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切り落とされた首の話

20名無しさん:2021/10/23(土) 22:38:33 ID:S/RA0zHE0
ζ(゚ー゚*ζ (村まであとどれくらいだろう?)

自分を、いや、生首を待ち侘びる村の人々。一刻も早く帰還したい気持ちが募る。
抱きしめ続けた鞄。生首に体温が移ると腐敗が早まるのではと思い至り、少女は慌てて身体から離す。

( ・∀・) 「思ったより時間がかかってますね」

不意に、横から声をかけられる。
見覚えのある顔。最近、村外れの屋敷に移ってきたという男だ。
一度か二度、村で見かけたことはあるが、
普段は屋敷の中に籠もり、よくわからない「研究」とやらをやっているらしい。

ζ(゚ー゚*ζ 「あ、どうも……」

( ・∀・) 「村の方ですよね。私はモララーと言います」

ζ(゚、゚*ζ 「えっと、ご丁寧にありがとうございます。デレです」

( ・∀・) 「存じ上げておりますよ。村の若い女性といえばデレさんとツーさんしか居ませんからね」

( ・∀・) 「しかし、馬車の進みがやけに遅い。先程御者に聞いたら馬の調子が良くないと言っていました」

ζ(゚- ゚*ζ 「そうなんですか……。急いでるのに……」

( ・∀・) 「我慢するしかないですね。無理をさせて馬が潰れてしまっては元も子もありません」

( ・∀・) 「どうせ何も出来ないなら、一杯いかがですか?」

モララーは盃を二つ取り出すと、革袋から何かを注いだ。
赤紫色の透明な液体。爽やかな香りが鼻腔を刺激する。

ζ(゚ー゚*ζ 「これは?」

( ・∀・) 「果物の汁に薬草を漬け込んだものです」

( ・∀・) 「甘くて美味しいですし、酔い止めにもなりますよ」

ζ(゚、゚*ζ 「へえ……ありがとうございます」


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