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( ^ω^)外道の花道のようです

358 ◆hrDcI3XtP.:2020/09/14(月) 02:55:50 ID:LLzGAAM20

( ,,^Д^)「いやはやどうもどうも、本日はよろしくお願いします」

( ^ω^)「いえいえ、こちらこそよろしくお願いいたしますお」

 嘘くさい笑顔を張り付けたような顔をした男だった。
 名前は高良というらしい。差し出された名刺を己のものと交換し、それを受け取ると改めるようにして確認する。
 対面の席に腰かけた男、高良は僕を適当に観察すると、僕の隣に腰掛ける少女へと視線を向かわせた。

( ,,^Д^)「いやあ、お話には聞いていたんですが本当に別嬪さんですね、デレさんは!」

ζ(゚ー゚*ζ「あはは、ありがとうございますー!」

 地下アイドルのデレとして挨拶を返したのは麗で、適当な返事にも思えたがその表情には緊張が浮かんでいた。
 それもそのはずで、何せ相手方は地方局とはいえプロデューサーとして企画を立ち上げる人物だからだ。
 彼女のような一介の、それも未だスタートラインに立ったばかりのド新参からすれば頭の上がらない相手であり、それを実感するが故に畏まった風でもあった。

( ,,^Д^)「いやあ、親分さんからお話いただいた時は若干不安でしたけどぉ、けれどこれなら安心ですねぇ! また地下アイドルってのがいい! 話題性がありますよ!」

( ^ω^)「そういって頂けるとありがたいですお。本人もとてもやる気がありますから、ご期待に沿えるようにしっかりと――」

( ,,^Д^)「デレさんお歳は? いくつ? 高校生くらいだよね?」

ζ(゚ー゚*ζ「え、あ、はい、十六です」

( ,,^Д^)「へ〜十六! わっかぁ! それなのにもうプロダクション所属って将来有望じゃないですかぁ! 歌も音源で確認しましたよー、いやぁ本当にいい歌声で!」

( ^ω^)「…………」

 僕の言葉を遮り高良は麗に質問を投げかける。それに戸惑いつつも麗は対応するが、彼女は横目で僕を心配そうに見ていた。
 高良はその視線すらも気にしていない。僕に興味がないだとかという話ではない。彼にとってはこの問答すらも重要な品定めの一時なのだろう。


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