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ξ゚⊿゚)ξツンちゃん夜を往くようです

1名無しさん:2020/10/14(水) 17:28:46 ID:YvZFQxxU0

         タクシー
      (゚」゚)ノ
    ノ|ミ|
     」L
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        _/ ̄ ̄\_
       └-○--○-┘=3

2名無しさん:2020/10/14(水) 17:29:36 ID:YvZFQxxU0

≪1≫


 大なり小なり事件はあるが、とにかく世界は平和である。
 どこかで何かは起こっているけど、私の周りはすごく平和だ。

 そんな平和でありがちな日々の中、私は今日も学校に向かっている。
 市立VIP高校で、すごく平和な日常を送るために――


.

3名無しさん:2020/10/14(水) 17:31:08 ID:YvZFQxxU0


ξ;゚⊿゚)ξ「ぢごぐぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!」 ダダダダダ!

 しかし時刻はマジでヤバイ。午前8時を大きく過ぎている。
 ぶっちゃけ遅刻寸前なので独白なんかしてる場合ではなかった。

 私はとにかく爆走していた。全力で走るためカバンも家に置いてきた。
 身一つで疾走してる自分に若干の疑問もなくはないが、ともかく今は遅刻しない事が肝心なのだ。

ξ;゚⊿゚)ξ「セーフ!」ガラガラッ

 かくして私は遅刻を免れ、教室に辿り着いた。

( ´∀`)「いいえ遅刻です」

ξ゚⊿゚)ξ「はい」

 なるほどアウトらしい。
 私は教室に着くなり速やかに着席し、そして手を上げ自白した。

ξ゚⊿゚)ξ「先生、教科書忘れました」

( ´∀`)「うーん見るからに手ぶらだったもんね。
      ツンさん、せめて教科書は持ってきてほしいモナ」

ξ゚⊿゚)ξ「はい先生」

 私は涼しげに返事をしてから隣の席に一瞥を送った。
 教科書ないから見せて、という意味のアイコンタクトである。

.

4名無しさん:2020/10/14(水) 17:34:19 ID:YvZFQxxU0

ξ゚⊿゚)ξ チラッ

('A`)

ξ゚⊿゚)ξ

(;'A`)「……なんか言えよバカ」

 バカって言う方がバカ理論で言うところのバカである隣席の生徒、ドクオ。
 ドクオは机をこちらに寄せ、ようやく素直に教科書を見せてくれた。
 バカなりに自分の仕事は分かっているようだった。

ξ゚⊿゚)ξ「なんも言わないわよ。授業中に喋っちゃダメでしょ」

(;'A`)「……お前、形だけは優等生ぶるよな」

ξ゚⊿゚)ξ「失礼ね、私はいつでも優等生なのだわ。ちょっと愛嬌強めなだけで」

('A`)「愛嬌で済まねぇレベルの問題児だよ」

ξ゚⊿゚)ξ「そんな事より授業に集中しなさい。
       今どこやってるのよ、教えなさいよ」

('A`)「いやもう終わりだよ」

ξ゚⊿゚)ξ「えっ」 キーンコーンカーンコーン

 勉学に向けて意気込んだ矢先、授業終了のチャイムが鳴り響く。
 おかしい、いくらなんでも終わるのが早すぎる。これは異常事態に違いなかった。

ξ;゚⊿゚)ξ「ありえない、授業がもう終わって――!?」

('A`)「お前が入ってきた時点で9割終わってたからなぁ」

( ´∀`)「はいじゃあここまでモナ。解散!」

 解散の合図と同時にクラスの雰囲気が軽くなる。
 私も早速席を立った。次の授業のためにも教科書が必要である。

ξ゚⊿゚)ξ「ねえドクオ、次の授業ってなに?」

('A`)「は? もう昼飯だよ」

ξ゚⊿゚)ξ

 なるほどね、と心で呟く。
 もう午前8時もクソもなかったな。
 帰ったら時計の針を直しておこう。
.


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