所僕は魂が脆く、利己的で自己中心的な人間なのだ。
彼女を見殺しにして生きていける頑丈な精神は持ち合わせていない。
一つ。これが貞子さんの手の込んだドッキリであるならば、僕は「本気で怖かったんだぞ」と文句を言わねば気が済まない。
一つ。これが悪意を持つ人ならざる何かの仕業なら「おいでおいで」と言葉巧みに手招きしてから僕を殺すのがセオリーだ。
「立ち去れ」と怒りを示す者ならばこんな静かであるはずがない。忠告するなら、何かしらの強いアクションがある。
今、貞子さんに危険が迫っているとしたら尚更置き去りになんて出来ない。
もう一つ。
首吊りロープを見て思い浮かんだことがある。
彼女のリュックに詰められた何か。それが長い長いロープだったとしたら。
彼女は山の頂上に立ち、木の枝と首にロープを括り付けきっと高らかに叫ぶ。
川∀川『バンジー首吊りギロチン!!!!!!!!」
やりそうにない。
本人が聞いたら「ないない」と鼻で笑うようなやりそうにないシチュエーションだけれど、猛スピードで落下しながらその勢いで頭と身体が千切れ飛んでいくイメージが不思議と脳から離れない。
恐怖と怒りと焦りでどうにかなってきて、茹だった頭が僕に雨粒の感触を忘れさせた。
375
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:18:11 ID:CZ5HayKo0
がさり、がさり。断続的に聞こえる足音。
落ち葉を踏み荒らし、僕の後ろを何かがつけている。
僕は登った。滑って躓いて、這ってでも登ってやった。
『ヒ…………キ………………く……………ん』
野太い女の声が耳元で響く。身体中を毛虫が動き回るような不快感に襲われた僕は狂ったように泣き喚き、拾った太い枝を振り回したり杖にしたりしてとにかく前に進んでやった。
「ぉぉぉ………ぉ……ぁ……ァ゛…ぉ………」
(;°_°)「ア゜ェ゛ア゛ーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」
背後で恐ろしいうめき声が聞こえたら、怪鳥の如く叫び返してやった。
振り向いたら死ぬ。
動きを止めたら死ぬ。
躓いたら死ぬ。
僕は何が何でも前に出た。
376
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:19:41 ID:CZ5HayKo0
しばらくすると、月の光が僕の道を照らしてくれていた。
頂上に出た僕を迎えたのは、ひどく下品で侮辱的な落書きをされた祠だった。
僕より前に肝試しでもしに来た連中の仕業だな、と眉間に皺が寄る。
きょろきょろ辺りを見回すが貞子さんの姿はどこにも無い。僕はくずおれて、大きく息を吐いた。
まだ空は暗く、眼下に広がる闇は底が無さそうに見えた。
僕は祠の前に立ち、拝むでもなく蹴りを入れるでもなく、濡れたハンカチを出してしばらくその落書きに擦りつけていた。
ハンカチに色は移るが、完全に落書きが消えるわけはない。
でたらめだ。
ただ、祠を見た瞬間のぐちゃぐちゃな憤りと憐れみに従って僕は自己満足的行為を続けた。
ザッ、ザッ、ザッ。
背後から何かの影が、僕に触れようとしている。巨人のように長い腕で持ち上げられて、一瞬僕の身体が浮き上がった。
不思議と抵抗する気にならなかった。
一度降ろされ尻餅をつくと、朝日がゆっくりと僕を照らしてくれた。
間近に迫っていた気配は嘘のようにさっぱりと消えてしまっていた。
377
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:20:10 ID:CZ5HayKo0
『蟇太郎くん』
出もしないのに声がした。先ほどのおぞましい声ではない。貞子さんの声にそっくりだ。
赤の他人のスマホを確認する。電源は点かない。
僕は懐から自分の青いスマートフォンを取り出した。受話器のマークだけが画面に表示され、通話中になっている。
『どうもありがとうね』
(-_-)「貞子さんはどうした?」
『帰った方がイイよ』
声は答えを与えるつもりはないらしい。
(-_-)「ああ、そうですか。さよなら」
返答を待たずに僕は電話を切った。
軽率で、罰当たりな行いかもしれない。けど、もうここに用は無い。
378
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:22:17 ID:CZ5HayKo0
貞子さんへ何度も何度も呼びかけながら下山したが、結局山中にも車内にも貞子さんの姿はなかった。
座席にもたれると、汗と雨でびっしょり濡れた服の感触が背中に広がって気持ちが悪い。
一時間ほど車内で待ち、やがて僕は帰宅した。ドアを開けた瞬間、彼女が何食わぬ顔で入り込んでいないかなと期待して足を早めたりもした。
しばらくして、既に貞子さんが死んでいたことを彼女の親から知らされた。
僕たちが山に入る一昨日のことで、死因は交通事故だったそうだ。
三年経った今でも僕は考える。
あの時聞いた声は、あの時家に訪ねてきた貞子さんは、どちらが貞子さんだったのだろう。
最後くらい本気で僕を道連れにしようと迎えに来てくれたのか、それとも追い返してくれたのか。
あの時素直に帰っていたら、僕はどうなっていたのだろう。
怒りに任せて祠を蹴ったりしていたら、何が見えたのだろう。
ともあれこの話を最後に、僕は今後一切オカルトの類には近寄らずに生きることにする。
また何度も山から電話がかかってきたりしたら、たまらない。
さて。
色々整理するとして何から手をつけるか。
さしあたって、煉炭を捨てなければ。
379
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 00:23:44 ID:CZ5HayKo0
「○○県の××山って知ってる?」
「干からびて虫や烏に食い散らかされた死体が地面に転がってて、「何か踏んだかな?」って足下見たら目が合ったんだって」
「ちーがうって。山道に捨てられたスマホからずっと男女が喋ってる声が聞こえるんだよ」
「それ、どこ情報?ネット?」
(
)
i フッ
|_|
380
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 05:36:06 ID:Zpex61gI0
43本目の蝋燭いただきます。ミセ*゚ー゚)リ猫ふんじゃったようです( ゚д゚ )
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660507017/
.,、
(i,)
|_|
381
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 05:40:10 ID:Zpex61gI0
投下終えました。
ミセ*゚ー゚)リ猫ふんじゃったようです( ゚д゚ )
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660507017/
(
)
i フッ
|_|
382
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 06:30:02 ID:DCx1Awbo0
間に合った!44本目!
383
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 06:30:32 ID:DCx1Awbo0
出た!妖怪えんぴつけずり!のようです
.,、
(i,)
|_|
384
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 06:32:00 ID:DCx1Awbo0
('A`)「おーいブーン」
( ^ω^)「おはようお」
('A`)「おう。で、こんな噂話があるんだが」
( ^ω^)「唐突おね」
('A`)「早くしないと祭りが終わるからな……。それで、噂というのはだ。どうやらこの学校に妖怪が出るらしい」
( ^ω^)「妖怪なら目の前にいるけど」
('A`)「誰が妖怪みたいな顔だ。とにかくその妖怪は、その名も『妖怪えんぴつけずり』だ」
( ^ω^)「なんだおその妖怪。どうせガセネタつかまれたんだお、えんぴつみたいなドクオよ」
('A`)「誰がガリガリだ」
(;^ω^)「くっ……! まさかえんぴつを削る『ガリガリ』という音と掛けてくるとは……!
