したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

ξ゚⊿゚)ξツンちゃん夜を往くようです

707名無しさん:2022/09/04(日) 16:23:45 ID:7IoV7Kbc0


ξ; ⊿ )ξ

 ツンは押し黙り、何も言わなかった。
 ただそれだけの時間が数十秒と流れ、時間切れがやって来る。

( <●><●>)「すべてのご希望を叶えられず申し訳ありません。
        しかし、僭越ながら、ご希望の大部分は受諾できたように思います」

( <●><●>)「ご友人の無事はお約束します。人間達への被害も最小限に留めます。
        ただ、たとえ我々が一丸となって配慮しても、『取りこぼし』というものは必ず出てきます」

( <●><●>)「お嬢様にはその一点のみ看過して頂きたいのですが、……いかがでしょう」


ξ; ⊿ )ξ

( <●><●>)「……何を仰っても構いませんよ」


 ――ワカッテマスの言うとおり、ツンの願望は概ね実現を約束されている。
 ただし『完璧には遂行できない』と断りを入れているだけで、彼の対応は誠実そのものであった。

 ツンは、誰一人として犠牲にならなければいいと思っていた。
 それは現実的に不可能だとワカッテマスは言い、それでも善処を約束してみせた。

 結果的にツンの取り越し苦労だった部分は大きいが、落とし所と見ればそう悪くない。
 故に、これ以上のケチは『もっと完璧な仕事をしろ』と傲慢にのたまうようなもの。

 自分の無力さを棚に上げて。自分の手を汚すつもりもなく、薄汚い現実を私の視界に入れるなと。


ξ; ⊿ )ξ


 だから彼女は何も言えなかった。
 話し合いはこれで終わりだと、そう認めざるを得なくなっていたのだ。

.


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板