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それじゃあ、バイバイのようです
22
:
◆Jf73tb1kAI
:2021/10/17(日) 22:11:09 ID:N7zK4HMk0
('、`*川「――バカじゃないの?」
突然だった。
彼女は僕の声に被せるように大声を出したかと思うと、僕を睨みつけた。
('、`*川「あなたより私の方が数百倍、いや、数万倍かっこ悪いわ」
この波の音に負けないように張り上げているのであろう声を聞く。
('、`*川「自分だけが不幸だとか思わないでよ」
('、`*川「私だってこんな思いを引きずりながら生きていたくなかった」
じりじりとこちらへにじり寄ってくる彼女。
僕は急に変わった彼女の様子に気圧されていた。
先程までの力なく俯き泣いていた彼女はどこへ消えたのか。
僕は彼女の勢いに押されるまま、徐々に後ずさりをせざるを得なかった。
('、`*川「私は話したかった、沢山言いたいこともあったよ」
('、`*川「けど言えなかった、だからこうしてみっともなく足掻いてる」
そして完全に距離を詰められた僕はどうしようもなかった。
僕に対して、そしておそらく自分に対しても怒りに震えている彼女を、ただ間近で見る事しか出来なかった。
('、`*川「私の恋は無理、無茶、無謀だわ」
('、`*川「なのに無理やり食い下がって、小さい目から大粒の涙流して泣いて……」
('、`*川「挙句の果ては怒鳴り散らして」
('、`*川「……本当、いいざまよね」
そう言うと、彼女はポンと軽く僕の肩を叩いた。
そして2、3歩下がり僕と軽く距離を取った彼女は、先ほどまでの怒りの表情とは打って変わって穏やかな笑みを浮かべていた。
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