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それは砕けし無貌の太陽のようです

59 ◆HQdQA3Ajro:2021/10/16(土) 00:30:28 ID:jePDeZ3M0


悪いのは、ぼくだ。なにもかも、ぼくのせいだ。
先生から言語を、聡明さを、未来を奪ったのは、ぼくだ。
輝かしい太陽を無間の洞へと沈めたのは、ぼくなんだ。


償わなければならなかった。
ぼくの人生を賭けて、償い続けなければならなかった。

――いや、それとて言い訳かもしれない。ぼくはただ、耐えられなかったのだ。
先生が、あの太陽が、世に出る前に失墜してしまったなどという事実に。
ぼくだけの太陽で終わってしまったなどという事実に。ぼくはただ、耐えられなかったのだ。

世に知らしめなければならない。
先生の素晴らしさを、先生の偉大さを、先生の輝きを世に知らしめなければならない。
この世に生きる万民を、先生という無二なる光輝で照らさなければならない。
これより続く人類史に、先生という絶対の痕跡を刻みつけなければならない。
そうでなければ、耐えられない。しかし、先生は、喪われてしまった。

だから、ぼくが、やるのだ。
先生の模倣者であるぼくが、先生が書くはずだったものを、
歴史に刻むはずだったものを、この世界にそのままの姿で残すのだ。

誰よりも先生を尊び、誰よりも先生を愛し、誰よりも先生を理解しているぼくが――
俺が、やるのだ。やらなければならないのだ。

俺にしか、できないんだ。

書いて、書いて、書いて。
書いて、書いて、書いて、書いて。
書いて、書いて、書いて、書いて、書いて、書いて。
誰もが喜悦に耽るような先生の小説を、太陽を、俺が、書いて、書いて、書いて――――



古臭いんだよね、あんたの書くモン


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