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それは砕けし無貌の太陽のようです
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◆HQdQA3Ajro
:2021/10/16(土) 00:00:21 ID:jePDeZ3M0
昏
光。
燦然と降り注ぐその輝きに、例えこの目を焼かれようと構いはすまい。
身も心も焦がすこの灼熱は、予て待ち望みし恩寵に相違ないのだから。
それを見上げ、それに焼かれ、それに溶けてそれと成る。それこそが幸福。
穴蔵に潜み隠れたる者の、羽化を兆す福音の歓喜。然るべきは再誕の曙光、新生の暁なり。
ああ。
太陽だったのだ。
確かにそれは、太陽だったのだ。
誰がそれを疑おうとも、信仰は我が胸の裡にて完成していたのだから。
何がそれを疑おうとも、疑うことすら忘れようとも。
我が胸の裡にてそれは、然と完成していたのだから。
完成していたのだから。
砕けたもの。果たしてそれは、世界か己か。
太陽の失墜。
天は夜を主と定め、光輝を失して世は久しく。
現はもはや見知らぬ外地。氾濫せしめる疑似似非誤謬。
今や既に、我らが故里は彼方の過去へ。永久への夢は、潰えたり。
最下の無間に仄見えたるは、かつて拝んだ光の残滓。
蛆に塗れた腐敗の結に、天地を逆してただ拝む。
盲の孤狼は無貌の天へ、刻理に背いて遠吠える。
沈まぬ光を、祈願して。沈まぬ光を、夢想して。
沈んだ光を、放捨して。沈んだ光を、放捨して――。
太陽よ、我が太陽よ、ああ――――――――
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