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ξ゚⊿゚)ξツンちゃん夜を往くようです

56名無しさん:2020/10/14(水) 19:41:31 ID:YvZFQxxU0


ζ(゚-゚*ζ「……ちッ」

 ――直後、何も起こらない。

ξ;゚⊿゚)ξ

ξ;゚⊿゚)ξ「……え?」

 衝撃なんて少しもなく、咄嗟の緊張も的を外れ、敵の攻撃が消えたかのような錯覚を覚える。
 当の女は不服そうに眉をひそめて足を引き、追撃を止めて大きく飛び退いていった。

 この隙に自分のお腹を見直してみて、そこでようやく合点がいく。
 私のお腹を守ったもの――それは、首に巻いた赤マフラーの両端であった。

ξ;゚⊿゚)ξ「お、おお……!」

 バツ印のように端を交差させ、ふわりと浮かぶお手製の赤マフラー。
 膝蹴りを受けたっぽい箇所は煙を上げて凹んでいたが、反面それ以上の損耗も見当たらなかった。

ξ;゚⊿゚)ξ(……自動防御? 守ってくれたのかしら……)

 直撃を肩代わりし、更に衝撃までも吸収しきった防御性能には感嘆を禁じえない。
 恐らくは今の私――魔力で強化した私の肉体よりも頑丈で靭やかだ。すごい。
 本体こっちかもしれんな。

 しかし、そう思案している内に赤マフラーは脱力し、ただの布地に戻ってしまった。
 私の魔力から作ったこのアイテムは、今の挙動で魔力切れを起こしていたのだ。

ξ゚⊿゚)ξ(嘘じゃろ)

 ここで上手いこと魔力を再装填できれば問題は解決するのだが、正直やり方が分からない。
 ましてや今は交戦中。戦いながら魔力を生成し、再装填を試みるなんて私には無理だ。
 予習くらいしとけばよかったな、と強めの後悔を噛み締めてしまう。

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