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ξ゚⊿゚)ξツンちゃん夜を往くようです
52
:
名無しさん
:2020/10/14(水) 19:32:15 ID:YvZFQxxU0
≪?≫
言われたとおりの時間が来るまで、私は1人で暗闇に立っていた。
残り8分と20秒。屋敷の中で待とうかとも思ったが、万が一に備えて外に居ることにした。
次の来客がまた味方だとは限らないし、今更気を抜いたって仕方がない。
ξ;-⊿-)ξ(……寒いのだわ)
夏を済ませた季節柄、夜の空気はやけに肌寒い。
不安とか緊張で汗ばんだ肌にはなおさら夜風が染み込んできて、つらい。
今は戦力的にも体温的にも赤マフラーだけが頼りだ。
私は赤マフラーをしっかりと首に巻き、体を冷やさないよう準備運動を始めてみた。
特訓前にいつもやってる準備運動。
慣れ親しんだルーチンは体を温めるだけでなく、気休めとしての効果も十分に発揮してくれた。
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ(……私、もう地上に居られないのかしら)
――現魔王ロマネスクの明確な弱点である私は、ただ魔界に居るだけで迷惑になってしまう。
だから魔界よりは安全に過ごせる地上に送られたのだが、その安全も遂に瓦解した。
敵は勇者軍。魔王の宿敵に見つかってしまった以上、父はまた対応を考えるはずだ。
ありそうなのは魔界に送還、からの軟禁。
特訓すらないニート生活を強いられ、私は毎日フリフリの服を着せられるのだ。
即ちそれは完全なる箱入り娘。籠の鳥としての生活である。
ロリ時代ならそれでも大丈夫だったが、今の私には絶対に無理。
今の私――弱いままの私では、魔界はただ不自由なだけの居場所なのだ。
だから私も示さなくてはならない。
魔界の自由は荷が重くとも、ここでの自由くらいは自力で守れるのだと。
ξ゚⊿゚)ξ(いい機会なのだわ。ここで華麗に敵を倒して、私への認識を改めさせるのだわ)
残り1分――制御限界いっぱいに魔力を生成し、身体機能を底上げする。
最大限の準備は済んだ。あとはこの好機を逃さないよう立ち回るだけ――残り20秒。
ξ;゚⊿゚)ξ …
やがて時間が来る。
私は屋敷の門をくぐり、闇夜の路上に足を踏み入れた。
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