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o川*^ー^)oさいかいのようです

1 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:39:39 ID:TMeqSaJg0
o川*^ー^)o「お疲れさまでしたー!」

いつものように笑顔を張り付かせ帰り支度をしにロッカーへと歩いていく。
後ろからまだ仕事をしている人から返事が帰ってくるが、態々振り返ることもする必要はない。別に興味ない奴らなんかに媚びを売る気にならないだけ。
ロッカー兼更衣室にたどり着き制服を脱ぎ捨てたい衝動を抑えながら無言で着替え続ける。

そんな私の後ろから声がかかる。


ζ(゚ー゚*ζ「おっつ〜」

o川*゚ー゚)o「おっつ〜」

互いに緩い挨拶を交わす。
彼女の名はデレ私の同期でなんだかんだ一緒にいることが多い関係でよく遊びに行ったりしてる。
会社の中で気を使わなくてもいい人がいるのは結構ありがたいと私は思う。
そんなありがたい存在の彼女を横目に見ながら着替えを済ませる。

2 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:40:37 ID:TMeqSaJg0
はぁ……まったくやっと週末ね。明日は何をしようかな?
などと思いにふけっているともう着替えを終わらせたデレがニヤニヤしていることに気づいた。
なーにニヤついてんのよ。

構って欲しいのかなと思い口を開こうとした私よりも先に元気よく

ζ(^ー^*ζ「キュート! 飲み行くわよ! 」

o川;゚ー゚)o「ええ……」

思わず嫌そうな返事をしてしまったけど、別に行きたくないわけでない。のだけど、驚きのあまりそんな反応になっただけだ。
そんな私の内心なんて目の前のデレには分かるはずもなく唇を尖らせて不満を顔で表現してくる。

ζ(゚、゚*ζ「何よ〜嫌なの?」

o川*゚ー゚)o「ゴメンゴメン嫌じゃないよ。行こ行こ。
       今日はどこ行く? 週末だからどこ行っても混んでるかもよ? 」

ζ(゚ー゚*ζ「ん〜まあどっかあるでしょ。今日は飲むぞ〜! 」

o川;- -)o=3「潰れるまで飲むのはやめなさいよ。私は面倒見たくないわよ」

3 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:41:03 ID:TMeqSaJg0

居酒屋のチェーン店が空いていたので、ここでいいやと決めテーブル席に案内してもらい荷物をおろす。
適当に注文を終わらせ、スマホの画面を確認する。


……今日も来てない、か。

ζ(゚、゚*ζ「またそんなの見ちゃって」

o川*゚-゚)o「だって、さー」

ζ(゚、゚*ζ「何度見たって来ないものは来ないでしょうよ」

o川*゚-゚)o「そんな、こと…」

ないって信じたい。まだ、つながっているんだって。連絡する余裕が無いだけかも、何か事情があるかもって、そう信じてる。

少しだけ沈黙が流れていると、空気を読んだのか、ある意味読めてないのか、注文した物が私たちの前に運ばれてくる。

「ごゆっくりどうぞー」

重い空気にならないようにわざと明るい声をあげて乾杯の音頭を取る。
適度に冷えたグラスが合わさり軽い音が鳴る。
そのまま口につけ胃の中へと流し込む。
デレ相手なの気を使ってお淑やかに飲むなんてしなくていいのは助かる。会社の飲み会なんて面倒でしかないのよね。セクハラしようとしてくるし。
女二人っていうのは楽でいいわ。

4 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:41:42 ID:TMeqSaJg0
ζ(゚ー゚*ζ「今日も疲れたね〜」

o川*゚ー゚)o「まったくよ。あの禿仕事できないくせに口だけは回るからうるさいったらありゃしない」

ζ(゚ー゚*ζ「わかる〜あれは家で誰も相手してくれないから私たちに構って欲しいって魂胆が見え見えよね〜」

o川*゚。゚)o「ホントそれ。お前はお喋りにしに会社に来てるのかって言いたくなるわ」

ζ(゚、゚*ζ「構って欲しかったらキャバクラでも行ってろってね。そしたら興味の無いオヤジの話でも笑顔で聞いてくれるわよ」

o川*゚ー゚)o「まあ禿がキャバクラ行ける程のお金を持ってるとは思えないけどね! 」

o川*^ー^)o「「あーっはっはっは! 」」ζ(^ー^*ζ



このまま悪口で盛り上がってもいいんだけど、そんなどうでもいい奴をいつまでも話題にしていても仕方ないので話題を変える。

o川*゚ー゚)o「そういやーさーデレの彼氏さんとは最近どうなのよ? 」

彼氏の話題を振った瞬間だらしない表情を浮かべて赤くなった顔をさらに赤くして

ζ(^ー^*ζ「えへへ〜勿論いつもラブラブよ〜」

o川*゚ー゚)o「おーおー羨ましいこって」

ζ(^ー^*ζ「いいでしょ〜いいでしょ〜」

デレには付き合ってる彼氏がいる。
初めて会った時は不愛想な人だなぁなんて思ったものだが、デレの事を大切に思っているのがよくわかる人だった。

羨ましいという言葉をグラスを傾けお酒と一緒に飲み込む。
でもそんな雰囲気を察したのかゆるんだ顔を引き締め真面目な顔になって私を見つめる。

5 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:42:08 ID:TMeqSaJg0
ζ(゚、゚*ζ「あんたもさ、そろそろ新しい人探しなよ」

o川*゚-゚)o「私、は……」

ζ(゚、゚*ζ「そりゃ私も散々話を聞いたから事情は知ってるけどさ」





ζ(゚、゚*ζ「もう、五年も経ってるんでしょ? 」




デレの言う通り私が彼と別れて五年になる。別れたと言っても振られたとか振ったとかいった意味ではない。
いなくなってしまったのだ。私のそばから。
何故? 何があったの? あなたはどこに行ってしまったの?
そんな思いをずっとずっと抱え続けている。
いつ私のスマホに連絡が来ていてもすぐに気が付けるようにと確認するのが癖になってた。
デレにはもう諦めて前を向けと言われているけど、どうしてもそんな気にはならない。

