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錬金術師は遂せるようです

7 ◆vXEvaff8lA:2020/05/03(日) 00:54:31 ID:YLCyI6VU0
世の中には、二つの法が存在する。
大いなる宇宙が決めた法と、人が決めた法だ。
油が燃えることも、水が摂氏約百度で沸騰することも、
全ては大いなる宇宙が成した法である。
そのお零れによってご相伴預かる智性を賜る存在が、人間であった。
智性ある人間は、その肉体に宿す小さな宇宙を視認することが出来た。
小宇宙にはごく限定的ながらも、大宇宙が成す法則を再現する力があった。
また人間には、難解な大宇宙の真理を読み、解釈する力を備えていた。
内在する宇宙の領域を拡張し、現実迄侵食する秘術。
それこそが、錬金術である。
――入間は、数少ない錬金術師の一人だ。
先ほどの呼吸も、術の一つであった。
塩化ナトリウム――塩が持つ強力な防腐作用は、
優れた社会規範や追魔といった意味へと置き換えられていった。
彼は見えざる塩を撒くことで、『こちら側』と『その他』を
強く【区分】することが出来た。
入間はこれを利用し、『自身と都子』を、
『仮装行列の参加者』の中に【区分】した。
『都子を狙う追っ手』は、無論『その他』側。
つまり追っ手は、入間たちを騒々しい集団を構成する
要素のひとつとして認識し、個人として特定することが難しくなったのだ。


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