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それは砕けし無貌の太陽のようです

38 ◆HQdQA3Ajro:2021/10/16(土) 00:20:05 ID:jePDeZ3M0



「ここ、おいしんですよ。焼きたてのパンが食べ放題で!」

上映終了後、照出おすすめのレストランとやらへ連れ込まれた俺は
手慰みにクロワッサンの皮を無限に剥きながら、
目の前の食事もそっちのけで映画の感想を口早に語る照出を眺めていた。

「私もう、私もう後半ぜんぜんだめで、ほんとにもういっぱいいっぱいになっちゃって」

「知ってる。まだ手が痛い」

「そ」

フォークを握った手が、空中で固まる。

「それは、そのう……うう、ごめんなさい。つい癖で」

両手でフォークを握りしめ、消沈を表すその“顔”。

「さ、さっきから私ばっかりしゃべってます!
 先生はどう思ったんですか。私にだけ話させてないで、先生の感想も聞かせてくださいよう!」

失態を誤魔化し、話題を変える。唇を尖らせ、すねたように当てこする“顔”。

「な、なんですか? そんなじっと人の顔見つめて……
 え、えと、何か変ですか? やだな、ちゃんとお化粧直したのに……」

気まずそうに目を泳がせ、戸惑いを顕とするその“顔”。

「ぴゃあ! 恥ずかしいですってばもう、なんなんですかー!」

「お前――」


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