やられたおドクオ。お前の一本勝ちだお」
('A`)「やめてくれ。人を何か上手いこと言った奴みたいに担ぎ上げようとするな。全然意図してねえんだわ」
( ^ω^)「で、何処に出るんだお? 早く言えお。祭りが終わるお」
('A`)「おう。ゴニョゴニョ…」
――――――――――――
―――――――――
――――――
385
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 06:33:23 ID:DCx1Awbo0
〜放課後〜
( ^ω^)「さて、やってきたお第二美術室。ちなみにドクオは帰ったお。人数少ない方が展開早いからね」
(^ω^ 三 ^ω^)キョロキョロ
( ^ω^)「ホコリっぽいお。基本使われてない教室なんだおね」
( ^ω^)「さて、ドクオに聞いた方法で妖怪とやらを呼び出してみるお」
( ^ω^)「えーとまずは3本のえんぴつを、と」
(#^ω^)「ぬどりゃああああああ!!!」ボキボキボキィ
( ^ω^)「よし、折れたお。勢い余って50本折っちゃったけど、まあ誤差だお」
( ^ω^)「えー次は折ったえんぴつを盛り塩のように盛り付けて……」
( ^ω^)「二礼」ペコペコ
( ^ω^)「二拍手」ペチペチ
( ^ω^)「一礼」ペコリ
( ^ω^)「……これって確か神様の前でするやつじゃないかお? 妖怪じゃねーのかお」
( ^ω^)「まあドクオの指示通り拍手は手の甲を使ってやったけども。これ何の意味があるんだお?」
( ^ω^)「まあいいお。最後に目をつむって十秒数えるお」
( ―ω―)「いーちにーいさーんしーいごーお」
( ―ω―)「ろーくしーちはーちくーうじゅう!」
( ^ω^)パチクリ
( ^ω^)「……これで目を開けたら現れるってことだったけど」
( ^ω^)「なんもいないお。まあ当たり前お」
( ^ω^)「帰るかお」
「おやおや? もう帰っちゃうペンシル?」
(^ω^ )「え?」
386
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 06:34:00 ID:DCx1Awbo0
▲
/ \
~~~~
┃ ┃
┃ ┃
┃┃ ┃┃
┗┃ ┃┛
┃ ┃ (^ω^ )
┃ ┃
┃ ┃
┃ ┃
┗━┛
/ \
( ゜ω゜)「うわあああああ!!! 出たあああああ!!!!」
▲「えーんぴつぴつぴつ!(笑い声) 私を呼んだのは君かな? 妖怪えんぴつけずり、参上ペンシル! ぇえーんぴつぴつぴつ!!(笑い声)」
387
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 06:36:00 ID:DCx1Awbo0
▲「さあそれでは裁きの時間だ! カモンマイデスク!!」
( ^ω^)「え? さばき?」
ウイーン
(;^ω^)「うわわ! 床がパカって開いて中から机がせり上がってきた! どういう仕組み!?」
▲「うむ。まあぶっちゃけると私の固有結界だ。別の言い方をしたら領域展開」
(;^ω^)「あ、あれ? ブーンの体が勝手に動くお!」
▲「一度始まればもう止まらないよ。さあさあ早く座って禊を受けるペンシル!」
(;^ω^)「ちょっとちょっと! さっきから裁きとか禊とか何なんだお!? 何だかすごい不穏なんだけど!」
▲「なに? もしや少年、知らないで私を呼び出したのか? それはそれは……。
ハハッ。誰かに儀式を教えてもらったんだろうけど、そいつはかなりの鬼畜だな! 少年、恨まれてるんじゃないペンシル?」
(;^ω^)「な、何が起こるんだお……?」
▲「だがもう裁きは止まらない! 出でよ、我が魂!」
ドゴーン!
(;^ω^)「うわっ! 何かが机に降ってきたお! こ、これは……?」
▲「無論、えんぴつけずりだ! なにせ私は妖怪えんぴつじゃなくて妖怪えんぴつけずりだからね! まあ君たちが普段使っているものよりも一回り大きいと思うが!」
▲「さあさあ! レッツスタンバイ!」
(;^ω^)「え、ちょっ……! また体が勝手に……! ぶ、ブーンの右手の人差し指が、えんぴつけずりの穴の中に……っ!!」
▲「えーんぴつぴつぴつ!(笑い声) それでは少年、覚悟はいいかな?」
(; ω )「ま、待って! 待ってお! まさか……? まさか! や、止め―――」
388
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 06:37:15 ID:DCx1Awbo0
▲「そーれゴリゴリゴリゴリィ!!!」
(; 皿 )「ぎぃぃぃいいいいいいやぁぁぁあああああ!!!!!」
▲「ハハハ、どうだい少年! 今の気分は! いつも君たちに削られているえんぴつの気持ち、分かってもらえたかな!?」
(; ω )「ヒッ……、ヒッ……。ブーンの、指……。指、がぁ……」
▲「どれどれ? うんうんいい削れっぷりだ! しっかり肉が削ぎ落とされて中の白い骨があらわになっているね!」
(; ω )「ヒュー……。ヒュー…………」
▲「さあて普段ならこれで禊が終わるんだけど……。えーんぴつぴつぴつ!(笑い声)
なんだ少年! 君、えんぴつを50本も折ったのかい!? 欲張りさんだなあ!
じゃあこちらも、その想いに答えるしかないね!」
(; ω )「………………………………………え?」
▲「両手の指10本、全部いっちゃおう! ホントは50本いきたかったけど、無いものは仕方がないからね!」
(; ω )「〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!
止めてえええええええ!!!!! ブーンが! ブーンが悪かったからあああああ!!!!!」
389
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 06:37:48 ID:DCx1Awbo0
「ハハハハ遠慮するな少年! それじゃ二本目いくペンシルよ〜! そーれゴリゴリゴリゴリィ!!!」
「ぎぃぃぃいいいいいい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!!!!」
(
)
i フッ
|_|
390
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 06:38:54 ID:DCx1Awbo0
えんぴつAAなんかずれたな……
まあいいか、誤差だね。ありがとうございましたペンシル
391
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 06:54:51 ID:h9v.RSfU0
えんぴつ削りとは嫌な予感がするな……とハラハラしつつ読んでたらクソスレ風ギャグ始まって気を抜いたから余計にダメージあったわ乙!!!
この短い中で緩急がすごい
392
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 07:02:30 ID:h9v.RSfU0
みんな乙でした
44本か
不吉な数字でよい
393
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 07:13:47 ID:DCx1Awbo0
お疲れ様でしたー!
394
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 07:57:32 ID:QLFNpHxc0
乙乙
395
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 08:00:23 ID:CZ5HayKo0
お憑かれ様でした!
396
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 08:19:48 ID:qvXTA5ro0
おつー!
397
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 08:46:28 ID:Zpex61gI0
楽しかったー、お憑かれさまでした!
398
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 09:08:15 ID:U3.wTZc.0
お疲れ様でした!
祭り初参加できて楽しかった!
399
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/15(月) 11:37:15 ID:lcyd8mVs0
すみません遅れました!
皆様ご参加ありがとうございました、お疲れさまでした
感想会と10分絵祭りも引き継いで行う予定なので概要です
感想会、10分絵祭り
8月20日(土)、21日(日)
18時00分〜24時00分まで
・感想会が18時開始
百物語参加作品の感想(もし関連作品があればそれもOK)
・10分絵祭りは20時開始
絵の投下中以外なら感想投下OK
3Rでそれぞれテーマあり
8月20日(一日目)
描き始め 投下
1.無制限 20時10分 20時20分
2.百物語限定 20時50分 21時00分
3.現行作品限定 21時30分 21時40分
8月21日(二日目)
1.無制限
2.今年の百物語
3.私の忘れられないブーン系作品
400
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 18:33:49 ID:a7SRp4iM0
44本は中々示唆的な本数でいいね
おもしろい作品が多くて楽しい祭りだったわ
401
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 23:19:38 ID:h9v.RSfU0
投下作品一覧
■第一部
一本目
>>11
(-_-)神通屋敷のようです( ゚∋゚)
二本目
>>12
怖がりドックン
三本目
>>14-40
( ^ω^)取捨選択のようです
四本目
>>43-45
無題(ベランダ)
五本目
>>49
酔狂悪霊退治のようです
六本目
>>50
スナック菓子のようです
七本目
>>51
『愛しい貴方の口元に』のようです
八本目
>>52
ようです
九本目
>>55
お嬢様vsひとりかくれんぼのようですわ
十本目
>>57
#16「子泣き地蔵」のようです
402
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 23:20:37 ID:h9v.RSfU0
十一本目
>>59-78
∵お面∴
十二本目
>>84-87
斎場の話(タイトルがオチのため伏す)
十三本目
>>89
仄暗い水の底のようです
十四本目
>>94-98
追いかけて来るようです
十五本目
>>100-107
てんてんのようて"す
十六本目
>>110
寒がりさんのようです
十七本目
>>112-121
のまれるようです
十八本目
>>124
青天白日吉日のようです
十九本目
>>125-135
('A`)( ^ω^)(´・_ゝ・`)('、`*川の話(タイトルがオチのため伏す)
二十本目
>>138
翠は川で、光るようです
403
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 23:21:26 ID:h9v.RSfU0
■第二部
二十一本目
>>156-170
機嫌が良いようです
二十二本目
>>171
死して尚、金が欲しいようです
二十三本目
>>173
『すみの家』のようです
二十四本目
>>174-183
('、`*川 隙間 のようです
二十五本目
>>184
かえしてようです
二十六本目
>>189-217
♪したらば女学院演劇部文化祭公演オリジナルオペラを創りたいようです♪
二十七本目
>>219
お嬢様vsこっくりさんのようですわ
二十八本目
>>220
マッ()ョ()ョタハ ナシのようです
二十九本目
>>223
ビアンジュエ・パルファムのようです
三十本目
>>225-234
無題(弟の話)
404
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 23:22:21 ID:h9v.RSfU0
三十一本目
>>237-256
(,,゚Д゚)君と巡った夏祭りのようです
三十二本目
>>259-264
信じたくないようです
三十三本目
>>267-295
川д川 事故住人のようです 川 ゚ -゚)
三十四本目
>>296
( "ゞ) インスタント幽霊のようです
三十五本目
>>299
イミテーションエゴイストのようです
三十六本目
>>303
('A`)副音声つきホラースポットのようです
三十七本目
>>305-331
(´・ω・`)心象漢字のようです
三十八本目
>>333
#2「とが鍋」のようです
三十九本目
>>335-348
スぺースのようです
四十本目
>>336
自画像のようです。
四十一本目
>>350-358
実話のようです。
四十二本目
>>362-379
みちづれのようです
四十三本目
>>380
ミセ*゚ー゚)リ猫ふんじゃったようです( ゚д゚ )
四十四本目
>>383-389
出た!妖怪えんぴつけずり!のようです
405
:
名無しさん
:2022/08/15(月) 23:36:23 ID:Zpex61gI0
まとめありがとう!