6 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:42:45 ID:TMeqSaJg0
ζ(- -*ζ「全く」

軽くため息をはいて目の前にある唐揚げを口へと運ぶ。

ζ(゚〜゚*ζ「流石に引きずり過ぎじゃないの?」

ζ(゚ー゚*ζ「うちの会社にもそれなりにいい男がいるじゃない」

まあ私の彼に比べれば大した事無いけどね。
と小さく付け加えられる。

……さりげなく惚気ちゃって

o川*゚ー゚)o「あんたのお眼鏡にかなう男なんていた? 」

ζ(゚、゚*ζ「そりゃあ……」

と腕を組み考え始める。
……コラ。考えてる時点で特にいないって言ってるものじゃないの。



しまいには目をつむって唸り始めたので呆れてまたスマホを確認する。


……はぁ

7 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:43:34 ID:TMeqSaJg0
ζ(゚、゚*ζ「ん〜モララーさんは? 」

o川*゚-゚)o「え? 」

ζ(゚、゚*ζ「え? じゃないわよ。ほらモララーさんっていたでしょイケメンの」

言われてどんな人だったかを思い出そうとするが、あまりハッキリ思い出せない。

o川*゚-゚)o「ん〜無いわね」

ζ(゚、゚;*ζ「即答かい! 」

o川*゚-゚)o「だってさぁイケメンとか言われても、思い出せないんだもん。それは脈が無いわね」

ζ(゚、゚;*ζ「自分で脈なしいうんかい……」

ζ(゚。゚;*ζ「え〜じゃあ〜」

とまた唸りながら考えを巡らせようとするデレをとっさに止める。

o川;゚ー゚)o「いいって! 別に私は浮気する気はないの!! 」

ζ(゚ー゚;ζ「浮気って、あんたね〜」

まだ別れてるわけじゃないんだから、ほかの男に靡いたら浮気じゃないのよ! と力説する。
するとデレはまた呆れたように溜息をつき

ζ(゚ー゚*ζ「じゃあたまには二人の思い出話でも聞かせてよ」

なんて言ってきた。

o川*゚ー゚)o「えっ! いいの!? じゃあねぇ……」

8 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:44:12 ID:TMeqSaJg0
デレには何度も話した事だけれど、聞いてくれるっていうなら何度だって話してたい。
私があの人に出会ったのは大学生の頃だって事、あの人が私の笑顔が好きだって言ってくれたこと、私が髪飾りが好きだって言ったら誕生日にプレゼントをしてくれた事、
私が作った料理がおいしいって言ってくれた事、初めて一つになれた時の事……
思い出は止めどもなくあふれてくる。

でも、新しい思い出は、無い。作れない……

何度も聞いた話なのに嫌な顔一つせず聞いてくれるデレに感謝しつつ続けようとしたら珍しく口を挟んできた。

ζ(゚ー゚*ζ「付き合ってたのって大学生の時だけだよね? 一緒に住んでたの? 」

o川*゚ー゚)o「ううん。住んで無いよ」

o川*゚ー゚)o「でも、互いに一人暮らしだったから結構融通利いたから通い妻状態だったわね」

o川*^д^)o「わかる? 妻よ! 妻!! 」

ζ(゚ー゚*ζ「ハイハイ。ソウデスネ」

ζ(゚ー゚*ζ「それで、どの位頻度で会いに行ってたのよ? 」

o川*゚ー゚)o「毎日だけど? 」

ζ(゚、゚;*ζ「は? 」

何故だかおかしな事を聞いたみたいな反応をされたんだけど、何か変だったかしら?

o川*゚ー゚)o「だから毎日会いに行って毎日一緒にいて、毎日ζ(゚ー゚;*ζ「分かったから」」

ζ(゚、゚;*ζ「よくもまあ、毎日毎日そんな事が出来たわねぇ」

9 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:45:08 ID:TMeqSaJg0
ζ(- -;*ζ「若いってすごいわね」

o川*゚-゚)o「何おばさん臭い事言ってんのよ」

ζ(゚ー゚*ζ「私たちも27よ。十代の時みたいな情熱は無いわよ」

o川*゚ー゚)o「そうかな? 」

ζ(゚ー゚*ζ「そうよ。今になってからその昔の彼氏さんに出会ったらおんなじこと出来る? 」

o川*゚ー゚)o「出来るけど? 」

何をあたり前な事を言ってくるのさこいつは。
私はあの人の為にすることなんて何も苦痛に感じないんだから、出来るに決まってるじゃない。
人を好きになるってそういう事でしょ?
その人の為にしてあげて、喜んでくれるならそれ以上の喜びは無いと思うんだけどねぇ

ζ(゚ー゚*ζ「すごいわねぇ」

o川*゚ー゚)o「すごいって言うけど、私はあの人と一緒にいられると幸せだったけど、デレは違うの? 」

ζ(^ー^*ζ「そりゃあ幸せよ〜」

o川*^ー^)o「でしょー?」

ζ(゚ー゚*ζ「そんなに好きだったのね。その人の事」

o川*゚ー゚)o「勿論」

ζ(゚ー゚*ζ「どの位好きだったの? 」

どのくらい……かあ。いざ言葉にすると難しいけど、思ったことを口にすればいいか。

o川*゚ー゚)o「そうねぇ……」

o川*゚ー゚)o「この人ならずっと一緒にいられるって思ってた。どんなに一緒にいても飽きないし、どれだけ好きだって言っても足りないぐらい。
       将来はこの人と結婚するんだろうだなって信じてたし、この人と一生一緒に生きていくのだろって思ってたわよ。
       絶対に幸せな家庭を作れる自信もあったし、何があっても離れないつもりだったわよ」

