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錬金術師は遂せるようです

51 ◆vXEvaff8lA:2020/05/03(日) 21:11:06 ID:YLCyI6VU0
入間は気付く。
模原に追い詰められた時、入間は逃げられなかった。
何故なら彼の脳裏には、自死と自滅という
両極端な選択肢が、執拗に浮かんでいたからだ。
けれども都子が咄嗟に出した助け舟のお陰で、入間は逃走できた。

( ^ν^)「選択肢の【狭窄】か……!」

そうであれば模原の余裕綽々とした態度にも合点がいく。
刷り込まれた選択肢によって、入間の身動きが
取れなくなることを、模原は知っていたのだ。

ζ(゚ー゚*ζ「錬金術って、そんなことも出来るんですね……」

慄えたように都子は言うが、入間はまだ納得していない。
というのも脳機能は、研究の手が及んでいない箇所があまりにも多い。

( ^ν^)(人体実験でもして、独自に研究しているならあり得るが……)

果たしてそんな余力が、参倍郷にあるのだろうか?
なにせ人を雇うことすら渋っているような連中である。
思わず唸る入間だが、はたと思い出したように立ち上がった。

ζ(゚ー゚*ζ「もう、大丈夫なんですか?」

頷く彼は、残された時間が少ないことを都子に説明した。
いずれ模原はここを嗅ぎつけるだろう。
それまでに來狂の物資を探し、入間は迎え撃つ準備をしなくてはならなかった。

ζ(゚ー゚*ζ「わたしも手伝います」

( ^ν^)「有難いけど、あまり離れてくれるなよ」

ζ(゚ー゚*ζ「入間さんこそ、無理しないでください」

( ^ν^)(……参ったな)

入間を看病したせいか、都子は快活さを取り戻しつつあった。
それだけ見れば微笑ましいが、無理に背伸びをさせていないか、彼は心配していた。
しかし見る限り、都子は自分で歩くことが楽しくてたまらないらしい。


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