406
:
名無しさん
:2022/08/16(火) 01:31:53 ID:ESfmctLk0
ありがと
407
:
名無しさん
:2022/08/16(火) 08:53:57 ID:XebbasFM0
作者乙でした!
まとめありがとう!
主催はもうちょっと頑張ってね!
408
:
名無しさん
:2022/08/16(火) 12:43:55 ID:cbnlzPfw0
カーチャンまとめありがとう
409
:
名無しさん
:2022/08/17(水) 23:53:41 ID:9JfgkkF20
続続・一言感想ですわ!
>>189
♪したらば女学院演劇部文化祭公演オリジナルオペラを創りたいようです♪
ああうん、大体そうなるよねって
ずんちゃっちゃ、ずんちゃっちゃ、ずんちゃっちゃ……♪
>>219
お嬢様vsこっくりさんのようですわ
取れ高!!!!取れ高になりますわよ!!!!
エトワール可愛いですわ!
>>220
マッ()ョ()ョタハ ナシのようです
まー人間怖いよね、うん
それが筋肉モリモリマッチョマンの変態なら猶更だ
>>223
ビアンジュエ・パルファムのようです
うーん思わずお洒落になってしまいそうなくらいお洒落だ
これはいったいどのような魔術をお使いになったのですか?
>>225
30本目
怖くなんてないよ
ああ、オレオレ、今は俺だよ
>>237
(,,゚Д゚)君と巡った夏祭りのようです
もう好きぃ(語彙力)
このカッチリした嵌り方は配役の妙と言うに尽きる
>>259
信じたくないようです
ふつくしい……
線香花火のような作品
>>267
川д川 事故住人のようです 川 ゚ -゚)
世界への引き込み方が凄い
いつの間にか専用スレで読んでいると錯覚してしまった
>>296
( "ゞ) インスタント幽霊のようです
絶妙にフラットな雰囲気がたまらない
「人の想像とかけ離れ過ぎてやしないかい」がフェイバリット
410
:
名無しさん
:2022/08/17(水) 23:54:57 ID:9JfgkkF20
>>299
イミテーションエゴイストのようです
ニヤニヤしながら読んでしまった不審者は私です
「そうかい? よく似合っているじゃないか」という電波を受信
>>303
('A`)副音声つきホラースポットのようです
もうタイトルでときめいてしまいましたよね
内容も違わず純粋に楽しかった……のだけどその解釈はガチでゾッとしたわД
>>305
(´・ω・`)心象漢字のようです
あらあらまあまあ
全然やむを得ないことないと思うんだけど
>>333
#2「とが鍋」のようです
にほんめ! 歓喜!
ブツブツ言いだすとこ凄い好き
>>335
スぺースのようです
うーんこれはシンプルに怖い
名前の由来が気になるところ
>>336
自画像のようです。
冒頭が入りやすくて凄く好き
また終盤の流れが逸品でにっこりしてしまう
>>350
実話のようです。
こういうのも楽しいなあ
顔文字の出し方が的確過ぎて面白い
>>362
みちづれのようです
演出が一々良い
終わり方も調和がとれていてGOOD
>>381
ミセ*゚ー゚)リ猫ふんじゃったようです( ゚д゚ )
ふんじゃったじゃねぇんだよおおおぉぉぉぉおぉぉおぉ!!
つら
>>383
出た!妖怪えんぴつけずり!のようです
秀でたタイトル力
二人の軽妙なやり取りとてもいいなあ
411
:
名無しさん
:2022/08/18(木) 01:47:42 ID:UlR/YDvw0
他の人の感想を聞くのマジで楽しい
乙乙
412
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 18:15:23 ID:1gHc4afM0
感想会け?
413
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/20(土) 18:16:22 ID:ixBc3d1c0
申し訳ありません!
本日18時00分から後夜祭としての感想会、10分絵祭りとなります!
414
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 18:16:53 ID:pjcrwjxo0
感想会、ここでいいのかね?
415
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/20(土) 18:22:12 ID:ixBc3d1c0
>>414
ここを再利用する形になります!
416
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 18:22:52 ID:1gHc4afM0
いろんなタイプのホラー集まってで良かった
417
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 19:00:02 ID:Y8xwt4E.0
確かにいろいろなホラーで楽しい祭だったな
以下好きだった作品
(-_-)神通屋敷のようです( ゚∋゚)
ホラーなのに描写がキレイで話が頭にスッと入ってきて美しい作品だと感じた
さらにブーン系ならではの設定ですごく好き
怖がりドックン
絵柄は可愛いのにすごいギャップ笑って・・・いやブーン怖いわこれ
お嬢様vsひとりかくれんぼのようですわ
タイトルからもう絶対に面白いと思ってたけど内容もめちゃくちゃ濃くて大草原
翠は川で、光るようです
怖いのは確かなんだけどそれ以上にあそこに住む大人達のえげつなさが際立つ
作品の絵は確かにその通りすぎて流石に笑ってしまった
('A`)副音声つきホラースポットのようです
ホラー描写とのギャップが光る作品
幽霊達とドクオが可愛くて好き
ギコはまあなんだ、強く生きろ
418
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 19:12:24 ID:5bs.kDhU0
「すみの家」
タイトルの入り方うますぎて鳥肌
てんてん
好き
事故住人
可愛いし怖い良い
マッ()ョ()ョタ
普通に好き
翠は川で
大人えぐ好き
419
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 19:21:34 ID:lnYV1LLI0
感想全部は間に合わなそう・・・でもどの作品も面白くて作者全員すごい!おつかれさま!
( ^ω^)取捨選択のようです
語りかけてこないでー!こわいこわい!って思って読んでたら
最後まで語りかけてくるから内臓にダメージきた
ようです
哲学的な内容で、ホラーでイメージするゾッとする怖さはなかったけど
言ってる事が分かりやすいクーが妙に怖かった
お嬢様2作
ずっとギャグやってるのにちゃんと怖いのすごい!
斎場の話
しっとりじっとりした嫌なホラーみあるなと思って読んでたらタイトルがアレで
最後に笑ってしまった。感情がめちゃくちゃだよ!
仄暗い水の底のようです
イカれた人間怖い・・・
寒がりさんのようです
名前だけなら可愛いのに全然可愛くない
モララーが慌ててメッセージ送ってくるの生々しくていっそうゾッとした
翠は川で、光るようです
ほのぼのホラーかなと思ったら違うじゃないですかー!好きだけど!
('、`*川 隙間 のようです
もともとちゃんと閉じてないドアとか隙間怖いから読み終わってから
部屋の扉とか隙間もないのに閉じ直した
小規模なのにしっかり身に迫るホラーで怖かった
かえしてようです
演出細かい!タイトルうまい!