思いついた事を口にしただけだから、上手く伝えられなかったかもだけれど、思いは昔から変わってない。

どんな反応をするのかなってデレの顔色を伺ってみると

ζ(゚、゚;*ζ

なんか引いてた。

10 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:45:46 ID:TMeqSaJg0
o川*゚-゚)o「……何よその顔」

ζ(゚、゚;*ζ「キュート」

o川*゚-゚)o「うん」

ζ(゚、゚;*ζ「あんた、重いわ」

いきなり爆弾投下してきたんだけど、この女。

o川#゚д゚)o「誰が重いよ!! こちとらお姫様抱っこしてもらえる位軽いわよ!! 」

ζ(゚д゚*ζ「お約束のボケをかましてんじゃないわよ! 体重って意味じゃないわよ!! 思いが重いって言ってるのよ!! 」

o川*゚、゚)o「はぁー? 普通でしょこんなの」

ζ(゚、゚;*ζ「普通では無いと思うわよ……」

o川;゚-゚)o「マジで? 」

ζ(゚、゚;*ζ「うん」

ええー? 普通だと思うんだけどなぁ……恋人になるって事は一緒にいる時間が増えるって事だし、そしたらさらにその先の事まで考えると思うんだけどなぁ
誰だって将来の事を考えるだろうし、今が幸せならそれが続くように頑張るのが普通だと思うんだけど
私はいつもどんな時でもあの人との幸せを考えてたんだけど……

ζ(゚ー゚*ζ「まあキュートが重いのは置いといて」

o川;゚ー゚)o「重くないってのに」

ζ(゚ー゚*ζ「まあまあせっかくだから、もっと聞かせてよ。ちょうどお酒飲んでるんだから」

お酒のつまみに私の彼の思いを聞きたいって?
……全く良い友達を持ったわ私は

o川*゚、゚)o「そうねぇ……実は私、一つだけ大きな後悔をしてるんだよね」

ζ(゚ー゚*ζ「おっ。なになに〜? 」

興味を持ってくれたのか、身を乗り出して聞いてくる。
ちょっと恥ずかしいんだけど

11 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:46:17 ID:TMeqSaJg0
o川*゚ー゚)o「実は、さ。あの人に好きだってだけしか伝えて無かったのよ」

ζ(゚、゚*ζ「ええ〜? 別にいいじゃない。ちゃんと伝えてたんだから」

o川*゚、゚)o「駄目よ! 好きだって言葉じゃ足りなかった!! 」

o川*- -)o「愛してたの」

o川*゚д゚)o「愛してた!! 」

o川*- -)o「でも、あの頃は若かったから言えなかったの……
       もし伝えていられたら、あの人は今でも私のそばにいてくれたかもしれないのに」

ζ(゚、゚*ζ「キュート……」

お酒が入ってたせいか思ったよりも声が出ちゃった。
周りも騒がしかったから注目されることは無かったけど、デレは脅かせちゃったみたい。反省反省
落ち着くために深呼吸をして髪飾りに触れる。
……ふぅ落ち着いた。

o川;゚ー゚)o「ゴメン。ちょっと気持ちが高ぶった」

ζ(^ー^*ζ「いいのいいの。それだけ好きだったて事がよくわかったから」

ζ(゚ー゚*ζ「そんで彼氏さんの写真とかないの? 」

o川*゚ー゚)o「おっ! みたい!? 結構あるからちょっと待っててねー!! 」

んー? 何がいいかな? 色々写真を撮ってたけど、やっぱ笑顔の写真がいいよね!!



………………おっ! これとかいいかな?

うわー懐かしい! 色々思い出しちゃうなー!!

その中でも見せても大丈夫な一枚を選んでスマホを渡す

12 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:46:51 ID:TMeqSaJg0




              o川*^ー^)vv('A`*)




幸せだったあの時に撮った写真の一つ。
私もあの人も幸せそうな笑顔を浮かべている。あの頃はいつまでも一緒にいられると思ったのに……


ζ(゚ー゚*ζ「二人ともいい笑顔じゃない。幸せなんだなぁってのがよく伝わってくるわよ」

o川*゚ー゚)o「でしょ。本当に幸せだったのよその時は」

スマホを返してもらいもう一度眺める。

ふふ。二人とも笑ってる。
今の私も昔みたいに笑えてるかな?

13 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:47:31 ID:TMeqSaJg0
ζ(゚ー゚*ζ「さて、と。じゃあそろそろお開きにしましょっか。二人とも結構飲んじゃったしね」

o川*゚ー゚)o「だね。帰ろ帰ろ。明日はお休みだー! 」

結構飲んだはずなのにケロッとしているのを見ると相変わらずお酒に強いなーって思うわ。
まあ私もそう簡単にはつぶれないけど。

外に出ると夜も更けてきているから空気が冷たくて火照った体を冷ましてくれる。
これを浴び続けると確実に体を冷やすので二人連れだって歩いていく。
もう秋になるのだから涼しくなって来てるなって感じる。
二人で他愛の無いことを話しながら歩いて行き、駅に着いたので別れの言葉を口にする。

o川*゚ー゚)o「今日は誘ってくれてありがとね。楽しかったよデレ」

ζ(゚ー゚*ζ「私も楽しかったよ〜キュート。またね〜」




デレと別れ家に着いた後、またスマホを取り出す。

o川* - )o「はぁ」

思わず溜息が出る。いつ見てもこれに入っているのは昔の写真だけ。
あの人がいなくなった後全く増えていない。あたり前よね………

o川* - )o「はぁ」

また溜息が出る。昔はいつも二人でいたのに……



o川*;-;)o「会いたいよおドックン」









.

