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ξ゚⊿゚)ξツンちゃん夜を往くようです

681名無しさん:2022/09/04(日) 14:56:34 ID:7IoV7Kbc0

≪2≫


 〜特訓場〜


(´・_ゝ・`)「――かくしてワカッテマスは上で待機中だ。
      いつでも呼んでこれるわけだが、準備はできてるんだろうな」

ξ゚⊿゚)ξ「うん。やること自体はそう多くないしね、いつでもいける」

 対話に向けた準備を終え、荒野の特訓場にて凛と佇む魔王城ツン。
 ジャージ姿で僅かに汗ばんだ身体はウォーミングアップを完全に済ませてある。
 肉体言語もまた言語。対話に用いて何が悪い、というのが彼女の理屈だった。

(´・_ゝ・`)「だったら俺はもう行くわ。助けは要らないそうだしな」

ξ゚⊿゚)ξ「ええ、大丈夫よ。楽しみにしててね」

(´・_ゝ・`)「うーい。今後の動きが決まったらよろしくー」

ξ゚⊿゚)ξ「……どう転んでもまた頼ると思うから、よろしく」

 盛岡はあしらうように手を振って見せ、背中を丸めて去っていった。
 これでもう後戻りはできない。あと10分もしない間にワカッテマスはやってくる。

ξ゚⊿゚)ξ

ξ;´⊿`)ξ(ああ、流石に緊張するな……)

 不意に思考が躓いて縺れ、心臓の鼓動が拍子を外したような錯覚を覚える。
 ツンは慌てずに呼吸を意識し、元の調子に戻ろうとまじないの言葉を脳裏で唱えた。
 大丈夫、大丈夫、大丈夫――効果はすぐに表れて、彼女は自然と元のペースに戻っていた。

ξ;-⊿-)ξ(……大丈夫。これは勝ち負けの戦いじゃない。
        行動で示すことが、一番大切なのよ)

 持ちうる手札は全て揃えた。あとは手順と組み合わせの問題。
 彼女は意識して普段通りの自分になりきり、魔王城ツンという理論武装の殻に深く潜り込んだ。

.


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