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( ФωФ)ロマネスクは誓いを果たすようです

75名無しさん:2021/11/03(水) 00:22:57 ID:eMcxfsSQ0
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( ゚∀゚)「相変わらずかってえな、そいつは」

 記憶通りの手応え。後ろへ跳躍し距離を取ったジョルジュが呆れたように口にする。
 人間の結界から着想を得、それを自らの肉体を覆うように這わせた魔力の障壁。
 この障壁すら破れぬものはこのクックルに挑む資格なし。一種の足切りだった。

( ゚∋゚)「弱きものではあるが、人の叡智というのはそう馬鹿にできたものではない」

 先走っちまったかな、とジョルジュは舌打ちをする。
 今この場には比翼の片割れであるミセリはいない。
 独力で目前の魔人を打ち倒すには些か力不足だと冷静に判断した。

 であれば、いかに時間を稼ぐか。
 かつてスラム街の王者として君臨していた男は、目的を瞬時に勝利から時間稼ぎまで思考を切り替える。
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( ゚∀゚)「そらよッ」

 懐から何かを取り出し、クックル目掛けて投げる。
 クックルは難なくそれを空中に弾くと、眩い光と共に爆発音が響く。

( ゚∋゚)「何らかの合図か」

 クックルはそう言うと一歩踏み出す。みしり、と空気が歪む。
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( ゚∀゚)「ッ!」

 ジョルジュは反射的に横っ飛びという回避行動を取るとほぼ同時に、クックルの足裏と接していた地が抉れる。
 その後、先程までいたジョルジュの位置にクックルの腕が振り下ろされる。
 遅れて聞こえる音と衝撃がジョルジュの身体を震わせた。
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( ゚∀゚)「エゲツねえな。どんな鍛え方してんだ? 参考にしてえ」

( ゚∋゚)「つくづく面白い男よ、そうこなくてはな」

 腕が振り下ろされた地面が大きくへこんでいる。掠っただけでもひとたまりもないだろう。
 ジョルジュは不敵な笑みを浮かべながら拳を構え直した。


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