14 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:48:08 ID:TMeqSaJg0
デレと飲んでから一週間程経った。
あれからも彼からは全く連絡は無い。
……あたり前よね。誰かに話したから劇的に何かが変わるだなんて都合の良いことが起こるわけない。
もしも起こるのだったら最初にデレに話したときに変わっている。だから今日も変わることも無い日常に身をやつしている。


o川*^ー^)o「お疲れ様でしたー」

また偽りの笑顔を貼り付けて家路に着く。
……はぁ。寂しいなぁ。
つま先を見て歩くのは危険だから前を見て歩く。
もしかしたらあの人がいるかもしれない。そんな淡い期待を描きながら……
どこにいるんだろう? 元気にしてるのかな? 私と離れて寂しいって思ってくれてるのかな……?
いつか……いつか会えた時に聞いてみたいな。


 o川* - )o





         o川* - )o





             o川* - )o           
                              ( A)





o川;゚-)o「………………えっ? 」


今の後ろ姿は……?

15 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:48:38 ID:TMeqSaJg0
o川;゚д)o「ま……待って!! 」


思わず声をあげる。だけれど人混みに紛れてしまって声が届いてくれない。
見えたのは一瞬だけだったけど、後ろ姿しか見えなかったけど、見間違えるはずがない……! あれは……あの人は!!

o川; - )o「ドックン」

五年間に私の前からいなくなってしまった私の彼氏だった……



その後しばらくドックンが向かったと思える方向へ走って行ったけど、見つけることは出来なかった。

でも……でも! 確かにいたんだ!!
自然の口元が緩んでいく。必死で抑えようとするけれどどうしても抑えることが出来ない。
たまたまここを通っただけかもしれない。いつもこの道を使っているかもしれない。
いろんな可能性が考えられるけど、今は彼と再会出来るかもしれないという可能性を喜ぼう。

待っててねドックン! すぐに会いに行くからね!!





.

16 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:49:30 ID:TMeqSaJg0
と意気込んだは良いもののあれから一週間……何も手掛かりは得られなかった……
うーんどうしてだろう? やっぱりたまたまだったのかな? それとも曜日によって時間が違うのかなぁ? 遅い時間なら多少は粘れるけど、早い時間はどうしてもね。
でも! 諦めない! 諦めるつもりもないわよ!!


o川*゚ー゚)o「お疲れ様でした」

残業なんてしている時間が無駄すぎるので、すぐに仕事を終わらせて尚且つ押し付けられないようにして即帰る。
更衣室で着替える時間がもどかしくイライラする。なんで態々着替えて帰らなきゃ行けないのよ! ホントに無駄!!

ζ(゚ー゚*ζ「おっつ〜」

o川*゚-゚)o「おつかれ」

デレがいつもの挨拶をしてくるが、話す時間がもったいないので手を動かし続ける。
着替えを乱暴に押し込み荷物を持ってデレには悪いとは思うけどさっさと出て行こうとする。
そんな私の背中に声がかかる。

ζ(゚、゚*ζ「キュート」

o川*゚-゚)o「なに? 」

急いんだけど。という言葉は飲み込む。デレに当たったって意味がないから。
でも早くしたいんだけどなぁ……

そんな私の気持ちを察したのか一言だけ

ζ(゚、゚*ζ「手伝おうか? 」

予想外の一言に体が固まる。
……ふぅ。そんなに必死に見えちゃったかな。心配されるなんてね。
嬉しい一言に思わず笑みがこぼれる。

o川*^ー^)o「ありがと。だけどもうちょっと一人で探してみるよ」

o川*゚ー゚)o「私一人じゃダメだったらその時はよろしく」

ζ(゚ー゚*ζ「はいよ〜頑張ってね〜! 」


友人の声援を背に受け会社を出る。
よーし! 今日も頑張っちゃうぞ!!

17 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:50:05 ID:TMeqSaJg0
と気合を入れたのは良いものの手掛かりはなし。
連絡を取ろうとしてもなぜか電話もつながらないし、結果的に運任せなところがあるのが問題なのよね。
前に見かけたところを重点的に探しているけど、なかなか見つからない。
全く毎日歩き続けてるから足が痛くなってきちゃったわよ……
これだけ女を待たせるなんて罪な人なんだから。





o川;゚-゚)o「今日も……ダメ、かなぁ?」

出したくない弱音が出てくる。
まだ一週間だけだって言っても手掛かりが全くないのは辛いものがあるわね……

溜まっている不安を吐き出すように少しだけ長く息を吐く。
そしてまた、さりげなく不審に見えないように顔を見る作業を続ける。
興味ない他人の顔を見なきゃいけないのは結構ストレス溜まるけど、我慢我慢!








…………駄目だ。今日も見つからない。
仕方ない……辺りも暗くなってきたし帰るかな……

肩を落としてトボトボと駅へと向かう。
はぁぁ……やっぱりここに来たのはたまたまだったのかなぁ……
明日、デレに相談してみようかなぁ……?

18 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:52:21 ID:TMeqSaJg0



             o川* - )o           
                              ( A)


…………へ?

o川;゚-゚)o
             ( A)


いた!! 間違いない!!!

o川;゚д゚)o「ドッ……」

上げそうになった声を抑え代わりに走る。
今度こそ見失わないように。

人混みが邪魔で上手く走る事が出来ない。
そのせいで段々と距離が離れて行ってしまう。
誰かの肩にぶつかろうと目もくれず、前へ前へと進んでいく。
声をかけたいけど、多分届かない。だから余計な体力は使わないで人が少なくなる場所まで見失わないようについていく。
目の前にいるのに、なんでこんなにも遠いの……!?

o川; - )o「はぁ……はぁ……」

走るのが辛くなって早歩きになる。元々走れてるとは言えなかったけど、それでも体力は削られる。
昔だったらもうちょっと体力あったと思うけど、年取ったかなぁ私も……

それでも必死についていき人の量が多少減って来たけれど、未だに追いつくことが出来ない。

o川; - )o(は……早い……)

いつも一緒に歩いてた時は私のペースに合わせてくれてたから、隣にいられたけど一人でいるとこんなに早かったんだ。
声もかけられずただ後ろを必死でついていく姿を見る人が見たらストーカーに見られるんじゃないのかって気持ちがわいてくる。

o川; - )o(誰が……ストーカーよ……! )

恋人だっての!!
自分自身の考えに自分で怒りつつ黙々と足を無理やり動かす。
いつの間にか人の姿がまばらになり、住宅街へとやって来ていた。

19 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:52:58 ID:TMeqSaJg0
o川;゚-)o(このあたりに住んでるのかな?)