これも小規模で不明なことが分からないままのホラーでゾッとした
420
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 19:25:28 ID:hz5kzRKI0
感想書けた分だけ
ネタバレがあるかもしれない
・怖がりドックン
絵めちゃくちゃ可愛いのになー!
コイツこえーなーーー!!!
4コマ目と5コマ目好き
・無題(ベランダ)
最低限の短い文章で最大限にゾッと出来る
このシンプルな怖さ、好きです
・『愛しい貴方の口元に』のようです
虫苦手なのでもちろんその方面も大変怖かったが、
>>134
からが一番怖かった。逃げて早く逃げてってヒヤッヒヤしながら読んでた
・#16「子泣き地蔵」のようです
面白さのカテゴリーが二転三転するのが凄い。絵がこえーんじゃ
「とが鍋」も面白かった。観測レポが実質食レポになってたのはちょっとワロタ
・斎場の話
オチ(タイトル)最高
話自体は不気味なのに笑っちゃったじゃないか
・寒がりさんのようです
単純に遭遇したくないと思わせる、お手本のような都市伝説ホラー
あまりにも嫌すぎる
・のまれるようです
純粋さゆえに引き起こされた悲劇が辛い
何がシャキちゃんじゃ畜生
・青天白日吉日のようです
読んでて心地いい文章
「お兄さん」にくるうと一緒にドキドキした
・翠は川で、光るようです
子供たち可愛いなあとほのぼのしてたら……
怪異(と言っていいのか)も怖いけど、ある種のヒトコワ的な怖さも感じられるいいオチ
421
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 19:26:20 ID:hz5kzRKI0
・かえしてようです
ラスト5レスくらいめっちゃ怖い
そしてタイトルが上手い!
・♪したらば女学院演劇部文化祭公演オリジナルオペラを創りたいようです♪
これはタチ悪いなロクなことにならんだろうなと読んでたら思った以上にロクなことにならんかったし最後までタチ悪かった
面白かった
・無題(弟の話)
淡々と進んで、するする読めて、じわっと怖い感じが好き
この後の友人たちの心情が気になる
・川д川 事故住人のようです 川 ゚ -゚)
最初から最後までずっと面白い
伊藤さんが可愛い。これは生霊さんの気持ち分かりますわ
・イミテーションエゴイストのようです
絶妙に嫌〜な話
ラストの台詞が本当に気味悪くて良い
・('A`)副音声つきホラースポットのようです
大好き。ひたすら楽しくて繰り返し読んでる
間違いなく一番怖いのはギコ
・(´・ω・`)心象漢字のようです
漢字が浮かんでる顔とか、ボカッのとことかAAの表現可愛いなと思ってたら
その表現の上手さがラストで如何なく発揮されてヒエッとなった
・実話のようです。
しょうもなさに笑って、タイトル思い出して(申し訳ないが)また笑った
救われて良かったね……
・ミセ*゚ー゚)リ猫ふんじゃったようです( ゚д゚ )
これは辛い
でも切ないけど少しの爽やかさもあって、後味は決して悪くはないのが好き
・出た!妖怪えんぴつけずり!のようです
やめてくれ やめてくれ
AAで笑わされたところにぶち込まれた
422
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 19:37:11 ID:lnYV1LLI0
♪したらば女学院演劇部文化祭公演オリジナルオペラを創りたいようです♪
正義感とはちょっと違うかもだけど、自分は間違ってないって思ってる人間こわい
死んでまで迷惑・・・いや、みんなとオペラ造りたかったんだな!熱心!
ビアンジュエ・パルファムのようです
きれいな映画観てる気になった。こういうホラーも好き!
無題(弟の話)
ぞわぞわ?もやもや?する終わり方でいいホラー
(,,゚Д゚)君と巡った夏祭りのようです
これむしろつーちゃん一生苦しくて虚しいんじゃないかなと思った。心が痛くなる
( "ゞ) インスタント幽霊のようです
共存っていうと違うのかもしれないけど変な共同生活?始まっててくすっとした
不穏ではあるけどゆったりした雰囲気のホラーで好き
イミテーションエゴイストのようです
真似っこの最終形態を見た。こわ・・・
('A`)副音声つきホラースポットのようです
鬼気迫るパートと副音声パートが交互に見れて楽しかった!
出た!妖怪えんぴつけずり!のようです
投下時間の滑り込み具合でまず笑った。ギャグだろうなって油断してた
痛い!怖いっていうか痛い!
軽い気持ちだったのか故意だったのか分からないけどドクオが怖い!
423
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/20(土) 20:02:22 ID:ixBc3d1c0
まもなく20時10分から十分絵祭り描きはじめになります!
時間は十分間、20時20分までです
一回目は「無制限」となっています
よろしくお願いします!
424
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/20(土) 20:11:59 ID:ixBc3d1c0
10分になりましたのでいまから開始とさせて頂きます、一回目は無制限です!
20分まで10分間です!
425
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/20(土) 20:20:38 ID:ixBc3d1c0
20分になりましたので一回目終了です!
投下の方お願いします!
次は50分から「百物語限定」です!
426
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 20:26:37 ID:p/pkXOTc0
(-_-)神通屋敷のようです( ゚∋゚)
https://downloadx.getuploader.com/g/3%7Cboonnews/235/E1DFFE2F-AB0A-4605-AD48-BD6AD5FB61D7.png
神通屋敷、面白かったのでヒッキーとクックル描かせてもらいました。
ヒッキーが選ばれた理由、思わずなるほどなー、と声が出ました。
427
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 20:31:13 ID:Y8xwt4E.0
可愛い
ヒッキーの綺麗な顔がいいね
428
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 20:32:23 ID:1gHc4afM0
10分マジヤバゲーな感じのようです?
429
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 20:33:43 ID:mklAdEtI0
>>426
可愛い
10分で色まで……!?
430
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 20:35:27 ID:OjiDUShc0
雰囲気出てるな
これ10分で描けるの凄すぎる
431
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 20:36:59 ID:UGD3UNuM0
たしかにあの作品は読んでてなるほどなーってなった
綺麗に描かれてる絵で見るとより伝わってくる
柔らかい感じのタッチで良い
432
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 20:40:56 ID:/qfHVFvs0
化け物か……!?
433
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 20:46:13 ID:ME9alI620
加工でごまかせるかと思ったけど無理だった
無制限って好きな話って意味で合ってたよね?
http://imepic.jp/20220820/746380
434
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/20(土) 20:50:37 ID:ixBc3d1c0
>>426
筆が早い!かわいくて雰囲気がいいですね
50分になりましたので二回目になります!
次は「百物語限定」です!
21時00分まで
435
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 20:54:34 ID:Y8xwt4E.0
>>433
うおっ懐かしい作品
合ってるとおもうよ
436
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/20(土) 21:00:13 ID:ixBc3d1c0
>>433
かっこいい!手のごつごつした感じとかすごい…
無制限は縛りなしですね、好きな作品でも大丈夫です!
21時00分になりましたので二回目終了です!
投下の方お願いします!
次は21時30分から「現行作品限定」です!
437
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 21:01:20 ID:1gHc4afM0
10分じゃクリップもできねぇ
http://imepic.jp/20220820/753830
438
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 21:05:39 ID:ME9alI620
http://imepic.jp/20220820/758780
好き!
439
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 21:06:42 ID:p/pkXOTc0
川д川 事故住人のようです 川 ゚ -゚)
https://downloadx.getuploader.com/g/3%7Cboonnews/236/9344E31B-0873-4524-8B03-8700C6929A78.jpeg
あのWikipedia風の事故住人についての説明文は本当にセンスの塊だと思いました。
クーが髪の毛乾かしてる中、歯をぎりぎりさせて悔しそうな貞子が可愛かったので描かせてもらいました。
お話は可愛いなーと思って読んでいたのが、後半怒涛の貞子の過去の怖い描写やら、お隣さん大丈夫なのか?とか色々と怖くて最高でした。
440
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/20(土) 21:14:04 ID:ixBc3d1c0
>>437
ぼけた線がいい感じですね…色合いが絶妙に不気味!
>>438
綺麗!瞳と水がたまった感じがいい!
441
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 21:16:04 ID:e9USpfZQ0
みんなレベル高いなぁ
おつおつ!!!
442
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/20(土) 21:28:56 ID:ixBc3d1c0
>>439
かわいい!ふたりの表情がなんともいいですね!
