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( ^ω^)外道の花道のようです

361 ◆hrDcI3XtP.:2020/09/14(月) 02:56:53 ID:LLzGAAM20

( ,,^Д^)-~「……で? マネジャーさんは無論オーケーなんでしょうね?」

( ^ω^)「訊くまでもないことを訊くんですおね」

( ,,^Д^)-~「そりゃ齟齬があっちゃまずい。あるいはあんたらの間での疎通に間違いがあっちゃ誰かが嫌な気持ちになるでしょう? あの女の子本人の気持ちは他所にしてもね」

 彼の問う確認というのは“会社の意向として彼女を差し出すことは全体で把握されているのか”というものだ。
 それに僕はうんざりとしつつも頷きを返し、高良は満足したように頷くと懐からビニルの、小さな袋を取り出した。
 内容物は白い粉末で、軽く指で摘まむとそれを舌で舐めとる。それから少しもして感嘆の息を漏らすと、己の咥える煙草の先端にそれを塗した。
 熱によって粉末は燃え、空気となって室内に漂う。それを紫煙と同時に深く吸い込む高良は間違いなく腐れシャブ中だった。

( ,,^Д^)-~「相変わらずい〜い粉ですねぇ、おたくのとこのは。値段もお優しい」

( ^ω^)「……あまり、そうも大胆に焚かれちゃ困りますお、高良さん」

( ,,^Д^)-~「あははは、そうもビビらんでくださいよ? おたくも好きそうな顔をしてるじゃないですかぁ」

 事実を語るならば、日本という国で見た場合、麻薬の流通には地域によって大きな差がある。
 東西で分けると圧倒的に西部圏での取引が盛んだ。単純に流通経路の独占と、地理的に輸出入が安易であることが理由として挙げられるが、こんな地方局のプロデューサーですら常習しているのが実情だった。

( ^ω^)「おっお……喰いすぎて肝臓やっちまいましてお。もう御免なんですお」

( ,,^Д^)-~「ははは、こりゃ極悪人だ! 俺なんぞよりよっぽど闇が深い!」

 そう言って笑う高良だが、僕が言った台詞は当然ながらに嘘八百だ。
 古い極道は確かにポン中が多い。だがその数よりも圧倒的にアンチ薬物派の極道の方が多い。
 我々は確かに薬物を商売の品として扱うがそれを常習することも、ましてや手を出して呆れるほどにかっ喰らうこともしない。
 何故ならば“骨の髄までシャブられた”馬鹿共を幾人も見てきたし、廃人になった阿呆共も見てきたし、オーバードーズの果てに命を散らした愚者を数えきれないほど見てきた。
 だから手を出さない。過去に己もシャブを喰っていたが、それこそ小僧の頃だったし、極道の道に入ってからは嫌悪感すら抱くほどに薬物には拒絶反応がある。

( ^ω^)(関東のほとんどじゃ古くからタブーの扱いだけども、関西じゃ大きな組織であっても暗黙の下にシャブばら撒いてんだから、やっぱ地域差が凄いおねぇ)

 末路を見てきたが故にはっきりと言える。
 麻薬に手を出すべきではない。一時の多幸感と引き換えに人生を狂わせてもいいというのであれば止めはしない。
 仮に現在、ドツボに嵌る人がいるのならば“意思が強ければ必ずに辞められる”から、今からでも引き返せるなら引き返すべきと言える。


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