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ξ゚⊿゚)ξツンちゃん夜を往くようです

759名無しさん:2023/01/30(月) 22:15:30 ID:.eE0h2Dw0


  *  *  *


o川*゚ー゚)o(ということで町に繰り出したキュートさんですが)テクテク

o川*´ー`)o(ここに来てから早くも1ヶ月。住めば都を実感中でございましてね……)トコトコ

 自然なモノローグをもって室内から屋外へのシーンチェンジを果たした素直キュート。
 閑散とした町の雪景色を眺めつつ、彼女は町の教会へと歩を進めていた。
 物資の配給はその教会近くに設けられた簡易テントで行われている。
 目的地までは徒歩10分。キュートは自然なモノローグをもって現状を振り返った。

o川*゚ー゚)o(……西暦1955年、ソ連シベリアのどこかしら)テクテク

o川*゚ー゚)o(住民達がостатокと呼ぶこの町の事は、正直まだ分からない)テクテク

o川*゚ー゚)o(流石のキューちゃんもロシア語は知らんからな……)テクテク

 остатокという文字列を初めて見た時、キュートはそれを「オタク?」と読んだ。
 実際の発音はアスタータクとなるらしく、英訳辞書をひいてみると余り物といった意味があるらしかった。
 остатокに相当する単語はRemnantなど。町の呼び名としてはどこか自虐的だった。

 ――そして、この町の正体は『生きるに値しない命』の終着点だった。

 どこかで傷ついた者が人知れず流れ着き、よく分からない治療を受けながら死んでいく場所。
 大概の住民には寛解の兆しすらなく、誰かの治療が間に合ったという記録も一切ない。

 名目上は長期療養と終末期医療を主とした市町村規模のサナトリウム。
 だがその実態は自殺見殺しのオンパレードで、誰一人として助かる見込みはない。
 キュートとツンが居着いたこの場所は、確かに『余りものの町』との揶揄が似合う有様だったのだ。

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