443
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/20(土) 21:30:16 ID:ixBc3d1c0
30分になりましたので三回目です!
お題は「現行作品限定」
40分までです!
444
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/20(土) 21:40:44 ID:ixBc3d1c0
40分になりましたので終了です!
投下の方お願いします!
本日分はこれで終了です、ありがとうございました!
後は感想会場としてご利用ください!
445
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 21:41:39 ID:1gHc4afM0
http://imepic.jp/20220820/780340
主催乙んご
446
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 21:43:37 ID:p/pkXOTc0
夜は眠って朝が来るようです
https://downloadx.getuploader.com/g/3%7Cboonnews/237/BE5A6976-7676-4C9F-8AF5-5C8E18EDA31C.jpeg
みんな幸せになってくれた願わずにはいられない現行作品。
モーニングコールしてくれるおはよう屋さんって、普通に良いよね。お願いしたい。
447
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 21:44:49 ID:.tMpnI1A0
これを10分で描けるのか、凄いな
448
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 21:45:16 ID:ME9alI620
http://imepic.jp/20220820/781790
好き!
449
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 21:47:46 ID:pjcrwjxo0
夜眠るやつ二連続いいね。趣の違う良さがあるわ
450
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 21:57:11 ID:fUuvvbME0
夜眠るやつ両方ともええ感じ
451
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 21:57:45 ID:eKOZxHkE0
厄年さんもいいな
452
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 22:09:58 ID:1gHc4afM0
あとは感想会も続けてええんやっけ?
百物語で怪談的な怖い話と、嫌な話と、意外!って思った作品とか聞きたいな
怪談的な怖い話だったの寒がりさんで、嫌な話は愛しい貴方の口元、意外なのはえんぴつだった
453
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 22:20:41 ID:ehgWfz/.0
怪談的な怖い話だったの仄暗い水の底でただただ恐怖を感じた
嫌な話はイミテーションエゴイストこんな奴がいたらホントヤダ
意外なのは酔狂悪霊退治で警察署とかで話してるもんだと思ってたから最後に驚いた
454
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 22:21:59 ID:Y8xwt4E.0
怪談的はかえしてようですかなぁ、描写の最後のオチの気持ち悪さ的に嫌な話の方かもしれんが
意外であってるかはわからんけどてんてんはこの少ない描写で怖くできるんだって素直に驚いた
455
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 22:25:29 ID:.tMpnI1A0
まだ全部読めてないけど、読んだ中だと怪談的な怖さは事故住人かな
嫌なのは仄暗い水の底
意外なのは子泣き地蔵。あー科学的に説明できる奴ね、と思わせてからのオチだったから
456
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 22:31:23 ID:pjcrwjxo0
怪談的な怖さは寒がりさんが怖かったな
嫌なのは悩むけど、のまれるようです
意外なのは……出た!妖怪えんぴつけずり!のようですで。お前ギャグちゃうんかと
457
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 22:33:36 ID:nfkdCZgg0
怪談で怖いの全部怖かったからみんなすごい
44作品みんなちゃんと怖かった読むのがきついくらいだった
嫌な話は仄暗いとシャキちゃん
意外はマッ()ryはタイトルでえっと思わせて…だった
458
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 22:44:12 ID:p/pkXOTc0
みちづれのようです
https://downloadx.getuploader.com/g/3%7Cboonnews/238/7BA28C0F-6C3E-4185-B053-E118FC8D13AF.png
ヒッキーと貞子の関係が面白いなぁと思いながら読んでた。二人ともキャラとしての設定面白いけど、貞子はぶっ飛びすぎててよかった。描かせてもらったのは、貞子が車の中で「二人で都市伝説になれたらサイコーじゃん?」と言ったシーン。
こんな破天荒な喪服ワンピちゃんと友達やってるヒッキーもヤバいし、良い奴なんだなというのがよく描写されてて良かった。
とにかく台詞やらヒッキーの独白文が魅力的なお話だった。三年の時間が必要だったのはヒッキーの心の整理的な時間にそれほどの時間が必要だったのかな、と思わされた。
良きでした。
459
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 22:47:17 ID:1gHc4afM0
>>458
良い!
460
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 22:54:39 ID:lnYV1LLI0
それぞれがなんらかの怪談みたいで本当に怖かった
いろんなホラーが見れて楽しかった。作者ありがとう!
嫌なのだと取捨選択。あと人怖系っていうか、人間絡んでる系は嫌な話だったなーって印象多い
意外なの、の意味がちょっと違うけど斎場の話は読んでてぞくぞくしていたらタイトルでズッコケた感覚があった
461
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 23:01:34 ID:p/pkXOTc0
∵お面∴
https://downloadx.getuploader.com/g/3%7Cboonnews/239/3BB8D1D5-7FE3-4740-BF6B-F4F3E8F91C3E.png
タイトルへの入り方がめっちゃ怖い話の導入の仕方で好き。
民宿とかって謎にお面とかあるよな…と思って、今度から見るとき不安になるし、屋台のお面って上下逆だったっけ…??と思い出そうとして怖くなった。
ラストはヒエェってなりました、良きでした。
462
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 23:04:17 ID:1gHc4afM0
>>461
構図?がうまい!
463
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 23:10:33 ID:zHBybrKc0
死して尚、金が欲しいようです
http://imepic.jp/20220820/833000
設定が好きすぎる…
キャラも立ちまくってるし滅茶苦茶出来がいい漫画の第一話を読んでるみたいな気分になりました
次回も楽しみだなぁ!!?!
464
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 23:20:43 ID:UkdvsE2A0
>>457
両方芋焼酎やんけ
465
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 23:28:31 ID:BpxGL49Y0
>>464
ごめん、芋焼酎?ってどういうことだ
466
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 23:34:40 ID:/qfHVFvs0
神通屋敷いいよー
467
:
名無しさん
:2022/08/20(土) 23:51:08 ID:vK/dRj9o0
>>463
いい!つーちゃんの感じがグッド!!
468
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 00:01:06 ID:WjR/ROII0
寒がりさんのようです
http://imepic.jp/20220820/859380
火を欲しがるシーンで「寒い」を連呼するだけの怪異じゃなくて明確に知性ある化け物だってわかるのが余計に気持ち悪くてビビり上がった。大好き。
モララーからメール来る瞬間の演出も最高…
469
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 00:02:51 ID:wn1vxAXk0
ビアンジェパルファムを
死して尚を
マッ()ョ()ョタを
青天白日吉日を
翠は川で、を
読んでくれ、推し作品たちだ!!
470
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/21(日) 00:14:37 ID:EMewlDm20
皆さんお疲れ様です
24時になり、一応一日目の区切りとさせて頂きますが、自由に利用していただいてかまいません
明日も同じ時間に絵祭りなどを行う予定なので、最終日よろしくお願いします
471
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 08:27:20 ID:CQS0OD7I0
>>461
この人の絵すげー好み
ブーン系で有名な絵師さん?
過去絵とかどっかで見れる?
