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( ФωФ)ロマネスクは誓いを果たすようです
67
:
名無しさん
:2021/11/03(水) 00:00:48 ID:eMcxfsSQ0
「グルルルルゥ……」
鉄のように硬い体毛に生半可な刃を通さない肉。
女性の腰回りほどの大きさで、強靭なバネをつくり出すしなやかで強靭な脚。
僅かでも隙を見せたが最後。
その脚で瞬く間に距離を詰められ、凶暴な牙と爪で食い破られる。
闇の中、森で出くわせば死を覚悟しろ――この言葉で知られる、恐怖の代名詞。
それがワーウルフだった。
(=゚ω゚)ノ「ちっ、結界があったはずだが……!」
ブレンデッドの軍団長イヨゥは長剣を振るい、襲いかかってきたワーウルフたちの牙を凌ぎながら舌打ちをする。
このブレンデッドに限らず、人間の領域には魔物を寄せ付けない結界が貼られている。
その結界魔術は統治する者に受け継がれ、維持し続ける事が主としての責任の一つであった。
人知の結晶とも言うべきそれは非常に強力なもので、街の中に魔物が侵入するなどこれまでになかった事態だった。
(=゚ω゚)ノ「おい、危ねえょぅ!」
「た、助かりました! 軍団長殿、こいつら……!」
(=゚ω゚)ノ「言われずとも分かっているょぅ! 固まれ! こいつら孤立した奴から襲いかかってきやがるょぅ!」
しかも、その魔物たちも統率が取れている。取れすぎているのだ。
孤立した兵士や冒険者には必ず複数で襲いかかり、そうでなければ力なき民たちに襲いかかる。
その動きも俊敏な軍隊のようで、僅かでも不利と見ればその健脚を活かして離脱する。
気が付けば建物にも多大な被害が与えられてしまっている。貯蔵庫や井戸なども荒らされているという報告も耳にしている。
命を刈り取りながら、的確にこちらの補給線を断ちに来ている。
熟練の軍隊が行うゲリラ戦術じみた立ち回り。それをワーウルフたちがしている。
(=゚ω゚)ノ「一体何なんだょぅ……!」
明らかに何かがある。だが、それが何なのかわからない。
予兆らしきものは今朝から魔物が見かけないという報告のみ。それまではいつも通りの日常だったのだ。
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