もうほとんど人がいないから声をかければ多分気が付いてくれる。
だけど……

o川; - )o(こんな汗だらけの姿、見られたくないなぁ……)

五年ぶりに出会うから、やっぱりこんなボサボサな姿じゃなくて綺麗な姿を見てもらいたい。
だから、今日は必死で我慢する。
もうここまでくれば、家までついて行っちゃえ!!
別にいいもん! 恋人だから!! 大体ドックンも悪いんだよ? 彼女が必死で声をかけてるのに気が付いてくれなくて、後ろも振り返ってくれないからこんな事するしか無くなっちゃったんだからね!!!








どれくらい経ったのかな? 長かったような短かったような。
いつの間にか気が付いたらアパートの前についていた。
あまり綺麗とは言えない建物だけれど、我慢できなくは無いくらいかな。
ドックンの事だから住めればいいやぐらいの気持ちなんだろうね。まあ一緒に暮らすようになったら私の住んでる所に来てもらえばいいし。私の部屋なら二人で住んでも大丈夫だと思う。
部屋に入ったのを確認して、表札を確認する。
……ここで合ってる。よしオーケー! 家の確認ヨシ!!
これでいつでも来ることが出来るようになったから今日は帰ろう。

えへへへ! 今日は大収穫だよ!! 帰ったらお祝いしないと!

20 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:53:36 ID:TMeqSaJg0



ドックンの家が分かった日から数日経ったけどまだ会いには行ってない。
でも、いつでも会いに行ける余裕もできて正直浮かれまくってる。
今も頬が緩んじゃってしょうがない。

o川*^ー^)o「えへへへ」

ζ(゚ー゚*ζ「お〜お〜緩い顔しちゃってまあ何考えてんのよ」

そんな私を見てデレが声をかけてくる。
唯一事情を知ってるから私もついつい話してしまう。

o川*゚ー゚)o「なんと! ついに!! ドックンの家を見つけたのでした!! 」

イエーイ! パチパチ! みたいな効果音が聞こえてくるんじゃないかってぐらい舞い上がった感じになっちゃったけど気にしない!

ζ(゚ー゚*ζ「へぇ! 良かったじゃん! っでもう彼氏さんにはあったの? 」

o川;゚-゚)o「……まだ」

ζ(゚、゚;*ζ「ええ? 家はわかったのに本人には会ってないの? 」

信じられないって顔をされたけど、こっちにも準備って物があるのよ……
いきなり行っても迷惑になるだけだし、さぁ
でも、大丈夫ちゃんと考えてるから。

o川*゚ー゚)o「まっ楽しみに待ってってよ。良い報告できるように頑張るから! 」

ζ(^ー^*ζ「期待して待ってるよ」





とデレに宣言してから二週間程経った。
その間に準備をし、計画を立てて、決行日を決めた。
さあてと、じゃあやってやりますか!!






.

21 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:54:38 ID:TMeqSaJg0

ついにその日がやって来た。
準備してきた荷物を両手に抱え化粧をバッチリ決めた状態で彼の家の前に立っている。
今日は休日だから彼もお休みなはず。まあ休みじゃなかったら休んで貰うけどね。


o川*- -)o「ふぅー」

緊張をほぐす為に大きく深呼吸する。
化粧もバッチリ決めて服もオーケー。これで彼の前に出ても恥ずかしくない!
軽く頬を叩いて気合を入れる。

o川*゚ー゚)o「よし! 」

意を決して玄関のチャイムを鳴らす。
カメラ付きのインターホンじゃないのは確認済み。だから声だけで判断される。これを利用して

「はい」

五年ぶりのドックンの声に舞い上がりそうな気持ちを押さえつける。
あえて平坦な声を出して私だと気が付かれないように声を出す。

o川*^ー^)o「宅急便です」

そう信じてもらえる為の小道具もちゃんと用意してある。
顔を見られないように帽子を深くかぶり、さらに髪を帽子の中に入れ変装をする。

少しだけ待っているとほんの少しだけドアが開く。

A`)「すいません。そこに置いておいてくれませんか? 」

ドックンだ!!! 久々に顔を間近に見られたけど、変わってない!! 五年前とあんまり変わってない!!
はぁぁ……ヤバい緊張してきた……! 落ち着け、落ち着くのよ私……!!
ここで焦ったら何もかも水の泡になってしまうから……!

o川*゚ー゚)o「わかりました。ではここにサインか判子をお願いします」

あらかじめ用意しておいた小道具に顔を見られないように気を付けて差し出す。

A`)「じゃあ判子で……」

イヤイヤといった感じで私から紙を受け取り判子を押して返してくる。

o川*^ー^)o「ありがとうございました」

紙を受け取りわざと大きな足音を立ててその場を去る。
ドアの前に置いた荷物は無駄に大きくしておいたので、体を出さないと持っていく事は出来ないようになっている。
重さ的にはそこまでは無いけれど、隙間から手を出して持っていこうとは出来ない。それが私の狙い。
ドックンから私の姿が見えない階段の隅に体を隠し、様子を伺う。
あっちからはもう私は去って行ったと思ったのだろう。ゆっくりとドアが開いていく