472
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 08:52:02 ID:eIsjKcBw0
>>471
本人じゃないが上のみちづれとか描いてる人と同じだと思う
473
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 13:09:43 ID:FivqUpx.0
ミセ*゚ー゚)リ猫ふんじゃったようです( ゚д゚ )
https://downloadx.getuploader.com/g/3%7Cboonnews/240/FC918108-A321-4B65-8234-0B0AF56F2067.jpeg
自作品の絵。感想ではないので、この自由時間に投下。
>>471
ありがとうございます。絵単体ではなく、普段は自作品の挿絵とか、支援絵やお祭りの時に描かせて頂いてます。最近だと2021の秋短編祭の絵一覧の中に何枚かまとめてもらっています。
474
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/21(日) 18:04:49 ID:lLIw.R.Y0
お疲れ様です
本日が百物語2022最後の後夜祭となります
一応18時をもって感想会とさせていただきます
十分絵祭りは昨晩と同じく20時10分を一回目の描き始めとさせていただきます
よろしくお願いします
475
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 18:05:48 ID:Eif5fQ.o0
もう時間だと思うので、特に好きだと思った作品十選の感想貼るよ
>>49
酔狂悪霊退治のようです
・ヤクザ×怪談物という新しさに惹かれた作品でした
・こんな力技での解決方法、中々他にないでしょう。オジキすげーや
・最後誰に話していたか判明する所が好き
>>55
お嬢様vsひとりかくれんぼのようですわ
・これはもうキャラクターの勝利でしょう麗子様おもしろすぎてずるいわ
・それはそれとしてホラー的な怖さも要所要所に感じさせてくるのもずるい
・スレにも書かれてたけどこのテンションで書き切る作者が一番のホラー
>>57
#16「子泣き地蔵」のようです
・まず三人の関係がいいよね。シリーズものとして続けて欲しいバランスの良さ
・名探偵ショボンが科学的に怪異を解明するパート、実に好きです
・更にその裏で隠された理由があり……というどんでん返しもよかった
>>110
寒がりさんのようです
・今回の祭りの怪談で一番素直に怖かった話かも
・予防法も逃亡策も講じられないとかもう詰みじゃん
・しかも最後のレスを見るに関係者へとリンクしていきそうな感もあるし、こっわぁ……
>>112
のまれるようです
・救いがねぇ……
・シャキちゃんの正体が判った時のうわぁ……感がよかった
・子ども視点の地の文がそれっぽく書かれているところも好き
476
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 18:06:17 ID:Eif5fQ.o0
つづき
>>124
青天白日吉日のようです
・今回の祭りでなにより文章そのものに惹き込まれた作品
・くるうちゃん、キャラクターとして元々狂っているのではなくお兄さんに狂っていく感じが好き
・お兄さんの怪しい魅力に説得力があるところもこの作品の良さだなって
>>190
♪したらば女学院演劇部文化祭公演オリジナルオペラを創りたいようです♪
・コミカルなのにああこういう子いるよねって感じるミセリの描き方の秀逸さよ
・ミセリと周りの温度差とか、ぞわぞわしてくるリアル感がいいですね
・死んでもなおオペラにこだわり続けるミセリの異常さと迷惑加減がすごいわ
>>220
マッ()ョ()ョタハ ナシのようです
・本祭における最推し作品ですね。四コママンガ的っていうのかな。笑えたしかわいいし癒やされました
・人間恐怖症のマッチョとショタ幽霊の組み合わせって、そんなのおもしろいに決まってんじゃん!
・この先もずっとこんなふうに、仲良く暮らしていって一緒に生きていってほしいですね。シんでますけどね(笑)
>>267
川д川 事故住人のようです 川 ゚ -゚)
・鈍感女クーに振り回されるギャグかと思ったらきっちりホラーもしてて、密度の濃い作品でした
・クーを守ることを通じてトラウマから自己回復する貞子の描写に、ちょっとうるっときてしまったりして
・盛岡とかいうオチ要員。……いや、ただのオチとして片付けていいのかこいつ……?
>>299
イミテーションエゴイストのようです
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660472955/l30
・人怖系としては一番怖いというか、うわぁと嫌な気持ちになった作品
・最初はむしろちょっとくらい真似されてもいいじゃんと思っていたけど、段々やべぇと……
・
>>29
レス目はぞくっとしました。こっわぁ……
477
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 19:08:02 ID:tkDQ2LJw0
さくっと感想
・神通屋敷のようです
え!?一本目からこのクオリティを!?!?
ホラーで出てくるヒッキーってなんで魅力的なんだろう
ただわくわくするだけで終わらない展開が好き
・酔狂悪霊退治のようです
ドラマみたいな味わい深さ
人怖と怪奇的な怖さをあわせ持った快作
全員悪人
・お面
AAならではの演出が好き
読み手としての視点で見てるから怖いけど、本人はこのまま普通に生きていくんだろうな……
・青天白日吉日のようです
読後感が爽やかなんだけど爽やかであってるのか?
これも読者視点だと怖いけど本人的には幸せなだけなのかもしれない
くるうがかわいい
・マッ()ョ()ョタハ ナシのようです
幽霊が怖くないタイプの話ならこういうテンションでもわかるけど、珍しくちゃんと怖いのにコメディをしてるなって印象
ぞっとするとき、笑えるときがちぐはぐでめっちゃ魅力的
タイトルが秀逸
478
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 19:09:02 ID:tkDQ2LJw0
・ビアンジュエ・パルファムのようです
もはや誰を信じたらいいんだ
自分が自分でないようにされるなら確かな自分なんてなくなりませんか?
でもいちばん怖いのは特に自己にはなにもされてないミセリ
・30本目(
>>225-234
)
さらっと流れるように書かれてるけど面白い
幽霊への認識の説明がロジカルで納得させられてしまう
まあ、本人が困ってないならいいのかな……
・事故住人のようです
面白すぎるだろ……気づかんのかい
コミカルだけどやっぱり怪異がえげつないのはえげつなくて、どっか切なくて大好き
「後から来た人を追い出す権利がある」が再度描写されるところ熱い
・副音声つきホラースポットのようです
爆笑してた、やかましすぎる
アサピーがツボに入ってダメだった、可哀想な眼鏡
ちゃんと怖い描写うまいから余計笑う
・自画像のようです
さくっと怖い
徐々におかしくなって追い詰められていく王道感が好き
ホラーでよくある「じゃあそれ誰から聞いたんだよ」に説明がついてるあたりが良い
・実話のようです
ふざけんなお前
おかげで怖さが紛れました
レスの「飲むな」ってツッコミで笑った
479
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 19:15:10 ID:0/f39poM0
ビアンジュエ・パルファムのようです ※擬人化
https://downloadx.getuploader.com/g/3%7Cboonnews/241/%E3%83%93%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%82%A8%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%A0.jpg
読んでいてどのシーンも印象的で、でもオシャレなだけじゃなく内容が重厚でとても面白かった
ギャシャ君が匂いで目覚めるシーンは特に映像を見ているみたいに目に浮かびました
480
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/21(日) 20:02:35 ID:NyDa4Ka.0
20時になりました
10分から一回目を開始します!
一回目は昨日と同じく無制限となっています!
481
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/21(日) 20:10:24 ID:NyDa4Ka.0
それでは10分になりましたので一回目開始となります!
お題は無制限で、10分間
20分になりましたら終了です!
482
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/21(日) 20:20:29 ID:NyDa4Ka.0
20分になりましたので終了です!
投下の方お願いします!
次は50分から「今年の百物語」となります!
483
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 20:25:35 ID:727j5lRM0
(-_-)神通屋敷のようです( ゚∋゚)
http://imepic.jp/20220821/734720
好きです!
484
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 20:27:19 ID:4FVQVock0
●Οο 川 ゚ -゚)と人魚姫のようです οΟ●
https://downloadx.getuploader.com/g/3%7Cboonnews/242/669E980E-435E-44A4-AAF7-00B3A63ED23C.jpeg
人魚姫からξ゚⊿゚)ξ
本当に世界観が作り込まれている作品。本当にカソ市はあるんじゃないか、今はなくとも少し未来にはこんな市が出来そうだなと思いながらいつも読ませていただいていました。
クーとツンが二人とも可愛くて可愛くて本当仕方なかった。様々な問題や課題を持ちつつも、二人がさわやかな青春もしているのを見ることができて感謝。
完結おつかれさまでした!
485
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 20:27:36 ID:rI7qt5Uw0
>>483
井戸アングルだ!
486
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 20:27:42 ID:vs6AT/ik0
ちょっと早いですが
みなさんお疲れさまでした
楽しいお祭りでした!
https://i.imgur.com/aI8m8Dl.jpg
487
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 20:29:27 ID:vS7flr9Y0
>>486
ガオーかっわいいな
488
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 20:29:30 ID:wn1vxAXk0
>>486
可愛い
489
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 20:47:37 ID:0kwIwb5.0
>>483
ひえ…迷い鬼視点…
>>484
柔らかそうな手が可愛い!
>>486
癒し
百物語2022終わったの実感出来て良い!
490
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/21(日) 20:50:04 ID:NyDa4Ka.0
50分になりましたので二回目です!
「今年の百物語」です!
21時00分まで、10分間です!
491
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/21(日) 21:00:08 ID:NyDa4Ka.0
21時00分になりましたので終了です!
投下の方お願いします!
次は30分から「私の忘れられないブーン系作品」です!次でラストです!
492
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 21:02:12 ID:uoiqK2OM0
お嬢様vsこっくりさんのようですわ
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660312497/
ひとりかくれんぼ編の面白さと怖さのバランスと想像力掻き立てられる会話文、めちゃくちゃよかったです
そしてこっくりさん編のギャグに振り切ったアクセル全開の作風流石でした
終始笑いながら読みました
面白かったです
https://i.imgur.com/5aCwsaw.jpg
493
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 21:03:50 ID:vs6AT/ik0
お嬢様vsひとりかくれんぼのようですわ
https://i.imgur.com/TkCnmKc.jpg
麗子さま可愛いですわ〜〜!!
