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('A`)姥捨川のようです
16
:
◆SvZ5lqBEjM
:2021/10/16(土) 19:28:51 ID:XDMznai60
ある程度態勢が整いつつあったので、仕事を探すことにした。
父の保険金や母の年金などはあったが、将来を思うと働かざるを得なかった。
以前の会社ではIT系に勤めていた。しかし田舎では当然そんな求人など在るはずもない。
となると別業種への転職となる訳だが、経験もなければ若さもないので、仕事を選べる立場にはなかった。
とにかく片っ端から履歴書を送り、連日のように面接を受けたことで、ようやく小さな町工場での仕事に就くことが出来た。
採用が決まった後に分かったことなのだが、どうやらここの社長は俺の父と古くからの付き合いがあったらしい。
父はかつて建設関連の仕事をしていて、この工場を建てるときに懇意にしてもらったとのことだ。
まだ幼い頃の俺とも会ったことがあると聞いたが、あいにくと俺はまるで覚えていなかった。
母の介護のために地元に戻ってきたことを告げると、社長は気の毒そうな顔で、
「そうか、奥さんが……」
と呟き、
「ドクオ君、もし何か困ったことがあったら私に言いなさい。出来るだけ力になるから」
と、俺の顔をしっかりと見ながら言った。
('A`)「……ありがとうございます。お世話になります」
とは言え身内の問題をあまり外に持ち出したくない俺は、曖昧な表情で返事をすることになったのだった。
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