22 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:55:28 ID:TMeqSaJg0
(;'A`)「なんだ……これ? 」

身に覚えのない荷物が急に届いた事に驚いてはいるが放っておくわけにもいかないので仕方なく持ち上げる。
大きさの割にはあまりにも軽く、中身を不審に思うが外で開けるわけにもいかず足でドアをさらに開け部屋へと入っていく。

o川*゚-)o(今だ!! )

両手は荷物で塞がっていて、体は部屋に戻ろうとしているから私のいる方向は見えない。
大きな足音を立つのも気にせず走り出す。
自分の方に来ているとは思っていない油断が致命的な隙を生む。
締りかけているドアを掴み大きく開かせる。
靴を脱いで玄関に入ろうとしている彼の足を私の左足を絡ませ払う。さらには左手で頭を掴み前へと叩きつけるように力を込める。

(;゚A゚)「うわぁ!? 」

突然の事で何も抵抗出来ない彼を前のめりに倒してく。このまま力を入れていると彼の顔を叩きつけてしまうので少しだけ力を抜く。
胸の前に持っている箱がクッション代わりになるはずなので怪我はしないはず。
別に傷つけたいわけじゃないのよ。ドックンが傷つくところなんて見たくないもの。
いきなり倒された彼は何が起きたか理解できておらず倒れこんだまま動けない。その時にドアが閉まる音がする。
これで外からは私たちの事は見えなくなった。
そして彼の耳元に口を近づけていく。

o川* ー )o「久しぶりぃ」

やっと……やっと私の声を届かせる事が出来た。
五年ぶりの私の声……まさか、忘れてないよねぇ?

23 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:56:10 ID:TMeqSaJg0
(;゚A゚)「ひっ」

彼の口から出てきたのはそんな短い悲鳴だけだった。
うーん……? 思ってた反応と違うんだけど?
もっとこう「その声は……キュートだな? 」とか「おいおいビックリしたなあキュート」とかそういう反応を期待してたんだけど。
仕方ないなぁドックンは……まあ今回は許してあげましょう。

固まったまま動かないドックンの体に手を回しゆっくりと私が見えるように回転させる。
そしてあんまり体重をかけないように注意しながらゆっくりと腰掛ける。
私からは見下ろす体勢で、ドックンからは見上げる体勢で目が合う。

何故かその眼には恐怖の色が浮かんでいる。なんでだろうね?
会ったら話そうと思ってた事が沢山あったのに、言葉が出てこない。
いつもの癖で髪飾りを触ろうとすると触ることが出来ない。あれっと思ったが帽子を被ってたことを思いだした。
しまったなぁと思いながらも帽子を取る。
押さえつけられていた髪が解放され、手櫛で整える。
それにしても何でさっきから何も喋ってくれないのかなぁ? 照れてるのかな?
もう、昔から照れ屋さんなんだから。そんな所は変わってないんだね。
このまま見つめあってても良いんだけど、それじゃあ寂しいのよ。

o川* - )o「ねぇドックン……」

o川*゚-)o「私の事、覚えてる……?」

勿論覚えてくれているって信じてる、あれだけ好き合ってたのだから、忘れられてるはずが、無い。
でも……そうだったらどうして連絡してくれなかったの……?
私の事……嫌いになったの……?

24 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:56:50 ID:TMeqSaJg0
(;'A`)「何で……ここに……? 」

やっと聞けた彼からの言葉は、私が聞きたい言葉ではなく疑問の言葉だった。

o川* - )o「質問、しているのは、私だよ。ドックン……? 」

:(;'A`):

ただ質問しているだけなのに何故かドックンは震え始める。
もう、私相手に何を緊張してるのよ。遠慮するような仲じゃないでしょ?

:(;'A`):「きゅ……キュート……」

o川*^ー^)o「うん! そうだよ! 私、キュートだよ! 」

良かった……良かったぁ!! 忘れられてなかった! ちゃんと覚えてくれてたんだね!
もしも、もしも忘れられてたらどうしようかって、思ってたよ
嬉しさのあまり笑みがこぼれる。やっぱりドックンの前だと、つい私も顔が緩んじゃう。
あんまりにも嬉しくなって顔に手をあて悶えてしまう。

o川* ー )o「うふふふふ」

(;'A`)「っ! 」

私の下でドックンがもぞもぞと身もだえている。
……何してるのかなぁ? まさかとは思うけど、私をどかそうなんて考えてないよね?
まあ、許してあげる。どうせ無駄だろうし。
じゃあ、私も聞きたい事も沢山あるし、いつまでも笑ってないでお話しよっか?

o川*゚-゚)o「ねえドックン」

(;'A`)

何でさっきから何も反応してくれないの? 聞こえてない訳じゃないんでしょ?

o川* - )o「ねぇ……? 」

ちょっと強めに声をかける。無視……しないでよ。寂しいじゃない。

o川*゚-)o「話すときはちゃんと反応してくれないと、会話にならないでしょ?」

o川*゚-)o「返事は? 」

25 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:57:57 ID:TMeqSaJg0
(;゚A゚)「ひっ! 」

o川*゚-)o「ひっ! じゃないでしょ?」

(;゚A゚)「は……い」

o川*^ー^)o「ん。よろしい」

ちゃんと返事してくれたことに満足し、質問を投げかける。

o川*゚-゚)o「ずっと聞きたいことがあったんだ」

この五年間毎日考え続けていた事がある。それは……

o川; - )o「どうして……私の前からいなくなってしまったの……? 」

怖くなって彼の顔を見ることが出来ない。
でも、聞かなきゃいけない事。必要な事だから……



……………いつまで経っても返事が来ない。
どうして? 何で何も答えてくれないの?

o川*゚-)o

意を決して彼の顔を見る。

(;'A`)