494
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 21:04:45 ID:727j5lRM0
追いかけて来るようです
http://imepic.jp/20220821/756450
好きです!
495
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 21:05:27 ID:csqYf/8c0
青天白日吉日のようです
http://imepic.jp/20220821/757660
そうだね、雨なんて降ってないね…
496
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 21:05:36 ID:4FVQVock0
お嬢様vsこっくりさんのようですわ
https://downloadx.getuploader.com/g/3%7Cboonnews/243/D8AFAAA6-00C6-4A57-9964-D424E5649BDB.jpeg
セバスチャンとお嬢様の関係が好き。
ゆっくりに対抗して実名で自己紹介しちゃうところを見ると、お嬢様の育ちの良さが伺える。
連載してほしい作品。
497
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 21:11:49 ID:wn1vxAXk0
好きな作品と書ける?作品が違うし10分が難しい…のでかける方々素晴らしい…
498
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 21:13:24 ID:rI7qt5Uw0
お嬢様多いな!
499
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 21:15:26 ID:1F8yino.0
お嬢様は映えですのよ!
500
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/21(日) 21:30:35 ID:NyDa4Ka.0
30分になりましたので三回目開始です!
最後は「私の忘れられないブーン系作品」です!
40分まで10分間です!
501
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/21(日) 21:40:51 ID:NyDa4Ka.0
40分になりましたので終了です!
投下の方お願いします!
502
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 21:43:05 ID:uoiqK2OM0
三丁目の('A`)ドクオ達のようです
http://vipmain.sakura.ne.jp/end/287-top.html
忘れられない作品たくさんありますが、
最初に思い出したのがこちらでした
https://i.imgur.com/G35Cp4E.jpg
503
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/21(日) 21:44:07 ID:NyDa4Ka.0
これで絵祭りは終了になります!
素敵な絵を描いてくださった方々や参加してくださった方皆様ありがとうございました!
24時まで感想会場としてご利用ください!
504
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 21:45:10 ID:727j5lRM0
( ^ω^)姉が孕んだようです
http://imepic.jp/20220821/782200
マジで忘れられないすごい好きです!
505
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 21:46:58 ID:csqYf/8c0
ζ(゚ー゚*ζ あな素晴らしや、生きた本 のようです
http://imepic.jp/20220821/780990
ベタすぎるかとも思いましたが、やっぱり忘れられないとなるとこれしかない
心に居座り続けています
506
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 21:47:27 ID:4FVQVock0
ふたりかくれんぼのようです
https://downloadx.getuploader.com/g/3%7Cboonnews/244/2F7A1546-5594-4E15-A914-2322DD163112.jpeg
ハラハラドキドキするデミタスとペニサスのふたりかくれんぼ。大好きです。夜中に読みたくなる。
('A`)みれんのようです川д川
https://downloadx.getuploader.com/g/3%7Cboonnews/245/E9FF5AEE-1D4D-44F3-98E5-4101289DB4B6.jpeg
怨霊の貞子と呪われてしまったドクオのお話。大好きです。
507
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 21:49:19 ID:G8PlrdjQ0
从 ゚∀从は鋼鉄の処女のようです
http://imepic.jp/20220821/783630
深夜にガラケー握りしめて読んでたあの頃を思い出す今でも大好きな現行作品です!
508
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 21:52:32 ID:727j5lRM0
主催さんお疲れさまでした!
最後まで楽しかったです
作者、読者の皆さんもお疲れさまでした!
509
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 22:06:51 ID:uoiqK2OM0
主催乙まとめ乙作者乙読者乙絵師乙
みんなお憑かれ様でした
510
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 22:23:01 ID:4FVQVock0
ビアンジュエ・パルファムのようです
https://downloadx.getuploader.com/g/3%7Cboonnews/246/07318C5D-8333-4224-8FEC-61838FBA81F8.jpeg
一度読んだらこの世界観に引き込まれる事間違いなしの、ビアンジュエ・パルファムのようですから、(゚、゚トソンとミセ*゚ー゚)リ
この作品からも気付かないうちに調香師が作った特別な香りが出ているのかもしれない、そんな風に思わされる作品でした。
511
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 22:24:57 ID:.2j1o8pg0
素晴らしい絵がいっぱいだ
皆さん乙でした!!
512
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 22:36:29 ID:rI7qt5Uw0
44って不吉な数字で終わったのも含めいい祭りだった
涼しくなれたよ!ありがとう主催、作者さん
513
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 23:18:57 ID:4FVQVock0
『すみの家』のようです
https://downloadx.getuploader.com/g/3%7Cboonnews/247/BB831EFD-9609-40C0-BB08-34E3966DFE62.png
怖かったし、立ちションとニュッくんの関係が良かった…。
歯の描写とか、Twitterのやりとりとかがリアルで世界観に引き込まれたし、タイトルの入り方が最高でした。
514
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 23:21:11 ID:csqYf/8c0
川д川 事故住人のようです 川 ゚ -゚)
http://imepic.jp/20220821/838550
ずっっと面白かった
この話の後もずっとあの部屋に住み続けていてほしい
マッ()ョ()ョタハ ナシのようです
http://imepic.jp/20220821/828640
タイトルが上手いしおもしろい
死人が出てるのにこんなに悲壮感ないことあるんだ
515
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 23:26:26 ID:wn1vxAXk0
>>514
どっちもかわええ!
けどこの可愛いムネオにニョキッと長い足生えるとこ想像して草生えた
516
:
名無しさん
:2022/08/21(日) 23:51:22 ID:4FVQVock0
('A`)副音声つきホラースポットのようです
https://downloadx.getuploader.com/g/3%7Cboonnews/248/2D765007-D33E-4E15-B00A-44ED025B7C6C.png
('A`)と幽霊トリオを描かせて頂きました。
ギコだけが怖い世界だった。
みんな可愛くて癒されました。
517
:
名無しさん
:2022/08/22(月) 00:02:08 ID:fAiWNdow0
終わりかな。よい祭りでした
主催も作者も読者も乙
518
:
名無しさん
:2022/08/22(月) 00:28:06 ID:vJOnjha20
めちゃくちゃ楽しかったよ
皆乙!
519
:
◆Wm6SmQ7Jsw
:2022/08/22(月) 01:12:29 ID:WvtSCjKs0
日付を跨いだのでこれにて今年の百物語は終了です
皆様お疲れ様でした
素敵な作品や絵を投下して下さった方々、まとめサイト様にSNSでの拡散をして下さった方々
何より参加頂いた皆様のおかげで無事に後夜祭まで終えることが出来ました、ありがとうございました
今回、職場で感染者が続出したため休み返上になってしまい、7月、8月の失速を招いてしまいました
個人的な忙しさにかまけて間が空いてしまい、大変申し訳ありませんでした
本当にすべての人のお陰様で初主催でもやりきることが出来ました、重ね重ねになりますがありがとうございました
ブーン系小説の弥栄を祈って
520
:
名無しさん
:2022/08/22(月) 01:59:49 ID:ealIbNsw0
主催乙!楽しい祭りだった!
521
:
名無しさん
:2022/08/22(月) 15:36:20 ID:KIhe.QDY0
遅くなったけど主催者様乙です、おかげでとても良い夏でした
まとめの方、作者さんたちもお疲れ様でした!
522
:
名無しさん
:2022/08/22(月) 21:01:58 ID:YQMVQ1Xs0
皆おつおつ
楽しい夏をありがとう
523
:
名無しさん
:2022/08/22(月) 21:39:08 ID:KUjpbKdA0
主催乙!作者読者絵師みんな乙!
百物語参加の念願が叶った!ありがとう!
