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ξ゚⊿゚)ξツンちゃん夜を往くようです

648名無しさん:2022/05/04(水) 22:28:20 ID:iZuaE51Q0


( ^ω^)「親兄弟なら僕には居なくて、僕はいわゆる天涯孤独なんだお。
      勇者ブーンとハインの呼び方も、一番手っ取り早いのを適当に使ってるだけだお」

(^ω^)「血の繋がりは実際無いから、末裔って言い方は確かに間違ってるNE!」

('A`)「……結論、お前は普通の人間じゃないんだな?」

(^ω^)「体の作りは普通だけどNE! 人の子じゃないって意味では普通じゃないお!」

ξ;゚⊿゚)ξ「あの、もしかしてブーンって人造勇者計画の落とし子だったりするの……?」

(^ω^)「全然違うお」

ξ゚⊿゚)ξ「的確な気付きで話を進めるやつ私もやりたかった」

 ツンは肩を落とした。



(´・_ゝ・`)「――ハインの目的は、魔王城ツンを育てて勇者軍攻略の切り札にする事だった」

 その時、ソファに掛けて思い耽っていた盛岡が明瞭な口振りで会話に割り込んできた。
 雑然と並べられたこれまでの情報を総括し、彼は語る。

(´・_ゝ・`)「そのためハインは妖刀を用いて魔王城ツンの育成環境を整理した。
      成果は上々。ツンはそれなりに強くなり、試験もなんとか突破できた」

(´・_ゝ・`)「だが妖刀を俺に壊された事でハインの計画は頓挫。
      ツンを恣意的に仲間に引き込む目論見は、知っての通りご破産となった」

(´・_ゝ・`)「かくして諸般の影響は消え、ハインも逮捕されて一件落着。
      魔王城ツンはパワーアップを遂げ、次なる戦いが幕を開けると」

 視線を空に向けて話していた盛岡がそこまでを語り終えてふっと俯く。
 長考を終えた彼の表情はいつも通りの無に戻っており、その語気もすっかり調子を取り戻していた。

ξ;-⊿-)ξ「……勇者軍との戦いは、やっぱり避けられないのよね」

 彼の独白に応じたツンが半ば諦めたように瞑目して呟く。
 それにドクオの嘆息が続くと、彼らの意識は否応なく現実問題に立ち返っていた。

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