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941名無しさん:2024/08/11(日) 18:26:55 ID:XZZ24kQc0
街全体が連鎖的崩壊を始めたのを、ブーンは港だった場所から眺めていた。
ビルがまるで砂のように崩れ、消え、それがまた別のビルを倒していく。
その光景は絶望的な物にも思えるが、一つの終わりを見届けるという誇らしさが胸に去来していた。
全てをやり切ったからこそ誇りを胸に朽ちる大樹を見届けるような、言葉にしがたい光景だった。

(∪´ω`)「……デレシアさん、いなかったおね」

(#゚;;-゚)『恐らく、この街から出立したのでしょうね。
   仕入れた情報だと、オセアンを出た船は3隻でしたね』

(∪´ω`)「沈んでいたのは2隻だったお。
      ギコさんが使ってオセアンに帰ったのを考えれば、計算は合うお。
      でも、じゃあどうやって……」

(#゚;;-゚)『沈んでいた一隻から、小型艇が出たのでしょう。
    船の大きさと沈んでいた場所から考えれば、それ以外の手段でノ・ドゥノに辿り着けません。
    そして私達が上陸した港には、他に船はありませんでした』

ひと際巨大なビルが驚くほど静かに、沈む様にして消える。
舞い上がる砂煙は、街の輪郭を曖昧にしていく。

(∪´ω`)「確かに」

視線を街から離すことが出来なかった。
バミューダトライアングルの中心点にあった街が終わる瞬間を目撃しているのは、恐らく、ブーンだけなのだ。
縁も所縁もないが、それでも。
せめて、最期の時を看取ることだけはしたいと思ったのだ。

(#゚;;-゚)『この後はどうします?』

(∪´ω`)「お? デレシアさんを探すお」

当たり前の事を聞かれ、ブーンは驚きと共に答えた。
覚悟は既に済ませている。
目の前で街が消えたところで、気持ちが変わることはない。
彼女に会いたい。

会いたいから、往くのだ。
ブーンの返答に満足したかのような声色で、ディは言った。

(#゚;;-゚)『では、旅を続けましょう』

消えゆく街を見送り、ブーンは旅を続けることにした。
いつか必ず、デレシアに会うために。


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