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lw´‐ _‐ノv浴室奇譚のようです
36
:
名無しさん
:2020/05/08(金) 21:02:31 ID:IVpDKAJY0
月を抜けたことを理解する前に、下方に見覚えのある住宅地が映った。
グーグルマップで何度も見たその場所に、何故か胸が熱くなる。
見慣れた我が家の屋根の上で、望遠鏡を覗く人影が見える。
そんなことをしているのは、きっと姉に違いない。
私より落下速度の速い横堀が、屋根と私の間に挟まるように、自ら位置しようとしている。
私の受ける衝撃を、少しでも緩和しようとしてくれているらしい。
それからは何も考える間もなく、横堀と共に私は、屋根のスレート瓦に衝突した。
後から遅れて、歯車王が隣に落下する音が響いた。
lw´‐ _‐ノv「痛たたた……」
立ち上がろうとするも、全身に力が入らない。
横たわったまま、横堀の上から退くのが精一杯だった。
ノハ;゚⊿゚)「おいおい、驚いたなああ!! シュー、今どこから!?」
横になる私の頭上から、私を心配する声が聞こえる。
打ち付けた身体の痛みと、震えるような脳内の混乱が、内外から襲いかかる。
そのまま私は、しばらく屋根に伏せていた。
痛みか混乱、せめてどちらかが落ち着くまでの間だけ。
そうすれば私は、持ち前の冗談とメカメカを武器に、きっと生き抜くのだ。
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