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錬金術師は遂せるようです
46
:
◆vXEvaff8lA
:2020/05/03(日) 21:06:34 ID:YLCyI6VU0
ζ(゚ー゚*ζ「入間さんは、ちゃんとした大人なんですね」
その言葉が含む重さに、入間は何と返せばいいか、分からなかった。
それが幸いしてか、彼女はぽつぽつと話し始めた。
ζ(゚ー゚*ζ「宝石を埋め込まれてから、みんな物のように扱ってきて。
死なないから、食事を忘れられる時もあって。
それでも時々、模原さんだけが話を聞かせてくれたんです」
( ^ν^)「……仲、よかったのか?」
慎重に返した言葉に、都子は首を振る。
ζ(゚ー゚*ζ「妹さんの話をよく聞かせてくれました。
唯一の家族で、とても仲がよくて。
生きていれば、わたしと同い年らしいです」
( ^ν^)(模原の妹とやらは、故人なのか)
そういえば先程の戦いで、模原の妹は病弱だとも聞いていた。
話に矛盾はない、と納得しかけたところで、入間の脳が震えた。
( ^ν^)(いや、あれは雑念で――)
否定しかけるが、入間の脳は断固としてそれが真実だと認めて離さない。
得体の知れない確信に、いよいよ入間は薄気味の悪さを隠しきれなくなった。
それにも気付かず都子は、短く息を吐いた。
湿りを帯びたそれは、模原への罪悪感が入り混じっているようだった。
ζ(゚ー゚*ζ「……妹さんの代わりとして、面倒を見てたのかな」
( ^ν^)「いや、それはねえだろ」
間髪入れずに放った自分の言葉に、入間は呆気に取られていた。
そんなことを言うつもりはなかったのに、どうしてかそう断言してしまったのだ。
もちろん都子は、彼以上に驚いていた。
( ^ν^)「……かわいい妹だって思ってるんだったら、
あそこで見逃してやるのが筋ってもんじゃないのか?」
入間の言葉に、都子は俯く。
まずいことを言ってしまったか、と入間は気を揉んだ。
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