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('A`)デイドリーム・アンプリファーのようです
104
:
◆Bze4.HgeAQ
:2020/05/03(日) 16:21:13 ID:sGgHmx0c0
ξ゚⊿゚)ξ「心の中に好意もずっとあった。けど、私は他の人と付き合ってた。あのブーンさんとね」
ξ゚⊿゚)ξ「でも、いいもんじゃなかったわ。結果もご存じだと思うけど」
そう言って自嘲気味な笑みを浮かべる彼女。
髪をかき上げて耳に掛ける。
ξ゚⊿゚)ξ「そして別れて、私思ったの」
ξ゚⊿゚)ξ「こんな私がドクオと付き合う資格なんて無いって」
('A`)「どうしてそんな事言うんだよ」
ξ゚⊿゚)ξ「だって付き合ってた人と別れたから、すぐに乗り換えるみたいなものよ」
ξ゚⊿゚)ξ「そんなのって最低じゃない」
ξ゚⊿゚)ξ「私もどうかしてるわよね」
('A`)「……」
105
:
◆Bze4.HgeAQ
:2020/05/03(日) 16:22:21 ID:sGgHmx0c0
ξ゚⊿゚)ξ「私嘘もついたわ……それに……」
('A`)「もういいよ」
俺はツンを抱き寄せる。
驚きで彼女は一瞬身体をこわばらせたが、すぐに俺に身を預けてきた。
('A`)「これでいいんだ」
ξ゚⊿゚)ξ「……そういうのカッコいいけど、絶対損するからね」
('A`)「損するのは慣れてるよ」
ξ゚⊿゚)ξ「バカ」
ξ゚⊿゚)ξ「……タバコの臭いがするよ」
('A`)「……ごめん」
彼女は俺の胸へともたれ、そしてより一層強く俺の事を抱きしめた。
俺もそれに呼応するように、しっかりと彼女を引き寄せた。
ハッピーエンドに見える景色にも、先には闇が待っている。
何もかもこれで全ておしまいとは言えないだろう。
闇の深さに怯えながら、それでも覗き込む事にしたのだから。
けれど以前よりも、面白い事は増えるはずだ。
いつも見ていた妄想よりも、ずっと。
106
:
◆Bze4.HgeAQ
:2020/05/03(日) 16:23:20 ID:sGgHmx0c0
相変わらず俺は17歳で、高校の屋上にいた。
晩夏の青空を見上げた。
肌で感じる空気は秋めいていて、夏は通り過ぎていったのだと感じた。
ベッドの上で抱いた妄想は、記憶へと変わった。
コントロール不能の気持ちはぶっ壊された。
あの子の本当も、嘘も、俺は知らない。
けれど、俺と彼女はここにいる。それだけで十分だろう。
この白昼夢はまだ続く。
きっと、さらに増幅されて続いていく。
ああ、彼女の匂いがする。
.
107
:
◆Bze4.HgeAQ
:2020/05/03(日) 16:24:06 ID:sGgHmx0c0
('A`)デイドリーム・アンプリファーのようです 終
.
108
:
◆Bze4.HgeAQ
:2020/05/03(日) 16:24:41 ID:sGgHmx0c0
使用イラスト:No.106です。
素敵なイラストをありがとうございました!
109
:
名無しさん
:2020/05/03(日) 18:52:45 ID:9M5dLa.g0
おつです。
110
:
名無しさん
:2020/05/04(月) 12:54:50 ID:akHwfhmg0
乙!
111
:
◆S/V.fhvKrE
:2020/05/07(木) 00:14:28 ID:U6rSJNMc0
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112
:
名無しさん
:2020/05/08(金) 10:12:19 ID:N4PrPGN20
乙
113
:
名無しさん
:2020/05/16(土) 11:24:40 ID:1XIGlzm20
乙
退屈でなんの代わり映えもしない日常に飽き飽きする屋上で始まって、その日常が確かに壊れてキュートやらなにやらの形の定まらない不安に晒された屋上で終わっててのがよかったな
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