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それじゃあ、バイバイのようです

8 ◆Jf73tb1kAI:2021/10/17(日) 21:52:09 ID:N7zK4HMk0
なるほどねと、僕は一人納得していた。
一軒家時代の隣人との付き合いはある程度良好だったと小学生でも認識していた。
それこそ伊藤さんはうちの両親からも可愛がられていたので、電話なんてされたら喜んで僕の住所を教えるだろう。
彼らにとって僕らは幼馴染の友人なのだから。
何にせよ、どういう状況でそうなったかは早くも大体理解できた。
あとはこの場をどうするかだ。

( ・∀・)「あー、この後どうする? そこのカフェ入る?」

('、`*川「私はどこでも大丈夫です。モララー君が行く場所ならどこでも」

( ・∀・)「どこでもかー……」

こういう返事が一番困る。
気の置けない友人と行く場所、間違いなく落としたい女の子を誘う場所。
そういう時と場合によって行く場所の選択肢がそれぞれあるのだから、おまかせは本当に勘弁してほしい。
今日久々に会ったばかりの、そこまで親しくない関係の異性と、僕は一体どこに行けというのだ。

( -∀-)「どこでもかー……」

でも、よく考えたら行く場所をお任せにしてしまうのも当たり前のことかもしれない。
来るか来ないか、半ば賭けのように今回僕に手紙を出した訳で。
もしかしたら来ない可能性も存分にあった、そんな状態で、店を予約したり周辺をリサーチしろというのは酷な話かもしれない。
むしろ僕がその立場ならその状況にいるだけで落ち着かないはずだ。
そんな悠長な事はやっていられないと思う。

( ・∀・)「じゃあ……僕の行きつけの店がちょっと歩くとあるけど、行く?」

('、`*川「うん、行きます……」

彼女と会う事は別に良い事だと思う。懐かしい友人と出会うのと変わらない。
けれども少し、ほんの少し。
今日彼女が見せた初めての自然な笑顔を見て、僕は後悔したのだった。
とても分かりやすい理由で。


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