未だに怯えたような表情を浮かべたまま固まり続けている。
何で、私相手にそんな顔をするの? 私の事好きだって言ってくれてたじゃない……!
もっと違う目を向けてよ! 恋人に向ける愛しい人へ向ける目をしてよ!!

o川* - )o「ずっと……」

口から言葉が流れ落ちていく。
それを止める事をしないで身を任せる。

o川* - )o「ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと
       ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと
       ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと
       ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずーっと待ってたんだよ?」

o川*゚-)o「毎日毎日連絡があるかもって信じて、毎日毎日毎日毎日確認して、あなたの声が聞きたくていっぱいいっぱい電話したのに、何故かつながらなくって、あなたの家に行ってもいなくなってて……あなたを探し回って、でも見つからなくって……」

o川* - )o「あなたが私のそばからいなくなったって分かってしまった時、涙が止まらなかった。
       あなたが好きだって言ってくれてた笑顔だって浮かべることが出来なくなってしまったの。
       それでもあなたにもう一度会えた時、笑えなかったらって思ったら嫌だって思ったから頑張って練習したんだよ? 」

26 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:58:52 ID:TMeqSaJg0
o川*^ー^)o「だから、今私笑えてるでしょ? 」

作りものじゃない心からの満面の笑みを浮かべる。今まで他人に浮かべていた笑みがかすむぐらいにいい笑顔を浮かんでいるってわかる。
それでも何故だか何も言ってくれない、ドックンに尚も話しかけ続ける。

o川*゚ー゚)o「ほら、みてっ! あなたにプレゼントして貰った髪飾り、大事に使ってるんだよ! 」

何個か貰った中で一番お気に入りの髪飾りを見える位置に持ってくる。
何も言ってくれないけど、目だけは動いて髪飾りを見てくれている。
それを確認してから言葉を続ける

o川*^ー^)o「えへへへ。嬉しかったんだよドックンが選んでくれて贈ってくれたの」

このまま思い出話しを続けていても良いのだけど、それはまた後で。まずは聞きたいことを聞いてから。

o川;゚-゚)o「それでさ、まず聞きたい事があるんだけど……」

この質問はしたくは無かったけど、でもしなくちゃいけない重要な質問。緊張で手が震えるけど、それを悟られないように必死で抑える。

o川; - )o「ドックン……他に、女なんて作って……………」

o川;゚-)o「無いよね……?」



(; A )



………………ねぇ。なんで何も答えてくれないの? 黙ってたら何も分からないじゃない


o川; - )o「答えて? 」


(; A )


o川; - )o「答えてよ? 」


(; A )

27 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 14:59:48 ID:TMeqSaJg0








o川 ゚-)o「答えろ」


::(; A )::


o川 ゚-)o「聞こえないの? 」


::(; A )::「…………い」

o川 ゚-)o「えっ?」

::(; A )::「…………い」

o川 -)o「全く……」

o川 ゚-)o「私と話すときは、ちゃんと目を見て話せって言ってるでしょ? 」

何か小声でうつむきがちで言ってるので聞こえないのでしっかりと言い聞かせる。
恥ずかしがらなくったっていいのに

::(;゚A )::「お前以外は作ってない……」

o川 ゚-)o「本当に……?」

::(;゚A )::「本……当……」


o川 - -)o


o川* - -)o


o川*^ー^)o「よかったぁ……!」

あーよっかたぁ……ドックンにほかの女がいたら嫉妬でどうにかなっちゃう所だったよ。
まあドックンが私を裏切るわけないよね。私ったら何考えてるんだか。

28 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 15:01:02 ID:TMeqSaJg0
o川*^ー^)o「じゃあまたいっぱい一緒にいられるね? お家も分かったことだし、これでもう寂しくないねっ! 」




o川*゚ー゚)o「好きよドックン。大好き。でも、こんな言葉じゃ足りないって気が付いたんだ」

五年前には言えなかった言葉を今、ついに伝えられる時が来たんだなって
本当はもっと早く言ってあげればよかったのに……

o川*^ー^)o「愛してる。愛してるわドックン」

ついに言えた……! でも一回二回言った程度じゃ足りないの。もっと、もっと伝えたくって


o川*- -)o「愛してる」

o川* ー )o「愛してる」




o川* ∀ )o「愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる
       愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる
       愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる
       愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる
       アイシテルアイシテルアイシテルアイシテルアイシテルアイシテルアイシテルアイシテル……」




:::(; A ):::




o川 ゚-)o「ねえなんで何もいってくれないの?
      無視、しないでよ。」


(; A )「っ! 」

何も言ってくれないドックンの手が急に私の体に向かって伸びてくる。
それはまるで、私の事を押しのけようとしているように見えて……

29 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 15:01:49 ID:TMeqSaJg0
o川 ゚-)o「は? 」

伸びてきた手を両手で掴み取る。
掴まれたことに驚き咄嗟に手を引こうとされるがそんな事は許さない。
さらにはジタバタと暴れだし、私を押しのけようとしてくる。
まあ意味の無いことなんだけどね。

掴んだ両手を頭の上に押さえつける。

o川*^ー)o「相変わらず力が無いねー? 」

押さえ込んだ手を交差させ片手で体重をかけて押さえる。
手早くポケットから紐を取り出し、しばりつける。
段々と素敵な姿になって来てるじゃない。

::(; A )::「だ……o川 ゚-゚)o「おっと」」

声をあげようとしたドックンの口を手でふさぐ。
もう、駄目じゃないのよ。騒いだら近所迷惑でしょ?