524
:
名無しさん
:2022/08/27(土) 16:38:26 ID:pMDgJt320
乙
でした
525
:
名無しさん
:2022/09/14(水) 23:19:45 ID:rMbiPQZw0
百物語yonndaネタバレ感想
【(-_-)神通屋敷のようです( ゚∋゚)】
(
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1659691355/
)
短い話なのによく出来ていて感心してしまった
「神通屋敷」や「綺麗な顔」などの意味が分かる度に「おお」となった
クックルの設定と「か弱い」という台詞もいいね
【怖がりドックン】
>>12
AAがいっぱい出てくるの嬉しいしひたすら可愛い
ブーンがもちもちなのも、ドクオの手足が棒なのもいいね
5、6コマめちゃくちゃ好きwww
ずっと可愛い可愛い思ってたのもあってこんなん笑うわ
最後の展開も良かった
ちゃんとホラーしているのに怖すぎず万人におすすめしたい
あとセリフがほとんどないのにブーンとドクオのキャラがらしくて好き
【( ^ω^)取捨選択のようです】
>>14-40
レスの使い方がとても上手。一レス目でめちゃくちゃ惹き込まれた
自分ならばどうするか?と想像しながら読むの楽しい
途中までブーンと同じだったけど、両親とペットで選べなくなった
この段階で自分を刺したいと思うだろうけど、きっとルールがそれを許さないだろうな
謎が謎のままで終わる終わり方もめちゃくちゃ良かった
語られなくても「きっとブーンが死ぬまで選択させられるんだろう」と読者に分かってしまうのが怖い
【『愛しい貴方の口元に』のようです】
(
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1659700497/
)
一文目から惹き込まれた
地の文が多いのに読みやすいのはすごい
最初の部分のゲームと最後の部分のゲームの比較がめちゃくちゃ好き
血肉とはまた違うグロテスクさがあるんだけど、美しく感じてしまう絵面
最初のゲームの文章でも途中から徐々に狂っていって不穏ではあった
誰かが悪くてこうなってる訳ではないのが辛い
相手は不幸の手紙のように伝染するうえ、解除の方法すらない呪いのようなもの
ミセリに感染されたトソンが呪いを解く方法を見つけられることを祈る
でも「勇者となって魔王を倒したつもりだったが、実は主人公は狂ってしまいっていて、
ただ人を殺めてしまっていた」展開が大好物なのは俺だけではないはずだ
526
:
名無しさん
:2022/09/14(水) 23:20:25 ID:rMbiPQZw0
【お嬢様vsひとりかくれんぼのようですわ】
(
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1659705634/
)
タイトルですでにwkwkしている
生配信に向いてなさすぎるwwwww
お嬢様〜俗っぽい通り越してお下品ですわ〜!!!
くそでかい屋敷でお嬢様がひとりかくれんぼをするという設定が斬新で好き
本編後、お嬢様が壁に掛かったショットガンを見つけて戦ってる姿が目に浮かぶ
絶対に生き残るという謎の信頼感
次は静岡の別荘あたりで配信して欲しい
【#16「子泣き地蔵」のようです】
(
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1659710269/
)
めちゃくちゃ面白かった
友達三人でわいわい心霊スポットに行くという設定がまず好き
ショボンの説明から後半のながれがとても好き
ショボンの説明に「あー、なるほどね」と思っていて、
そのあとの展開で「あー!あー!なるほどねー!!!!」となった
この展開は予想だにしなかった。最後に#16の意味が分かるのもいいね
最初は蠟燭の本数かと思ったんだけど10本目だったから「?」となってた
彼らがこれまでどんな冒険をして来たのか気になるし、
ドクオにショボンのような友達がいて本当に良かった
【青天白日吉日のようです】
(
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1659867646/
)
ラストの台詞が良すぎて全部持ってかれた
くるうのキャラクターも可愛くて好きだ
【翠は川で、光るようです】
(
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1659880085/l30
)
始まりは可愛かったのにどうしてこうなった
始まりから終わりまで好きな作風
「あめんぼ」「お兄ちゃん」「紺色の着物」、
謎が一つずつ解明されていく所がぞっとするんだけど楽しい
あと最後の一レス!あれめちゃくちゃ好き
これは顔文字でしか出来ない良さ
527
:
名無しさん
:2022/09/14(水) 23:21:33 ID:rMbiPQZw0
【♪したらば女学院演劇部文化祭公演オリジナルオペラを創りたいようです♪】
>>189-217
タイトルでほのぼのホラーかと思ったら普通に怖かった
ミュージカル調のミセリの台詞可愛くてイイネ
始めはミセリの理想と現実があまりにも違い過ぎてちょっと可哀想だと思った
読んでいく内に「なんかこのミセリ、話し通じな過ぎて怖いな」と思っていった
ラストで「いやミセリもトソンも噂してる子も怖いわ」となった
でもある意味ハッピーエンドなのかもしれない、ミセリにとっては
【お嬢様vsこっくりさんのようですわ】
(
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660312497/
)
お嬢様〜〜〜!!割と普通に生きてましたわ〜〜!!
お蝋燭が喋りやがりましたわ〜〜〜!!
ゆっくりトソンとゆっくりミセリの動画見たい
張り合うお嬢様に笑った
『呪詛を体内に取り込んでて草』笑った
お嬢様これまでも変なもん食ってそう
なんならこっくりさんのがお嬢様思考なのも笑う
「ばいばい、ゆかいなおじょうさま」って台詞可愛い
絶対おっさんだろうけどこっくりさん可愛い
前回はホラーだったけど今回はほっこりした
いろんなパターンがあってイイネ
最後のメールの差出人はこっくりさん?新キャラ?
続きも楽しみですわ〜〜〜!!!
【川д川 事故住人のようです 川 ゚ -゚)】
>>267-295
>>271-272
のやりとり可愛い
この作品は絶対に面白いと確信した瞬間
>>286
の「違う。〜」からの文章好き
此処からラストまでの流れ全部好きだけど特に
>>286-287
がいいなぁ
なんでか泣きそうになった
ちょっと怖いけどあったかい終わり方も好き
クーの反対部屋の人も何かに憑かれてたりして
いつかクーと貞子が話せる日が来るといいな
('、`*;川ゝ・`)このインパクトよ
初見ギョッとしたわ
528
:
名無しさん
:2022/09/14(水) 23:22:10 ID:rMbiPQZw0
【ビアンジュエ・パルファムのようです】
(
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660381293/
)
ぱっと見た時おしゃれな作品名で目に付いた
スレタイ賞を贈呈したい
こういうの読みたかった
物腰は紳士的なのに底の見えないアニジャ格好よくて好き
兄弟が普段どういう会話してるか気になる
登場人物どいつもこいつも狂っててイイネ
>>93
からのミセリの狂ったシーンにもぞっとしたし、
>>112
からのワカッテマスのシーンにも別の意味でぞっとした
ラストの展開は予想出来なくて驚愕した
アニジャもオトジャもギャシャもワカッテマスもミセリも、
好きだけど絶対に近付きたくはないキャラクター
下手に近付いたら殺されそう
スレにも書いたけどいいハッピーエンドだった
そうなる事を望んだトソンとギャシャにとってはメリーバッドエンド?だけど
中身は双子の兄弟なのに、外見はお姉さん(弟)とショタ(兄)なのエモい
こうしてアニジャとオトジャは見勝手に永遠に生きていくんだろうな
【イミテーションエゴイストのようです】
(
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660472955/l30
)
現実にありそうで怖かった
始めは「二人の内どっちがおかしいんだ?」と疑ってかかったけど
>>14
でぞわっとした
>>17
で更にぞわぞわした
ただでさえ嫌なのに周りからそうやって見られるの嫌すぎる
「同じにしたい」ではなく「成り代わりたい」だったのか
>>29
と
>>30
の台詞が最悪過ぎてイイネ・・・良質なホラーでした
【(´・ω・`)心象漢字のようです】
>>305-331
設定が面白くてするする読んだ
>>313
から一気に惹き込まれた
ラストの一文がいいね、先生は最後まで嘘つき
529
:
名無しさん
:2022/09/14(水) 23:23:14 ID:rMbiPQZw0
【#2「とが鍋」のようです】
(
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1660483161/
)
よく出来ていて怖くて面白かった
#がついてるから「子泣き地蔵」と同シリーズ?
話してる荒巻が徐々におかしくなっていくのが怖かった
極めつけはあのイラスト、恐怖度で言ったらナンバーワンだった
夢に出そう
「天狗」の正体はなんとなく予想出来ていたけど鳥肌ものだった
終わり方もめちゃくちゃ良かった。特に○追加概要が怖かったな
このシリーズもっと見たい
【実話のようです。】
>>350-358
痔よくなるといいな
感想終わり
530
:
名無しさん
:2022/09/15(木) 09:49:53 ID:zxPCvxV60
感想読まれなかった作者の怨念が百物語になるのか…
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