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切り落とされた首の話
16
:
名無しさん
:2021/10/23(土) 22:30:27 ID:S/RA0zHE0
購入したばかりの奴隷を連れ、フォックスは街を後にした。
残り一日半の道程。その間に奴隷を殺す必要がある。
( ,,^Д^) 「しかし、奴隷の私が荷台で休んでいて良いのでしょうか?」
奴隷の男は馬車の荷台に待機させている。
逃げられぬよう荷台には外から鍵をかけているが、今のところ気付いていないようだ。
爪'ー`) 「気にするな。馬車を操るのは俺の仕事だ」
( ,,^Д^) 「そうですか……それでは、私の仕事は何なのでしょうか?」
「お前の仕事は死ぬことだ」という言葉が一瞬浮かび、すぐに飲み込む。
奴隷を人間として扱う者は少ない。
しかし、屠殺を待つ家畜にさえ言わないような言葉を現実に発するのは気が咎めた。
爪'ー`) 「えっと、そうだな。護衛だよ護衛。護衛というか見張りかな?」
爪'ー`) 「お前を買う直前、泥棒に入られてな。治安が悪いのは知っていたがこれ程とは……」
( ,,^Д^) 「なるほど、つまり私はご主人と荷物を守るのが仕事ということですね?」
( ,,^Д^) 「……では、早速お役に立てそうです」
爪'ー`) 「は?」
馬車の中で奴隷が立ち上がる気配がする。
間もなく、周囲の岩陰から、茂みの中から、複数の男達が現れ馬車を取り囲んだ。
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