o川*^ー゚)o「ダメでしょドックン? 大きな声出したら。」

o川* ∀ )o「オシオキしちゃうよ? 」

:::(;゚A゚):::

o川*゚ー゚)o「分かったら頷いてくれる? 」

少しだけ力をゆるめてあげると力無くゆっくりと頷いてくれる。
うふふ。素直なドックンは大好きだよ。

手を放しポケットからスマホを取り出す。

o川*^ー^)o「えへへへ」

スマホを操作して私たちの思い出の写真を画面に映す。
それをドックンの方に向けて

o川*^ー^)o「ほら、これ見てドックン」

(;'A`)「……? 」

(;゚A゚)「!! 」

o川*^ー^)o「この頃は楽しかったよねー? 毎日毎日一緒にいて、愛し合って」

写真を見せて思い出を語り続けたいけれど、それじゃあ退屈よねぇ?

o川*^ー^)o「ほらっ! こんなのもあるんだよっ! 」

30 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 15:02:47 ID:TMeqSaJg0
写真だけではなく、秘蔵の動画も見せてあげる。
私達が愛し合ってる所をちゃんと保存しているのよ? この時のドックンは可愛くって可愛くって何度でも見直しちゃうもん。

…………どうしてだか写真や動画を見せるたびにドックンの顔色が悪くなっていくんだけど?
あれかな? 五年間も私を放っておいたから罪悪感に苛まれているのかな?
だったらちょっとイジメちゃお!

o川*゚-゚)o「でもね……」

あえて深く落ち込んでいるような声を出す。

o川* - )o「この写真とかって、五年前から一つも増えてないの」

o川*゚-)o「寂しいと思わない? 」

o川*゚-)o「こんな程度じゃ全然足りないよね? 」

o川*^ー)o「でも、大丈夫! これからいっぱい増やす事が出来るもんね!? 」

そう言ってからドックンの服を掴んで捲り上げていく。

(;゚A゚)「や……やめ……! 」

o川*^ー^)o「だぁめっ! 」

恥ずかしがって抵抗してくるけれど、両手を縛られた状態じゃあ何も出来ない。
腕の途中まで捲り上げて止めておく。そうするとさらに動きにくくなるでしょう?
その状態のドックンを写真で撮る。
えへへ。これでまたコレクションが増えちゃった!
でもこれだけじゃあ全然足りない。もっともっと欲しいの

o川*^ー^)o「楽しいねぇドックン? 五年前を思い出すよ」

あの時もこんな風にいっぱい楽しいことをしていたんだったね。
私は楽しかったし、嬉しかったんだけど、何故かドックンはいつからか反応が悪くなって何も言ってくれなくなったっけ。
それでも私はよかったのに、あなたは……

……逃げてしまった

31 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 15:03:21 ID:TMeqSaJg0


o川* - )o「やっと捕まえたんだ」



o川* ∀ )o「もう、ニガサナイ」


あの時も壊れるぐらい愛し続けたのに、逃げられる余裕があったんだ。
だから今度はちゃんとしっかりやらないとね。
あなたがいくら泣いても喚いても抵抗してもやめてあげない。
私が愛し続けてあげる。
愛して愛して愛して愛して…………私なしで生きられないようにしてあげる。
私に依存して、私以外見えなくなって、私だけを愛し続けるの。
それがあなたにとっての幸せなのよ? だからそんな顔をしないでよ……


o川* ∀ )o


イジメたくなっちゃうから……


o川* ∀ )o「ねえドックン」

o川*^ー^)o「私はあなたを愛しているの。本当よ?」

o川*゚-゚)o「あなたがいくら私を拒もうともう関係ないの」

o川* ー )o「あなたはもう私に捕まってしまったのだから」

o川*^ー^)o「だから、ね」

o川*^ー)o「いっぱいいーっぱい愛し合いましょう? 」

o川*^ー^)o「愛してるわよ。ドックン」

32 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 15:03:45 ID:TMeqSaJg0


絶望した表情で必死で抵抗しようとする彼が愛おしくて愛おしくて仕方ない。
恐怖のあまりドックンの目から涙があふれだす。
それを優しく手で拭ってあげる。でも、止めどなくあふれ続けて来てしまう。
頬をなでて落ち着いて貰おうとするけれど、意味がなさそう。
もう。本当にドックンは私を喜ばせるのが上手なんだからっ!
あの時も可愛がってあげた時は涙を流して喜んでたっけ。でも、私もやり方が下手だったからか上手くは出来てなかったんだなって反省したのよ。
色々考えて沢山やりたいことがあるのよ?

……ただ、あなたが耐えられるとは思えないけれどね

でも良いの。それが私の望みだから。
何度だって愛してあげる。何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も……
壊れたって構わない。どんな事になってもあなたのそばに居続けるから。



だからね?


       アイ
私が、また壊してあげる。





o川* ∀ )o再壊のようです

33 ◆du6eggXj.s:2021/10/17(日) 15:05:15 ID:TMeqSaJg0
使用楽曲 1/3の純情な感情 SIAM SHADE

楽曲URL https://www.youtube.com/watch?v=0tWbScMyBLM

34名無しさん:2021/10/17(日) 15:35:19 ID:EJk7ee.c0
ふおお乙

35名無しさん:2021/10/17(日) 16:18:52 ID:enEqGoZo0
お手本のようなヤンデレ

36名無しさん:2021/10/17(日) 17:04:26 ID:F22tl8TM0
oh…ヤンデレ…

37名無しさん:2021/10/18(月) 00:47:33 ID:KcnUOn7I0
かわいいね…いや…かわいい…よね…?

38名無しさん:2021/10/18(月) 01:56:12 ID:WzOuegJc0

いやね、スレタイが平仮名だったりデレへの語り口調で予想はしてたけど……ひええ……

39名無しさん:2021/10/28(木) 09:32:30 ID:dxo9rE/k0

お手本のようないいヤンデレ
ドクオは幸せ者だなあ(棒)

40名無しさん:2021/10/30(土) 00:30:13 ID:b1NaQ13.0
投下報告の純愛ものって言葉を信じてたのに……


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