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ξ゚⊿゚)ξツンちゃん夜を往くようです
616
:
名無しさん
:2021/12/20(月) 22:14:44 ID:xDJkNY0g0
今朝のくだり、ミセリさんの質問に綺麗事を返した私はなんて自分本位だったんだろう。
現実を知った今なら分かる。人間は敵じゃない、なんて曖昧な答えは無意味だったのだ。
50年前の戦争はまだ終わっていない。人間と魔物の敵対関係は今なお続いている。
敵じゃないとか半端に思ったところで状況は揺るがない。まったくの無力だった。
だから彼女は確かめたのだろう。今の私がどういった基準で敵味方を区別しているのか――
――人間という群体が否応なく敵に回った時、魔王城ツンは本当に敵を倒せるのか。
なのに私は、私達が50年前に敵に回したものを『敵ではない』と言ってしまった。
そして今現在に至ってなお、私は煮え切らない気持ちのまま敵味方の区別を誤魔化そうとしている。
いずれ人間社会は魔物を完全に敵と見做す。
50年間白紙にしていた紙を呆気なく投票に使い、人間達は魔物排除に躍起になるはずだ。
また同じ過ちを繰り返さないよう、前例を踏まえて正しい行動を取るに決まっている。
ξ; ⊿ )ξ(私、は……)ギュッ
そして今、未だに私だけが白紙の紙を握りしめている。
他のみんなは既に投票を終えている。残っているのは私だけ。
投票締め切りはもうすぐなのに、それでも私は自分の考えに確信を持てずにいる。
――学校の同級生、テレビ、新聞、週刊誌、ネットニュース、SNS、街を行き交う雑多な声。
所構わず無尽蔵に生産される話題の数々。それをひとつひとつ真偽で分別してもきりがなかった。
善悪のフィルターなんて最初に目詰まりしている。掃除も交換も待たずに破れてしまった。
これらを踏まえて白紙を広げ、最初から分かりきっていた答えを記入する。そうするしかない。
要するに時間切れだ。私は、然るべき答えをそのまま口に出して言った。
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